メタバース霊園とは?新しい供養の形と可能性、注意点を解説|葬儀・家族葬・お葬式なら「花葬儀」

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メタバース霊園とは?新しい供養の形と可能性、注意点を解説

メタバース霊園とは?新しい供養の形と可能性、注意点を解説

「メタバース霊園」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?メタバース霊園は、定期的な墓参りが難しい方や、新しい供養方法を検討したい方にとって新しい選択肢となりつつあります。テクノロジーが叶える“もうひとつの墓参り”とは、どのようなものなのでしょうか。

このコラムでは、メタバース霊園についてご紹介するとともに、利用する際のメリットや注意点を解説します。現在メタバース霊園に興味をお持ちの方も、初めて知ったという方も、ぜひ最後までお読みください。

1.メタバース霊園とは何か?

メタバース霊園とは何か?

まずは、メタバース霊園の概要についてご紹介します。

メタバース霊園の概念と定義

メタバースとは、インターネット上に構築された「仮想空間」を指します。ユーザーは架空の世界を構築したり、自分の分身となるキャラクター(アバター)を使って他のユーザーと交流したり、さまざまな行動を楽しむことができます。つまり「メタバース霊園」とは、こうした仮想空間の中に設けられた霊園のことです。

メタバースと混同しやすい言葉に「バーチャル(VR/バーチャル・リアリティ)」がありますが、両者は同一ではありません。VRとは、仮想の世界をまるで現実のように感じられるようにするためのテクノロジーです。メタバースが「体験する場」であるのに対し、VRはその体験を可能にする「技術的な手段」といえるでしょう。

メタバース霊園でできること

運営元によっても異なりますが、メタバース霊園でできる主なことは以下の通りです。

仮想空間での供養

メタバース霊園では、故人様をしのぶための専用の仮想空間が設けられます。そこは一般的な墓地や納骨堂とは異なり、現実にはない自由な発想でつくられた新しい供養の場です。ご遺族はアバターを使って空間内を自由に移動し、好きなタイミングでアクセスして故人様に手を合わせることができます。

写真や動画、メッセージなどを保存

遺影以外の思い出の写真や動画、ご遺族からのメッセージなどを仮想空間内に保存することもできます。これらのコンテンツはいつでも自由に閲覧でき、訪れるたびに故人様との記憶や想いに触れられるのも大きな特徴です。

仮想空間内を利用したご家族の交流

通常のお墓参りは、霊園や墓地まで足を運ぶ必要があります。ご家族が遠方に住んでいる場合は顔を合わせる機会も限られてしまうでしょう。

一方、メタバース霊園は、場所や時間にとらわれず集まることが可能です。チャット機能が備わっていれば、仮想空間内でリアルタイムに会話を交わすこともでき、離れていても心のつながりを感じられる場になります。

AIによる故人様のアバター作成

AI技術を活用することで、メタバース霊園はさらにリアルなものになります。故人様の写真や動画をもとにAIでアバターを生成し、動作や会話も可能にするというものです。また、生前に残したメッセージをアバターが代弁することで、仮想空間内で故人様と再び対話するような体験を得ることも可能です。

メタバース霊園と他のオンライン供養の違い

メタバース霊園が登場する前にも、オンライン上で故人様を供養する方法はありました。ここでは、メタバース霊園が他のオンライン供養とどのように異なり、どのような位置づけにあるのかをわかりやすくご紹介いたします。

実際のお墓とつながる「実在型」

実在型のオンライン供養は、実際のお墓や納骨堂はそのままに、オンラインで供養する方法です。墓地や納骨堂に設置したライブカメラを通じて、遠隔地から手を合わせたり、読経を見守ったりすることができます。また、墓参りや掃除の代行を第三者に依頼し、その様子をリアルタイムで中継することもできます。

オンライン供養に該当するものとして、墓石に専用のコードが刻印されたお墓も登場しています。こちらは、実際のお墓に専用コードが刻印されており、訪れた人がスマホなどで読み取ることで、故人様の写真や動画を閲覧できる仕組みです。年月が経っても思い出が色あせないよう工夫された、新しい供養のあり方として注目されています。

