家族葬にして後悔した人、しなかった人──経験者の声と4つの備え
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- 【 葬儀・葬式の基礎知識 】

「家族葬にしようと思うけれど、あとから後悔しないだろうか」——やり直しがきかないお見送りの場だからこそ、いざというときに立ち止まってしまう方は少なくありません。
広く参列者を募る一般葬とは異なり、家族葬は事前にお声がけした方だけをお招きして行う葬儀です。近年、この家族葬は一般的な形として広まりましたが、家族葬を選んだあとで「こうしておけばよかった」と悔やむ方も、「家族葬にして本当に良かった」という方も、どちらもいらっしゃいます。
この記事では、花葬儀のメモリアルコンサルタントが見聞きしてきた実際の声をもとに、「家族葬を選んで後悔しないための備え」をお伝えします。まだ葬儀形式を決めていない方も、すでに家族葬を検討し始めている方も、ぜひ最後までお読みください。
1.家族葬を検討するとき、ご家族はどんなことで迷うのか

家族葬という形式自体に抵抗はなくとも、ご自身が喪主やご家族の立場になると、「本当に家族葬でよいのだろうか」と迷うのはごく自然なことです。花葬儀の事前相談でも、ご家族からさまざまな不安のお声をいただきます。
ここでは、家族葬を検討する段階でよくお聞きする4つの悩みをご紹介します。
故人は「簡素でいい」と言っていたが、本当にそれでいいのだろうか
「父は生前『葬儀は身内だけで簡単に済ませてくれ』と言っていました。だから家族葬にするつもりだったのですが、いざとなると本当にこれでいいのかと迷いが出て…。父の遺志を尊重したい半面、生前お世話になった方々にも声をかけて、きちんとお見送りしてあげたい。どちらを優先すべきか分からなくなってしまったんです。」
葬儀の事前相談の場で、こうしたご相談はよく寄せられます。ご本人の「周囲に負担をかけたくない」という優しさと、ご家族の「ご縁のあった方々と見送りたい」という想い。どちらの想いも大切だからこそ、思い悩まれるケースが多いのです。
家族だけで見送ると、あとで寂しく感じないだろうか
「静かに見送りたいと思い、親しい人たちだけで葬儀を行うことにしました。でも、だんだん『本当にこれでいいのかな』『人数が少なくて寂しいお葬式になってしまわないかな』と不安になってきて……。母の友人たちにお別れの場を設けなかったことも、心残りに感じています」
こうした「少人数ゆえの寂しさ」や「お別れの機会を作れないこと」を心配されるお声は少なくありません。大切な方をお見送りする場だからこそ、こうした不安を抱かれるのは当然のことでしょう。
家族葬にすると、誰まで呼ぶべきなのかわからない
「家族葬にしようと決めたものの、あらためて連絡先を整理してみたら想像以上に交友関係が広くて驚きました。趣味のお仲間にご近所の方、私の知らないご友人までいて……。かといってどこで線引きすればいいのか分からず、堂々巡りになっています」
お声がけの範囲に明確な決まりがないからこそ、多くの方が頭を悩ませます。故人様の社会的なつながりはご家族が把握されている以上に広いことが多く、「どこまでお声がけすべきか」は判断が難しいポイントのひとつです。
家族葬は費用を抑えられると聞いたが、後ろめたさがある
「一般葬より費用が抑えられると聞いて家族葬を検討しています。でも、なんだか安く済ませようとしているみたいで、父に対して後ろめたさもあって……。お金を理由にお葬式の形を決めてしまうと、あとから『もっときちんとしてあげればよかった』と後悔しないか不安です」
「費用を抑えたい」というご家庭の事情と、「心を込めて見送りたい」との想いで葛藤されるご家族もいらっしゃいます。しかし本来、葬儀にかける費用と、故人様を想う気持ちの大きさは比例するものではありません。大切なのは、ご家族が経済的な無理をすることなく、心から納得できるお見送りの形を見つけることでしょう。
なお、「家族葬は一般葬よりも費用を抑えられる」というイメージがありますが、実際には想像よりも費用がかかることもあります。次の章でも詳しくご紹介します。
