相続した不動産の名義変更は?手続き、必要書類、費用や時間も徹底解説|葬儀・家族葬・お葬式なら「花葬儀」

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相続した不動産の名義変更は?手続き、必要書類、費用や時間も徹底解説

相続した不動産の名義変更は?手続き、必要書類、費用や時間も徹底解説

「相続登記の申請の義務化」が、2024年4月1日から始まりました。これにより、相続した不動産をそのままにしていた人も、そのままにしようと思っている人も、必ず名義変更を行わなければなりません。

この義務化の背景には、名義変更を行わない相続人が増えたことで所有者不明の土地や空き家が急増し、防災・まちづくりなどの公共事業の妨げとなる社会問題が生じたことがあります。

今回は、相続した不動産の名義変更手続きについて徹底的に解説します。「名義変更って何?」「どうやってやるの?」「なんだか難しそう」と感じる方のために、ひとつひとつを分かりやすくまとめました。ぜひ最後まで読んでいただき、手続きの流れとポイントをしっかり把握しましょう。

【もくじ】

  1. 1.相続した不動産の名義変更とは?
  2. 2.相続する不動産の名義人の決め方は?
  3. 3.相続した不動産の名義変更の手続きは?
  4. 4.相続した不動産の名義変更で取得すべき必要書類は?
  5. 5.相続した不動産の名義変更に必要な書類の内容を解説!
  6. 6.不動産名義変更の登記申請書の書き方は?
  7. 7.名義変更の法務局への申請方法は?
  8. 8.相続した不動産の名義変更にかかる費用は?
  9. 9.相続した不動産の名義変更の期限は?
  10. 10.不動産の名義変更をしないとどんなトラブルが起きる?
  11. 11.相続した不動産の名義変更にかかる時間は?
  12. 12.相続した不動産の名義変更は自分でできる?
  13. 13.相続した不動産の名義変更に関するポイントをおさえておきましょう!

1.相続した不動産の名義変更とは?

相続した不動産の名義変更とは?

土地・建物を含む不動産には、必ず所有者がいます。所有者の情報は、基本的に法務省法務局の登記簿にて登録されています。

所有者が亡くなった場合、不動産を相続する人は名義の変更を申請しなくてはなりません。この、相続による不動産の名義変更を「相続登記」といいます。相続登記をしなければ、不動産の所有を証明することができず、不動産の売却などができないだけでなく、思いがけないトラブルに見舞われる可能性が高くなります。

2.相続する不動産の名義人の決め方は?

不動産を相続する名義人はどのように決めるのでしょうか?
詳しくご紹介します。

遺言書によって決める

亡くなった方が生前、自身の財産をどのように分配するかを決め、記したものが「遺言書」です。

遺言書には3種類あり、いずれの遺言書でも要件を満たせば法的な効力を持ちます。

1. 公正証書遺言
外部の専門家(公証人)を交えて作成する遺言書。遺言書の中でも信用度が高く、家庭裁判所による検認(本当に本人による遺言書なのかのチェック)が不要。

2. 自筆証書遺言
遺言者自身で自筆して作成する遺言書。効力を発揮するには家庭裁判所による検認が必要。
※ただし、法務局(遺言書保管所)の「自筆証書遺言書保管制度」を利用して保管されていた場合は、検認は不要。

3. 秘密証書遺言
1と2の性質を両方持っている遺言書。自筆で作成した後に公証役場に持ち込み、遺言書の存在だけを公証人・証人に証明してもらう。これにより、遺言者死亡まで遺言内容を秘密にすることが可能だが、家庭裁判所による検認が必要。

法的に有効な遺言書があれば、その内容に従って不動産などの名義人を決めることができます。

遺産分割協議によって決める

遺言書が無かった場合、法定相続人全員で話し合いをし、相続の分配を決めることができます。これを、「遺産分割協議」といいます。

相続の分け方については、法定相続人全員による合意が必要で、「遺産分割協議書」に全員の署名と捺印をして保管します。「法定相続人」とは、民法によって定められた「財産を有する権利を持った人」のことをさし、亡くなった方の配偶者、子ども、両親、兄弟姉妹などが該当します。

