死亡通知とは?送るタイミングや書く内容、文例を紹介
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- 【 葬儀・葬式のマナー 】

故人様の訃報をどのように伝えるべきか、迷われる方は少なくありません。故人様の友人・知人へ正式に知らせる方法のひとつが「死亡通知(死亡通知状)」ですが、「喪中はがきとの違いがわからない」「いつ出せばよいのか判断に迷う」という声も多く聞かれます。
本記事では、死亡通知の意味や役割をはじめ、喪中はがきとの違い、送るタイミング、書くべき内容や文例までをわかりやすく解説します。
1.死亡通知とは?意味と種類
死亡通知とは、故人様の訃報を正式に伝えるための挨拶状です。
ここでは、死亡通知の基本的な意味に加え、葬儀前・葬儀後に送る場合の2つの種類について解説します。
死亡通知の意味
死亡通知(死亡通知状)とは、故人様の友人や知人など親交が深かった方々や生前お世話になった方々に対して、ご親族が故人様の訃報を知らせるための挨拶状です。
家族葬などで参列をお断りした場合も、後日あらためてお知らせする手段として役立ちます。
いわゆる訃報連絡のひとつであり、ご親族だけでなく、友人・知人、勤務先や取引先など、宛先(対象者)に応じて内容や表現を配慮することが大切です。一般的には「はがき」を使用しますが、「カードを入れた封筒」を郵送する場合もあります。
死亡通知の種類
死亡通知には、葬儀前に出す死亡通知と葬儀後に出す死亡通知の2種類があり、それぞれで以下のように目的と内容が異なります。
葬儀前に送る死亡通知
故人様と親交のあった方々の中で葬儀に参列していただきたい方へ、葬儀の執り行われる日時や場所を伝えるためのものです。
しかし、一般的には葬儀までには時間的余裕がないため、故人様の友人・知人への葬儀に関する連絡は、時間がかかる郵送ではなく電話やメールなどで行われます。
そこで、葬儀前の死亡通知はほとんどの場合、密葬のあとに行われる社葬などの際に、会社関係者や取引先の方などに葬儀の情報を知らせる手段として用いられます。
葬儀後に送る死亡通知
故人様の訃報を知らせていなかった故人様の友人・知人に、故人様が亡くなったこと、葬儀が無事終了したこと、さらには、生前お世話になったお礼の気持ちを伝える挨拶状です。
近年、ご親族や近親者だけで行う家族葬が増えており、その影響で、死亡通知により故人様の訃報を伝えるケースも多くなっています。
家族葬では参列者を限るため、訃報の伝え方や連絡の範囲に迷う方もいらっしゃいます。家族葬の連絡方法については、「家族葬の連絡」で詳しく解説していますので、必要に応じて参考にしてください。
2.死亡通知と喪中はがきとの違い
喪中はがきと死亡通知を混同している方もいらっしゃるかもしれませんが、両者は目的がまったく違います。
死亡通知はご紹介したとおり、故人様のご親族が故人様の友人・知人などに「故人様の訃報」を伝えるものです。対して喪中はがきは、差出人が自身の関係者に対して、「喪中につき年賀状での新年の挨拶を差し控えることをお詫びするために送るもの」です。
最近は、喪中はがきで故人様の友人などに「身内が亡くなったこと」を伝える方が多くいらっしゃいますが、故人様の訃報を正式に伝える方法は死亡通知なので注意しましょう。
ただし、次のケースの両方に当てはまる場合は、差出人が故人様の訃報を喪中はがきで伝えても差し支えありません。
・差出人が、故人様の友人・知人と年賀状のやり取りがある
・故人様が10月や11月に亡くなった
このような場合には、死亡通知と喪中はがきを出す時期が重なってしまうので、喪中はがきのみでも問題ないでしょう。
喪中はがきについて詳しく知りたい方は、喪中の範囲や喪中はがきを出す相手、文例についても解説している「喪中の範囲」の記事を参考にしてください。
3.死亡通知を送るタイミング

電話番号やメールアドレスといった連絡先がわからず住所だけわかっている場合や、正式にお伝えしたい場合には、死亡通知を郵送する方法が適しています。
