家族葬で弔電を辞退しても失礼にならない?判断基準と伝え方・返礼マナーを解説
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- 【 葬儀・葬式のマナー 】

家族葬を行う際、「弔電は辞退しても失礼にならないのか」「受け取った場合はどう対応すればよいのか」と悩まれる方は少なくありません。家族葬は参列者を限定する葬儀のため、弔電の受け取りや辞退についても、一般的な葬儀とは異なる配慮が必要です。
本記事では、家族葬で弔電を辞退する際の判断基準をはじめ、相手に失礼のない伝え方、辞退していても弔電が届いた場合の対応や返礼マナーまでを解説します。文例も掲載していますので、家族葬で弔電の対応に迷われている方は、ぜひご参考になさってください。
1.家族葬で弔電を辞退すべきか迷ったときの考え方

家族葬で、弔電を辞退してもいいのか、また、悩んだときに考慮すべきポイントを解説します。
家族葬は「非公開」で行ったり「近親者のみ」で執り行ったりすることも多く、外部とのやり取りをどこまで受けるかを事前に決めておくと安心につながります。
そもそも家族葬では弔電を辞退してもいいのか?
家族葬において、ご遺族の方針として弔電を辞退すること自体はマナー違反ではありません。「静かに見送りたい」「お返事する手間を省きたい」といった理由で、お香典とともに辞退されるケースも見受けられます。
しかし、弔電は参列できない方が故人様へ手向ける「お気持ち」でもあります。お香典のような金銭的な負担を伴うものではないため、辞退せずに受け取る選択肢もあります。ご家族の事情に合わせて、無理のない判断をしましょう。
弔電辞退の判断の基準になる3つのポイント
弔電を辞退するかどうか迷ったときは、以下のポイントを参考に判断してみてください。送ってくださる方と故人様とのつながりを再確認する機会として捉えてもよいでしょう。
●故人の意向
生前に故人様が「儀礼的なやり取りは避けてほしい」と希望していたかどうか。
●ご遺族の負担
弔電の受け取りやお礼状の作成といった対応が、精神的・物理的に負担になるかどうか。
●葬儀の規模や方針
外部とのやり取りを最小限にしたいと考えているかどうか。
2.家族葬で弔電・供花・香典を辞退するときの伝え方と注意点
家族葬で弔電や供花、お香典を辞退する場合には、相手に誤解のないよう配慮しながら伝える必要があります。
ここでは、辞退の意向をどのように伝えるかという点を中心に解説します。
辞退を伝える適切な方法・タイミング
辞退の意向は、相手が準備を始める前に伝えることが大切です。訃報連絡や家族葬を行う旨を伝える段階で、弔電・供花・香典の辞退方針もあわせて伝えると、混乱を防げます。伝達方法は状況に応じて以下のように使い分けましょう。
●電話連絡
親しいご親族やご高齢の方には、直接お伝えすることで丁寧な印象を与えられます。
●メールやメッセージアプリ
気軽なやりとりが主な相手に対しては、メールなどでの連絡も失礼にあたりません。
●訃報状や会葬案内への記載
幅広い関係者へ一度に丁寧に伝えたい場合は、案内文の中に一文添えるのが一般的です。
失礼にならない伝え方のポイント
辞退の意思を伝える際は、以下の点に注意して文面を整えましょう。
●理由を詳しく述べすぎない
家族葬の方針や故人様の意向など、簡潔な説明にとどめ、詳細な事情には踏み込まないようにします。
●感謝の気持ちを明確に添える
辞退は厚意そのものを否定するわけではないため、弔意に対する感謝の言葉を含めるようにします。
●辞退の対象を明確にする
弔電、供花、お香典など、どの項目を辞退するのかをはっきり伝えることで、相手の混乱を防ぎます。
家族葬でお香典を辞退する方法については「家族葬の香典辞退」の記事で詳しく解説しております。ぜひそちらもご一読ください。
家族葬で弔電を辞退する旨の文面・書き方
家族葬で弔電や供花・お香典の辞退を伝える際には、文面の形式や言葉遣いにも配慮が必要です。辞退する旨をお知らせする文を書く際は、以下の点に配慮することが大切です。
●句読点の扱いに配慮する
弔事の案内文では、句読点を避けることが多いため、改行や空白を使って読みやすさを工夫します。
●断定的な言い回しは避ける
「お受けできません」などの強い言葉は避け、「お気持ちだけ頂戴いたします」「ご辞退申し上げます」などの表現が好まれます。
●簡潔な一文にとどめる
文面が長くなると主旨が伝わりづらくなるため、辞退の意図が伝わる最小限の文量でまとめます。
3.家族葬で弔電・供花・香典を辞退する際の文例
ここでは、家族葬で弔電や供花、お香典を辞退する旨を、訃報通知や葬儀のご案内状などに記載する際の文例をケース別にご紹介します。
弔電のみを辞退する場合の文例
【文例】
かねてより療養中のところ〇月〇日に永眠いたしました
葬儀は 故人の遺志により 近親者のみの家族葬にて執り行います
つきましては 勝手ながら
弔電は謹んでご辞退申し上げます
なお ご香典やご供花につきましては
ありがたく拝受させていただきます
ご厚情に対しましては 心より御礼申し上げます
令和〇年〇月〇日
喪主 〇〇〇〇
弔電・供花・香典すべてを辞退する場合の文例
【文例】
安らかに永眠いたしました
葬儀は家族葬にて静かに執り行いますため
弔電ならびに供花 香典の儀は固くご辞退申し上げます
恐れ入りますが 何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます
令和〇年〇月〇日
喪主 〇〇〇〇
参列辞退とあわせて伝える場合の文例
【文例】
令和〇年〇月〇日に永眠いたしました
葬儀は遺族の意向により 近親者のみで相済ませます
つきましては ご参列をはじめ
弔電 供花 香典のご厚意も辞退させていただきます
故人への生前のご厚情に深く感謝申し上げます
令和〇年〇月〇日
喪主 〇〇〇〇
4.家族葬で弔電が届いたときの対応と返礼マナー