法定相続分で決める

遺言書がなく、遺産分割協議書も作成しなかった場合は、法定相続分で相続の内容を決めます。「法定相続分」とは、民法によって定められた「相続の割合」です。

例えば亡くなった夫に妻と子ども(兄と弟)がいた場合、遺産の2分の1を妻が、4分の1ずつを子どもたちで相続します。ただし、法定相続分とはあくまでも目安であり、必ずこの割合で分配しなければならないというわけではありません。法定相続分の考え方をもとに相続人同士で話し合って割合を変えることも可能です。

3.相続した不動産の名義変更の手続きは?

相続した不動産の名義変更の手続きは?

被相続人(このコラムでは、不動産を所有していた故人様を指します)から不動産を相続することが決定したあとの、名義変更の手続きの流れについて解説します。
ステップは全部で6つあり、そのうちのステップ3,4,5の詳細は後ほどご説明しますので、合わせてご確認ください。

ステップ1.対象となる不動産の登記簿の内容確認

まず、故人様がどういった不動産を所有していたかを確認しなくてはなりません。確認には以下の方法があります。

1.故人様の「登記済権利証(登記識別情報通知書)(注1)」や「固定資産税納税通知書(注2)」で確認する
2.法務局で発行される「登記簿謄本(登記事項証明書)(注3)」で確認する
3.市町村役場で「名寄帳(なよせちょう)(注4)」を取得して確認する

(注1)不動産の権利証のこと
(注2)不動産などの固定資産を所有する人に税額などを通知する書類
(注3)登記記録の内容を記載した書類のこと
(注4)対象の人物がどういった不動産を所有しているかが分かる一覧表

ステップ2.変更する名義人を決める

相続する不動産の名義人を誰にするのかを、「相続する不動産の名義人の決め方は?」でご紹介したいずれかの方法で決めます。

ステップ3.戸籍関係などの必要書類の取得

相続登記に必要な、相続人の戸籍関係などの書類を取得します。1つの土地に対し相続人が1人しかいない場合はその人の分のみが、親兄弟などの複数人で共有名義とする場合は全員分の書類が必要となります。

ステップ4.登記申請書の作成

法務局ホームページから申請書用紙をダウンロードして、法務局(登記所)に提出する登記申請書を作成します。

書き方については法務局ホームページにて解説していますが、それでも分からない場合は事前予約制の窓口相談を設けておりますので、そちらを利用すると良いでしょう。作成方法については、このコラムでものちほど詳しく解説します。

ステップ5.登録免許税と必要書類で法務局に申請

必要書類を揃えたら、「登録免許税」と共に法務局に提出します。登録免許税とは、相続・住宅の購入などで新たに土地や建物を手に入れる人が、所有権を登記する際に必ず支払う税金のことです。詳しい計算方法などは後ほど解説します。

名義変更完了

名義変更が完了すると、新しい名義人のもとに「登記完了証及び登記識別情報通知書」が交付されます。登記所の窓口もしくは郵送で受け取ると、相続登記が完了したことになります。

4.相続した不動産の名義変更で取得すべき必要書類は?

