花祭壇を後悔なく選ぶための4つのこだわりポイントを解説
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- 【 花祭壇 】
近年、祭壇を美しく彩る花々が印象的な「花祭壇」に関心を持たれる方が増えています。しかし、実際に花祭壇を選ぶとなると、何にこだわりながら、どう選べばよいのかわからず戸惑う方も少なくないでしょう。
そこで今回は、心から納得のいく花祭壇で見送るためにこだわりたいポイントを、花の種類やデザイン、費用、葬儀社選びの視点からわかりやすく解説します。葬儀を控えている方や花祭壇を検討されている方は、ぜひ参考になさってください。
1.花祭壇とは?~こだわりのお別れを形にするための基礎知識~
花祭壇で心に残るお別れを表現するためには、まずその基本的な特徴や種類を理解することが大切です。
最初に、花祭壇についての基本知識や、従来の白木祭壇との違いについて詳しくご説明します。
花祭壇の意味と種類
花祭壇とは、花で飾られた祭壇のことです。使用する花材によって、生花を用いた「生花祭壇」と、造花(アーティフィシャルフラワー)を用いた「造花祭壇」の2種類があります。
生花祭壇は、本物の花が持つ香りや瑞々しさによって、自然の美しさと生命力を感じられる祭壇です。造花祭壇は、花が枯れない、季節に関係なく希望の花が使用できるなどの利点がある一方、香りや自然な質感は望めません。
近年は、自然な美しさや香りがある生花祭壇の人気が高まっており、多くのご家族に選ばれています。
白木祭壇と花祭壇の違い
主に仏教葬儀で用いられる伝統的な祭壇が、白木祭壇です。杉やヒノキなどの白木素材で作られており、一般的に「段」と呼ばれる仏具を供える部分と「輿(こし)」と呼ばれる屋形を模した装飾部分で構成され、厳かで格式があります。
花祭壇は、白木祭壇よりもデザインの自由度が高く、さまざまな演出がしやすい特徴があります。最近では、白木祭壇に花を添えた、白木祭壇と花祭壇の折衷スタイルの祭壇を選ぶ方もいらっしゃいます。
こだわるならオーダーメイドがおすすめ
花祭壇を選ぶ方法には、大きく分けて「カタログから選ぶプラン」と「一からつくるオーダーメイドプラン」があります。
カタログから選ぶプランは、あらかじめ用意されたカタログのデザインから選ぶため、準備がスムーズに進められますが、細かなこだわりや個別の希望を反映するには限界があります。
花祭壇にこだわるならば、オーダーメイドの花祭壇がおすすめです。花の種類や色合い、レイアウト、会場の雰囲気まで、ご家族の意向に合わせて一つひとつ設計することで、他にはない「その人だけの空間」が実現できます。
では、オーダーメイドの花祭壇を希望する場合、どのように選んだらよいのでしょうか。次項から、花祭壇を選ぶ際の4つのこだわりのポイントをご紹介します。
2.花祭壇のこだわりポイント1:使用する花の種類
花祭壇の印象は、使用する花によって大きく左右されます。以下のような視点から選定することで、故人様の個性やご家族の気持ちを表現することができます。
故人様らしさを反映する花
生前に故人様が好んでいた花や、故人様の性格や趣味、好きだった色などをヒントに花を選ぶことは、花祭壇で故人様のお人柄を表現するうえで非常に有効です。故人様を象徴する花が飾られることで、参列者にも「その人らしさ」が自然に伝わり、心に残る祭壇になるでしょう。
思い出や人生の節目にちなんだ花
故人様の人生の節目やご家族との思い出に関わる花を選ぶことも、花祭壇に深い意味を持たせる方法のひとつです。たとえば、結婚記念日に贈られていた花、旅行先での思い出の花など、花を通してご家族の故人様への想いを反映させることができます。
季節の花
桜、ユリ、菊など、故人様が旅立たれた季節やお好きだった季節を代表する花を祭壇に用いることでその時期ならではの自然の彩りを加えることができます。季節感のある花は、式場全体に調和をもたらしてくれます。葬儀の後も、日常生活でふとその花を目にするたびに、故人様を思い出すきっかけにもなるでしょう。
3.花祭壇のこだわりポイント2:デザインとレイアウト
故人様をしのぶ空間をより納得のいくものとするために、花祭壇のデザインやレイアウトにもこだわりましょう。こちらでは、花祭壇におけるデザインとレイアウトの特徴について解説します。