仮想空間で完結する「バーチャル型」

一方で、お墓を持たない供養は「バーチャル型」と呼ばれ、メタバース霊園もそのひとつです。近年では仮想空間でのお墓参り以外にも、さまざまなバーチャル型の供養が登場するようになりました。

たとえば「仏壇アプリ」では、アプリ内に設けられた仏壇にお供えをしたり、読経を行ったりすることができます。また「追悼サイト」では、故人様の写真や動画、メッセージなどを集約し、ゆかりのある人々が自由に訪れてしのぶことができるメモリアル空間が提供されています。

さらに、オンラインゲーム内でプレイヤーが集まり、故人様をしのぶ機会も設けられるようになりました。こうした行為も、広い意味でのバーチャル型供養として位置づけられるでしょう。

2.メタバース霊園が注目される背景

メタバース霊園が注目される背景

これまでは「お墓は先祖代々のものを承継して、定期的に供養するもの」という考えが一般的でした。ではなぜ、近年になってメタバース霊園が登場し、注目を集めるようになったのでしょうか。こちらでは、その背景として考えられる主な理由をご紹介します。

核家族化・少子高齢化の進行

ひとつめの理由は、「家族構成の変化」と「少子高齢化の進行」です。厚生労働省の統計によると、世帯数に対する平均世帯人員の割合は年々減少しています。また、2024年の国内出生数が前年より5%以上減少し、過去最少記録が9年連続で更新されていると発表されました。

これらが意味するのは「お墓を承継し管理する人が少なくなっている」ということです。こうした深刻な背景から「より簡単な供養方法を選びたい」「墓じまいをしたい」といった人が増えていると考えられます。

出典:
厚生労働省 2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa23/dl/10.pdf

厚生労働省 令和6年(2024) 人口動態統計月報年計(概数)の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai24/dl/gaikyouR6.pdf

ライフスタイルや供養の多様化

住む場所や暮らし方に変化が見られるようになったのも理由のひとつです。転勤や移住によって、お墓への定期的な供養が難しくなりました。

また、供養の形も多様化しており、「先祖代々のお墓に入る」以外にも現在はさまざまな方法の中から選ぶことができます。詳細は後述する「メタバース霊園を利用する上で知っておくべき注意点」でご紹介しますので、ぜひご覧ください。

新しいつながり・しのび方へのニーズの高まり

テクノロジーの進化により、メタバースそのものが身近になっただけでなく、仮想空間での体験がよりリアルに、より感情に寄り添うものとなりました。亡くなってしまった大切な人と仮想空間で触れ合ったり、遠く離れたご家族と思い出の写真や声を共有したりすることで、これまでにない“心のつながり”を育むことが可能になっています。

こうした新しいしのび方への関心の高まりも、メタバース霊園への注目を後押ししていると考えられるでしょう。

3.メタバース霊園のメリット

メタバース霊園のメリット

メタバース霊園のメリットをご紹介します。

距離・時間・天候にとらわれない

メタバース霊園の大きなメリットのひとつは、距離や時間、天候に左右されず、いつでもどこからでも供養ができる点です。「お墓が遠方にある」「身体的な理由で長時間の移動が難しい」「猛暑や雪の日の墓参りは負担が大きい」といった現実的な課題を、仮想空間が解消してくれます。

メタバース霊園によって削減できた手間や費用を、故人様との思い出を振り返る時間や、別の供養の形にあてることができるのも、大きな利点です。

管理の手間や費用を抑えられる

メタバース霊園のもうひとつの大きなメリットは、「お墓の維持・管理が不要」であることです。一般的な墓地や霊園では、墓石の建立に100万円以上の費用がかかるうえ、維持管理費の支払いや将来的な修繕も必要になります。

しかし、メタバース霊園では実体のお墓が存在しないため、墓石の建立費用や維持管理費を抑えることができます。お墓の管理について悩む必要がないのも、多くの方にとって大きな安心材料となっています。お墓の一般的な費用と内訳を詳しく知りたい方は、お墓の費用」の記事をご覧ください。

