香典返しの挨拶状の例文 |書き方・基本構成・マナーも解説
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- 【 葬儀・葬式のマナー 】

香典返しには、品物とともに挨拶状を添えるのが一般的です。しかし、初めて作成する場合は「何を書けばよいのか」「どのような書き方が正しいのか」と迷う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、香典返しの挨拶状の基本構成や書き方、マナー、宗教別の例文までをわかりやすく解説します。実際にそのまま使える例文も紹介していますので、初めての方でも安心して作成できます。
※本記事は一般的な葬儀マナーに基づき作成しています。地域や宗派、ご家庭の慣習により異なる場合があります。
1.香典返しの挨拶状とは?

香典返しに添える挨拶状の役割や、会葬礼状との違いについて解説します。
香典返しに添える挨拶状とは?
香典返しは、「参列者からいただいた故人様へのお供えに対する感謝の気持ちを伝える」ことと「故人様の四十九日法要が無事滞りなく終わったことの報告」の2つの目的のためにお渡しするものです。
かつては喪主様が参列者の自宅を訪問して、香典返しを手渡しし、お礼と報告を口頭で伝えていました。それが、時代の流れとともに郵送が主流となり、「お礼」と「報告」をしたためた挨拶状を添えるのが一般的となりました。
会葬礼状との違いは?
香典返しの挨拶状と「会葬礼状」は、同じものではありません。「会葬」とは、葬儀に参列することを指します。したがって会葬礼状とは、葬儀に参列してくれた参列者に対し、喪主様がお礼として渡す「会葬返礼品」に添えられるお礼状のことをいいます。
2.香典返しの挨拶状を送るタイミングは?
香典返しの挨拶状は、香典返しの品に添えてお渡しするのが一般的であるため、挨拶状を送る時期は、基本的に香典返しを送るタイミングと同じになります。多くの場合は忌明け法要の後に送りますが、宗教・宗派によって区切りの時期が異なるため、あわせて確認しておくことが大切です。
仏式の場合のタイミング
仏式の忌明けは命日から数えて四十九日目ですので、四十九日法要が終わったあとに香典返しを送ります。
神式の場合のタイミング
神式の忌明けは命日から五十日目です。そのため、忌明け法要である「五十日祭」が終わったあとに香典返しを送ります。
キリスト教式の場合のタイミング
キリスト教には、本来「忌明け」という考えはありません。しかし日本では、仏式の慣習にならい、亡くなってから四十九日目頃を目安に香典返しを送るのが一般的です。
なお、カトリックは命日から30日後の追悼ミサ、プロテスタントは命日から1ヵ月後の召天記念日が、それぞれ区切りとされています。これらの儀式の後に、香典返しを送ることもあります。
香典返しを行うタイミングについて詳しく知りたい方は、「香典返しの時期」の記事が参考になります。
3.香典返しの挨拶状が不要な場合

「香典返しには挨拶状を添えるのがマナー」とお伝えしましたが、挨拶状が不要なケースもあります。
香典返しを即日返しする場合
即日返しとは、葬儀当日に、参列者からお香典を受け取ったその場で香典返しをお渡しすることです。最近は即日返しをする葬儀が多く、その場合は挨拶状を付ける必要はありません。
香典返しを直接渡す場合
香典返しを直接手渡ししていた時代では、お礼と報告を口頭で伝えていたため、挨拶状は不要でした。現代でも、お香典をいただいた相手の自宅に赴き香典返しを渡すケースでは、挨拶状を添える必要はありません。
4.香典返しの挨拶状の種類と選び方
香典返しの挨拶状には、奉書式、カード式などがあります。どのような形が適しているかは、送る相手との関係性や、重視したい格式によって異なります。
奉書式

奉書紙という、白い厚手の和紙を使って書くタイプを「奉書式」といいます。奉書紙は古くから公文書や神事、祝詞などにも使われており、格式高い印象を与えることができます。そのため、目上の方や格式を重んじる方への挨拶状や、高額のお香典をいただいた場合などに向いているでしょう。
奉書紙を使って文字を書く習慣がなかなかない現代では、手書きではなく挨拶文を印刷して使用するケースが多くなっています。
カード式
カード式は「略式挨拶状」とも呼ばれます。ハガキサイズや手のひらサイズなど、大きさもさまざまで、デザインも豊富です。文面を簡潔にまとめることもできるため、香典返しや挨拶状の簡略化が進む中で、使われることが増えてきました。親しいご親族や友人・知人などに送る挨拶状に適しているでしょう。
5.香典返しの挨拶状のマナーと注意点

