終活サポートとは?種類や相談先を知って不安解消につなげよう
- 作成日:
- 【 終活の基礎知識 】
終活をサポートするためのさまざまなサービスがあるのをご存じでしょうか?人生の最期に向けて行う活動を「終活」といいますが、取り組む内容は多岐にわたるため、自分ひとりの力だけで進めるのは非常に困難です。
今回は、終活を行う上で役立つサポートについて、詳しくご紹介します。サポートの種類や相談先を把握し、終活に取り組む際の不安を解消しましょう。
1.終活サポートとは何か?
まず始めに「終活サポートとは何か」という疑問にお答えします。
終活サポートにはどのようなものがある?
終活サポートとは文字通り、終活を円滑に行うためのサポート全般をいいます。サポートを行うのは、公的機関や弁護士、医療機関や葬儀社などさまざまです。各分野のスペシャリストが、終活や老後の不安を解消するサービスを独自に提供しています。
終活サポートの一例としては、以下のようなものがあります。
・エンディングノート(アプリ)の配布
・安否確認を兼ねた見守り支援
・葬儀、納骨の生前契約のサポート
終活で取り組む内容や、抱えている悩みによって、利用するサポートは異なります。まずは、自分がどのようなサポートを受けたいかを明確にし、それに基づいて利用するサービスを検討しましょう。
終活でやっておきたいこと・必要な手続きとは
終活でやっておくべき内容と、そのために必要な手続きは以下の通りです。
内容 | 必要な手続きやアクション |
---|---|
身辺整理
|
断捨離/不用品の売却/使っていないサービスの解約/交友関係の整理/インターネット上の個人情報の整理
|
終活ツールへの記載
|
エンディングノートや終活アプリ(※1)の入手、記載
|
介護・医療に関する準備
|
終末医療(※2)、延命治療、介護方針の意思決定/認知症対策/後見人の決定
|
財産の管理と整理
|
保有している財産の把握・整理/老後のための資金計画を立てる/相続人の選定、遺産分割の内容決定/遺言書作成のための依頼
|
葬儀の準備
|
葬儀に関する希望をまとめる/葬儀社の情報収集/葬儀社との生前契約
|
お墓の準備
|
お墓に関する希望をまとめる/埋葬先の生前契約/お墓の購入(場合によって)
|
その他
|
親しい人へメッセージを残すなど
|
(※1)医療・介護・財産・葬儀・お墓などの希望を整理するためのノート・ツール。家族に知っておいてほしい情報(パスワードなど)も記載できる。ただし、書かれた内容に法的拘束力はない。
(※2)あらゆる医療の効果が見込めない状態において、余命を自分らしく過ごしてもらうために行われる医療。
このように、終活は取り組むべきことが多いため、判断能力が衰えていない元気なうちから始めることをおすすめします。終活の準備に必要なことや取り組むためのポイントは「終活準備でやるべき6つのこと」にて詳しくご紹介しておりますので、そちらもあわせてご覧ください。
2.【分野別】終活サポート・サービス
終活に関する大まかな相談は、お住まいの地域の市区町役場や、民間の終活相談窓口で行うことができます。より具体的な相談や困っていることは、それぞれの専門分野の担当機関をたずねましょう。
終活でやっておきたい事柄に対して、どの組織が、どのようなサポートを行っているかについて、以下よりご紹介します。
身辺整理・断捨離の代行・サポート
衣類、骨とう品、趣味の道具、食器、大型家電など、身の回りの物品が大量にある場合、自分の力だけで整理したり片付けたりするのは大変です。自力で身辺整理を行うことが難しい場合は、生前整理の代行を行っている業者に依頼しましょう。
生前整理の業者が行うサービスは、基本的には「不用品の処分」「片付けの補助」ですが、以下のような作業をオプションで取り扱っているところもあります。
・不用品の査定、買い取り
・不動産整理
・ハウスクリーニング
・新居への家財運搬・搬送
エンディングノート(終活アプリ)の書き方、使い方のコツ
「エンディングノートや終活アプリを活用したいけれど、書き方が分からない」という場合は、それらを配布している自治体や、民間の終活相談窓口などで相談することができます。終活セミナーに参加すると、コツを教えてくれることもあるでしょう。
基本的に無料もしくは低価格で利用できるものが多いため、日程や距離など、ご自身の都合に合わせて選ぶとよいでしょう。相談窓口の利用が難しい方は、「エンディングノートの書き方」をぜひご活用ください。
