祭壇設営の裏側 |花葬儀スタッフが語る「あの人らしい空間」をつくる工夫|葬儀・家族葬・お葬式なら「花葬儀」

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祭壇設営の裏側 |花葬儀スタッフが語る「あの人らしい空間」をつくる工夫

祭壇設営の裏側 |花葬儀スタッフが語る「あの人らしい空間」をつくる工夫

ご遺族が式場に到着されるとき、花葬儀の祭壇はすでに完成しています。美しく生けられた花々や、故人様を思い起こさせる思い出の品々。すでに完成された形であるため、完成するまでの過程を想像する機会はなかなかないかもしれません。

「まるで、そこに本人がいるみたい」とも言っていただける葬儀空間は、どのようにして作られているのでしょうか。この記事では、普段ご家族が目にすることのない花葬儀の空間づくりの裏側を、実際の事例とともにお伝えします。

1.祭壇設営の1日の裏側

花葬儀の祭壇設営は、実は、葬儀の前日から始まります。設営を担当する「空間デザイナー」たちがどのように空間をつくり上げていくのか、その一日を時間軸で追いかけてみましょう。

早朝5時、花き大田市場での仕入れ

早朝5時、花き大田市場での仕入れ

祭壇の設営は、葬儀前日の夜明け前から始まります。花葬儀の空間デザイナーが向かうのは、国内最大規模の花の市場「大田市場」。アトリエからは車で10分ほどの場所にあります。

早朝5時、まだ外が暗い時間帯に市場を歩き、「きれいかどうか」だけではなく、花の開き具合や茎の張り、色の出方など細部まで確認します。その日の花を自分の目で選ぶのは、少しの違いで祭壇の仕上がりが変わるからです。

一般的な葬儀では、日持ちのする菊やカーネーションを事前に多く仕入れて使います。しかし花葬儀では故人様のイメージに合わせた新鮮な季節の花を使うため、デザイナー自身が市場に足を運んで選ぶのです。

同じ「バラ」であっても、市場には数十種類が入荷されており、その日によって花の開き具合や質が少しずつ違います。そのため、この花選びが、空間をかたちづくる大切な要素となります。

花材の積み込みから現場到着まで

花材の積み込みから現場到着まで

市場での花選びが終わると、チームはアトリエへと戻ります。仕入れてきた花をここで整え、祭壇を仕上げられるところまで組み上げてから、式場へ出発します。

式場での設営時間は、1時間半。葬儀の現場ではこれが通常の持ち時間です。到着後に一からつくるのではなく、前もってある程度形にしておくことで、限られた時間の中で完成度を高めます。

会場によって搬入や設営の条件は大きく異なり、駐車場から式場までの距離が長い会場では、花や資材の搬入だけで想定以上に時間が取られてしまいます。そのため「会場に入ってから実際に飾れる時間がどれだけあるか」を想定し、どの順で下ろすかまで事前に決めておきます。

過去には、「式場までの廊下が想定より狭かった」「天井の梁の位置が図面と違った」といったことがあり、花の枝をその場でカットしたこともありました。代替案まで頭に入れたうえで車に乗り込む。1時間半で最高の状態に仕上げるために、準備は式場に着く前から始まっているのです。

花の運び込みから設営まで

花の運び込みから設営まで

式場に到着すると、力のあるスタッフが花や資材を会場へ運び込み、空間デザイナーは次々と運ばれてくる資材に対して「それはそこへ」「あれはあっちに」と指示を出しながら、頭の中にあるデザインを形にしていきます。

現場が混乱しないのは、出発前の時間でイメージと段取りをすでに全員が共有しているからです。単に「速く動く」のではなく、「速く動けるように、式場に着く前から仕組みを考えている」のです。

