失敗しない葬儀社の選び方とは|“安心して決めたはず”が後悔に変わった4人の体験談
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- 【 葬儀・葬式の基礎知識 】

葬儀社選びは、人生の中でも特に短時間で大きな判断を求められる場面のひとつです。深い悲しみの中で、「比較する余裕がなかった」「勧められるまま決めてしまった」と振り返る方も少なくありません。一方で、自分なりに調べて選んだつもりでも、葬儀が終わったあとになって、「もっと確認しておけばよかった」と感じるケースもあります。
今回お話をうかがった4人も、それぞれの状況の中で、精一杯考えて葬儀社を選んでいました。しかし、あとから振り返ると、「事前に知っておきたかったことがあった」と感じているそうです。
この記事では、病院から紹介された葬儀社に依頼した方や、見積もり・口コミをもとに比較検討した方など、4人の体験談をご紹介します。
後悔のない葬儀社選びのために、どのような点を確認しておくとよいのかを、一緒に考えていきましょう。
1.葬儀社選びの失敗談その1|病院からの紹介で即決

S.Hさんは、東京近郊に住む50代女性です。お父様が事故に遭い、病院で息を引き取ったとお母様から連絡を受けたのは、夜遅い時間でした。突然のことだったため、もちろん葬儀社は事前に決めておらず、何から考えればよいのかわからなかったといいます。
その後病院に駆け付けたS.Hさんは、悲しみを受け止める間もないまま、お父様を別の場所へ搬送する必要に迫られます。そのとき大きな安心材料になったのが、「すぐに対応できる葬儀社がある」という案内だったそうです。
当時の状況について、S.Hさんは次のように話してくださいました。
「すぐうかがえます」という言葉に救われた
父が亡くなったのは、夜11時を過ぎた頃でした。病院から「長時間は安置できないため、搬送先を決めてください」と言われたのですが、そのときは調べる余裕もありませんでした。母も動揺していましたし、私自身も、何をどう決めればいいのか全くわからなかったのです。
そんなとき、病院のスタッフの方が、「もし葬儀社でお困りでしたら、病院からご紹介できるところがありますよ」と、やさしく声をかけてくださいました。電話をすると、「10分ほどでお迎えにうかがえますので、ご安心ください」と言われ、その言葉だけで少し肩の力が抜けたのを覚えています。
葬儀社の方が病院へ到着してからは、とてもスムーズでした。病院内で必要になる手続きや、搬送までの流れ、さらに病院の関係者とのやりとりも慣れている様子でした。
「こちらでご案内しますので大丈夫ですよ」
「この後はこちらのお部屋へ移動しますね」
そうやってひとつずつ説明しながら進めてくださいました。
搬送後は、そのまま葬儀の打ち合わせへ進み、式場や日程、費用についての説明も受けました。当時は気持ちの整理もついておらず、「葬儀とはこういうものなんだ」と思いながら、提示された内容をそのままお願いしていったように思います。ほかの葬儀社と比較する余裕もなく、「まず搬送だけお願いする」という発想もありませんでした。
違う選び方もあったと知って後悔
葬儀が終わり、少し落ち着いたころ、「搬送だけお願いして、葬儀は別の会社を検討する人もいるよ」と友人から聞いて、「そういう方法もあったのか」と初めて知りました。
当時は、病院から紹介された葬儀社に、そのまま最後までお願いするものだと思っていました。もちろん、対応に不満があったわけではありません。ただ、あとから振り返ると、費用や葬儀の内容について、ほかの葬儀社と比較して進めればよかったという思いもあります。
もし一度立ち止まって比較できていたら、費用面も含めて、もっと納得しながら葬儀の内容を決められたかもしれません。今でも、「あのとき、もう少し選択肢を知っていれば」と感じることがあります。
2.葬儀社選びの失敗談その2|「安い見積もり」の落とし穴

