車いすでの葬儀参列が不安な方へ|葬儀社が教える事前チェックと安心できる斎場選び
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- 【 葬儀・葬式の基礎知識 】

葬儀は、人生でそう何度も経験するものではありません。そのため、どなたにとっても不安や緊張が伴うものですが、車いすを利用して参列される方や、そのご家族が抱える心配はさらに深く、複雑なお気持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
「入口に段差はないだろうか」
「途中で体調が悪くなったらどうしよう」
「トイレが遠かったら…」
「周囲の動きを妨げてしまうのではないか」
葬儀の現場で多くの方に接してきた立場として、このような不安がどれほど大きな負担になるのかを、私たちは何度も実感してきました。
この記事では、車いすでの参列に寄り添い続けてきた葬儀社としての体験から、“本当に安心していただくために必要なこと”を、できるだけわかりやすくお伝えします。
1.車いすで安心して参列するための3つの必須ポイント

葬儀に車いすで参列する際は、最低限、次の3つのポイントを押さえておくと安心でしょう。
段差と動線の確認
入口・斎場内・火葬場まで、段差の有無やスロープの位置を事前に確認すると移動がスムーズになります。
焼香のしやすさ(席の位置)
車いすのまま焼香できるのか、席から移動できる距離なのかを確認しておくと、当日の負担が大きく変わります。
バリアフリーのトイレや控室の距離
体調面で不安がある場合、トイレや控室が近い斎場を選ぶと安心して参列できます。
まずはこの3つを押さえることで、多くの不安が解消されます。
2.【体験談】車いす参列で実際に起きた予想外の困りごと
車いすで葬儀に参列すると、事前には想像できない困りごとが起きることがあります。ここでは、到着から会食まで、実際の体験に基づくリアルな課題をとりあげ、「事例」および「そのシーンでの心理状況」を解説します。
到着時の戸惑い:スロープや誘導が見つからない
●Aさんの声
実際に参列した方は、駐車場から斎場入口までスロープがあるはずと聞いていたにもかかわらず、入口が裏手にあり10分ほど迷ってしまいました。その間、車いすを押す同伴者も疲れてしまい、式前から落ち着かない気持ちになってしまいました。
●このシーンでの心理状況
入口や誘導サインが不明瞭だと、体力だけでなく心理的負担も大きくなります。
受付での困りごと:机の高さや列の問題
●Bさんの声
車いすの方の手元の位置と記帳台の高さが合わず、ペンを取るのに手を伸ばさなければなりませんでした。後ろに列ができていたため焦り、周囲に迷惑をかけないか気にしながら記入することになりました。
●このシーンでの心理状況
受付の高さや列の動線が合わないと、些細な動作でも気持ちに負担がかかってしまいます。
式場内の席の問題:どこに座ればよいか迷う
●Cさんの声
式場の車いす席は最後列にありましたが、前方のご遺族や参列者の方々が気になって動きにくく、焼香のために通路を通る際も視線が気になって一瞬動きが止まってしまいました。
●このシーンでの心理状況
周囲の声かけもかえって気まずくなることがあります。また、席や動線の位置によって、途中退出やトイレ移動が負担になる場合があります。
焼香での不安:動線や高さの違い
●Dさんの声
車いす利用の参列者は、焼香台の高さが合わず、台に手が届く位置まで体を前に倒す必要がありました。前の人がなかなか動かず、順番を待つ間に手元や体勢を調整することに緊張し、心拍が上がってしまいました。
●このシーンでの心理状況
呼ばれる順番や距離、台の高さなどが気になり、心理的負担が伴います。
会食での困りごと:席や移動の負担
●Eさんの声
会食会場ではテーブルが高かったため、車いすに座ったままでは料理を取りにくく、同伴者に手伝ってもらう必要がありました。さらに控室までの移動距離が長く、途中で休憩を挟まないと体力が持たない場面もありました。
●このシーンでの心理状況
会食や移動の負担は大きく、同伴者がいるだけでは解消できないこともあります。
3.車いすで葬儀に参列される方へ|葬儀社が伝える「安心」のための配慮ポイント
車いすでの参列者にとっての安心感は、斎場や葬儀社がどのような配慮を行っているかによって大きく左右されます。ここでは「参列する側が知っておくだけで、気持ちが楽になるポイント」として、一般的に行われている「配慮や対応例」をご紹介します。
事前に配慮されることが多いポイント
多くの斎場や葬儀社では、車いす利用者が無理なく移動できるよう、以下のような点に配慮しています。
・入口から式場までの段差や動線の確認
・混雑しにくい動線や入場タイミングの調整
・車いすのまま利用できる席の確保
・周囲に気を遣いすぎなくてよい配置への配慮
これらはすべて、「参列者が落ち着いて式に集中できること」を目的としたものです。すべての斎場や葬儀社で同じ対応ができるとは限りませんが、こうした配慮があることを知っておくだけでも、不安は軽減されるでしょう。