取得すべき必要書類は、遺言書や遺産分割協議書の有無によって多少変わりますが、いずれの場合であっても、相続登記の申請を司法書士などが代理で行う場合は別途「委任状」が必要です。

なお、戸籍謄本等を法務局に提出することで、「法定相続情報一覧図の写し」を無料で取得できます。一度取得しておくと、相続登記のほか預貯金の解約など複数の手続きで戸籍原本の提出を省略できるため、亡くなった後の手続きが多い場合には活用を検討してみましょう。

遺言書がある場合

遺言書がある場合は、以下の書類を取得し申請書と共に提出します。

必要書類 取得先
遺言書 被相続人
固定資産税評価額がわかるもの
(固定資産評価証明書など)
被相続人
(遺言書が公正証書遺言以外の場合)検認調書または検認済証明書 被相続人の死亡時の住所を管轄する家庭裁判所
被相続人の戸籍謄本 被相続人の本籍地の市区町村役場
被相続人の除籍謄本
被相続人の住民票の除票
または戸籍の附票
被相続人の死亡時の住所地の
市区町村役場
相続人の戸籍謄本または抄本 相続人の本籍地の市区町村役場
相続人の住民票 相続人の住所地の市区町村役場

これらを取得することによって、「遺言書を書いた被相続人は死亡し、被相続人の保有していた不動産(〇〇〇万円分)は、遺言書の内容にのっとって指定された人物が相続する」ということが証明できるようになります。

遺言書に誰が相続するかが指定されておらず、相続人の間で決まらなかった場合は、家庭裁判所で財産の分配について審判をくだしてもらった「選任審判書謄本」が別途必要になることがあります。

遺産分割協議書がある場合

遺言書が無く、遺産分割協議にて相続人を決めて登記する場合には、以下の書類が必要となります。

必要書類 取得先
遺産分割協議書
固定資産税評価額がわかるもの
(固定資産評価証明書など)
被相続人
被相続人の戸籍謄本 被相続人の本籍地の市区町村役場
被相続人の除籍謄本 被相続人の本籍地の市区町村役場
被相続人の住民票の除票
または戸籍の附票
被相続人の死亡時の住所地の
市区町村役場
相続人の戸籍謄本 相続人の本籍地の市区町村役場
相続人の住民票 相続人の住所地の市区町村役場
相続人の印鑑証明書 相続人の住所地の市区町村役場

遺産分割協議書は、法定相続人全員分の署名・実印がなければ無効となります。相続人の戸籍謄本や住民票、印鑑証明書は遺産分割協議書に記載されている全員分が必要ですので注意しましょう

遺言書も遺産分割協議書もない場合(法定相続分で決めた場合)

遺言書も遺産分割協議書もなく、法定相続分で相続を決めた場合は、以下の書類が必要となります。

必要書類 取得先
固定資産税評価額がわかるもの
(固定資産評価証明書など)
被相続人
被相続人の戸籍謄本 被相続人の本籍地の市区町村役場
被相続人の除籍謄本 被相続人の本籍地の市区町村役場
被相続人の住民票の除票
または戸籍の附票
被相続人の死亡時の住所地の
市区町村役場
相続人の戸籍謄本 相続人の本籍地の市区町村役場
相続人の住民票 相続人の住所地の市区町村役場

先ほどと同様に、相続人側の書類一式は、相続する全員分が必要です。

5.相続した不動産の名義変更に必要な書類の内容を解説!

相続した不動産の名義変更に必要な書類の内容を解説!

相続した不動産の名義変更に必要な提出書類について、ひとつひとつを詳しく解説します。

遺言書

コラムの最初の方でも触れたとおり、遺言書とは亡くなった方が生前、自身の財産をどのように分配するか決め、記したものです。公証役場で作成した「公正証書遺言」以外の方法で作成した遺言書は、家庭裁判所による検認が必要になります。

遺産分割協議書

遺産分割協議書とは、相続の権利のある人たち全員で話し合って決めた遺産分割協議の内容をまとめたものです。遺産分割協議書には、相続人全員の署名と実印が必要です。

以下に、法務省ホームページ内にある、遺産分割協議書の例をご紹介します。

法務省ホームページ内にある、遺産分割協議書の例

出典:登記申請手続きのご案内(相続登記①/遺産分割協議編) 法務省民事局
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/content/001437202.pdf
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page7_000001_00014.html

