身寄りがない方の老後はどうなる?リスク・対策・相談先を解説
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- 【 生き方のヒント 】

「身寄りがない場合、老後に何を準備すればよいのだろう」と不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。身寄りがない方の老後では、病気や認知症、入院・施設入居時の身元保証、財産管理、亡くなった後の手続きなど、元気なうちに考えておきたいことがあります。
この記事では、身寄りがない方の老後に起こりやすい問題と具体的な対策、利用できる制度や相談先をわかりやすく解説します。
1.身寄りがない方の老後に起こりがちなリスク

「身寄りがない」というと、「家族や親族と死別した人」というイメージを持つ方が多いかもしれません。実際は、諸事情でご家族と疎遠になってしまい、頼れる人がいない状態の方も、身寄りがないとされます。
ここでは、将来起こりやすい主なリスクをご紹介します。
病気・認知症に気付きにくい
体調の変化は、自分でもすぐに気付けるものと、人に指摘されて初めて気付くものとがあります。例えば顔色の変化や認知機能の異変などは、ご家族と同居していれば早い段階で知ることができますが、身寄りがなく一人暮らしの場合、これらの兆候を見逃しやすくなります。
特に認知症やがん、生活習慣病など、高齢になるにつれ発症しやすくなる病気は、発見が遅れると治療が難しくなるだけでなく、日常生活に支障が出る可能性もあります。
入院・施設入居の手続きが進みにくい
入院や介護施設への入居では、緊急連絡先や費用の支払い、退院・退所時の対応を担う方を求められることがあります。身寄りがなく、こうした役割を頼める方がいない場合は、個別の調整が必要となり、手続きに時間がかかることがあります。
身元保証人等がいないことだけを理由に、医療機関や介護保険施設が入院・入所を拒むことは不適当とされています。ただし、緊急連絡や費用の支払い、退院・退所時の対応などについて個別の調整が必要になる場合があります。
財産が意図しない形で承継される恐れがある
特定の人に遺産をのこしたい意向があっても、事前に意思を明確にしておかなければ、希望どおりに相続が実現しない可能性があります。
また、認知症やそのほかの重い病気になると、支払いが遅れたり、財産が意に反して失われたりしてしまうかもしれません。
身寄りがなく、財産管理をご家族に任せることができない方は、大切な財産を守る対策について理解を深めておくことが大切です。
社会的に孤立し、必要な支援につながりにくい
身寄りがない方は、体調や生活上の困りごとを相談できず、必要な支援につながるのが遅れることがあります。日頃から人と接する機会が少ないと、健康状態や生活環境の変化を周囲に気付いてもらいにくくなる点にも注意が必要です。
死亡時に発見が遅れる
身寄りがない方が自宅で亡くなった場合、発見が遅れるというリスクもあります。発見が遅れると、葬儀や住居の整理など、その後に必要な手続きにも影響する可能性があります。
孤独死を防ぐための具体的な心がけ・対策については、「孤独死を防ぐ方法」の記事で詳しく解説しています。
2.身寄りがない方が亡くなると葬儀や納骨はどうなる?
