花葬儀を選んだ理由
「慣れ親しんだお寺で見送ってあげたい」という思いが、花葬儀と出会うきっかけになりました
近所で一人暮らしをしていた父が亡くなったのは、今年2月のことです。亡くなる前から花葬儀さんのことは知っていて、父の葬儀をお願いすることに迷いはありませんでした。実は父の生前、高齢になった義理の父親を心配して、娘婿である私の夫が念のためにと葬儀会社の情報を調べていてくれたのです。父は同じ町内会の「長福寺 長明閣」のご住職と親しい間柄で、屋形船に乗ったり旅行に行ったりするほど仲良しでした。自身の葬儀もきっと慣れ親しんだお寺で執り行ってもらいたいだろうと思い、夫がインターネット検索したところ、ページの一番上に表示されたのが花葬儀でした。軽い気持ちで資料請求してみたのですが、花にあふれた祭壇がとても素敵で、好印象だったことを覚えています。
その後突然の父の訃報に際し、以前取り寄せていた資料のことを思い出しました。数年前に他界した母も、そして娘の私自身もお花がとても好きだったため、きれいなお花とともに見送ってあげられたらどんなにいいだろうと感じました。父が安らかに眠れるよう、そして私たち家族の心にも温かい記憶が残るような葬儀にしたかったのです。
花葬儀を体験して良かったこと
父の人柄を映す葬儀のテーマは「ビールで慰労会〜感謝と労い〜」
花葬儀さんの打ち合わせは本当に心がこもっていました。ヒアリングの場では生前の父について丁寧に聞いてくださり、町内会長として長年地域に貢献し、ビールが好きだったことを伝えると、プランナーさんから「皆でビールで乾杯して故人を送り出す」というテーマを提案されました。祭壇はグリーンやホワイトのお花を基調として、華やかでありながらも落ち着いた雰囲気に仕上げてくださいました。遺影を囲むように大きなアセビの木を飾っていただき、信州の自然の中に居るようなムードになれたのも良かったです。このアセビは妹夫婦が持ち帰り、自宅で植木鉢に植樹したのですが、本当に立派なサイズの木で取り扱いにはなかなか苦労したようです。
棺の蓋を閉める前には、ビールで唇を湿らす献酒セレモニーが行われ、私たち夫婦と妹夫婦、父が可愛がっていた甥っ子の5人が代表で参加しました。見守ってくださった参列者の方々も笑顔で「彼らしいね」「本当にビールが好きだったから」と話している姿を見て、私たち家族も温かい気持ちになりました。故人らしい形で最後のお別れができて、父もきっと喜んでくれていたのではないでしょうか。
お父様はどんな方でしたか?
自宅では頑固で物静かなタイプでしたが、外では社交的だった父
父は自宅ではわりと物静かなタイプでしたが、一歩外に出ると社交的で明るい人でした。お酒好きで、特にビールが大好き。銘柄はキリンやアサヒスーパードライの辛口を好んでよく飲んでいました。長野県の出身なので蕎麦と特産の桃も大好物。でも、子どもの頃に桃をたくさん食べ過ぎたせいで、桃の表面の毛に触ると肌がかぶれるほどになり、自分で剥くことはできませんでした。食べたいときはいつも家族に頼んでいて、たまに母が「ふーっ」と桃の毛を吹いて飛ばすなど、意地悪をしていたこともありましたね(笑)。
ビール好きで山と自然を愛し、南北アルプスを踏破するアクティブさも
父は山歩きも好きで、南アルプスや北アルプスによく出かけていました。私と妹が小さい頃は高尾山に連れていかれましたが、父ほどには好きになれず、私が結婚してからは娘婿を連れて山に行くようになりました。義理の息子と山小屋でビールで乾杯するのが、何よりの楽しみだったようです。お酒はよく飲む方でしたが、酔って乱れるようなことはなく、ある程度のところで自分でセーブする、きれいな飲み方をする人でしたね。また、町内会の方の影響で尺八や民謡を習い始め、教室に通っていたこともありましたが、家族は演奏しているところは一度も聞いたことがなく……(笑)。これも父らしいエピソードです。
長年にわたり町会長を務め地域に貢献。お神輿に情熱を注いだ半生でした
父は長く町会長を務め、防犯協会から表彰状が贈られたこともありました。また町内の祭りでお神輿を担ぐのが大好きで、総代を務めて特別な法被に身を包んだことも。自分が年を取ってお神輿が担げなくなった後も、娘婿や甥っ子に担がせて、それを見て楽しんでいる様子は、父の地域への深い愛情を感じさせるものでした。
葬儀の一般参列者のほとんどが町内会の方々で、その数は60~70名にものぼり、地域の皆さんに慕われていたことがよくわかりました。
こんなご葬儀でした

お式への要望
生前の父に感謝を込めて、大好きだったビールで慰労会がしたい
〇お花のカラーはグリーン、ホワイト、パープルに
〇派手でなくふわっとしたイメージに仕上げてほしい
〇山などの自然を感じさせるようなデザインに
〇明るくにぎやかな葬儀にしたい
実際のご葬儀
〇テーマは「ビールで慰労会〜感謝と労い〜」
〇祭壇に2本のアセビの木をあしらい、自然の山に近い雰囲気にしました
〇最後のお別れはビールで献酒していただきました
〇長女様、次女様から棺に花束を手向けていただきました
葬儀を終えての感想はいかがですか?
想像以上に華やかで笑顔あふれるお見送りになり、家族一同感謝しています
生前の父は自身の葬儀について「こぢんまりとした家族葬でいい、あまり派手にしたくはない」と言っており、当初は私たちもそのつもりで準備を進めていました。今にして思えば、残された私たちの負担とならないよう、父なりに気遣ってくれていた言葉だったんだろうと思っています。ところが、町内会の方々から「会長さんはきちんとした形で見送りたい」というお声をたくさんいただき、最終的には一般葬で執り行うことになりました。実際に終えてみると、多くの方に見送っていただき、想像していたよりもずっと華やかで明るい雰囲気の葬儀になったと、嬉しく思っています。妹とは「お父さんにしては可愛すぎたかもね」などと話しています(笑)。参列してくださった皆さんも「素敵な祭壇ね」と笑顔になってくださり、本当に良かったです。特に女性陣には好評でした。
また会葬後の食事会についても、最初は立食形式を考えていましたが、年配の参列者が多いことを考慮し、着席にしたいと要望を出したところすぐに対応してくださいました。会食1時間半前の急な要望にも関わらず、広いスペースを用意して椅子とテーブルを並べてくれて、スタッフの皆さんの手際のよさに驚きました。全体の進行もスムーズで、会葬者の皆さんも満足して帰られたようでほっとしました。食事会は故人の思い出を話しながら、明るく和やかな雰囲気で、湿っぽくなることは一切ありませんでした。家族一同、花葬儀さんには感謝しています。本当にありがとうございました。
エピソードとお写真、映像は、ご家族様のご許可をいただいて掲載しております。














