花葬儀を選んだ理由
桜の提案に背中を押され、母らしい見送りを任せたいと思いました。
入院していた母の容態が急変したのは深夜のことでした。前々日には孫たちとも会っていたので、こんなに急に別れが来るとは思っていませんでした。病院から「ご安置先をどうしますか」と聞かれ、慌ただしく葬儀社を探すことになったのですが、正直、事前に葬儀について調べたり準備したりはまったくしていませんでした。
病院から葬儀場をご紹介いただいて花葬儀さんにつながり、そのままお願いする流れになりました。最初からお願いしようと決めていたわけではありません。ただ、担当の方が段取りを一つひとつ丁寧に説明してくださり、「次はこれを準備してください」「こう進めていきます」と導いてくれたことで、気持ちの整理が追いついていない状況でも安心できたのは大きかったと思います。
母は花が大好きな人でしたし、花葬儀さんのこれまでのいろいろなお見送りの形を見せていただき、「この人たちに任せれば大丈夫だ」と思えました。金額の面では悩みもありましたが、それ以上に、母らしいお別れにしたいという気持ちが強くなり、お願いすることを決めました。
花葬儀を体験して良かったこと
母らしい花の空間で、感謝を伝えて見送ることができました。
式場に入った瞬間、桜を中心にした空間が本当に美しくて、「お願いして良かった」と思いました。春らしい華やかさがあり、いわゆる一般的なお葬式のイメージとはまったく違いました。参列した親族からも「こんなお葬式は初めて」「お母さんらしい」と言っていただけて、とても嬉しかったです。
最後に棺へ納めた着物は、母が大切にしていた一枚でした。偶然にも紫色の棺と着物の色合いがぴったり合っていて、スタッフの方から「お色味がとても合っていますね」お声をかけていただきました。そうした細かな心配りもありがたかったです。
また、スタッフの皆さんが単なる“仕事”としてではなく、本当に気持ちを込めて関わってくださっているのが伝わってきました。デザイナーさんから桜の枝を取り入れるご提案をいただいた時は、「こんなこともできるのか」と感動しました。特に印象に残っているのは、最後のお別れの時に「人は最後まで聴覚が残ると言われています。お母様にも声は届いていますので、ぜひお声をかけてあげてください」と声をかけていただいたことです。それまで慌ただしく動いていた私も、その瞬間だけは母にしっかり感謝を伝えることができました。悲しさだけではなく、「ありがとう」を伝えられた時間になったことが、何よりよかったと思っています。
お母様はどんな方でしたか?
日本舞踊と着物を愛した華やかな人でした
母は長年、日本舞踊の師匠をしていました。着物が大好きで、家にはたくさんの着物がありました。踊りを通して多くのお弟子さんに囲まれ、舞台にも立ち、本当に華やかな人生を送っていたと思います。体調を崩してからも、おしゃれや美しいものが好きな気持ちは変わりませんでした。
最後に棺へ納めた着物も、母が大切にしていた一枚です。母らしい姿で送り出せたことは、私たち家族にとって大きな意味がありました。
とても厳しく、筋の通ったまっすぐな人
子どもの頃の母は、とにかく厳しい人でした。学校へ行く前に家の掃除を終わらせないと外へ出してもらえず、友達を待たせることになっても「それは自分の責任でしょう」と言われるような教育でした。当時は「なんて厳しいんだろう」と思っていましたが、大人になった今、その教えが自分の土台になっていると感じます。
やると決めたことを最後までやり抜く姿勢や、人に迷惑をかけないという考え方は、母から自然と受け継いだものだと思います。
花を育て、人とのつながりを大切にする心豊かな女性
晩年は家の庭や花壇を手入れし、自宅の庭が小さなバラ園のようになっていました。父の墓参りに行くときも、花屋で買った花ではなく、自分で育てた好きな花を摘んで持って行きました。枝が伸びすぎると隣家や道路に出てしまうのでは、と心配すると、「きれいだと思ってくれるでしょう」とにこやかに笑うような人でした。
人との距離を縮めるのも上手で、病院でも二度目に行く頃には周りの方とすっかり仲良くなっている。人とのつながりを大切に、周囲を自然と明るくする人でした。
こんなご葬儀でした

お式への要望
母らしい華やかな春の空間にしたい
〇桜を取り入れ、春を感じられる空間にしたい
〇花が好きだった母らしく、たくさんのお花で囲みたい
〇大切にしていた着物を身にまとわせて送り出したい
実際のご葬儀
〇桜をふんだんに使い、春らしい華やかな空間を演出しました
〇バラをはじめ、お母様がお好きだった花材を取り入れました
〇お母さまのお気に入りの置物と帯を飾らせていただきました
〇ご家族が感謝の言葉をしっかり伝えられる場をおつくりしました
葬儀を終えての感想はいかがですか?
最後に「ありがとう」と伝えられたことが心の区切りになりました。悲しみよりも感謝が残るお見送りでした。
母の葬儀を終えて、まず感じたのは「本当にやってよかった」という気持ちでした。最初は家族葬で質素に、できるだけ負担をかけずにと思っていたのですが、母のことを考えれば考えるほど、「母らしく送り出してあげたい」という気持ちが強くなりました。
結果的に、桜や花に囲まれた空間で、母らしい華やかな時間を作ることができました。参列した家族や親族からも「素敵だった」「お母さんらしい」と言っていただきました。桜やバラ、母の好きだった色に囲まれた空間は、想像していた以上に母らしいものでした。参列した親族からも「こういうお見送りの仕方もあるんですね」と言ってもらい、妹も「お母さんも喜んでいると思う」と話してくれました。
特に心に残っているのは、最後のお別れの場面です。「ここまでは声が届いていると言われています」とスタッフの方に声をかけていただき、それまで慌ただしく動いていた私も、ようやく母へ感謝を伝えることができました。私にとって大きな区切りになり、悲しみだけではなく、感謝の気持ちで見送ることができました。
母らしい最期の時間を作っていただき、本当に感謝しています。
エピソードとお写真、映像は、ご家族様のご許可をいただいて掲載しております。