花1本に宿る判断

実際に祭壇を設営する際には、限られた時間の中でも、花1本1本と向き合い、いくつもの判断が積み重なっています。

一般的な花祭壇は横から見てもラインがまっすぐに揃うことが多いですが、花葬儀では花をすべて同じ高さに揃えることはしません。あえて凹凸をつけ、前に飛び出るものや、奥に沈むものを作ります。

花の向きや角度、そして高さを、少し離れては確かめながら挿していく。その丁寧な見極めがあるからこそ、空間に奥行きが生まれます。

ある葬儀では、祭壇を目にしたご遺族が「まるで母がいるよう」と言葉を詰まらせました。デザイナーが花と向き合った時間の意味が、そこにあったのだと思います。

2.祭壇設営のゴールはここで決まる——打ち合わせからデザイン決定までの裏側

ここまで見てきたように、設営当日の空間デザイナーは迷いなく、限られた時間で空間を仕上げていきます。では、その迷いのなさはどこから来るのでしょうか。 実は、設営の朝よりずっと前——ご家族との打ち合わせの席で、祭壇の形はすでに生まれはじめています。その出発点となるのが、「コンセプトをつくる」工程です。

こちらでは、ご家族の想いをどのようにすくい上げ、祭壇の形へとつなげていくのか、その決定の裏側をご紹介します。

ご遺族の想いを「祭壇のコンセプト」に変える

打ち合わせで空間デザイナーが最初にしているのは、「どの花にするか」を決めることではありません。ご家族の言葉の奥にある、“その人らしさ”にフォーカスし、祭壇の「コンセプト」にまとめていきます。

あるご家族との打ち合わせでは、最初に「オレンジと黄色の花で、明るい母のイメージにしてほしい」というリクエストを伝えました。担当の空間デザイナーは、「お母様の故郷はどちらですか?」「どんな趣味をお持ちでしたか?」「小さい頃の思い出は?」と、話を掘り下げていきます。

ご家族は最初、なぜそんな質問をされるのかわからなかったそうです。しかし、話の傍らで、空間デザイナーが祭壇のイメージを手書きでささっとデッサンとして描き起こしていくのを見て、質問の意図が腑に落ちたといいます。

色や花材をそろえるだけでは、故人様の人生までは表現できない。だからこそ、思い出の断片を丁寧に集め、「どんな時間を、どんな空気で包む祭壇にするのか」というコンセプトに束ねていくのです。

打ち合わせの段階でこのコンセプトをしっかり固めることが、設営当日の迷いのない判断と、短い時間で祭壇を完成させることにつながっています。

ご遺族の想いを「祭壇のコンセプト」に変える

コンセプトをデザインに落とし込む

コンセプトが固まると、次はどう形にするかを詰めていきます。同じ「明るい人だった」という言葉でも、祭壇の形は同じにはなりません。ご家族の話の中にある手がかりを、どこに、どんな順番で、どう見せるかで、お別れの時間の印象が違ってきます。

先ほどのご家族の打ち合わせでは、「ゴルフが長年の趣味だった」というお話が出ました。そこで空間デザイナーは、式場の入口から祭壇までを緑でつなぐアイデアを提案。花祭壇だけで完結させるのではなく、会場に足を踏み入れた瞬間から緑の芝生の上で元気に笑っていたお母様の姿が目に浮かぶように、空間全体を組み立てるためです。

さらに、故郷が山梨だという話から、山里の風景を思わせる木々を取り入れることに。「柿が大好きだった」というご家族の一言から、焼香台に柿を添えることになりました。

遺影や思い出の写真も、ただ並べるだけではなく、見え方を整え、複数枚をパネルにしてメモリアルコーナーをつくっていきます。ご家族の要望そのままを形にするのではなく、言葉の奥にある想いを汲み取り、ご家族自身も想像していなかった形で提案するのです。

