故人様の趣味を反映した葬儀とは?心に残る演出アイデアと準備で大切にしたいこと
- 作成日:
- 【 葬儀・葬式の基礎知識 】

故人様の趣味を取り入れた葬儀が、ご遺族や参列者の記憶にも深く残る演出として注目されています。故人様の人柄や生前の姿が目に浮かぶような時間は、深い悲しみの中にいるご遺族や参列者の心を、少しだけ和らげてくれます。
本記事では、故人様の趣味を生かした葬儀の演出アイデアや、準備のポイントを詳しくご紹介します。故人様らしさあふれる、温かいお見送りを考えている方は、ぜひ参考になさってください。
1.葬儀に趣味を取り入れる演出アイデア

趣味を葬儀に取り入れる方法は多岐にわたります。ここでは、代表的な演出手法をご紹介します。
音楽や映像で思い出を共有する
音楽や映像を通して、故人様の人生や趣味を感じてもらうことができます。たとえば、「生前に好んで聴いていた曲をBGMに流す」「趣味に打ち込む姿や思い出の写真をまとめた映像を上映する」「趣味にちなんだナレーションを挿入する」などです。
故人様が音楽そのものを趣味にされていた場合は、ご本人が生前に演奏されていた音源データを流す演出も素敵です。故人様が好きだった曲が流れることで、会場全体に感動的な雰囲気が広がるでしょう。
思い出の品々で故人様の世界観を伝える
葬儀会場の一角に「メモリアルコーナー」を設け、故人様が愛用した道具や手掛けた作品、生前に撮影した写真などを展示する方法もあります。
たとえば、絵画が趣味だった方であれば、自作の絵やスケッチブックを展示。アウトドア好きの方なら登山道具やキャンプの写真、登頂記録などが喜ばれます。説明書きを添えたり、思い出のエピソードを一緒に展示したりすると、より深い理解と共感が得られるでしょう。
祭壇や空間装飾に趣味を反映させる
メモリアルコーナーだけでなく、祭壇や葬儀会場全体の雰囲気を趣味のテーマに沿って演出する方法もあります。花の色合いや装飾アイテムなどを通して、趣味の世界を表現することが可能です。
たとえば、バイクが好きだった故人様であれば、愛車の写真を祭壇に飾ったり、バイクをモチーフにした飾りつけを行ったりすることもできます。園芸が趣味だった方の場合は、生前に育てていた花を用いて季節感を取り入れるなど、演出の幅はさまざまです。
2.準備の際に大切にしたいこと
故人様の趣味をテーマにしたお見送りを形にするには、葬儀社のプランナーとの対話が鍵となります。ここでは、葬儀の準備を進める上で大切にしたい2つの視点についてご紹介します。
趣味にまつわる思い出を、想いのままに話す
趣味は、愛用品や作品といった「品物」に限りません。旅行の記憶、スポーツ観戦で熱狂した時間など、形のない思い出が趣味であることもあるでしょう。
まずは、故人様がどのような趣味を持っていたか、どのような想いで取り組んでいたかを、プランナーに話してみましょう。思い出に残っているエピソードや日常の中で大切にしていたことなども共有することで、「その人らしい」演出のヒントが自然と見えてきます。
葬儀のテーマをプランナーと一緒に見つける
たくさんの思い出の中から、何を今回のテーマとするか、プランナーと一緒に考えます。
故人様らしさを感じられる趣味に関連した品がひとつあるだけでも、会場の雰囲気が大きく変わります。経験豊富なプランナーであれば、何を葬儀のテーマにすると最も故人様らしさが伝わるか、客観的な視点も交えてご提案することが可能です。飾りつけや表現のアイデアなど、ぜひプロからの提案を聞いてみましょう。
3.趣味を取り入れた葬儀の実例
ご家族の想いを十分に共有いただくことで、故人様の趣味がどのように形になるのでしょうか。
こちらでは、弊社「花葬儀」がお手伝いした中から、故人様の趣味を生かした葬儀の実例をご紹介します。葬儀に趣味を取り入れるための参考にしてください。
パッチワーク作品を飾りアトリエのような空間に

故人様のパッチワーク作品を主役にした、あたたかみあふれる空間デザインです。祭壇中央には代表作を掛け、両側にも大型の作品を展示しました。色とりどりの布の模様が会場全体を包み込み、まるで故人様のアトリエのような雰囲気に仕上げました。
アフタヌーンティーのような優しいお別れの時間




こちらの葬儀では、生前、故人様がよく作っていたお菓子やお料理の写真を置いた、メモリアルコーナーを設けました。
チュールを使ってテーブル全体をふんわりと包み込むことで、まるでアフタヌーンティーのひとときを再現したような空間になっています。お菓子作りがご趣味だった故人様のためにデザイナーがフラワーケーキを作り、大変喜んでいただきました。
故人様が愛したプールサイドの風景をイメージ