身寄りがない方が亡くなっても、必ず無縁仏になるわけではありません。埋葬や火葬を行う方がいない、または判明しない場合は、死亡地の市町村長が埋葬または火葬を行います。
亡くなった後の一般的な流れは、次のとおりです。
【身寄りがない方が亡くなった場合の流れ】

身寄りがなくても、永代供養墓や樹木葬、海洋散骨などを生前に申し込んでおくことは可能です。葬儀や納骨、死後の手続きについて希望がある場合は、死後事務委任契約などを活用して生前に備えておきましょう。具体的な対策は、「身寄りがない方が老後に備えるための具体的な対策・相談先」で解説します。
なお、無縁仏を避けるための詳しい対策については、「無縁仏とは」の記事を参考にしてください。
3.身寄りがない方が老後の備えを整理する方法
身寄りがない方が、健康や介護、財産管理、亡くなった後の手続きなど、老後に必要な備えを一度に整理するのは簡単ではありません。そこで役立つのが、終活ツールです。
「終活」とは、人生の終わりに向けて行う準備のことです。残りの人生を前向きに、自分らしく生きるための活動として、多くの方が取り組んでいます。
代表的な終活ツールとして知られているのが「エンディングノート」です。また最近では、手書きのノートのほかにも、オンラインで利用できる終活ツールもあります。
終活ツールに書き記す項目は、主に以下のとおりです。
| 自分の基本情報 | 氏名、住所、生年月日、血液型、マイナ保険証・資格確認書や運転免許証に関する情報など |
|---|---|
| 資産情報 | 銀行口座、預貯金額、年金、不動産、有価証券、負債 など |
| 医療や介護に関する希望と情報 | 希望する介護施設、終末期医療の希望、かかりつけ医、アレルギー、常備薬 など |
| 葬儀やお墓に関する希望 | 葬儀形式、納骨方法、信仰宗教、お墓の場所 など |
| 契約情報、ID・パスワード情報 | ローン支払い状況、使っているサブスクリプション・SNS など |
| 相続や遺言に関する希望(※1) | 誰に何を残したいかの希望 |
| その他 | 万が一のときに連絡してほしい友人・知人、親しい人へのメッセージ など |
(※1)エンディングノートなどの終活ツールは法的な効力を持たないため、相続や遺言に関する希望について記しただけでは、希望どおりの相続ができません。後述する必要な契約や制度と併用して、自分が理想とする老後が送れるように準備していきましょう。
4.身寄りがない方が老後に備えるための具体的な対策・相談先

終活ツールで必要な備えを整理したら、契約や制度の利用を検討します。
ここでは、健康や身元保証、住まい、財産管理、亡くなった後の手続きについて、身寄りがない方が元気なうちにできる対策と主な相談先をご紹介します。
ケース1:病気や認知症、日々の生活に備えたい
病気や認知症に備えるためには、健康状態の見守りや、必要な支援を受けるための準備が大切です。ここでは、日頃からできる対策をご紹介します。
地域の相談窓口を利用する
身寄りがなく、老後に不安がある場合は、地域包括支援センターや社会福祉協議会などに相談しましょう。健康や介護、生活、財産管理など、困りごとに応じた制度や支援先を案内してもらえます。
| 社会福祉協議会 | ・非営利で社会福祉の発展を図る民間団体
・福祉や生活に関する相談に対応する ・日常生活自立支援事業では、福祉サービスの利用援助や日常的な金銭管理、定期的な訪問などを行う |
|---|---|
| 地域包括支援センター | ・介護保険法に基づいて設置されている相談機関
・入院や施設入居、身元保証などの相談内容に応じて、自治体の担当部署や関係機関と連携する |
「見守りサービス」や「見守り契約」を利用する
孤独死や病気の発見が遅れることを防ぐ方法の一つとして、見守りサービスや見守り契約があります。定期的な電話や訪問によって安否を確認するもののほか、センサーなどを使って生活状況の変化を確認するサービスもあります。
見守りに関するサービスは、例えば次のような事業者・専門家などが提供しています。
・郵便局
・電気・水道事業者
・警備会社
・行政書士、司法書士など
サービスによって、安否確認の方法や緊急時の対応、利用料金などは異なります。内容を比較し、ご自身の生活状況に合うものを検討しましょう。
医療・介護に関する希望を整理する