被相続人の戸籍謄本及び除籍謄本

戸籍謄本とは、個人の身分事項が記載された「戸籍簿」の写しのことをいいます。除籍謄本は、戸籍に記載されている人全員が結婚や本籍地移動、死亡などによって「その戸籍からいなくなった状態(=除籍)」を写したものです。

この2つの謄本によって、被相続人がいつどこでどのような家族構成のもとで生まれ、独立後どのような家族を形成し、いつどこで亡くなったのかなどが分かるようになります。出生から死亡までの履歴が分かることで、被相続人が死亡した事実を証明するとともに、法定相続人を特定することができます。

被相続人の住民票の除票または戸籍の附票

戸籍謄本には、本籍地はあっても被相続人の現住所までは記載されていません。そのため、不動産の所有者として登録されている人物が、戸籍上で亡くなった本人であるかの証明が必要です。

住民票は、住人が亡くなると住民登録を解除されます。解除された住民票(=除票)もしくは、住所が記載されている戸籍の附票(ふひょう:戸籍そのものではないが、戸籍上の人物の住所履歴などを記載した資料)のいずれかによって、不動産所有者である被相続人が間違いなく死亡したことを裏付けることができます。

相続人の戸籍謄本または抄本

相続人が、相続に値する人物なのかを証明したり、遺言書などによって指定された相続人であることを提示したりしなくてはなりません。そこで必要なのが、相続人の戸籍謄本または、抄本(しょうほん)です。

「謄本」には戸籍に関する全ての情報が載っています。本籍・氏名以外に、本人以外(妻や子どもなど)の戸籍情報も記載されています。一方抄本は、知りたい人物の戸籍情報のみが記載されたものです。もし、相続人が相続の手続きをする前に亡くなってしまった場合は、戸籍謄本を取得して、相続人の出生についてさかのぼる必要があります。

相続人の住民票

前述したとおり、戸籍謄本には現住所が記載されていませんから、名義変更を登録するにあたって相続する人の住民票が必要です(戸籍の附票でも代用が可能です)。

固定資産評価証明書

固定資産評価証明書とは、所有している不動産(固定資産)の評価額を証明する書類です。その中には、主に以下の内容が記載されています。

・土地や建物の情報
・評価額
・課税標準額
・所有者情報

評価額は、総務省の定める「固定資産評価基準」に基づいて、各自治体が決めています。固定資産評価証明書によって、「この不動産にはこのくらいの価値(円で表示)がありますよ」ということが分かるようになります。

固定資産評価証明書は毎年4月1日に更新され、所有者が取得することが可能ですが、相続の段階になって死亡した被相続人が所持していなかった、もしくは最新版を保有していなかった場合、相続人が取得することができます。

相続人が申請をする際には、「申請書」「本人確認書類」「相続関係が分かる書類」として戸籍謄本などが必要になります。

相続関係説明図

相続関係説明図とは、相続関係を略図化したものです。相続登記の際に法務局へ提出しなくてはいけない戸籍謄本などの原本を、手続き完了後に返還してほしいときに必要となります。

指定の書式はないため、以下の手本を元に作成して提出します。

相続関係説明図イメージ

印鑑証明書

印鑑証明書とは、書類などに押印した印鑑が、本人のものであるかを証明するためのものです。

これによって、遺産分割協議書に押印された相続人の印鑑が、本人のものであると確認することができます。

ここまで各書類について解説しましたが、書類の数が多く、集めるだけでも大変に感じた方もいるかもしれません。そのような場合に活用したいのが「法定相続情報証明制度」です。

ここまでご説明した戸籍謄本等を法務局に提出することで「法定相続情報一覧図の写し」を無料で取得でき、以後の相続登記や預貯金の解約など複数の手続きで戸籍原本の提出を省略できるようになります。手続きが複数ある場合には、活用を検討してみましょう。

6.不動産名義変更の登記申請書の書き方は?