<お客様インタビュー>パネルにしたお写真が飾られた思い出いっぱいの家族葬
https://www.hana-sougi.com/interview/60/

コンセプトをデザインに落とし込む

舞台裏はデザインだけではない——千曲川の水を取り寄せた事例

打ち合わせで生まれたアイデアの完成度をさらに上げるために、空間デザイナー以外のスタッフが動くこともあります。

ある葬儀では、釣り好きだった故人様のために、幼少期に親しんだ長野県・千曲川の水を祭壇に流したことがありました。故人様が過ごしてきた時間そのものを、式場に連れてくるためです。

メモリアルコンサルタントが「故人様が親しんだ千曲川の水を、祭壇で流したい」と発案し、SNSで協力を呼びかけました。長野県在住の方がご厚意で水を汲んで送ってくださり、その水を祭壇に流したそうです。当日は芝を敷き、白樺を飾り、長野の風景をそのまま空間に再現しました。

舞台裏はデザインだけではない——千曲川の水を取り寄せた事例

「そこまでやるの?」と思われるかもしれません。けれど、アイデアを思いつくだけでなく、ご家族の想いを形にするために、妥協せず、できることはとことんやる。そうした舞台裏の動きがあって初めて、ご遺族が目にする空間になるのです。

3.祭壇設営が終わったあとの裏側——完成から式までに行っていること

祭壇設営が終わったあとの裏側——完成から式までに行っていること

祭壇が完成した後、式の開始までの間にも、裏側のストーリーがあります。

例えば、紫陽花を使った祭壇の場合。紫陽花は花びらに見える部分からも水分が抜けやすく、温度や空気の乾き方ひとつで、表情が変わりやすい花です。そのため、翌朝の式が始まる前に会場へ入り、祭壇の状態をもう一度確認します。

気になる箇所があれば、茎の切り口を整え、水を吸いやすいように処理し直す。必要に応じて、用意しておいた花に差し替える。紫陽花は水揚げが難しいこともあるため、式の時間まで良い状態を保てるようにするのです。

照明や空調も、同じように確認します。「花の色が沈んで見える」「影の落ち方がイメージと違う」——そのような場合、ライトの角度を微調整します。会場が乾きやすい日は、温度や空調の設定も確認します。故人様とご遺族を最高の状態でお迎えできるよう、完成後も見えないところで手が入り続けているのです。

4.花葬儀の花祭壇は、こうして生まれています

ここまで、祭壇ができるまでの裏側を時間軸で追いかけてきました。

・早朝の市場に足を運び、故人様に合う花を選ぶこと。
・お打ち合わせの席で、ご家族の思い出を深く聞き取ること。
・コンセプトを立て、設営の現場で細かな判断を重ねていくこと。

花葬儀の祭壇づくりは、こうした見えない工程の積み重ねで成り立っています。それは単に「きれいな花を飾る」ためではありません。故人様やご家族の想いをできる限り形にしたいという、スタッフ一人ひとりの姿勢から生まれているのです。

限られた時間のなかでも妥協せず、あの人らしい空間をつくり上げる。それこそが、私たちが一番大切にしている想いです。

※ご家族の想いを形にするお葬式について、少しでも気になった方は、お葬式相談窓口の花葬儀までお気軽にお問い合わせください。

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5.100人いれば100通りの花祭壇

100人いれば100通りの花祭壇

花葬儀がつくる祭壇はすべてオーダーメイドであり、ご家族とのお話から、故人様の歩まれた人生やご家族の想いをすくい上げ、一つひとつ空間をつくり上げています。

ご家族の深い愛情、故人様が大切にされていた時間、心に残る思い出の風景。それらが重なり合うからこそ、同じ祭壇は二つとしてなく、100人いれば100通りの花祭壇が生まれるのです。

大切な方のお見送りの形に悩まれている方、ご自身の「終活」としてどのような空間にしたいか考えられている方は、ぜひ一度、花葬儀の花祭壇ギャラリーをご覧ください。ご家族の数だけ温かいお別れの時間が掲載されていますので、「こんなふうに見送る形もあるんだ」と、考えるヒントにしていただければ幸いです。

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