ここでは、葬儀前に出す死亡通知と葬儀後に出す死亡通知について、それぞれ送るタイミングを解説します。
葬儀前に送る場合
死亡通知を葬儀前に送る場合は、葬儀の日取りが決まり次第できるだけ早く出し、遅くとも葬儀の2~3日前までには相手に届くようにします。
葬儀に参列したかったのに叶わなかったという人を出さないためにも、可能な限り迅速に送付しましょう。特に、会社や取引先などへの訃報連絡を兼ねる場合は、早めの対応が求められます。
葬儀後に送る場合
死亡通知を葬儀後に送る場合は、葬儀が終わったらできるだけ速やかに出すことが理想的です。目安としては、初七日頃に投函するケースが多いですが、あまり親しくない友人・知人に送る場合は、葬儀後に送っても差し支えないとされています。
葬儀直後はご親族も疲れていて、なかなか死亡通知の手配まで手がまわらないこともあるでしょう。そのような場合には、遅くとも忌明け(四十九日)までに送るようにすれば、失礼にはなりません。
4.葬儀前に送る死亡通知の内容と文例
葬儀前に送る死亡通知の目的は、故人様の訃報と葬儀の日時や場所をお知らせすることです。死亡通知は、はがきや挨拶状の形式で送るのが一般的で、書き方にも一定の配慮が求められます。
ここでは、具体的にどのような内容を書けばよいのか、また、文例もご紹介します。
葬儀前に送る死亡通知の内容
葬儀前に送る死亡通知に書く内容は、おおよそ下記のとおりです。
いずれも弔事の挨拶状としてのマナーを踏まえ、簡潔にまとめることが大切です。
(1)差出人の続柄と故人様の氏名
(2)亡くなった理由(必要に応じて)
(3)亡くなった日時と年齢
(4)宗派や葬儀の形式
(5)通夜、葬儀・告別式などの日時と場所
(6)お香典や供物などの辞退(これらを辞退する場合)
(7)差出人の氏名、住所、連絡先
それぞれの詳しい内容については、以下のとおりです。
差出人との続柄と故人様の氏名
差出人との続柄は、たとえば差出人の父親が亡くなった場合には「父」、子どもが亡くなった場合には「長男」と書きます。
故人様の氏名は、差出人と故人様の姓が違う場合はフルネームで書きますが、姓が同じ場合は下の名前のみでも差し支えありません。
また、氏名のあとには必ず「~について」や「~にかかわる」という意味の「儀」と書き添えます。
亡くなった理由
亡くなった理由は、必須ではなく、記載するとしても書ける範囲内でよいでしょう。たとえば、「かねてから入院していた」「療養中であった」といった書き方もあります。
亡くなった日時と年齢
亡くなった日時は、正確にわかっていれば時間まで書いてもよいですが、月日のみ、あるいは「未明」でもかまいません。
宗教・宗派や葬儀の形式
仏式や神式、キリスト教式などの宗教・宗派を書きます。どの宗教、あるいは宗派で葬儀を行うのかが事前にわかっていれば、参列者はそれぞれの葬儀の作法やふさわしい服装などに関して調べ、準備をすることができます。
参列される方が迷わないように宗教・宗派は記載するようにしましょう。
通夜、葬儀・告別式などの日時と場所
葬儀に関する日時や会場となる場所を明記します。
日時については、年号は必須ではありません。時間は、「午前(もしくは午後)〇~〇時」のようにたいていは12時間制で表記します。
会場の場所に関しては、施設名だけではなく最寄り駅、駅からの距離なども記載すると親切です。また、できれば、施設の問い合わせ先の電話番号、もしくは依頼している葬儀社の電話番号を入れましょう。
参列者が弔電や供花を手配しやすいよう、必要に応じて弔電の送り先(会場名・住所)や、香典を受け取る場合の宛先(喪主様名など)を記載しておくと、より親切です。
お香典や供物などの辞退
故人様が生前にお香典や供物を受け取らないよう望んでいた場合などには、それらを辞退する旨を記載します。
差出人の氏名、住所、連絡先