必要書類を集めたら、次はいよいよ不動産名義変更のための登記申請書を作成します。相続する不動産の名義変更のことを、法務局で手続きする際には「所有権移転登記」といい、申請書は「所有権移転登記申請書」と呼ばれます。「相続登記申請書」ではないという点にご注意ください。

所有権移転登記の申請書は、法務局のホームページにて取得することができます。

書き方が分からないという方のために、記載例も掲載しております。その中から、「父の法務太郎さんが亡くなり、相続人である妻と子2人で遺産分割協議をし、子2人が土地と建物を相続した」という例をご紹介します。

所有権移転登記の申請書の記載例

出典:不動産登記の申請書様式について 法務局
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/content/001443977.pdf
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/minji79.html

「課税価格」には、前述した「固定資産評価証明書」に記載されている「固定資産税評価額」を記入します。「登録免許税」の算出の仕方はこの後で詳しくご紹介しますのでそちらをご確認ください。

申請書の下の方では、相続する不動産についての情報を記入します。「不動産番号」とは、土地や建物に割り振られている13桁の数字で、所在・地番・地目・地積などと共に「登記済権利証」や「登記事項証明書」に記載されています。これらの情報は被相続人が所有しており、見つからない場合はオンラインで閲覧することが可能です。

登記申請書を作成する際には、これまでにご紹介した必要提出書類を取得するほかに、これらの不動産情報の内容を確認する、もしくは閲覧する必要があります。「遺言書」「遺産分割協議書」「法定相続分」のいずれのケースで名義人を決めた場合であっても同様です。

7.名義変更の法務局への申請方法は?

名義変更の法務局への申請方法は?

申請書と必要書類を、法務局に提出して申請をします。
申請方法は3種類ありますので、ご自身の都合に合わせて選びましょう。

窓口申請

相続する予定の不動産がある地域を管轄している法務局に行き、直接窓口に提出する方法が窓口申請です。

窓口申請のメリットとして、提出した書類に間違いがあった場合、その場で修正することができます。ただし、法務局の窓口は平日のみの開庁、閉庁時間も17時ごろと短いため、申請のためにスケジュールを調整しなければならないというデメリットがあります。

郵送申請

封筒に「不動産登記申請書在中」と記載の上、書留郵便で送付することで、必要書類を郵送して申請することができます。

郵送申請のメリットは、時間を気にせずに申請ができるという点です。デメリットとしては、郵送費が別途かかることと、書類に不備があった場合は再度郵送しなければならないことが挙げられます。

オンライン申請

電子媒体で作成され、作成者の電子署名がついた「電子文書」に限り、オンラインで申請することが可能です。

メリットは郵送申請と同様、好きな時間に申請が行えることですが、デメリットとして、オンラインで申請するにあたり必要なものが多いこと(マイナンバーカード、ICカードリーダライタ、専用ソフトなど)、電子文書化できない添付書類を別途郵送か窓口に提出しなければならないことが挙げられます。

オンライン申請について詳しく知りたい方は、法務局の詳細ページをご確認ください。

出典:不動産の所有者が亡くなった(相続の登記をオンライン申請したい方) 法務局 
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/fudosan_online03.html

8.相続した不動産の名義変更にかかる費用は?

不動産を相続するために必要な費用は、大きく3つの要素に分けることができます。
相続対象の価値が大きかったり、不動産の件数や相続する人の数が多くなったりするほど金額がふくらんでいきますので、名義変更にかかる費用が気になる方は事前に確認しておくことをおすすめします。

必要書類取得にかかる費用

戸籍謄本や住民票など、相続登記をするために法務局に提出しなければならない書類を取得するのに費用がかかります。

かかる金額は、以下の要素によって大きく変わります。

・相続人の数(全員分の戸籍・住所情報などが必要となります)
・被相続人または相続人の転籍の回数(戸籍を移した回数が多ければ多いほど、取得書類が増えます)
・書類取得先である役所の設定手数料