故人様の趣味の水泳をテーマに、祭壇の周囲にはライトグリーンのドウダンツツジをあしらい、プールサイドに揺れる木々のような演出をしました。ご家族とともに、故人様が愛された水の世界に包まれながら、穏やかなひとときをお過ごしいただきました。
ここまでご紹介した事例のように、趣味や人柄という「形のない想い」を表現するには、ご家族の心に寄り添うヒアリング力と、デザイン力が不可欠です。ほかにも、趣味を葬儀に取り入れた実例を花祭壇ギャラリーでご紹介していますので、ぜひ、訪れてみてください。
4.これからの時代に「趣味を反映した葬儀」が選ばれる意味
ここまで、趣味を取り入れた葬儀の実例や注意点をご紹介してきました。さまざまな、その人らしい温かなお別れの形があることを感じていただけたのではないでしょうか。
では、なぜ今、このように故人様の個性を尊重したお見送りが選ばれているのでしょうか。こちらでは、その背景と、趣味をテーマとしたお見送りが持つ意味を解説します。
形式よりも「その方らしさ」を重視する時代へ
かつては「葬儀=仏式、定型的、格式重視」といった印象が一般的でしたが、現在はその価値観が大きく変化し、「個人らしさ」や「人生を感じられるお別れ」が重視されるようになってきました。
背景には、少子高齢化や核家族化、地域との関係性の希薄化などがあります。地域や宗教に縛られず、「送る人」も「送られる人」も納得できる形が求められており、そこに「趣味を取り入れた葬儀」という柔軟なスタイルが合致しているのです。
さらに、終活やエンディングノートが一般化し、「自分の好きなことを大切にしてほしい」と望む方が増えています。こうした想いを受け取ったご家族が、その意向を形にしようと考えるようになったことも、趣味を反映した葬儀の広がりを後押ししています。
このような個人の想いを尊重する流れは今後さらに加速し、形式にとらわれない「その人だけの葬儀」が、より一般的な選択肢として定着していくでしょう。
残された方々にとっての「グリーフケア」としての意義も
「その人らしさ」を感じる葬儀の時間は、深い悲しみの中でも自然と心が和らぎ、グリーフケア(悲嘆の癒し)にもつながるといわれています。
たとえば、釣りが趣味だった故人様の葬儀で、愛用の釣竿や釣果の写真が並んでいたら、参列者はその人の人生をありありと思い出せるでしょう。また、ご家族が「生前の楽しそうな姿を思い出せてよかった」と感じるなど、感情の整理にも役立つケースが多くあります。
「故人様らしいね」と、悲しみの中にも温かさが生まれるお別れは、きっとこれからの葬儀の基本となっていくはずです。
5.趣味を生かした葬儀に関するQ&A
A. 展示は可能です。式場の規模や形式、飾るものの種類に応じて、最適な方法をご提案いたします。
花葬儀では過去にも、以下のようなさまざまな事例にお応えしてきました。
・趣味で作成された能面を、展示会と銘打って飾る
・長年打ち込んでこられた卓球のユニフォームやメダルを並べる
・収集されていた越前焼のコレクションを展示する
趣味の品を展示する方法は多岐にわたります。飾りたいものが多い場合は、テーマやジャンルを絞って展示することで、すっきりと上品にまとめられます。飾り方などでご不安な点は、どうぞ遠慮なくご相談ください。
A. 紹介の工夫でしっかり伝わります。
趣味がニッチな場合でも、紹介文やエピソードを添えることで、共通点のない参列者にも故人様の魅力を伝えられます。説明パネルを用意したり、ご家族が一言添えたりするだけでも印象が変わります。
A. 短時間でも想いを表現することは可能です。
時間が限られていても、写真1枚や思い出の品1点を飾るだけで十分に故人様らしさを表現できます。すべてを完璧に整える必要はなく、気持ちを込めることが何より大切です。
6.故人様の趣味を生かした葬儀で、心に残るお別れを

趣味を取り入れた葬儀は、故人様の人生や価値観を映し出す特別なお見送りのかたちです。展示演出や空間装飾、音楽や映像の工夫を通して、ご家族や参列者の記憶に深く残る時間をつくることができるでしょう。
とはいえ、「何から始めればよいのかわからない」「実現できるか不安」という方は、花葬儀の事前相談をご活用ください。花葬儀は、決まった形を持たない、ゼロから祭壇を創り上げるオーダーメイドの専門家です。経験豊富なスタッフが一つひとつ丁寧にご相談をお受けし、最高のお見送りをご提案します。











