花葬儀を選んだ理由
花と緑に包まれた“お庭のような”祭壇で見送りたいと思いました
花葬儀を知ったのは母が亡くなる1年半ほど前でした。母は生前、庭いじりや花をこよなく愛していたので、母の葬儀はまるで庭を思わせるような、花と緑に包まれた空間にしたいと思っていました。実は、もう一社、お花を得意とする葬儀社も検討したのですが、花葬儀さんのほうが枝木を取り入れて、お庭のような雰囲気を表現してくれそうだと感じ、お願いすることにしました。
お花の色味は、ピンクや紫を基調にお願いしました。母がよくピンクや紫のトルコキキョウを買って飾っていた記憶が私の中に強く残っていました。私にとっての“母らしさ”を表す色だったのかもしれません。
また、プランには含まれていなかったのですが、オプションで湯灌をお願いしました。これが本当に良かったと思っています。約3時間にわたる儀式のなかで、納棺師の方が一つひとつの所作や意味を丁寧に説明してくださり、母の身支度を整えていきました。肌に触れたり髪を洗ってあげたりしながら、「母のそばにいる」という実感と同時に、「これで本当にお別れなんだ」という覚悟が、少しずつ心の中に生まれていった気がします。
打ち合わせの中で驚いたのは遺影写真の加工技術です。もともとは横向きで写っていた写真を自然な形で正面を向いているように仕上げてくださり、「今はこんなことまでできるんだ」と感心しました。
花葬儀を体験して良かったこと
満開の桜にヴィオラの生演奏の中、母に感謝の気持ちを伝えました
母が亡くなったのは、ちょうど桜が満開の季節でした。花がいちばん美しく咲く時期に旅立つなんて、どこか母らしいなと思います。空間デザイナーの方からのご提案で、祭壇には満開の桜の木を添えていただきました。
また、式では特別に生演奏を企画しました。4人の孫たちにも本物の演奏を聴かせてあげたいという想いから、私の知人であるプロのヴィオラ奏者の方にお願いして「ふるさと」「川の流れのように」「千の風になって」「見上げてごらん夜の星を」など、母が生前好きだった曲を演奏していただきました。やさしく深みのあるヴィオラの音色が会場いっぱいに響き渡り、とても温かく穏やかな時間になったと思います。
実は、葬儀の直前に私自身が入院することになってしまい、喪主挨拶は病院のベッドの上で何度も書き直しながら完成させました。幼い頃は母に叱られることも多くありましたが、手紙を書く中で、厳しさの裏にあった母なりの気持ちに気づき、自然と感謝の言葉があふれてきました。さいごに素直な自分の気持ちを母に伝えることができて、本当に良かったと思います。
葬儀を終えたあと、長男から「本当にいい葬儀だった。これもお母さんがいろいろ準備してくれたからだね」とLINEが届きました。私の葬儀への想いやこだわりを家族がしっかり受けとめてくれたことがとても嬉しく、「がんばって良かった」と胸がいっぱいになりました。
お母様はどんな方でしたか?
とても働き者で、誰に対しても家族のように接する愛のある人でした
母は和裁も洋裁もこなし、父が大森で営んでいた室内装飾業を支えて、仕入れやカーテンの縫製などを手がけていました。
母はどんなに忙しくても、来客があれば食事を作って振る舞い、誰に対しても家族のように温かく接していたので、お店には従業員や地域の方々が自然と集まり、いつも人の出入りが絶えませんでした。私もたくさんの人に可愛がられて育ち、幼稚園の遠足には忙しい母に代わって従業員の方が付き添ってくれたこともありました。
忙しい毎日の中でも“食”で子どもたちに愛情を届けてくれました
とても忙しい人でしたが、料理が得意で、“美味しいもの”へのこだわりを強く持っていた母。特に印象に残っているのは、手作りの梅干しと「ピーマンとナスの味噌炒め」です。あの味は今でも忘れられず、「生前に作り方を聞いておけばよかった」と思うことがあります。
また、子どもには贅沢だと思えるような美味しいお店に連れて行ってくれたり、当時は珍しかったおやつを食べさせてくれたりと、忙しい中でも食を通してたくさんの楽しみを与えてくれました。
手先が器用で、年を重ねてからも常に何かにチャレンジし続けていました
店を離れてようやく自分の時間を持てるようになってから、母は新しいことに次々と挑戦するようになりました。陶芸教室に通い始め、和紙を細かくちぎって絵を描く切り絵も自己流で制作していました。水泳はまったく泳げない状態からのスタートだったにもかかわらず、最終的にはバタフライまで習得。
いくつになっても新しいことに挑戦し、努力を重ねる向上心のある人でした。
こんなご葬儀でした

お式への要望
庭いじりが好きだった母らしい花と緑の空間
〇ピンク・紫を基調に白菊ではない花の祭壇を作ってほしい
〇小さな子どもが参列するので棺の位置は少し低めに
〇母が好きだった曲をヴィオラの生演奏で聴かせてあげたい
実際のご葬儀
〇「桜と自然のなかでの音楽葬」をテーマに会場をおつくりしました。
〇お母様が制作された切り絵・陶芸の作品をおかざりしました。
〇桜の季節にふさわしい満開の桜の大枝を棺の横にアレンジしました。
葬儀を終えての感想はいかがですか?
細やかな心配りにあふれる花葬儀は「こんなふうに送りたい」という想いを大切にしたい方にこそ、ぜひおすすめしたいと思います
花葬儀さんには、女性スタッフの方ならではの、きめ細やかで温かな心配りを随所に感じました。打ち合わせの度にお花を持って訪問してくださり、当日のお花入れの時間には、司会の方が「お子さんがいらっしゃるので、お時間を少し長めにしましょうか」と声をかけてくださり、家族みんなでゆっくりと母との最後の時間を過ごすことができました。また、湯灌の際には、用意していただいた白装束の襟元に、花模様とともに「いつもありがとう」という言葉が刺繍で織り込まれており、さりげない演出にこころ打たれました。
さらに、母の陶芸作品を会場に飾る際、割れないように布製のコースターを緩衝材代わりに挟んでお渡ししたのですが、返却時にはそのコースターにきれいにアイロンがかけられていました。
そうした細やかな気遣いに触れ、「本当に丁寧に向き合ってくださっているんだな」と嬉しくなりました。
花葬儀さんは、「こういう葬儀にしたい」という想いをしっかり持っている方にこそおすすめしたいと思います。こちらの気持ちを丁寧に汲み取りながら、「ここはこうした方がもっと良くなるのでは」とプロとしての提案もしてくださるので、一方的に進めるのではなく、気持ちをすり合わせながら一緒に葬儀をつくり上げていく感覚がありました。故人らしさや家族の想いが伝わるよう、寄り添いながら整えてくださるので、安心してお任せできます。
エピソードとお写真、映像は、ご家族様のご許可をいただいて掲載しております。