そのため、一概に相場をご紹介することはできませんが、一通あたり数百円~千円程度とみておくとよいでしょう。

登録免許税

相続登記の際に必ず納めなければいけない税金です。書面による申請の場合は、登録免許税を税務署などに納めた際の領収書もしくは、収入印紙を登記申請書と併せて提出することで納付となります。

相続の場合、基本的に「申請する不動産1件につけられている資産価値(固定資産税評価額)×0.4%」を登録免許税として支払います。例えば、固定資産税評価額が2000万円の土地を相続する場合、8万円の登録免許税が必要になる、といった具合です。

このとき、固定資産税評価額の1000円未満の端数は切り捨ててから計算し、計算後は100円未満を切り捨てます。

例:評価額が11,222,333円の場合
   11,222,000円(千未満切り捨て)×0.4%=44,888円
   (百未満切り捨て)44,800円=登録免許税

上記は独立した土地を相続する場合の計算方法であり、マンションなど建物や土地全体を相続するわけではないときは別の方法で算出します。

計算方法について詳しくは法務局ホームページよりご確認ください。

法務局 不動産登記の申請書様式について
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/minji79.html

また、相続登記の推進を図るために、登録免許税を免税する措置が設けられています。詳しくは法務局ホームページをご確認ください。

法務局ホームページ「相続登記の登録免許税の免税措置について」
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page7_000017.html

専門家に依頼した場合の費用

相続登記の書類調達、作成、申請を、司法書士に依頼することができます。依頼した場合は司法書士に支払う報酬費用が別途発生します。依頼する内容や司法書士が設定する報酬額によって価格は大きく前後しますが、一般的には10万円前後が相場のようです。

9.相続した不動産の名義変更の期限は?

相続した不動産の名義変更の期限は?

これまでにご紹介してきた相続登記(不動産の名義変更)は、相続が決まってからいつまでに行わなければならないのでしょうか?

2024年4月1日より前は、いつまでに名義変更を行わなければならないという決まりはありませんでした。申請を行わなくても罰せられることもなかったため、名義変更の申請に際してかかる費用(登録免許税、司法書士への報酬など)を理由に、相続した後も名義変更を行わないケースが増え続けていました。

この問題を解決するために民法が改正され、2024年4月1日から、相続した不動産の名義変更が義務化されることとなりました。相続によって不動産を取得した人は、取得したことを知った日から3年以内に相続登記の申請をしなければなりません。違反すると、罰則が課せられる可能性があります。

2024年4月1日より前に発生した相続で未登記のものも義務化の対象となり、2027年3月31日までに登記しなければなりません。

10.不動産の名義変更をしないとどんなトラブルが起きる?

不動産の名義変更をしないとどんなトラブルが起きる?

名義変更の手続きを後回しにしたり、放置したりした場合、法的な罰則だけでなく、思いがけないトラブルに巻き込まれるリスクがあります。
具体的にどのような問題が起きうるのか、代表的なケースを見ていきましょう。

数次相続が発生してトラブルになる

遺産相続が終わらないうちに次の遺産相続が発生してしまうことを、「数次相続」といいます。

例えば、Aさんから不動産を相続したのに名義変更を行っていなかったBさんがいたとします。このBさんが亡くなり、Cさんが相続をすることになりました。

Bさんは名義変更を行っていなかったので、Aさんから引き継いだ不動産の正当な相続人であるとは証明できず、「Aさんについての遺産相続が終わった」とは言えません。Cさんは、戸籍をさかのぼって「Bさんの遺産を相続する権利を持つ人」の他に「Aさんの遺産を相続する権利を持つ人」を探し出し、遺産分割協議をしなくてはなりません。

CさんがBさんの子どもであった場合、Bさんが不動産の名義変更をしていれば兄弟間のみで済んだ話し合いが、遠い親族を含めたものへと広がります。こうなるとなかなか相続の話がまとまらず、長期化やトラブルへと発展する可能性が高くなります。