2.「家族葬にして後悔した…」現場で聞いた5つのケース
家族葬を選んだあとで、「こんなはずではなかった」と感じるご家族もいらっしゃいます。花葬儀のメモリアルコンサルタントが経験から知る「後悔の声」には、いくつかの共通点があり、どれも「知っていれば防げたかもしれない」と感じるものばかりです。
ここでは、特によくお聞きする5つのケースをご紹介しますので、ぜひ参考にご覧ください。
「家族葬だから」で通じると思ったら、親族の間で認識が食い違っていた
「家族葬にするから」と一言伝えれば、周囲も同じイメージを持ってくれるだろう————そう思っていたという声は、よくお聞きします。
「家族葬」という言葉から思い浮かべる範囲は、実は人それぞれです。そもそも家族葬とは、家族に限らず、声をかけた方であればご参列いただける形式ですが、それを知らない方も多く、また葬儀社によっても定義が異なることがあります。
ある方は「配偶者と子ども、孫だけ」と考え、別の方は「遠縁であっても親族なら当然参列するもの」と受け取ります。また、「家族以外は来てはいけない」と思い込んでいる方も少なくありません。事前にご家族の間で「誰にお声がけするか」をすり合わせておかないと、葬儀後に親族間でわだかまりが残ってしまうかもしれません。
「家族葬」の言葉を誤解し、来てほしかった人が遠慮してしまった
「家族葬で行います」と伝えた結果、本当は来てほしかった方にまで「家族以外は参列してはいけない」と受け取られてしまった——そのような話もあります。
あるご家族は、以前、故人様と長年親しくされていたご友人に「家族葬で行います」と連絡したところ、来るのを遠慮されてしまったそうです。「できれば来てほしかったのに、断ってしまったような形になった」と悔やまれていました。
「家族葬」という言葉は、受け取る側にとっては「来ないでほしい」というメッセージに聞こえてしまうことがあります。その一言が、思わぬすれ違いにつながってしまったのです。
葬儀のあとに、知らなかった故人の友人から連絡が相次いだ
家族葬を終えたあとに、思いがけない連絡が届くこともあります。「お父さんには本当にお世話になったので、最後にお別れしたかった」——そのような声です。
故人様の交友関係は、ご家族が把握されている以上に広いことが多いものです。趣味のサークル仲間、長年通っていたお店の方、かつての教え子だった方など、葬儀が終わってはじめてつながりに気づき、「知っていればお声がけしたのに」と悔やむご家族もいらっしゃいます。
参列者を絞り費用を抑えたつもりが、想像よりもかかった
「家族葬なら費用が抑えられるはずと思っていたのに、終わってみると思いのほか出費がかさんでしまった」そんな体験をお持ちの方もいらっしゃいます。
一般葬であれば、参列いただいた方々からの香典で費用の一部をまかないますが、家族葬では参列者が限られ、またお香典の受け取りを辞退するご家族も少なくありません。事前に費用の全体像をイメージしておくと、あとから慌てることも防ぐことができるでしょう。
葬儀後に弔問が相次ぎ、かえって負担が増えた
参列者を絞ったことで、かえって後からの対応に追われてしまう。家族葬の後にそうした事態が起こることも、少なくありません。
葬儀に呼ばれなかった方々が、「せめてお線香だけでも」と後日ご自宅へ弔問に訪れるケースです。「毎週末が弔問の対応で終わってしまった」「手書きのお礼状を何十通も書くことになり大変だった」といった方もいらっしゃるようです。
葬儀そのものは静かにお見送りできても、数週間から数カ月にわたってご挨拶や対応が続いてしまう。大切な方を亡くされて心身ともにお疲れのなか、こうした対応が長引くのは、想像以上の負担となるでしょう。「家族葬なら負担が減るはず」と考えていたからこそ、戸惑われるご家族は多いものです。
3.一方で「家族葬にして良かった」という声も|お客様の体験談より

ここまで、家族葬を選んだことで生じるかもしれない後悔についてお伝えしてきました。けれど当然ながら、家族葬を選んだすべての方が後悔するわけではありません。「家族葬にしたからこそ、あの時間が持てた」と感じているご家族もたくさんいらっしゃいます。花葬儀でお手伝いさせていただいたお客様の中にも、「家族葬にして良かった」とご納得されるご家族は少なくありません。