宗教や形式に柔軟に対応させる
花祭壇には宗教や家族葬・一般葬などの葬儀形式にとらわれず、自由にデザインを展開できる柔軟性があります。無宗教の葬儀はもちろんのこと、仏式・神道・キリスト教など、それぞれの宗教儀礼に配慮しつつ、故人様らしさやご家族の想いを表現することが可能です。
構成と演出で印象を工夫する
花祭壇では、高さ・奥行き・横幅といった構成のバランスが重要になります。花の高さや角度、色の重なり方を調整することで、立体感や奥行きが生まれます。横に広がるデザインにすれば開放感を演出できます。
空間全体をコーディネートして統一感を出す
祭壇だけでなく、空間全体を含めてデザインできる点が、花祭壇ならではの魅力といえます。受付まわりや導線、遺影のまわりなども含めて、全体に統一感のある雰囲気をつくることが可能です。
4.花祭壇のこだわりポイント3:費用
こだわりの花祭壇を実現するためには、費用の計画も欠かせません。予算は限られていても、その中でどのような工夫ができるのか、何に重点を置くのかを考えることが大切です。花祭壇は、使用する花の種類や量、デザインの内容によって価格が異なるため、費用の目安を理解しておきましょう。
花祭壇の費用は、一般的に20万円~80万円程度が相場とされています。規模や装飾の内容によっては、100万円を超えるケースもあります。以下は、費用帯の目安です。
・シンプルな花祭壇 :10万円~20万円程度
・小規模な花祭壇 :30万円~50万円程度
・中~大規模な花祭壇:30万円~80万円程度
オーダーメイドでは、花の種類やテーマ、飾り方などを自由に決められるため、こだわりを反映しやすいですが、場合によっては費用が高くなることもあります。事前に希望を整理し、見積もりの内訳を確認したうえで、納得のいく祭壇を選ぶことが重要です。
5.花祭壇のこだわりポイント4:依頼する葬儀社
心に残る花祭壇を実現するには、葬儀社選びにもこだわる必要があります。花祭壇に強い葬儀社を見極めるポイントをご紹介します。
花祭壇に関する実績と対応力を確認する
葬儀社に花祭壇の施工実績があるかどうかを確認することが基本です。これまで手掛けてきた花祭壇の写真や事例などを通して、表現力や対応の幅を把握できます。
祭壇単体ではなく、空間全体を演出できる力量があるかどうかも、判断材料のひとつです。細かい要望に応えながら、式場全体のレイアウトに合わせた祭壇づくりができるかを確認しておくと安心です。
専任の担当者・デザイナーがいるか確かめる
故人様やご家族の想いをくみ取りながら形にしていくためには、打ち合わせから設営までを一貫して手掛ける担当者がいる点も大事です。
また、打ち合わせの際に、花祭壇のイメージを具体的に提示し、細部まで丁寧に共有しようと努めてくれるかどうかも大切なポイントです。完成イメージを正確に掴めるような工夫があれば、仕上がりの完成度や満足度にもつながりやすくなります。
たとえば弊社「花葬儀」では、専属の空間デザイナーがお客様のご要望をヒアリングし、その場でデッサンを描き起こすことで、イメージを共有し、ご納得いただける祭壇づくりを目指しています。意思の伝達にずれが生じにくい体制かどうかが、信頼できる葬儀社選びの鍵となるでしょう。
相談と見積もりで信頼性を見極める
相談時に、費用や装飾内容に関する説明が丁寧か、見積もりの内訳が明快に示されているかなど、納得して話を進められるかを判断することも必要です。具体的な要望を伝えた時に、細部にわたる希望にもしっかり応じて柔軟な提案をしてくれるかも注目すべきポイントでしょう。
6.心に残る花祭壇のために、こだわりを大切にした選択をしましょう
花祭壇においては、花の種類や色の選び方、空間全体のデザイン、費用、そして信頼できる葬儀社などにこだわることで、より納得のいく祭壇を実現できます。こだわりを大切に、想いを込めて作られた花祭壇は、ご家族や参列者の心にも深く残る、大切な時間を演出してくれるでしょう。
花葬儀は、これまで多くのご家族に寄り添いながら、想いのこもった花祭壇をかたちにしてきました。花祭壇のデザインや花材の選び方、費用に関するお悩みなどがある方は、花葬儀の事前相談までご連絡ください。経験豊富な専門のスタッフが、ご希望やご不安を丁寧にお伺いし、ご一緒に納得のいく花祭壇を考えさせていただきます。