家族葬の葬儀費用に使える補助金はある?給付金制度について解説
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- 【 葬儀・葬式の基礎知識 】

大切なご家族を亡くされたとき、精神的なつらさに加えて、葬儀費用はご遺族にとって大きな負担となります。「一般葬と比較して費用を抑えやすい」とされている家族葬を選んだ場合でも、出費は決して小さなものではありません。
そうした経済的負担を軽減するために、さまざまな補助金や給付金制度が設けられています。
この記事では、家族葬を行う際に知っておきたい「葬儀費用に使える補助金制度」について、種類や申請方法、支給額などを詳しく解説します。内容を把握しておくことで、心と時間に余裕が生まれ、故人様を安心してお見送りする準備が整うでしょう。どうぞ最後までお付き合いください。
1.家族葬の葬儀費用に使える補助金・給付金制度
家族葬を執り行う際、ぜひ知っておきたいのが補助金や給付金の制度です。
こちらでは、代表的な5つの制度について、それぞれの概要をご紹介します。
葬祭費
故人様が「国民健康保険(国保)」「国民健康保険組合(国保組合)」「後期高齢者医療制度」のいずれかに加入していた場合、葬儀を行った喪主様に対して支給されるのが「葬祭費」です。
支給金額は3万円〜7万円程度が目安ですが、正確な金額は市区町村によって異なるため、故人様の住んでいた市区町村の国民健康保険課に確認しましょう。
なお、葬祭費は、通夜や告別式などの儀式を行うことを前提としています。直葬(火葬式)のような火葬のみの場合は対象外になることがあるため、注意が必要です。
埋葬料
埋葬料とは、故人様が「組合健保」「全国健康保険協会(協会けんぽ)」「共済組合」など、国民健康保険以外の健康保険に加入していた場合に受け取れる給付金です。
支給対象は、故人様に生計を維持されていた人が該当します。故人様のご家族であることが一般的ですが、ご家族以外でも条件があえば請求することは可能です。
申請は、葬儀終了後に勤務先の所轄健康保険組合、または協会けんぽ支部で行います。支給額は一律5万円であり、加入していた保険によっては付加給付が上乗せされる場合もあります。
埋葬費
「埋葬費」は、「埋葬料」と名称が似ていますが、異なる制度です。
埋葬費は、故人様が「組合健保」「全国健康保険協会(協会けんぽ)」「共済組合」のいずれかに加入しており、かつ、故人様と生計維持関係のない方(別居しているご親族・友人など)が埋葬を行った場合に、故人様の埋葬を行った方に支給されます。
申請は、埋葬後に勤務先の所轄年金事務所、または健康保険組合・共済組合で行います。故人様が勤務していた企業が手続きを代行してくれる場合もあるため、まずは勤務先へ確認するのがおすすめです。
支給額は上限5万円で、実際にかかった埋葬費用の範囲内で支給されます。
家族埋葬料とは
「家族埋葬料」は、「社会保険」「全国健康保険協会(協会けんぽ)」などの国民健康保険以外の健康保険に加入していた方のご家族(被扶養者)が亡くなった場合に支給される給付金です。埋葬を行った被保険者本人に支給されます。支給額は一律5万円です。
ただし、死産の胎児については被扶養者としては認められず、原則として家族埋葬料の支給対象にはなりません。
葬祭扶助とは
「葬祭扶助」は、故人様が生活保護を受けており、加えて以下の条件のいずれかに当てはまる場合に適用される補助金です。
・ご遺族が生活に困窮していて、葬儀費用を負担することができない場合
・故人様に扶養義務者がおらず、ご遺族以外の方が葬儀を手配する場合
申請は、申請者の住民票がある市区町村の役所、あるいは福祉事務所で行います。注意点として、申請は葬儀前に行うのが決まりで、事後の申請は原則として認められません。葬儀社へ依頼する際も、事前に「葬祭扶助を申請する予定」であることを伝えておきましょう。
支給額は、故人様が子どもだった場合は164,800円以内、大人の場合は206,000円以内が基準とされていますが、実際の金額は自治体ごとに異なる場合があります。また、ご遺族の資力などの状況によっては支給が認められないケースもあるため、事前に福祉事務所等に確認しておくと安心です。
2.家族葬の補助金・給付金はいつ、誰に振り込まれる?

補助金や給付金は、申請すれば必ず支給されるわけではありません。決められた条件を満たし、正しい手続きを行う必要があります。申請期限を過ぎてしまうと受け取ることができないため、早めの対応が大切です。
支給のタイミングは自治体や保険組合によって異なりますが、申請から1~2カ月程度で振り込まれるケースが多いようです。以下に先ほどご紹介した制度ごとの申請方法をまとめましたので、参考になさってください。
・申請場所:故人様が住んでいた自治体、または加入していた国保組合
・申請・給付金の受取人:喪主(葬祭を行った人)
・申請期限:故人様の葬祭を行った日の翌日から2年以内
・申請場所:故人様の勤務先の所轄年金事務所、健康保険組合、共済組合
・申請・給付金の受取人:故人様と生計維持関係にはないものの、故人様の埋葬を行った方
・申請期限:故人様の埋葬を行った翌日を起算日とした2年間
・申請場所:勤務先の所轄年金事務所、勤務先の健康保険組合、共済組合
・申請・給付金の受取人:扶養家族(被扶養者)を亡くした被保険者
・申請期限:故人様が死亡した翌日を起算日とした2年間
・申請場所:葬儀を行う方が住んでいる住所の市区町村役場や福祉事務所
・申請・給付金の受取人:扶養義務を負わないご遺族、またはご親族以外の第三者(家主・民生委員など)
・申請期限:葬祭を行う前
3.家族葬で他にもらえるお金はある?