デジタル遺品の整理
デジタル遺品とは、故人様のパソコンやスマートフォンなどデジタル媒体の中に入っている情報や資産のことです。例としては、以下のようなものが挙げられます。
・オンライン銀行の口座情報
・電子マネー
・有料サブスクリプション
・SNSアカウント
デジタル遺品の多くはIDやパスワードで保護されているため、亡くなった人がパスワードを残していないと、相続や契約解除などの手続きが難しくなります。
対策としては、遺言状やエンディングノートに必要な情報を残しておくほか、金融機関が実施している「本人の死後、使用していたIDをご遺族が見られるようにするサービス」を利用するなどがあります。
仕事関係のメールや写真といった、死後に整理してほしいデジタル遺品に関しては、以下の方法で対処できます。
「死後事務委任契約」を結ぶ
- ・死後の身辺整理や葬儀などの事務処理を第三者に委任する契約です。
- ・信頼できる第三者に、デジタル遺品の整理を任せられます。
デジタル遺産管理サービスの生前契約を結ぶ
専門のサービスを利用して、死後にデジタル遺産を整理するための契約を生前に結んでおく方法です。
多くの社会福祉協議会や法律関連事務所で、死後事務委任契約に関する相談を受け付けています。ただし、認知症などで判断力が低下すると契約を結ぶことが難しくなるため、健康なうちからどのような対策を取るかを検討することをおすすめします。
老後の資金管理・財産管理
「人生100年時代」といわれる昨今、老後の生活資金は大きな悩みのひとつです。特に以下のような不安や疑問を持つ方は少なくありません。
・自分の財産が今どのくらいあるのか把握しきれていない
・老後資金はいくら必要なのかわからない
・自分で財産の管理ができなくなったとき、誰に頼めばよいのかわからない
これらの悩みを解消するためには、専門家に相談することが有効です。老後の資金・財産管理の相談やサポートは、次のような専門家に依頼できます。
・ファイナンシャルプランナー:マネープランの設計、相談
・銀行:資産運用やローン借り換えなどの相談、手続き
・弁護士、司法書士:債務整理や法的手続き
さらに、以下のような制度も備えとして利用することができます。制度についての相談や、締結のための書類作成サポートなどが、社会福祉協議会や法律事務所などで行われているため、健康な内に一考することをおすすめします。
財産管理委任契約
- ・本人の判断能力が失われる前に契約が有効になる
- ・身体的な理由で銀行窓口やATMなどに足を運ぶことが難しい場合などにも利用できる
- ・契約の開始時期や内容を、当事者同士で比較的柔軟に決められる
任意後見制度
- ・本人が判断能力を有しているうちに契約を結び、後見人を選定する
- ・任意後見人として公的に認証される
- ・「任意後見監督人」が第三者の視点から業務を監督する
相続に関する相談、遺言書作成
相続や遺言書に関することは終活の中でも特に難しく、親族間のトラブルも発生しやすいデリケートな分野です。特に遺言書については手続きが煩雑になる場合もあり、不備があると、後々自分の意思が実行されないリスクがあります。
不安がある場合は、以下の「相続に関する相談先」を参考にして、専門家に相談することをおすすめします。
相談先 | 主に相談できること |
---|---|
弁護士
|
相続財産や相続人の調査/遺言書作成サポート
相続トラブルが発生した際の交渉・調停・裁判などの対処 |
司法書士
|
相続財産や相続人の調査/
遺言書作成サポートなど |
行政書士
|
相続財産や相続人の調査/
遺言書作成サポートなど |
信託銀行
|
遺言信託(※3)
|
(※3)遺言書の作成サポート、遺言書の保管、遺言執行をワンストップで行ってくれるサービスの総称
医療・介護に関する相談、手続き代行
医療・介護に関する心配ごとは、お世話になっている病院や介護施設、お住まいの自治体にある地域包括支援センターでも相談することができます。多くの場合、相談は無料です。施設やサービスを紹介してもらえる場合もあり、その場合は別途料金が発生することがあります。
ご家族・ご親族などの近しい間柄の人がいない場合には、「身元保証サービス」や「任意後見契約」が役立ちます。それぞれのサービス内容や相談先は以下の通りですので、必要に応じて利用を検討してください。
