花葬儀を選んだ理由
HPに載っていた圧倒的な花祭壇に一目ぼれしました。
主人は、とにかくお花が好きな人でした。そんな主人が目を閉じたとき、わたしは、「葬儀 花」と検索ワードを入れて葬儀社を探し、目に留まったのが花葬儀でした。
HPに掲載されていた祭壇はどれも花の使い方が見事で、一目ぼれしたと言っても過言ではありません。もちろん、ほかの葬儀社も検討はしましたが、花葬儀の花祭壇に勝るものはなく――どうせなら、こんな祭壇で見送ってあげたいと、すぐに電話をかけ、主人の搬送からお願いしました。
わたしたちは、お互いに50歳を過ぎて知り合い、結婚をしました。当初、花好きな主人は、鉢植えやプランターで花を育てるほかに、切り花も買ってきて、家はお花だらけ。けれども、わずか半年後に脳梗塞で倒れ、右半身に麻痺が残り言葉を発することもできなくなって――。なんとか命だけは取り留めて退院し、お花を楽しむどころではないはずなのに、2人で出かけて花が売っているのを見ると、左手の指で買ってくれと合図をするのです。それほどに花を愛した主人の葬儀ですから、いちばん大切にしたかったのは「お花」。だからこそ、深い悲しみの中で無意識に「花」をキーワードにして葬儀社を探した――その結果、花葬儀に出合い、「ここだ」と迷わずに決めたのです。
花葬儀を体験して良かったこと
お通夜では結婚指輪の交換もして、本当の結婚式のような葬儀になりました。
プランナーの方に主人の葬儀の希望を聞かれたとき、「結婚式のようにできませんか」とリクエストしました。それは、わたしたち夫婦がイレギュラーなことが重なり、結婚式を挙げられずにいたためです。ただ、もうひとつ理由がありました。花葬儀の会社パンフレットを見ていたら、別のブランドでブライダルのお花も手がけていて、それもまた格別に美しかったのです。「葬儀を結婚式のように」というのは、突拍子もない希望だったかもしれません。でも、花葬儀ならできるんじゃないかと思いました。
プランナーの方は動じることもなく、「わかりました」とおっしゃり、それまで主人や葬儀の希望などを黙って聞いていたフラワーデザイナーの方が、「それなら」とデッサン画を描き始めました。完成した画は、結婚式のように華やかで、主人らしさも感じられる素晴らしいものでした。
実は、そのフラワーデザイナーの方から、お通夜に際し、驚くようなサプライズがありました。親族が集まって納棺をするとき、「これを」と結婚指輪を模した造花のフラワーリングを2つ渡されたのです。わたしは、棺の中の主人の指にそれをはめました。もうこれは、葬儀ではなく、本当の結婚式です。翌日の葬儀で、わたしの指輪は祭壇近くに飾っていただきました。
ご主人様はどんな方でしたか?
右半身が不自由になっても、なんとかわたしを助けようとしてくれた優しい人
結婚して約半年で脳梗塞で倒れ右半身に麻痺が残ったのですが、懸命に1年近くリハビリを続け、自宅に戻れました。病気になると人間の本質があらわれる場合もあるものですが、真に優しい人でした。左手だけで洗濯物をたたんでくれたり、洗い物をしてくれたり、ついでに言うとガスコンロの拭き掃除もしてくれたり――。小さなことかもしれませんが、自分でできる最大級のヘルプをしてくれたのです。
理想の夫でした。元気なころのことは少ししか知りませんが、出会ったときから、病気をして亡くなるまで、想像できないほどの苦しみもあったはずなのに、どんなときも優しい心が変わらない人でした。
お花が大好き。葬儀で飾られた144本のバラも主人からの贈り物だと思っています
主人の部屋で新婚生活が始まったのですが、ベランダや家の中もお花だらけでビックリしました。
残念ながら、わたしが主人からお花をプレゼントされる機会は一度しかありませんでした。ただ、葬儀で祭壇の横に、144本のバラの花束が用意されていました。花には花言葉があり、加えて本数でも特別な意味を持つことがあるそうで、144本のバラには 「何度生まれ変わってもあなたを愛します」 というメッセージが込められているのだとプランナーの方が説明してくださいました。なんとも粋なはからいです。
わたしは、花が大好きだった主人が、結婚式で最後にくれた贈り物だと思っています。戒名も「華彩浩然居士」とつけていただきました。
ぬいぐるみやミニカーなど、子どものように、かわいいものを集めていました
いろいろなものを集めるのが趣味で、特にぬいぐるみやミニカーは、家にあふれていました。男性なので車は理解できましたが、ぬいぐるみは、ちょっと(笑)。しかも、特別なキャラクターや動物に限定せず、「かわいい」が基準でしたので、自宅は小さな子どもがいるかのようでしたね。
そんな主人でしたから、葬儀のお花には、淡色から濃色のさまざまなピンク色と白いお花を基調に、かわいらしい雰囲気にしてほしいと希望しました。お気に入りのぬいぐるみやミニカーの数々も式場に飾っていただき、主人も寂しくなかったことでしょう。
こんなご葬儀でした

お式への要望
こよなく愛したお花を埋もれるくらい使って送りたかった。
〇夫が大好きだったお花をふんだんに使って送ってあげたい。
〇できれば、結婚式のような葬儀に。
〇コレクションのぬいぐるみやミニカーなどを飾って寂しくないようにしたい。
〇ピンクの花で、かわいらしい雰囲気にしたい。
実際のご葬儀
〇式場入口に「Welcome to our wedding」と書いたウェルカムボードボードを置きました。
〇会葬者に寄せ書きをお願いし、花入れの際に、お棺へお手向けいたしました。
〇納棺の際に、結婚指輪を模したフラワーリングを2つご用意し、ひとつはご主人様の指につけていただき、もうひとつは奥様にお渡ししました。
葬儀を終えての感想はいかがですか?
サプライズでいただいたフラワーリングの結婚指輪は、宝物。わたしが亡くなったら、お棺に入れてくれと家族に頼んでいます。
右:肌身離さず持っている遺骨を入れたロケットペンダント
主人が病に倒れてから、彼が経営していた工場を引き継ぎ、幸運にも周囲に助けられ、ここまできました。主人が亡くなって号泣するのではないかと思っていたのですが、その暇がないほど忙しく一度も泣いていません。
そんなわたしを支えてくれているのが、主人です。遺骨をロケットペンダントに入れて、肌身離さず持っています。出会ったときも、倒れたときも、不便な身体になったときも、虹の向こうに旅立ったときも、同じ気持ちで、今も2人で寄り添って生きています。
そして、花葬儀さんからサプライズでもらったフラワーリングの結婚指輪も、わたしがひとりではないことを教えてくれます。家族には、わたしが亡くなったら棺に入れてほしいと頼んであります。あのフラワーリングがあればまた、来世も一緒になれると思っています。
ご参列いただいた方からは、「お花が、すごかった」「あんな量のお花は見たことがない」と、お花に感嘆してくださる方が多くいました。主人が旅立ったことを知らない業者さんにPCに入ってる写真をお見せすると、皆さんが「本当の結婚式みたい」とおっしゃいます。あれほどお花が好きだった主人の葬儀を、そう言っていただける式にできて、花葬儀さんにはたいへん感謝していますし、わたし自身のことも、少し褒めてあげたいです(笑)。
エピソードとお写真、映像は、ご家族様のご許可をいただいて掲載しております。