K.Tさんは、都内に住む40代男性です。お兄様ががんによる終末期を迎えた頃から、ご本人の希望で、K.Tさんが葬儀の喪主を務めることになっていました。お兄様は独身で、お父様は早くに亡くなり、お母様は認知症によって、判断が難しい状態だったためです。
K.Tさんはお兄様のご逝去前からいくつかの葬儀社に見積もりを取り、候補を絞っていました。しかし、いざ葬儀社との具体的な打ち合わせが始まると、K.Tさんは大きな戸惑いに直面します。
「お金をかけないで」という兄の希望に合う葬儀社が見つかった
兄は生前から、「自分の葬儀にお金はかけなくていい」と言っていました。ただ、兄の会社の方々も最期のお別れをしたいだろうと思い、直葬ではなく、一日葬を考えました。
兄が亡くなる数週間前から、いくつかの葬儀社に見積もりを取り、その中で一番安い金額を提示してくれた会社を選びました。見積もりを見たときは、「これなら兄の希望に近い形で送れる」と思いましたよ。100万円以上することも珍しくはないと知っていたので、その安さに安堵したものです。
豪華ではないけれど、きちんとお別れの時間は持てる。費用も抑えられる。そう感じて、少し肩の荷が下りたような気持ちになりました。
必要なものを足すたびに、金額が上がっていった
やがて兄が亡くなり、事前に決めていた葬儀社と細かい打ち合わせをすることになりました。そこでまず説明されたのが、「事前見積もりから多少金額が変わります」ということでした。
希望していた日程だと火葬場が空いておらず、数日待つ必要があること。その分、安置期間が延び、ドライアイス代や安置料が追加になること。さらに、参列予定人数が増えたことで、返礼品や料理の数も変わることなどが理由だそうです。
説明自体は納得できる内容だったと思います。ただ、そのあと見せてもらった祭壇イメージの写真を見て、少し気持ちが揺れました。できるだけ費用を抑えたプランの祭壇が、予想以上にシンプルだったのです。
もちろん、「質素=悪い」ではありません。でも、兄の会社の方々も来てくださることを考えると、「もう少し見栄えをよくしたい」と感じたのです。
結果的に、祭壇に飾る花のボリュームを増やし、費用は当初の見積もりよりも大きく上がりました。すべて納得して決めた内容ですし、葬儀の内容に後悔はしていません。それでも、「見積もりの金額だけで葬儀社を選んでしまったことは、失敗だったかもしれない」と今でも感じています。
3.葬儀社選びの失敗談その3|口コミ評価は間違いない?

Y.Aさんは、埼玉県に住む20代男性です。病気療養中だったお祖父様が亡くなり、自分が中心となって葬儀社を探すことになりました。
ただ、20代のY.Aさんにとって、葬儀社選びは初めての経験です。どの会社もホームページには「丁寧」「安心」「親身」といった言葉が並んでおり、「何を基準に判断すればよいのかわからなかった」と振り返ります。
「口コミ評価4.8なら大丈夫」評価の高さが決め手に
祖父が亡くなった時、まずスマホで「埼玉県 葬儀社 人気」と検索しました。正直、その頃の自分は、葬儀社の違いが全くわかっていませんでした。ホームページを見ても、どこも似たようなことが書いてあるように感じたんです。
それなら、実際に利用した人の感想を見たほうが早いと思いました。「埼玉県 葬儀社 口コミ」と検索すると、「対応が丁寧でした」「安心して任せられました」といった声がたくさん並ぶ葬儀社を見つけました。口コミの平均評価も4.8という、かなり高い数値です。
「これだけ評価されているなら間違いないだろう」と感じ、両親に紹介しました。
「評価が高い」と「自分たちに合う」は別だった
実際に担当してくださった方は、とても丁寧でした。説明もわかりやすく、特に不快な対応があったわけでもありません。けれども、打ち合わせを進める中で、自分たちが思い描いていた葬儀との温度差を少しずつ感じることがありました。