サービス | 身元保証サービス | 任意後見契約 |
---|---|---|
内容 |
身元保証人(通常はご家族など)に代わり、本人の身元を保証するサービス
|
判断能力が低下している本人に代わり、本人の財産管理や、生活・医療などの手続きを行う「後見人」を定める契約
|
活用 場面 |
・入院・介護費用の保証
・施設との連絡役 ・亡くなった後のお体の引き取り ・入院や介護に関するプランの意思決定 など |
・医療費の支払い
・自宅などの不動産の管理 ・預貯金、有価証券の管理 ・生活費の送金 など |
相談先 |
・弁護士
・司法書士 ・身元保証サービスを行っている民間企業など |
・金融機関
・生命保険会社 ・弁護士 ・司法書士など |
高齢になるにつれ、認知症を始めとした健康上の不安が起こりやすくなります。元気なうちから「かかりつけ医を見つけておく」「介護施設の希望を決めておく」など、自分でも情報収集をし、希望を考えておくことが大切です。
葬儀・埋葬方法、お墓の購入のアドバイス
葬儀は突発的に行うこともあり、決めるべき項目が多くあります。すべてをご家族に委ねるのは、ご家族にとって大きな負担となるかもしれません。そのため、希望する葬儀の内容などをしっかりと考え、事前にご家族に希望を伝えたり、終活ツールに書き記したりしておくとよいでしょう。
葬儀社の中には、事前相談を行っているところもあるため、見積りを依頼するなどして、信頼できる会社をあらかじめ選んでおくと安心です。最近では「しめっぽい葬儀にならないようにしたい」「好きだった〇〇を飾ってほしい」など、ニーズに応じた葬儀を提供してくれる会社もあります。
また葬儀後に、どのように埋葬・供養してほしいかも考えておくことも、ご家族の負担軽減につながります。最近では一般的なお墓だけでなく、樹木葬や納骨堂、散骨など、さまざまな選択肢があります。気になる霊園などには、実際に足を運んで確認することもおすすめです。
葬儀や納骨、その他の諸手続き代行
こちらは、特におひとりさまの場合に重要となる項目です。
ご家族、ご親族がいらっしゃる方は、その方々に葬儀や埋葬、納骨などについて希望を伝え、任せることができます。しかし、信頼できるご親族がいらっしゃらない場合、自分の死後に葬儀や埋葬を希望通りに行ってもうらためには、デジタル遺品の整理でもご紹介した「死後事務委任契約」を結ぶことが大切です。
特に身寄りのない方が亡くなった場合、故人様は基本的に無縁墓地に埋葬されるため、希望を実行してもらうために、このような契約が重要となるのです。
2040年には65歳以上の約4割がおひとりさまになると予測されており、身寄りがなくても安心した老後を送るための対策や準備が求められています。心配事をどのように解決したらよいかは、「身寄りがない方が老後に備える対策」にて解説しておりますので、どうぞお役立てください。
墓じまい、離檀の代行・サポート
墓じまいとは、持っていたお墓を解体して更地にすることで、多くの手続きを要します。具体的には、墓地管理者との相談、墓じまいの申請、墓石の解体依頼などが含まれます。
最近では、少子高齢化による承継者不足などから、「墓じまい」を選択するケースが多くなりました。檀家(だんか)であれば、離檀(檀家をやめること)も菩提寺に相談し、離檀料を支払わなくてはなりません。自分の管理しているお墓の処遇について、他の終活と合わせて考えることも大切です。
離檀や墓じまいについての相談は、菩提(ぼだい)寺や霊園、石材店のほか、葬儀社でアドバイスを行っているところもあります。「お世話になった寺院に離檀を告げるのは心苦しい」と感じる場合は、離檀の相談やサポートを行っている会社に相談することもひとつの手段です。
3.信頼できる終活サポート窓口、会社の見分け方
終活は人生の集大成ともいえる大切な活動です。終活のサポートを提供する窓口や会社は多岐にわたりますが、信頼できるサービスを選ぶためにはいくつかのポイントがあります。以下に、適切な終活サポート窓口や会社を見分けるためのポイントをご紹介します。
専門知識 経験 |
・相談先が、相談内容に精通した専門家であるかが大切
・専門知識や資格、実績を持っているかを確認 |
---|---|
料金体系 |
・事前に詳細な見積もりを提供しているか
・追加費用が発生する場合、その条件が明確に説明されているか |
体験談 評判 |
・実際にサービスを利用した顧客の口コミやレビューを確認