病気や認知症によって、希望する治療や介護を伝えられなくなる場合があります。そこで、将来受けたい医療やケアについて前もって考え、医療・介護従事者や信頼できる方と話し合う「人生会議(ACP)」を行いましょう。希望はエンディングノートに記し、かかりつけ医や支援者と共有しておくことが大切です。
ケース2:入院・施設入居時の身元保証に備えたい
身寄りがない方は、入院や施設入居の際に、緊急連絡や費用の支払い保証などを頼める方がいないことがあります。こうした場合に利用できるサービスをご紹介します。
身元保証サービスなどの「高齢者等終身サポート事業」を検討する
身元保証や日常生活の支援、亡くなった後の手続きなどを提供する事業は、いわゆる「高齢者等終身サポート事業」と呼ばれます。事業者によっては、入院・施設入居時の緊急連絡や費用の支払い保証、退院・退所時の対応などを依頼できます。
支援内容や料金は事業者によって異なります。利用する際は、対応範囲や追加料金、前払金・預託金の管理方法、解約時の返金条件などを確認しましょう。
ケース3:老後の住まいを確保したい
身寄りがない方は、体調や生活状況の変化によって、現在の住まいを維持することが難しくなる場合があります。将来の暮らしを想定し、早めに住まいの選択肢を確認しておきましょう。
高齢者向け住宅や介護施設を検討する
健康なうちから入居できる高齢者向け住宅や、介護が必要な方向けの施設など、住まいにはさまざまな種類があります。入居条件や費用、見守り・介護体制、医療機関との連携などを比較し、ご自身の希望や健康状態に合う場所を検討しましょう。
住まい探しに困ったら居住支援法人へ相談する
賃貸住宅への入居や住み替えでは、緊急連絡先や家賃債務保証を求められ、住まい探しが難しくなることがあります。困ったときは、自治体の住宅担当窓口や居住支援法人に相談しましょう。賃貸住宅の情報提供や入居相談、家賃債務保証、見守りなどの支援を受けられる場合があります。
ケース4:老後の財産を適切に管理したい
認知症などによって判断能力が低下すると、預貯金の管理や契約手続きをご自身で行うことが難しくなる場合があります。将来に備え、元気なうちから財産の状況や管理方法について考えておきましょう。
老後の収支を確認する
まずは、年金などの収入と、住居費や生活費、医療・介護費などの支出を整理しましょう。見守りや身元保証などのサービスを利用する場合は、その費用も含めて確認します。生活費に不安がある場合は、自治体の福祉窓口などへ早めに相談することが大切です。
成年後見制度を利用する
成年後見制度とは、、認知症などによって判断能力が十分でない方の財産管理や契約などを支援する制度です。「法定後見」と「任意後見」に分かれており、主な違いは以下のとおりです。
| 法定後見 | ・本人の判断能力が不十分になった後、本人や家族などが家庭裁判所へ申し立て、成年後見人等が選任される。
・判断能力の程度に応じて「後見」「保佐」「補助」に分かれる。 ・「後見」は3つの類型の中で支援できる範囲が最も広い。 |
|---|---|
| 任意後見 | ・本人に十分な判断能力があるうちに、任意後見人となる方や依頼する内容を決めて契約する。
・本人の判断能力が不十分になった後、家庭裁判所が任意後見監督人を選任すると契約の効力が生じる。 |
※2026年6月24日に成年後見制度を見直す改正法が公布されました。成年後見制度に関する改正は、公布から2年6か月以内の政令で定める日に施行される予定です。
なお、日常生活自立支援事業の契約内容を理解でき、福祉サービスの利用手続きや日常的な金銭管理に支援が必要な場合は、社会福祉協議会に相談する方法もあります。
財産管理契約を結ぶ
任意後見が開始する前から財産を管理してほしい場合は、「財産管理契約」を結んでおくと、健康なうちから第三者に財産管理を任せることもできます。
ケース5:死後の希望を叶えたい
葬儀や納骨、財産の承継などに希望がある場合は、生前に内容を決め、必要な契約や書類を準備しておくことが大切です。ここでは、亡くなった後の希望を実現するための方法をご紹介します。
葬儀・納骨方法を比較検討する
自分の死後、葬儀や納骨方法についての希望を叶えるためには、それらの具体的な内容をあらかじめ決めておく必要があります。
複数の葬儀社から資料を取り寄せたり、事前相談に行ったりして、下記について検討していきましょう。
・どのような葬儀にしたいか