こちらとしては、祖父らしさが伝わる、もう少し自由なお別れの時間をイメージしていました。たとえば、祖父が好きだったものを飾ったり、思い出の写真を使ったり……家族らしさが伝わる時間を作ったりできればと考えていたのです。
ただ、その葬儀社は、決められた流れの中で進めることを基本としているようで、特別な演出や細かな希望への対応はあまり得意ではない印象でした。
結果として、担当の方と話し合いながら、できる範囲で写真を飾るなど、落としどころを見つけて葬儀を行うことはできました。それでもやはり、「最初から故人らしい演出が得意な葬儀社を選んでいれば、もっとできることがあったのではないか」と考えてしまいました。
4.葬儀社選びの失敗談その4|葬儀後に知る「互助会」の存在

R.Kさんは、関西方面に住む50代女性です。東京で一人暮らしをしていたお母様が亡くなり、急きょ東京で葬儀社を探すことになりました。
ただ、長く関西で暮らしていたR.Kさんにとって、東京の葬儀社事情はまったくわかりませんでした。土地勘もなく、どの会社が信頼できるのかも判断できなかったといいます。
それでも、「遠方だから仕方ない」で済ませたくはなかったR.Kさん。限られた時間の中で、できるだけ納得できる葬儀社を探そうと、自分なりに情報を集め始めたそうです。
「高くても、納得して選べた」と思っていた
東京の葬儀社を探し始めたとき、私は正直、何を基準に選べばいいのかわかりませんでした。関西ならまだ土地勘がありますが、東京の会社はほとんど知りません。母が亡くなったあと、私は関西と東京を行き来しながら動かなければならず、一社ずつ足を運んで相談する余裕はありませんでした。
そのため、スマホで「東京 葬儀」と検索し、ホームページや施工件数などを比較。そうして「ここなら任せられそう」と思える葬儀社を選びました。費用は高かったものの、「母のためだから」と考え、足りない分は相続予定の遺産から出すことにしました。
「遠くにいても、自分なりにできる範囲で葬儀社を見つけられた」という安堵感で、ようやくホッと一息つけたことを、よく覚えています。
葬儀後に、母が互助会に入っていたことを知った
葬儀が終わってしばらくした頃、実家の整理をしている中で、母が互助会に入っていたことを知りました。
私は互助会について詳しくなかったのですが、調べてみると、提携している葬儀社を利用していれば、祭壇や葬儀費用の一部を抑えられた可能性があったようです。
それを知ったとき、言葉が出ませんでした。もちろん、自分で探して決めた葬儀社に大きな不満があったわけではありません。ただ、費用面は最後まで悩んでいたため、「この選択肢を先に知っていたら、提携先の葬儀社も含めて比較できたのではないか」と思ってしまったのです。
遠方で慌ただしかったとはいえ、もう少し早く実家の書類などを確認していればよかったと、今も少し後悔が残っています。
5.葬儀社の選び方で失敗した4人が「もっと早く知りたかったこと」
今回ご紹介した方々に共通するのは、それぞれの状況の中で、できる限りの判断をして葬儀社を選んでいたものの、「もっと早く知っていたら、別の選択もあったかもしれない」という後悔を抱えた点です。
後悔のない葬儀社の選び方としておさえておきたい「事前に知っておきたかった」と感じたポイントについて、詳しく見てみましょう。
病院の紹介で葬儀社を決めて後悔したS.Hさん
S.Hさんが「もっと早く知りたかった」と話すのは、搬送と葬儀の契約は分けて考えてもいい、ということでした。
「病院で紹介された葬儀社にお願いしたとき、私は“このまま最後までお願いしないといけない”と思い込んでいました。搬送と葬儀を分けて考えてもよいと知っていれば、もう少し落ち着いて葬儀社を探せたかもしれません」
S.Hさんのように、病院や施設で亡くなった場合は、ご遺体の搬送先を早く決めなければならないことも多くあります。そのため、病院から紹介された葬儀社へそのまま搬送を依頼し、その流れで葬儀の打ち合わせや契約へ進むケースも少なくありません。