香典返しの挨拶状では、マナーを守っているつもりでも、句読点や忌み言葉など、知らずに避けるべき表現を使ってしまうことがあります。以下の注意点を確認しながら作成すると安心です。
句読点は使わない
香典返しの挨拶状に限らず、弔事に関する書状では句読点を使わないことが基本ルールとなっています。代わりに、空白や改行を用いて文章を区切るのが慣例です。
理由には諸説あり、「葬儀が滞りなく終わるように」との願いが込められている、あるいは「句読点によって文章が途切れるのは、縁起が悪い」と考えられている、などと言われています。
重ね言葉・忌み言葉は使わない
不幸なことや、不幸なことが続くイメージを連想させる「重ね言葉」「忌み言葉」は、避けるのがマナーとされています。同じように、死や苦しみを連想させる「4」や「9」といった数字も、気にされる方がいらっしゃる場合があるので、避けるのが無難でしょう。
【重ね言葉 一例】
重ね重ね、たびたび、返す返す、別々、益々
【忌み言葉 一例】
別れる、痛み、死、逝く、浮かばれない、去年
頭語/結語を使う
手紙の文頭と文末につける短い挨拶の言葉が「頭語/結語」です。香典返しの挨拶状にもこの頭語/結語を入れると丁寧な印象を与えることができます。
【頭語/結語 一例】
・拝啓/敬具
・謹啓/謹言
季節の挨拶は入れない
頭語/結語を入れますが、「暑さが増してきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか」などといった季節の挨拶(時候の挨拶)は不要です。
「逝去」は使わない
「逝去」とは、人が亡くなったことを敬って使う言葉ですが、香典返しの挨拶状を書くのは故人様の身内ですから、「逝去」を文面に使用しません。代わりに「故」「亡」などと表記します。
詳しくは、この後の「香典返しの挨拶状の例文(宗教別)」を参考にしてください。
入れる紙は1枚
挨拶状の紙は1枚までとします。重ね言葉を使用しない理由と同じように、「不幸が重なる」ことを連想させるとの考え方があるためです。
二重封筒は使わない
上記と同じ理由から、挨拶状に使う封筒も二重封筒を避けましょう。
濃墨を使う
お香典を入れる香典袋には、故人様の訃報を知った深い悲しみを表すために薄墨を使うことがマナーですが、香典返しの挨拶状では通常の濃墨を使って書きます。
なお、香典返しに関する全般のマナーについては、「香典返しのマナー」別の記事でにて詳細に解説していますので、そちらもあわせてご覧ください。
6.香典返しの挨拶状の基本構成
香典返しの挨拶状は、お香典への感謝と四十九日法要を終えたご報告をお伝えする大切なお手紙です。失礼のない挨拶状にするためには、基本となる構成を押さえたうえで、必要な内容を順に並べて文章を組み立てることが大切です。
一般的に、以下の5つの内容を入れるようにします。
1.お香典へのお礼
ご厚志への感謝をお伝えする、挨拶状の中心となる部分です。
2.四十九日法要が済んだことの報告
忌明けを迎えたことをお知らせし、香典返しのタイミングであることを伝えます。
3.故人様が生前お世話になったことへのお礼
故人様に代わり、ご家族から生前のご厚情への感謝を伝えます。
4.香典返しの品を送ることの報告
「心ばかりの品をお送りします」など、控えめな表現を用いるのが一般的です。
5.略儀で済ませることへのお詫び
本来であれば直接ご挨拶すべきところを、書面で失礼することへのお詫びを添えます。
7.香典返しの挨拶状の例文(宗教別)
ここからは、香典返しの挨拶状の例文を、宗教別にご紹介します。挨拶状は、基本構成に沿って作成することが大切です。例文を参考にする際は、「お礼」「法要のご報告」「品物をお送りする旨」「略儀のお詫び」といった流れを意識すると、失礼のない文章に整えることができます。
例文は横書きですが、実際の挨拶状は縦書きが基本ですのでご留意ください。
仏式の例文
仏式の挨拶状では、四十九日法要を終えたことのご報告を中心に、感謝の気持ちを丁寧に伝えます。
連名でお香典をいただいた方への挨拶状
連名でお香典をいただいた場合は、ひとりひとりに向けて挨拶状を送る必要はありません。皆様へ向けた挨拶状であることがわかるように言葉を選びます。
謹啓
ご尊家御一同様には ご清祥にお過ごしのことと存じます
この度は 父〇〇儀 葬儀に際しまして ご丁重なるご厚志をいただきましたこと 心よりお礼申し上げます
お蔭様をもちまして四十九日法要を滞りなく相済ませることができ 生前に皆様から賜りましたご厚誼に 深く感謝申し上げます
つきましては 供養のしるしとして 心ばかりの品をお送りいたしますので 何卒お納めください
本来であれば拝眉のうえお礼申し上げるべきではございますが 略儀ながら書中にてご挨拶申し上げます
謹白
令和〇年〇月〇日
(差出人名)
親しい方への挨拶状
