花葬儀を選んだ理由
幸せな人生を全うした父を大好きだった薔薇で明るく見送ってあげたい
父が好きだったバラで見送りたいと考え、「花」「家族葬」で検索したところ、花葬儀に出会いました。ホームページには、私が心の中で思い描いていた理想の見送りのかたちが美しく表現されており、初めて目にしたときには大きな感動を覚えました。「このような葬儀の形もあるのか」と驚くと同時に、空間の使い方やフラワーアレンジに至るまで、すべてに行き届いたセンスの良さに、まさにプロの仕事だと深く感服しました。見送る側の想いが丁寧に織り込まれており、見送る私たちの心までもが癒やされるような、そんな印象を受けました。
父は病を得て旅立ちましたが、その人生は決して不幸なものではなく、家族に囲まれ、十分に楽しんだ幸せな人生でした。だからこそ、ねぎらいとでもいうのでしょうか、「よく生きたね!」「本当に楽しんだね!」と、明るい気持ちで送り出したいと思っていました。葬儀に適切な言葉ではないかもしれませんが、「よく生きたで賞」を贈るような、そんなお祝いのような気持ちを抱いていました。
祭壇のデザインは基本的にお任せしましたが、「父が好きだった薔薇を取り入れてほしい」とお願いしました。薔薇は、私たち家族の歴史を象徴する大切なキーワード。母や妹が丹精込めて育てた庭の薔薇を、父が毎年嬉しそうに眺める――そんな幸せな日々が、家族の思い出として深く刻まれています。薔薇であふれる会場で、最愛の伴侶を亡くして沈んでいる母の心が少しでも癒やされればという思いもありました。
そのような私たちの思いを一つひとつ丁寧に汲み取りながら描き上げてくださったデッサン画は、想像を超える素晴らしさで感動しました。当日の会場の様子がイメージできたので、おかげさまで、私も妹も母も、何の不安も抱くことなく当日を迎えることができました。
花葬儀を体験して良かったこと
乗り越えなくてはならない辛い1日が、花に癒される1日に変わりました
当日、会場に足を踏み入れた瞬間、想像以上の素晴らしい会場に心を打たれました。父の油絵を飾ってほしいとお願いしていたのですが、そちらも初個展さながらのしつらえで驚きました。ふさいでいた気持ちが明るくなり、「この会場なら今日1日悲しみを乗り越えられるかもしれない」と感じました。
家族写真もたくさん掲示しました。父の幼少期の写真も並べたいと思っていたものの、手元にあるのは白黒の古いものばかり。葬儀まで時間もなく、仕方ないなと半ば諦めていましたが、メモリアルコンサルタントの水野さんが「何枚か拡大して飾りましょう」と提案してくださり、大きなパネルにしていただくことに。当日、父の兄弟は皆、懐かしそうに写真に見入っていました。限られた時間の中でこのような対応をいただけたことに驚くとともに、家族や親戚で父と一緒に生きた軌跡を確認することができ、感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。
細やかなお心遣いといえば、父の好物だったうな重をスタッフの方がご用意くださっていたことも、嬉しいサプライズとなりました。また、「お別れ会なのだから自由に」と思い、父が好きだった「浜辺の歌」と「星の界(讃美歌『慈しみ深き』)」を参列者の皆さんと一緒に歌いました。会場いっぱいに広がったハーモニーはきっと父にも届いたと思います。
お父様はどんな方でしたか?
大型動物を専門に診る獣医師として精力的に仕事をしていました
東京にて三人兄弟の長男として生まれ、穏やかな環境の中でのびのびと育ちました。やがて獣医師免許を取得し、牛や馬といった大型動物の診療に携わっていました。埼玉県さいたま市へ転居してからは、東京都や千葉県方面まで日々通勤し、遠方まで足を運ぶこともありました。
仲間にも恵まれ、自宅に仕事の後輩たちを招いて料理上手な母の手料理でもてなして大いに賑わう、そんな光景が今も印象に残っています。
子煩悩で優しい父は子どもたちにとって常に安心できる存在でした
父はおっとりとした性格で、決められたことを着実にこなし、常に余裕をもって行動するタイプ。細かなことはすべて行動力のある母が担い、互いに支え合う関係でした。
「子供は元気であればそれでよし、勉強は二の次」と大らかに見守ってくれる存在で、とても子煩悩。自分も遠くまで通勤しているのに、朝は通勤前に娘2人を駅まで送り、夜は塾まで迎えに行くという生活を10年近く続けてくれた優しい父でした。
油絵と社交ダンスを趣味に薔薇咲く庭を眺めながら穏やかに時を重ねた晩年でした
昔から油絵が好きだった父は、退職してから満を持して絵画教室に通いだしました。空いている和室を占拠し、「アトリエ」と称してご満悦そうでした。私が両親を旅行に誘った際には、宿泊した長崎のホテルからの眺めを油絵に描いてくれことが貴重な思い出です。社交ダンスでは母とペアを組み、2人の共通の趣味でした。
揃って登山にも行っていたようで楽しい2人だけの時間を過ごしていたようです。自宅の庭は、近所の方が足を運ぶほどの見事な薔薇園で、母と妹が手がけた百花繚乱の庭を、自分の椅子に座って静かに眺めていた父の姿が、今も心に残っています。
こんなご葬儀でした

お式への要望
人生を謳歌した父を明るい気持ちで送り出してあげたい
〇空間を上下とも使い、寂しい感じにならないようにしてほしい
〇写真や父の描いた油絵・社交ダンスの靴を飾ってほしい
〇薔薇をメインとし、和菊は使わず華やかな会場に
実際のご葬儀
〇お父様がお好きだった薄紫と深紅の薔薇をメインの花材にいたしました
〇全体の色味を抑えて上品かつ華やかな会場をお作りしました
〇古い家族写真を数点大きくパネル化し、会場にお飾りしました
葬儀を終えての感想はいかがですか?
花葬儀をひとことで言うなら「見送る家族が癒やされる葬儀」。父もきっと喜んでくれたと思います。
このような葬儀が叶って、大満足の一言です。「皆が喜ぶならそれでいい」と優しく見守るタイプだった父もきっと「良い葬儀だったよ、ありがとう」と言ってくれていると思います。
お花が好きな方や葬儀の形式にあまりこだわらなくても良い方には、ぜひ花葬儀をおすすめしたいと思います。私たちの場合は、ご住職の都合が合わず、四十九日と納骨時に改めて仏式の葬儀を執り行うことになったため、火葬式は自由な形式で行うことができました。
花葬儀は「見送る家族が癒やされる葬儀」です。私も母も妹も、美しい会場に本当に心が癒され、改めてスタッフの皆様の細やかなお心遣いに感謝の念が尽きません。スタッフの方々の対応はすべてにおいて迅速かつ丁寧で、非常にわかりやすく、安心してお任せすることができました。それぞれ異なる役割を担いながらも、見事な連携によるチームワークが印象的でした。喪主として慌ただしく過ごす中で気づきにくい点まで的確にサポートしてくださり、心より感謝しています。どうもありがとうございました。
エピソードとお写真、映像は、ご家族様のご許可をいただいて掲載しております。