家族葬で弔電を辞退していても、弔電が届くことがあります。とくに会社関係や日頃お世話になっている取引先などでは、総務部門が一括手配することもあり、ご遺族の辞退の意向が行き届かない場合があります。
ここでは、弔電を受け取った際のお礼・マナーを解説します。
届いた弔電への基本的な対応
辞退を伝えていた場合でも、弔電が届いた際には感謝の気持ちをもって受け取るのが一般的です。葬儀当日に読み上げるかどうかは自由ですが、喪主様やご遺族がしっかりと内容に目を通し、弔意に対する謝意を心に留めることが大切です。
弔電に対するお礼状の考え方
弔電に対するお返しとして、必ずしも返礼品を送る必要はありませんが、お礼状を送るのがマナーです。葬儀後1週間以内を目安に、落ち着いたタイミングで送付するようにしましょう。
文面には以下の要素を含めるとよいとされています。
・故人様と喪主様の関係
・弔電への感謝の意
・無事に葬儀を終えた旨の報告
・故人様の生前のご厚情へのお礼
・手紙という略式での方法になったことへのお詫び
返礼品を用意するケース・金額の目安
弔電のみをいただいた場合、お礼状のみでも失礼ではありませんが、明確な決まりはないため、返礼品を贈るかどうかはご遺族の判断に委ねられます。弔電にブリザーブドフラワーやお線香が付属していた場合には、返礼品を贈られる方もいらっしゃいます。
ただし、弔電とともにお香典をいただいた場合には、お香典に対するお礼(香典返し)が必要です。弔電とお香典の両方に対する感謝の言葉を添えて、品物をお送りしましょう。
香典返しの金額の目安は、いただいた金額の3分の1〜半額程度が一般的です。郵送で送る際は、忌明け(四十九日)の時期に届くよう手配してください。
上記のほかにも押さえておくべきポイントや例文は、「弔電のお礼のマナーやお礼状の書き方」の記事でも解説していますので、参考になさってください。
5.家族葬の弔電辞退に関するQ&A
A.家族葬で弔電の辞退を伝えていても、届いた弔電は拒否せずに受け取り、後日、お礼状を送るのが望ましい対応です。
会社関係では組織的な対応として弔電を手配することが慣習になっている場合もあります。とくに職場の総務部門などが一括で手配するケースもあるため、辞退の意向が伝わりにくいことがあるので注意しましょう。
A.はい、誤解されることがあるため辞退の対象を明確に分けて伝えることが大切です。
家族葬では、弔電・供花・お香典をまとめて辞退する傾向があるため、弔電のみを辞退する場合は、「弔電はご辞退申し上げますが、お香典や供花につきましてはありがたくお受けいたします」などと、対象を分けて丁寧に伝えましょう。
A.はい、LINEなどでの個別のお悔やみ連絡は、受け取っても差し支えありません。
弔電辞退の案内は、あくまで電報などの公式な形式による弔意表明に限ったものです。LINEメッセージやSNSでの連絡は、個人的な気持ちとして伝えられるものであり、辞退の対象には含まれないため受け取っても問題ないといえます。
A.はい、後から弔電辞退の旨を伝えることは可能ですが、早めに補足の連絡をすることが必要です。
弔電を辞退したい意向がある場合は、本来、訃報や葬儀案内の文面にあらかじめ明記しておくのが理想です。ただし、記載し忘れてしまった場合でも、気がついた時点で電話やメールなどを通じて早めに補足の連絡を入れれば、マナー違反にはあたりません。
A.いいえ、会葬礼状で辞退の意向を伝えるのは適切ではありません。
会葬礼状は、通夜や葬儀に参列してくださった方や、弔意を寄せてくださった方への感謝の気持ちを伝える文書であるため、弔電辞退の意向を記載するのは、失礼になる場合があります。辞退の意向は、葬儀前の訃報や葬儀の案内の段階で伝えるのが基本です。
6.家族葬で弔電を辞退するときは、相手への配慮を忘れずに
家族葬では、弔電をはじめ、供花やお香典の対応をどうするかをあらかじめ決めておくことが大切です。そのうえで、弔電を辞退する際は、形式よりも気持ちを大切に、相手に誤解や不快感を与えないような表現と伝え方を心がけましょう。
弔電や供花の辞退方法に悩んでいる方、ご自身の考えに合った案内文を事前に準備しておきたい方は、花葬儀の事前相談までご連絡ください。文面のご提案から、訃報連絡や返礼のマナーまで、経験豊富なスタッフが具体的にサポートいたします。