差出人の氏名の前には、「長男」や「妻」など、故人様との続柄を書きます。差出人が喪主様を務めている場合は「喪主」と書いてもよいでしょう。ただし、書きはじめに故人様の「差出人との続柄」を書いた場合は、省略することもできます。
また、改行して差出人の左に「外 親戚一同」と記載するケースもあります。葬儀や故人様の逝去に関して、問い合わせなどが受けられるよう電話番号などの連絡先も記載します。
葬儀前に送る死亡通知の文例
文例はあくまで一例のため、宛先やご事情に応じて表現を調整してください。
【文例】
父 ○○ 儀 かねてより病気療養中のところ
去る〇月〇日 〇〇歳にて永眠いたしました
ここに生前のご厚誼に感謝し ご通知申し上げます
なお 通夜・葬儀は 仏式にて次のとおり執り行います
故 ○○○○ 儀 通夜・葬儀告別式
通夜式 ○月○日 午後○時より
葬儀告別式 ○月○日 午前○時より
場所 〇〇〇斎場
東京都千代田区〇〇
電話番号 〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
なお 誠に勝手ながら お香典ご供花ご供物の儀等は故人の遺志により謹んでご辞退申し上げます
令和〇年〇月〇日
〒 東京都品川区〇〇
喪主 〇〇〇〇〇
電話番号 〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
※サンプルのため横書きで記載しています。縦書きで記載したはがきのイメージは下記です。

5.葬儀後に送る死亡通知の内容と文例

葬儀後に送る死亡通知の目的は、故人様の訃報と葬儀を行ったことの報告をし、故人様になり代わって生前お世話になったお礼の気持ちを伝えることです。
ここでは、具体的にどのような内容を書けばよいのか、また、文例もご紹介します。
葬儀後に送る死亡通知の内容
葬儀後に送る死亡通知に書くべき内容は、おおよそ下記のとおりです。
(1)差出人の続柄と故人様の氏名
(2)亡くなった理由や亡くなった日と年齢
(3)葬儀後の通知となったことへのお詫びの言葉
(4)葬儀などの報告
(5)故人様が生前お世話になったお礼
(6)投函予定の年と月
(7)差出人の住所や氏名
それぞれの詳しい内容については、以下のとおりです。
差出人との続柄と故人様の氏名
差出人との続柄と故人様の氏名に関しては、葬儀前と同じく、差出人との続柄と故人様の氏名をフルネームか下の名前だけで書き、そのあとに「儀」と書き添えます。
亡くなった理由や亡くなった日と年齢
葬儀前の死亡通知と同様に亡くなった理由は必須ではなく、このあとの文例にあるように「天寿を全ういたし」などでもかまいません。
亡くなった日は、葬儀前の死亡通知では時間を書く場合もありますが、葬儀後の死亡通知では一般的に日にちの記載にとどめます。
葬儀後の通知となったことへのお詫びの言葉
葬儀後に死亡通知状を送る場合は、故人様の訃報の連絡が遅くなったことについてのお詫びの言葉を書きます。
故人様と親交の厚かった友人や知人などからすれば、知らぬ間に葬儀を終えていたことになるため、不快な思いをさせないためにもしっかりとお詫びをすることが重要です。
葬儀などの報告
葬儀などをいつ執り行ったのか具体的な月日を書きます。葬儀参列の案内を事前に送らなかった場合は、「遠方から足を運んでいただくのが忍びなかった」「故人の希望で近親者のみのお別れとした」「家族葬で葬儀を済ませた」など、受け取る方が心情を害さないよう必ず理由を書きます。
故人様が生前お世話になったお礼
故人様が生前に親しくしてもらった厚誼(こうぎ/深い親しみの気持ち)に対するお礼を書くことが必須です。
投函予定の年と月
死亡通知を投函する予定の年月を書きます。通常は「○年○月」と書き、日にちは入れません。死亡通知を書いた月や、葬儀などを行った月を書かないよう、気をつけましょう。
差出人の住所や氏名
差出人の住所を書きます。葬儀後の死亡通知では、連絡先として電話番号を書くことは少なく、たいていは住所のみです。