・体験談を読み、その会社の信頼性やサービスの質を判断する |
サポートの質 |
・担当者が親切で丁寧に対応してくれるか
・初めての相談で不安な気持ちをしっかりと受け止めてくれるかどうか |
連携の 有無 |
・終活は多方面にわたるため、他の専門家や機関と連携しているかどうかも大切
・弁護士や司法書士、介護施設などの各プロと連携しているかも確認 |
安心して終活を進めるには、信頼できる終活サポート窓口や会社を選ぶことが非常に重要です。困りごとが起きてから慌てて探すのではなく、事前に頼れるサポート先を見つけておくことで、納得のいく終活を行うことができるでしょう。
4.終活サポートは花葬儀にお任せ下さい
花葬儀は、葬儀に関するご提案を主に行っておりますが、会員制度「リベントファミリー」にご入会いただいた方には、以下のようなサポートもご提供しております。
終活に関するワンストップサービス
弁護士や司法書士などの専門家と連携をとりながら、終活の悩みをワンストップで相談できます。葬儀はもちろんのこと、生前整理や介護施設、お墓、相続に関するお困り事を、ひとつの窓口でご相談いただけます。
客観的なアドバイスが受けられる
「家の売却を考えている」「介護施設を探している」といったご相談にも対応しております。花葬儀を窓口として紹介や相見積もりを取っていただけるため、客観的なアドバイスをご提供できるのがメリットです。
気軽にご相談いただける
相続や不動産売却に関する一般的な質問は、基本的に無料です。「行政サービスの理解が難しい」「アドバイスを受けて自分でできる部分はして、費用を抑えたい」といった多様なご要望にお応えします。
葬儀の生前契約や死後事務委任契約にも対応
花葬儀では、「葬儀の生前契約」にも対応しております。法律の専門家とも提携しているため、あらかじめ概算の費用をお支払いいただくなどして、法的に確かな契約を結ぶことが可能です。多くの葬儀社では生前契約を受け付けていませんが、花葬儀ではお客様のご要望に柔軟に対応しており、実際に多くの施行実績があります。
また、亡くなった後のお体の引き取りや葬儀の施行などを、死後事務委任契約を通じてお受けすることもできます。詳しい情報が必要な場合は、ぜひ事前相談をご利用ください。
花葬儀では個別に終活アドバイスやサポートを提供しておりますので、お客様の状況に応じて安心かつ気軽にご利用いただけます。ご興味をお持ちいただけましたら、「リベントファミリー」のページにて詳細をご覧ください。
5.終活サポートに関するよくあるQ&A
自分の身の回りのものを「必要」と「不要」に分けることによって、老後に関する希望や、ご自身の財産状況などを実感できるかもしれません。
老後の希望や、自分自身の情報について分かる範囲を、エンディングノートや終活アプリに記録することもおすすめです。
断捨離やエンディングノートを通して終活への意欲が高まったら、葬儀や介護施設といった「決定までに時間を要する項目」の情報収集・希望先の比較検討を行いましょう。
終活サポートのサービスについては、「オプション料金に気付かず契約をしてしまった」「サポートを申しこんだが、解約金が掛かることがわかった」などのトラブルも相次いでいます。「信頼できる終活サポート窓口、会社の見分け方」も参考にして、信頼性を見極め、スムーズに終活を進めてください。
終活は考えたり、決めたりすることが多く、手続きも多岐にわたり煩雑です。そのため、思ったように進まない、挫折してしまったというお声もよく伺います。難しいと感じることはプロに相談することで、自分で調べたり手続きしたりする時間、労力を大幅に減らすことができます。
心の整理がつくことで安心感が生まれ、今を大切にしながら、未来に向けた準備を進めることができるのではないでしょうか。
6.終活をサポートしてくれるサービスを活用し理想の老後を築きましょう
終活のサポートを上手に活用すれば、難しい手続きも負担なく行えるほか、老後に対しての安心感を得やすくなります。しかし、相談窓口は項目ごとに分かれており、ひとつひとつに相談を行っていると身体的負担だけでなく、時間もかかってしまうでしょう。
そのような場合は、花葬儀におまかせください。花葬儀では、会員制度リベントファミリーにご入会いただいた方に対して、「【分野別】終活サポート・サービス」で挙げたような各種終活サポートやご相談をまとめて承っております。