弊社では、車いすでの参列者の方が安心して葬儀に参加するために、事前にできる準備が多くあると考えています。席配置の調整、焼香順の整理、動線の確保など、ご希望がありましたら、事前に遠慮なくお申し付けください。
式中・会食に行われることのある配慮
式の最中や会食の場面では、体への負担を減らすための対応が取られることもあります。
・焼香の際、無理のない順番やタイミングへの配慮
・席からの移動が難しい場合の柔軟な対応
・会食時に通路幅や席間隔を広めに取る工夫
「周囲に気を遣い過ぎてしまうのでは」と心配される方も多いですが、実際には上記の配慮を受けて参列されている方は少なくありません。
式中だけでなく会食中も、葬儀社のサポートは重要です。焼香の動線を確保したり、席への誘導を行ったりすることで、車いすでの参列者がスムーズに動ける環境をご用意しますので、ご安心ください。
席からの移動が難しい場合、スタッフが焼香台を席の近くまで移動する対応も可能です。必要に応じて、混雑前にご案内したり、台の高さを調整するなど、お体への負担を最小限にするサポートも行っています。
また、会食席の変更や控室への移動補助も、事前に調整しておくことで、参列者ご本人と同伴者双方の負担を減らすことができると考えています。
車いすで参列される場合、「こうしてもらえると助かる」「ここが少し不安」と感じることがあれば、それを事前に伝えることが、安心につながります。
配慮を受けることは特別なことではなく、車いすでの参列者が穏やかな気持ちで故人様を見送るための自然な準備のひとつといえるでしょう。
弊社では、葬儀社の視点からの細かい配慮、その積み重ねが車いすでの参列者の安心感を生み、式全体の円滑な進行につながると考えています。安心のためにも、「不安なこと」をお気軽に弊社までお知らせください。
4.斎場について精通しているプランナーだからこそわかる!車いすで葬儀に参列しやすい斎場を選ぶための確認ポイント
車いすの方が、ご遺族として「どの斎場で葬儀を執り行うのか」を検討される場合、複数の斎場を比較することが大切です。その際には、建物や設備の状況を確認し、車いすでの参列者にとって安心できる環境かどうかを把握されるとよいでしょう。もちろん、弊社にご相談いただければ、最適な斎場をご紹介いたします。
斎場を見極める際に注意すべき施設別ポイント
ここでは、寺院と斎場(公営・民営)別にポイントをまとめました。
車いすでの葬儀参列:寺院の注意点(段差・動線の難しさ)
寺院は本来“祈りの場”として建てられており、多くが数十年〜数百年前の建築物です。そのため、意図的に段差や階段をなくした設計にはなっていないことが多く、車いす利用者には不便を感じやすい構造が残っている場合があります。
●寺院で特に注意したいポイント
・本堂前に大きな段差・階段がある
・スロープが仮設で、勾配が急な場合も
・式中に車いすを置けるスペースが限られる
・トイレが昔ながらの造りで利用しにくい
・アプローチ(門〜本堂まで)が長く、砂利敷きの場合もある
こうした理由から、寺院は車いすでの移動が難しくなりやすい施設タイプといえます。ただし、最近では一部寺院が新設の会館部分のみバリアフリー対応しているケースもあり、
「本堂は不可だが会館なら問題なし」といった施設も存在します。
車いすで葬儀に参列:公営斎場の特徴と注意点(混雑・動線)
公営の火葬場併設斎場は、比較的新しい建設が多く、エントランス・エレベーター・多目的トイレはほぼ整備されています。
ただし、以下の特徴があり、移動距離の長さが負担になることがあります。
・敷地が広く、駐車場から斎場入口まで距離がある
・会葬者が多いと動線が混み合う
斎場にもよるので、事前の確認が安心です。
車いすで葬儀に参列:民営斎場におすすめな斎場が多い理由
民営斎場は、参列者の利便性を重視して建てられているため、最もバリアフリー対応が進んでいます。
・平坦な動線
・車いす専用スペース
・ゆったりしたトイレ
・ロータイプの受付台
・スタッフのサポートが手厚い
このように、車いす利用者に配慮した造りが多いことが特徴です。特に、「駐車場→入口→受付→式場→控室→トイレ」が一直線で、最短距離で動ける式場は大きな安心材料になります。上記のことから、最も車いすに配慮された設計が多いのは民営斎場といえるでしょう。
斎場を比較する際に確認すべき主な項目
斎場を比較する際には、以下の項目をチェックするとよいでしょう。
入口・駐車場の段差やスロープの有無
車いすで移動しやすいか、段差解消がされているか。駐車場から入口までの距離やスロープ設置状況も確認します。
斎場内の通路幅と混雑時の通行
車いすがスムーズに移動できる通路幅が確保されているか。混雑時でも通行が妨げられないかをチェックします。
車いす対応席の数と位置
通路に近く、必要に応じてスムーズに退出できる席配置になっているかを確認します。
トイレや控室の設備
車いす対応トイレの有無や広さ、手すりの設置状況を確認します。控室までの動線も安全かチェックします。
斎場スタッフのサポート体制
車いす利用者への誘導や、急な体調変化への対応があるか。スタッフの経験や対応力も安心感につながります。
屋内外の移動距離や段差の有無
駐車場から斎場入口、控室や会食室までの移動距離や段差を確認し、必要に応じてサポートや設備の準備を検討します。