「喪主」や「妻」「長男」など故人様との続柄を記載した下に差出人の氏名を書きます。ただし、葬儀前の死亡通知と同様に、書きはじめに故人様の「差出人との続柄」を書いた場合は、省略することもできます。
葬儀後に送る死亡通知の文例
文例は参考例のため、相手との関係性や状況に合わせて表現を整えてください。
【文例】
夫 ○○儀 天寿を全ういたし
去る○○月○○日 ○○歳にて永眠致しました
早速お知らせ申し上げるべき処でございましたが
ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます
なお葬儀は○○月○○日故人の遺志により近親者のみにて執り行いました
ここに生前のご厚情に深く感謝をし 謹んでご通知申し上げます
令和〇年〇月〇日
〒 東京都豊島区〇〇
喪主 〇〇〇〇〇
※サンプルのため横書きで記載しています。縦書きで記載したはがきのイメージは下記です。

6.死亡通知を書くときのマナーと注意点

死亡通知は、訃報連絡としての役割だけでなく、宛先に対する思いやりや配慮が伝わる大切な挨拶状でもあります。
そのため、死亡通知を書く際には、弔事のマナーや忌み言葉など、いくつかのポイントに注意することが大切です。
時候の挨拶は不要
死亡通知で時候の挨拶は不要です。感情表現などもできるだけ抑えて書くようにしましょう。
行頭をそろえて句読点は使わない
死亡通知状もほかの儀礼的な挨拶状と同じく、行頭をそろえ、礼儀を重んじて「。」「、」などの句読点をつけずに書きます。
縦書きで数字は漢数字を使う
前述のとおり、死亡通知状は儀礼的な挨拶状ですので、基本的に縦書きで、文章中の数字はすべて漢数字を使用します。
「逝去」を使ってはならない
よく使う「逝去」ですが、他人が亡くなったときの尊敬語のため、身内が亡くなったことを知らせる死亡通知状では使えません。
代わりに「死去しました」「永眠いたしました」「生涯を閉じました」「他界しました」「息を引き取りました」「旅立ちました」などがよく使われます。
なお、「急逝」は「急に死去すること」を意味する言葉で尊敬語ではないので、身内の不幸でも使用可能です。
7.死亡通知に関するQ&A
A.送る相手に明確な決まりはありませんが、故人様と生前に親交があり、訃報を直接伝えられなかった方が目安になります。
友人・知人のほか、年賀状だけのやり取りだった方や、住所はわかるが連絡手段がなかった方も対象となることがあります。
A.必ずしも死亡通知を出さなかったからといって、直ちに失礼にあたるわけではありません。ただし、後日になって訃報を知った方が「なぜ知らせてもらえなかったのか」と感じるケースもあります。
特に故人様と親しかった方や、定期的に連絡を取っていた方には、簡単でも死亡通知でお知らせしたほうが気持ちの行き違いを防ぎやすくなります。判断に迷う場合は、相手の立場を想像して考えることが大切です。
A.近年は、訃報を電話やメール、LINEなどで先に伝えるケースも増えていますが、正式な挨拶としては死亡通知(死亡通知状)を用いるのが一般的です。
特に目上の方や、久しく連絡を取っていなかった方には、書面での死亡通知が丁寧な印象を与えます。
急ぎの連絡はデジタル手段で行い、その後に死亡通知を送るなど、状況に応じて使い分けるとよいでしょう。
8.死亡通知は故人様の訃報を伝える大切な挨拶状です
死亡通知状は、故人様の友人・知人などに訃報を伝えるための大切な挨拶状です。葬儀前でも葬儀後でも、出すタイミングを逃したり、内容や表現に誤りがあったりした場合には、差出人のみではなく故人様の印象さえ悪くしかねません。
突然の訃報が訪れたときにそのような事態にならないよう、本記事を通して死亡通知についての基本的な考え方を理解しておきましょう。
死亡通知の書き方や内容について判断に迷う場合は、専門スタッフに相談するという方法もあります。花葬儀では、死亡通知に関するご相談も承っておりますので、不安な点があれば「事前相談」まで、お気軽にお問い合わせください。