葬儀や家族葬で受け取れる補助金・給付金のほかにも、ケースによっては受け取れるお金があります。家族葬の費用相場はおよそ100万円以上とされているため、利用できる制度や仕組みを賢く利用したいものです。
こちらでは、主に「弔慰金」と「葬儀保険」についてご紹介します。
弔慰金(ちょういきん)
故人様が勤務していた企業によっては、福利厚生の一環として「弔慰金」が支給されることがあります。これは、故人様を悼(いた)み、ご遺族に対して慰めの気持ちを表す金銭です。多くの場合、企業からのお香典とは別に支給され、香典返しは不要とされています。
弔慰金は、原則としてご遺族から申請しなくても自動的に支給されるケースが多く、退職金などと一緒に支払われることもあります。ただし、支給の有無や金額は企業の規定により異なり、必ず支給されるとは限りません。事前に就業規則や人事担当者に確認しておくと安心です。
葬儀保険
「葬儀保険」とは、ご自身の死後、支払われる保険金を葬儀に充てる保険を指します。一般的な生命保険の保障の一部として葬儀費用が給付されるものと、少額短期保険として契約する保険の2種類があり、近年は後者の「葬儀保険」が広く利用されています。
故人様がこの保険に加入していた場合、保険金がご遺族、または葬儀を行った葬儀会社に直接支払われます。ただし、給付の時期や手続き、支払われる金額は契約内容によって異なるため、契約条件はしっかりとご確認ください。
4.家族葬(葬儀)の補助金・給付金に関するQ&A
A.申請書、申請者の本人確認書類、故人様の死亡を証明できる書類などが主に挙げられますが、詳細は必ず申請先にご確認ください。
葬祭費や埋葬料(費)などを申請する際には、申請書のほか、以下のような書類などが必要になります。
・故人様の死亡や葬儀の事実を証明する書類
例:死亡診断書のコピー、火葬許可証、葬儀の領収書など
・申請者の本人確認書類
例:運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証など
・故人様の健康保険証
・振込先口座がわかるもの
例:申請者名義の通帳やキャッシュカードのコピー
・印鑑
ただし、必要書類の内容は申請先(市区町村や健康保険組合など)や申請する補助制度の種類(葬祭費・埋葬料(費))によって異なる場合があります。書類が不足していると再提出が必要になってしまうため、事前に確認してから用意するようにしましょう。
A.相続財産から葬儀費用を支払うことは原則可能です。ただし、決定は慎重に行いましょう。
補助金だけでは葬儀にかかる費用をまかないきれない場合、相続予定の財産から葬儀費用を支払うという選択肢もあります。その際に活用できるのが、被相続人(故人様)の口座から一定額を引き出せる「預貯金の仮払い制度」です。
ただし、預貯金の仮払い制度の利用には以下のような注意点もあるため、事前に相続人全員でよく相談し、納得のうえで進めることが大切です。
・引き出せる金額には上限がある
・相続放棄が認められなくなる
・独断で制度を利用した場合、他の相続人とのトラブルに発展しやすい
詳しくは「葬儀費用は相続財産から払える?」の記事でご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
A.3つある要件のうちいずれかに該当する場合のみ、埋葬料(費)を申請することができます。
全国健康保険協会では、健康保険の資格を喪失した後に亡くなった場合でも、以下のいずれかに当てはまる場合に限り、給付金を申請することができるとしています。
・被保険者が資格喪失後3カ月以内に亡くなった場合
・被保険者が資格喪失後も傷病手当金または出産手当金の継続給付を受けている間に亡くなった場合
・傷病手当金または出産手当金の継続給付を受けなくなった日から3カ月以内に亡くなった場合
ただし、この場合で申請できるのは埋葬料(費)のみです。また、被扶養者であった方が資格喪失後に亡くなった場合には、「家族埋葬料」の対象とはなりません。
5.葬儀の補助金・給付金を賢く利用して安心できる家族葬を
ご家族を亡くされた直後は、心身ともに大きな疲れや不安を抱えやすい時期です。その上葬儀の費用面で不安が重なると、気持ちに余裕がなくなってしまうかもしれません。
そうしたなか、各種の補助金・給付金制度は、ご遺族の負担を少しでもやわらげる助けになります。申請のタイミングや必要書類、支給要件などを正しく理解し、安心した状態で家族葬を迎えましょう。
花葬儀では、葬儀のご相談はもちろん、家族葬後に受け取れる補助金や給付金に関するご案内も行っております。ご相談は24時間365日の電話、または無料の事前相談がご利用いただけます。大切な方を見送る時間が、少しでも穏やかで安心できるものとなるよう、どうぞお気軽にご相談ください。