・葬儀に呼びたい人
・納骨場所、納骨方法
・予算
決まったものについてはエンディングノートなどに記し、死後の手続きを任せる方や関係者と共有しておくことが大切です。
死後事務委任契約を結ぶ
任意後見契約は、原則として本人が亡くなると終了します。そのため、葬儀や火葬、納骨などを任せたい場合は、死後事務委任契約を結ぶ方法があります。契約内容には、葬儀・火葬・納骨の手配、医療費や施設利用料の支払い、遺品整理、住居の明け渡しなどを定められます。希望する内容と依頼できる範囲を確認して契約しましょう。
遺言書を作成する
遺言書は、自分の財産を誰に、どのように引き継いでもらうかを示す書類です。友人や知人など法定相続人ではない方に財産を遺したい場合は、遺贈の意思を記し、手続きを行う遺言執行者を指定することも検討しましょう。
遺言書には自筆証書遺言や公正証書遺言があり、形式に不備があると希望が実現しない可能性があります。財産の承継は遺言書、葬儀や納骨、住居の明け渡しなどは死後事務委任契約と、役割を分けて準備することが大切です。
なお、遺言書の種類や効力、作成方法については、「遺言書の作成方法」の記事で詳しく解説しています。
5.身寄りがない方の老後のご相談は「花葬儀」に

これまでご紹介したお悩みは、花葬儀でもご相談をお受けしております。
ここでは、花葬儀へ相談するメリットを3つご紹介します。
1.葬儀の相談とあわせて、終活に関するさまざまな相談が可能
終活サポートなら行政、葬儀なら葬儀社、介護なら介護施設……と相談内容ごとに相談相手を変えるのが一般的です。赴く場所や相談日時もバラバラで、情報をまとめるのが負担と感じることもあるでしょう。
花葬儀では、終活に関するさまざまな疑問や、葬儀後に必要となる手続きについて、ひとつの窓口で相談することが可能です。
2.必要に応じて複数分野の専門家を紹介できる
花葬儀では、葬儀に関するご提案を主に行っていますが、「家を売却したい」「どの介護施設がよいかわからない」といったご相談にも応じています。必要に応じて複数分野の専門家をご紹介することも可能です。
3.財産管理・成年後見人・身元保証について相談できる
花葬儀では、老後の財産管理や成年後見制度、身元保証など、身寄りがない方からの相談実績もございます。また、司法書士、行政書士などとも連携しているため、遺言書作成や相続に関する複雑な手続きについてのご支援もこれまで数多く行ってまいりました。
初回の相談のほか、相続や不動産売却に関する一般的なご質問は基本的に無料です。
「行政サービスについて理解するのが難しい」「自分でできそうなところはプロに教えてもらって、なるべくお金をかけずに取り組んでみたい」「窓口は最小限でさまざまなことを相談したい」などさまざまなご相談をお受けしておりますので、ぜひ花葬儀までお問合せください。
6.身寄りがない方の老後に関するQ&A
A.緊急連絡先は、必ずしも親族に限られるとは限りません。
友人や知人を指定できる場合もあります。頼める方がいない場合は、医療機関の相談窓口や地域包括支援センターなどに相談し、緊急時の対応を確認しておきましょう。
A.身寄りがないことを理由に、生活保護や介護保険を利用できなくなるわけではありません。
それぞれの要件を満たせば利用できます。老後の生活費や介護費に不安がある場合は、市区町村の福祉窓口や地域包括支援センターへ相談しましょう。
A.法律上の相続人がいれば、その方が相続する可能性があります。
相続人がいない場合は、必要な手続きを経て、残った財産が国庫に帰属することがあります。友人や知人へ財産を遺したい場合は、遺言書を作成して意思を明確にしておきましょう。
7.身寄りがない方は老後に向けて早めに備えましょう
身寄りがなく、将来の生活や死後の手続きに不安を感じている方もいらっしゃるでしょう。元気なうちに利用できる制度や相談先を確認し、必要な契約や手続きを一つずつ進めることが大切です。
葬儀に関することはもちろん、終活や死後に関するご相談は花葬儀にお任せください。花葬儀は24時間365日、お電話やインターネットによる相談を受け付けております。また、弊社メンバーシップクラブ「リベントファミリー」にご加入いただくと、ご葬儀費用の割引や、専門家による複雑な手続きのサポートなど、便利なサービスを受けることができます。この機会にぜひご検討ください。