ここでは、実際の体験談から4つの声をご紹介します。
儀礼的な対応に追われず、故人様とゆっくり過ごせた
●A様の声
「家族葬を選んで、一番良かったと感じているのは、亡くなった父のそばにいられたことでした。以前行った母の葬儀では、受付や挨拶に追われているうちに式が終わってしまい、そばにいられる時間があまりなかったからです。今回は父にゆっくり語りかけ、お別れすることができました」
一般葬では、受付の対応、参列者へのご挨拶、お食事の手配など、ご家族はどうしても慌ただしくなりがちです。儀礼的な段取りに気を取られず、故人様と静かに向き合う時間を確保できたこと。それが、A様ご家族が「家族葬を選んで良かった」と感じられた点だったのではないでしょうか。
顔見知りだけだったため、気を遣わずにしのぶことができた
●B様の声
「参列者が全員顔見知りだったため、あまり気を張ることなく式を終えられました。素直に涙を流せましたし、誰かが思い出を話し始めると、皆が耳を傾けました。気を遣わず、ただ母のことを想える時間でした」
一般葬では、面識の薄い方への応対が必要になる場面があります。「どなただろう」と思いながらも丁寧にご挨拶をしたり、初対面の方と会話を交わしたり。悲しみのさなかにあっても、周囲への気遣いが求められることは少なくありません。
顔見知りだけの空間だからこそ、ご家族も参列者も気を張ることなく故人様をしのぶことができることは、家族葬の良い点のひとつです。
形式や体裁を気にせず、故人らしい葬儀にできた
●C様の声
「夫は生前ジャズが大好きで、家でもよく流していたんです。葬儀でもジャズを流しました。参列いただいた方々にも『平服で』とお伝えし、読経のない形式でお見送りしました。皆さまから『いかにも彼らしい』という言葉をいただいたとき、この形で良かったと本当に思いました。」
一般葬では、幅広い参列者への配慮から、式の内容がどうしても「無難」な方向に落ち着きがちです。故人様らしい演出を取り入れたくても、「あまり変わったことをすると失礼にあたるのではないか」と躊躇される方は多くいらっしゃいます。来る方がわかっているからこそ、故人様らしさを優先できた葬儀になったとも言えるでしょう。
家族皆で、穏やかな時間を共有できた
●D様の声
「通夜の夜、家族全員で棺のそばに集まり、皆で義母との思い出を話しました。孫がその場で義母への手紙を書き、一緒に棺に納めることもできました。身内だけで過ごす時間だったからこそ、あのような場が生まれたのだと思います」
参列者全員が故人様をよく知っている間柄の場合、式場には自然とやわらかな空気が流れます。気兼ねなく涙を流し、想いを共有しやすくできるのは、家族葬ならではともいえるでしょう。
花葬儀では、これまでご依頼いただいたお客様の体験談を「お客様インタビュー」として公開しています。家族葬をお考えの方は、ぜひ実際の声もあわせてご覧ください。
<お客様インタビュー>
最愛のお父様とゆっくりお別れができた家族葬
https://www.hana-sougi.com/interview/15/
4.後悔した人・しなかった人の違いとは【経験者の声から】
ここまで、家族葬で「後悔した方」と「満足された方」の声をそれぞれご紹介してきました。多くの葬儀を経験してきた立場から見ると、2つを分けるのは葬儀の形式そのものよりも、「事前にどれだけ不安を解消できていたか」がポイントであるように感じます。
ここでは、花葬儀のメモリアルコンサルタントが現場でお伝えしている、心残りなくお見送りするための4つのヒントをお伝えします。どれも特別なことではありません。少し心に留めておくだけで、あとからの「こうしておけばよかった」を和らげることができるはずです。
故人の交友関係を、ご家族の知らない範囲まで確認しておく
先ほどもご紹介したように、葬儀後に「知らなかった故人様の知人」から連絡が届くケースは珍しくありません。ご家族が把握している交友関係は、故人様の人間関係の一部であることが多いものです。