また、搬送後はそのまま打ち合わせへ進むことも多いため、「搬送をお願いした以上、そのまま葬儀も依頼するもの」と感じる方もいます。その結果、ほかの葬儀社を比較する余裕がないまま、同じ葬儀社へ葬儀を依頼する流れになることもあります。
もちろん、そのまま依頼することが悪いわけではありません。ただ、あとから「ほかの選択肢もあった」と後悔しないためには、搬送と葬儀は別で検討できることを、事前に知っておくことも大切です。
見積もりの安さだけで選び後悔したK.Tさん
K.Tさんは、「見積もりを見るときは、金額だけでなく、内容も確認するべきだった」と振り返ります。
「見積もりに含まれているサービスの内容や、金額が変わる可能性のある項目、さらには実際の祭壇や装飾のイメージなどを、最初から確認しておけばよかったと思っています」
葬儀の費用は、大きく分けると「棺や祭壇など、葬儀に必ず必要となるもの」「返礼品・飲食費用」「宗教者に支払う費用」の3種類に分けられます。このうち、ご遺体の安置日数によって変わるドライアイス代や安置料、返礼品・料理、さらに祭壇の装飾や供花の追加などは、総額を左右しやすい項目です。
そのため、見積もりを見る際は、「基本料金」だけでなく、「どのような場合に追加費用が発生するのか」まで確認しておくことが大切です。
わからないことがあれば、葬儀社に遠慮なく質問して構いません。その際、こちらの不安や疑問に対して、丁寧に説明してくれるかどうかも、葬儀社を選ぶうえで大切な判断材料になります。葬儀の費用や相場については「一般葬の費用相場」にてご紹介しておりますので、ぜひ参考になさってください。
口コミ評価に頼っていたY.Aさん
「口コミ評価を見る前に、もっと家族で『どんな葬儀にしたいか』を話し合っておけばよかった」とY.Aさんは振り返ります。
口コミは、葬儀社を選ぶうえで参考になる要素のひとつです。ただし、それだけで判断するのは慎重に考えたほうがよいでしょう。葬儀社にも、「自社葬儀場を持っている」「小規模の葬儀実績が多い」「オリジナルの演出提案ができる」など、それぞれに得意な形があります。
静かに送りたいのか、華やかに見送りたいのか、費用をどこまでかけるのか。簡単でもよいので希望を先に整理したうえで調べれば、葬儀社との食い違いも起きにくくなるでしょう。
お母様が互助会に入っていたことを後から知ったR.Kさん
R.Kさんは、「母が互助会に入っていると事前に知っていれば、葬儀社の選び方は変わっていたかもしれない」と話します。ただし、互助会の加入は、ご本人が亡くなった後になって初めてわかることもあります。また、加入したご本人が、年月の経過とともに忘れているケースも少なくありません。
そのため、葬儀社を探す前に、まずは「ご本人が互助会に加入していなかったか」を、ご家族と確認することが大切です。エンディングノートや保険証券、通帳、契約書類などに手がかりが残されている場合もあります。余裕があれば、こうした書類にも目を通しておくとよいでしょう。
6.納得できる葬儀社選びのために

失敗のない葬儀社を選ぶためには、ひとつの情報だけで判断しないことが大切です。ご家族で「どのように見送りたいか」を話し合い、希望する葬儀の形を整理したうえで、見積もりの内容、口コミ、対応の丁寧さなどを総合的に見ながら比較していきましょう。
葬儀社ごとの違いや比較ポイントを事前に整理しておきたい方は、花葬儀で独自にまとめた「信頼できる葬儀社の選び方」を参考になさってください。
また、可能であれば、早めに葬儀社を探しておくことも大切です。落ち着いて情報を集め、時間に余裕を持って考えられるため、ご家族に合った葬儀社を選びやすくなります。その際には、費用や葬儀の流れ、お別れの具体的な提案がスタッフから直接聞ける「事前相談」をご利用いただくと、いざというときも落ち着いて判断しやすくなるでしょう。