親しい方への挨拶状でも、基本の流れと内容は同じです。
拝啓
先般 亡母 〇〇 永眠に際しましては 多くのお気遣いとお香典をいただき 誠にありがとうございました
お蔭様で四十九日を済ませることができ □□さんに見送っていただけた母もさぞ喜んでいることと思います
母に代わりまして 生前のお付き合いに深く感謝いたします
つきましては 心ばかりの品をお送りいたしますのでどうぞお召し上がりください
本来であれば直接お目にかかりお礼申し上げるところではありますが 略儀ながら書中にてご挨拶申し上げます
敬具
令和〇年〇月〇日
(差出人名)
神式の例文
神式では「四十九日法要」ではなく「五十日祭」、「御香典」も「御玉串料」と書くように気をつけましょう。
謹啓
ご尊家御一同様には ご清祥の御事とお慶び申し上げます
さて先般 亡祖母〇〇儀 帰幽の節はご懇篤なるご弔慰を賜り また鄭重なる御玉串料をいただきましたこと 厚く御礼申し上げます
おかげをもちまして この度五十日祭を滞りなく済ませることができました
これひとえに皆様のおかげと深謝致す次第でございます
つきましては心ばかりの品をお送りいたしますので どうぞお納めください
早速拝眉の上御礼申し上げるべきところ 失礼ながら書中をもってご挨拶申し上げます
謹白
令和〇年〇月〇日
(差出人名)
キリスト教式の例文
キリスト教式では、「帰天」「昇天」など宗教に応じた表現を用います。基本の構成は同じですが、言葉の違いに注意しましょう。
拝啓
先般は 亡祖父〇〇の帰天に際し 御懇篤なるご弔詞ならびにお心遣いを賜り 誠にありがとうございました
お蔭様にて 〇月〇日に追悼ミサを滞りなく相終えましたことをご報告いたします
亡き祖父に代わりまして 生前のお付き合いに深く感謝申し上げます
つきましては ご厚情に謝意を表したく 心ばかりの品をお送りいたしますので どうぞお納めください
本来であれば拝眉親しく御礼申し上げるべきところではございますが 略儀にてご挨拶申し上げます
敬具
令和〇年〇月〇日
(差出人名)
拝啓
皆様にはお変わりなくお過ごしのこととお慶び申し上げます
先般亡母 〇〇の昇天にあたりましては ご多用にもかかわらず お心のこもったお祈りと過分なるお花料を賜りまして 誠にありがとうございました
お蔭様で 昇天記念を迎えることができましたので謹んでご報告いたします
生前のご厚情に感謝申し上げるとともに 心ばかりのお品をお送りいたしますので どうぞお納めください
本来であれば 直接お目にかかって御礼を申し上げるべきところではございますが 略儀ながら書中をもってご挨拶申し上げます
敬具
令和〇年〇月〇日
(差出人名)
無宗教の場合
拝啓
先般は亡母〇〇儀の葬儀に際しまして 御会葬ならびに御芳志を賜りましたこと 心より御礼申し上げます
お蔭様で〇月〇日に 納骨を無事に済ませましたことを ご報告いたします
生前のご厚誼に深く感謝申し上げますとともに 心ばかりの品をお送りいたしますので どうぞお受け取りください
本来であれば 直接お目にかかり御礼申し上げるべきところではございますが 略儀ながら書中をもちましてご挨拶とさせていただきます
敬具
令和〇年〇月〇日
(差出人名)
例文はあくまで一例です。実際には、故人様とのご関係やご家族のご意向に合わせて、無理のない範囲で表現を調整するとよいでしょう。また、宗教や地域によって用いる言葉が異なる場合もあるため、迷った際は事前に確認しておくと安心です。
8.香典返しの挨拶状に関するQ&A
A.現在では、香典返しの挨拶状は印刷されたものを使用するのが一般的であり、手書きでなくても失礼にはあたりません。
特に奉書紙やカード式の挨拶状でも、印刷された文章が広く用いられています。ただし、ご家族の気持ちをより丁寧に伝えたい場合には、ひと言手書きの言葉を添えるとよいでしょう。
A.香典返しの挨拶状の差出人は、一般的に喪主様のお名前を記載します。
ただし、ご家族連名とする場合や、地域の慣習によって異なるケースもあります。迷われた際は、ご親族や葬儀社へ確認すると安心です。いずれの場合も、故人様との関係が伝わるように書くことが大切です。
A.香典返しの品物と挨拶状は一緒に送るのが基本ですが、やむを得ず別々に送る場合は、挨拶状を先に送り、その後に品物を届ける形が丁寧であるとされています。
その際は、お詫びの言葉を添え、遅れた理由を簡潔に伝えると丁寧な印象になります。できるだけ早めに対応することが重要です。
9.香典返しの挨拶状はマナーを守って失礼のないように
香典返しの挨拶状は、お礼と忌明け後のご報告を丁寧に伝えるための大切な書状です。基本構成とマナーを押さえ、宗教や相手に応じた表現を選ぶことで、失礼のない挨拶状を作成しやすくなります。
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