年賀状のやりとり、携帯電話の連絡先、職場や趣味の集まりでのつながり——こうした範囲をあらかじめ少し確認しておくだけでも、「誰を呼ぶか・呼ばないか」を考えるときの手がかりになります。
すべてを完璧に把握するのは難しいことですが、「知ろうする」時間を持つだけで、ご自身の気持ちの持ちようも変わってくるはずです。葬儀の打ち合わせでは、特に親しくしている人の連絡先を把握すること、所属している団体を把握することなどをおすすめしています。
「呼ぶ範囲」をご家族で決め、周囲にも事前に伝えておく
後悔された方のお話を振り返ると、「呼ぶ範囲」が曖昧なまま進めてしまったことからきているケースがありました。ご親族間の認識のずれ、来てほしかった方の遠慮——いずれも、事前に少し話し合っておくだけで防げたかもしれません。
一方、満足されたご家族に共通しているのは、「誰を呼ぶか」を家族の間で具体的に話し合い、呼ばない方にもその意図をきちんと伝えていたことです。
「家族葬にします」の一言で終わらせるのではなく、「この方は参列をお願いする」「この方にはあとから改めてご報告する」といった具体的なリストを作っておくと、判断がスムーズになります。呼ばない方には「訃報はお知らせしても、式場名を記載しない」など、きめ細かい対策をお伝えしております。
故人の希望だけでなく、ご家族の希望も話し合う
「故人が『簡素でいい』と言っていたから、家族葬にしたい」そのようにおっしゃるご家族は多くいらっしゃいます。故人様の遺志を尊重したいというお気持ちは、もちろん大切なことです。
けれど、後悔された方・満足された方の声をお聞きしていると、「ご家族ご自身が納得されていたかどうか」が大きなポイントになるように感じます。故人様のご希望だけを根拠にして決めた場合、あとから「自分はこうしたかった」「もっと別の送り方もあったのではないか」というモヤモヤが残りやすいのです。
「故人様がこう言っていたから」で話し合いを終わらせず、ご家族おひとりおひとりが「自分はどう送りたいか」を言葉にしてみてください。納得したうえで決めた選択であれば、後悔につながりにくいものです。迷われているときは、ぜひ事前相談の場でそのお気持ちをそのまま話してください。
葬儀社に事前相談し、自分たちに合った形を一緒に考える
家族葬で満足されたご家族のお話の多くに共通するのが「事前に少し相談をして、見通しを立てていた」という点です。どのようなお見送りがふさわしいかは、故人様のお付き合いの広さや、ご親族の関係性などによってご家庭ごとに異なります。ご家族だけで正解を見つけるのは難しいため、葬儀の専門家と一緒に形にしていくことが大切になります。
ご不安になりやすい費用面なども、事前にしっかりとした見通しを立てておくことで、心穏やかにお別れの日を迎えられるのではないでしょうか。
特に費用に関しては、想定外が起きやすい部分であり、ご家族の状況によっても大きく変わります。ご家族だけで抱え込まず、うまく葬儀社を頼っていただくことで、不安や負担はぐっと軽くなるはずです。
※ご家族にとって一番良いお見送りの形を、一緒に探してみませんか。詳しくは、お葬式相談窓口の花葬儀までお問い合わせください。
0120-878-339
https://www.hana-sougi.com/estimate_form
5.家族葬で後悔しないために、まずは一歩踏み出してみませんか

家族葬は、大切な方を親しい人たちだけで静かにお見送りする、あたたかい葬儀の形です。けれどこの記事でお伝えしてきたように、事前の準備が不十分なまま進めてしまうと、あとから「こうしておけばよかった」と悔いが残ることもあります。
大切な方を想うお気持ちを、後悔ではなく納得のいくお見送りにつなげるために、まずはご家族で「どんなお別れにしたいか」を話し合ってみませんか。そして、少しでもご不安なことがあれば、いつでも私たち花葬儀にご相談ください。
花葬儀では、「まだ決めていないけれど、話だけ聞いてみたい」というご相談も歓迎しております。どうぞお気軽に、無料の事前相談までお問い合わせください。