これらを確認することで、車いす利用者にとっての安心度が見えてきます。もし不安が残る場合でも、弊社スタッフがあらかじめ状況を把握した上で、ご到着からご帰宅までサポートいたしますのでご安心ください。
5.車いすで葬儀に参列しやすい「都内おすすめ5斎場」を比較調査
車いすで安心して参列するためには、斎場のバリアフリー対応が重要です。ここでは、公営斎場と民営斎場の中から、車いすの参列者にやさしい環境づくりが特徴の「5つの斎場」を比較しました。
前述した「車いすで葬儀に参列しやすいチェックポイント」をもとに、事前に確認しておくと安心できる項目ばかりを揃えましたので、参考になさってください。
●公営斎場のおすすめ斎場
臨海斎場
●民営斎場のおすすめ斎場
桐ヶ谷斎場
代々幡斎場
町屋斎場
落合斎場
| 比較項目 | 詳細 | 臨海 斎場 |
桐ヶ谷 斎場 |
代々幡 斎場 |
町屋 斎場 |
落合 斎場 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 入口・駐車場 | 段差の有無、スロープ設置 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 |
| 駐車場から入口までの距離 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
| 駐車場の台数・コインパーキングの数や位置 | ◎ | 〇 | △ | 〇 | △ | |
| 館内移動・通路 | 通路幅(車いすのすれ違い可否) | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
| 式中・式後の移動距離(焼香・献花・控室移動) | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
| エレベーターの有無 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
| 車いす席 | 通路からの位置など | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
| トイレ | 車いす対応トイレの有無 | ◎ | ◎ | △ | △ | 〇 |
| 控室・会食室 | 車いすで安全に移動可能か(段差・動線) | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 |
※各斎場の詳細が知りたい方は、お葬式相談窓口の花葬儀までお問い合わせください。
0120-878-339
https://www.hana-sougi.com/estimate_form/
※「車いす参列にやさしい東京の斎場5選|バリアフリー比較表つき」の記事も参考になさってください。
6.参列者・ご家族が事前に準備しておいた方がよいこと
車いすでの葬儀参列では、事前の準備や当日の行動の詳細が安心感につながることもあります。ここではご本人や同伴者が実践できる具体的なチェックポイントを整理しました。
当日までに準備すること
車いすで葬儀に参列する場合、事前準備が安心感につながります。まず葬儀社に「入口位置」「スロープ使用の希望」「席の希望」を必ず確認し、希望を伝えましょう。さらに、焼香順や会食席の希望も共有しておくと当日の混乱を避けられます。
また、持ち物は手元が塞がらない黒バッグや必要書類などに限定し、移動時の負担を減らすことが大切です。服装は動きやすく、車いすに座った状態でも違和感がないものを選ぶと安心でしょう。
当日の行動で意識したいこと
当日は、無理をせず、斎場やスタッフの案内に従いながら行動しましょう。
・到着後に動線を確認する
・焼香や移動のタイミングを事前に把握する
・疲れを感じたら早めに休憩を取る
「最後まできちんと参列しなければならない」と思いすぎず、体調や気持ちを優先することも大切です。
同伴者がいる場合のポイント
同伴者がいる場合は、介助だけでなく、荷物管理や周囲への気配りも担ってもらうと安心です。
・荷物管理を任せる
・通路や動線の確認をしてもらう
・焼香や会食時の移動をサポートしてもらう
同伴者の存在は心理的支えにもなり、参列者本人の不安を大幅に軽減します。
7.車いす参列は事前準備と葬儀社との連携で安心に
葬儀に車いすで参列する場合、体力的な負担だけでなく、心理的な不安も大きくなるのではないでしょうか。しかし、事前の準備と葬儀社との連携で、その負担は大きく軽減できます。
花葬儀では、事前にしっかり準備し、参列者の皆さまが安心して式に臨めるようサポートしています。車いすをご利用の方には、席や焼香の順番、移動経路の確認などに配慮し、事前のコミュニケーションで不安を感じないよう配慮いたしますので、ご安心ください。
これまでも、多くの車いすでの参列者の皆さまに「安心して参列できた」とのお言葉をいただいており、故人様をしのぶ時間に集中できる環境を作ることができました。今後も安心して参列していただけるよう、しっかりと対応させていただきます。