このように数次相続が発生すると、長い間不動産の名義変更を行わない状態が続いていた場合、最後に相続登記をした人までさかのぼって申請しなくてはならず、それに伴う書類も時間も費用も膨大にかかります。

知らない間に共有部分を売却される

ひとつの土地やひとつの建物を、複数人の名義で共有して相続することができます。さらにその手続きは、複数いる法定相続人のうち1人の単独による手続きが可能です。つまり、被相続人が父、相続人を妻、長男、長女とした場合、長男が法定相続分に従って勝手に不動産を「妻、長男、長女の共有名義」として登記することができるということです。

名義変更が済むと、各共有者には「あなたはこの土地の〇分の1の所有者であることを認める」という「共有持分」が与えられます。土地全て、建物すべてを売却するには共有名義人全員の合意が必要ですが、自分の共有持分については独断で売却することができます。売却の際、共有人にその旨を連絡する必要もありません。

仮に長男が単独で共有名義の土地を登記した後に、自分の共有持分を他者(たいていは共有持分の買い取りを専門とした業者)に売却してしまうと、妻と長女は知らないうちに赤の他人と不動産を共有していることになります。

共有持分の保有者は土地へ立ち入る権利があるため、「赤の他人に土地を出入りされた」「該当する部分の物件を使用された」「共有名義の不動産を賃貸として貸し出していたら、持分に応じた家賃を請求された」などのトラブルが発生しやすくなります。

遺産分割協議で不動産の相続人を決め、その内容で相続登記をしておくことで、これらのリスクを回避することができます。

相続するはずだった不動産が差し押さえられるかもしれない

相続人の中に借金をしている人がいた場合、債権者(お金を貸した人)は被相続人名義の不動産を差し押さえることができます。相続人による相続登記が行われる前であれば、債権者は債務者に代わっての相続登記が可能で、これを「代位登記」といい、民法で定められた債権者のための権利です。

代位登記によって不動産を共有名義にされ、その一部を債権者が差し押さえてしまうと、債務者の借金を代わりに返済しない限り、相続する不動産の全てを取り戻すことができません。

11.相続した不動産の名義変更にかかる時間は?

相続した不動産の名義変更は、申請書提出から完了までだけなら10日程度で終了します。
しかし、遺言書の検認や戸籍謄本などの必要書類の取り寄せ、遺産分割協議なども含めるとどんなに早くても1ヵ月はかかるでしょう。

12.相続した不動産の名義変更は自分でできる?

相続した不動産の名義変更は、時間と労力をかければご自身で作成し申請することができます。しかし、数次相続やその他の事案によっては個人だけで解決することが非常に難しく、手続きも煩雑になります。不要なリスクやトラブルを避けるためにも、複雑な案件は専門家に依頼することをおすすめします。

花葬儀では、不動産相続に関するご相談に対し、相続問題で多数の実績を持つ専門家をご紹介しています。専門知識に基づき不動産相続手続きを行いますので、以下のケースに特に当てはまる方や申請に不安のある方は安心して花葬儀にお任せください。

・申請にかかる手間や時間を省きたい
・申請のやり方が理解できない
・数次相続が発生していてよく分からない
・相続する不動産の数が多い
・不動産の売却を控えていて急いでいる など

成年後見人制度の手続きや費用」でも詳細を解説しておりますので、あわせてぜひご覧ください。

13.相続した不動産の名義変更に関するポイントをおさえておきましょう!

相続した不動産の名義変更に関するポイントをおさえておきましょう!

今回のコラムでは、相続する不動産の名義変更についてご紹介しました。難しい内容にめまいがした方も多いことでしょう。

しかし手続きには期限があり、相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請が必要です。「まだ先でいい」と後回しにするほど、手続きが複雑になり、時間も費用もかさんでいきます。ぜひこの記事を参考に、不動産の名義変更についての知識を深め、余裕を持って申請に臨んでください。

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