大切な人とのつながりを保てる

従来のお墓に刻める情報は戒名や没年月日などに限られており、「故人様の記憶が年月と共に少しずつ薄れていくかもしれない」という不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。

メタバース霊園の特徴は、アバターを通じて仮想の「同じ空間」を共有できる点にあります。サービスによっては、仮想空間でチャットや音声による会話機能が備わっており、遠方に住むご家族やご友人が集まって、リアルタイムで故人様をしのぶことも可能です。
こうした仮想空間でのコミュニケーションは、写真や動画を共有する従来のオンラインサービスとは異なる、新しいつながりの形と言えるでしょう。

4.メタバース霊園を利用する上で知っておくべき注意点

メタバース霊園を利用する上で知っておくべき注意点

メタバース霊園には複数のメリットがありますが、それだけを理由に利用を決めてしまうのはおすすめしません。供養の方法は何度も変えるものではないため、後悔しないようメリット以外の情報にも目を向け、じっくり考えることが大切です。こちらでは、メタバース霊園を利用する上で押さえておきたい注意点をご紹介します。

遺骨は納められない

お墓が実在しないメタバース霊園では、ご遺骨を納めることはできません。ご遺骨の供養方法を別途考えなくてはならず、選択肢としては主に以下が挙げられます。

【永代供養】
墓地管理者がご遺族に代わってご遺骨の供養・管理を永代に渡って行ってくれる。納骨堂や合祀墓(ごうしぼ)などさまざまな種類がある。詳しくは「永代供養とは?」の記事を参照。
【樹木葬】
墓石の代わりに木を墓標とし、その下に埋葬する方法。
【散骨】
パウダー状にしたご遺骨を、海や山といった自然に撒いて還す方法。
【手元供養】
ご遺骨の一部、または全てを手元で保管して供養する方法。アクセサリーに加工して身に着けることもできる。

散骨以外の方法を選んだ場合、「ご遺骨の埋葬先が実際にあるにもかかわらず、仮想空間での供養だけで本当に良いのか?」という疑問を抱く可能性もあります。ご遺骨が実際に眠る場所で手を合わせたいと考える方にとっては、メタバース霊園は最適とは言えないかもしれません。

データ消失やサービス終了のリスクがある

メタバース霊園には、運営会社が倒産したり、サービス自体が終了したりするリスクもあります。それまで大切に保存していた写真や動画、メッセージなどのデータが失われる可能性も否定できません。

供養の場や思い出が突然なくなることは、利用者にとっても故人様にとっても悲しいことです。安心して利用するためにも、万が一のときの保証や対応について、契約前にしっかり確認しておきましょう。

「本当の供養になるのか」と意見が分かれることも

メタバース霊園は新しい供養の形であるため、まだ広く浸透していません。特に年配の方にとってはなじみがなく、抵抗感を持たれることもあるでしょう。「本当に供養になるのか」といった価値観の違いから、意見が分かれたり、思わぬトラブルにつながったりする可能性もあります。

こうした事態を避けるためにも、メタバース霊園の利用は独断で決めず、必ず家族と話し合い、合意を得てから進めることが大切です。

デジタル操作に不慣れな人にとっては利用が難しい

メタバース霊園を利用するには、インターネット環境が必須であり、ログインやメタバース内の移動など、一定のデジタル操作が求められます。そのため、操作に不慣れな方やネット環境が整っていない方にとっては、利用自体が難しいケースもあるでしょう。

「使い方がわからない」「アクセスできない」となった場合は、周囲のご家族がサポートしなくてはなりません。事前に使い方を理解し、必要な環境を整える必要があるという点にも留意しましょう。

5.選択肢が広がるからこそ問われる「心のあり方」

選択肢が広がるからこそ問われる「心のあり方」

供養のニーズや選択肢が多様化する現代において、改めて問われるのが「心のあり方」です。これまで、供養とは実際にお墓に足を運び、手を合わせるものという考え方が一般的でした。そのため「仮想空間での供養は故人様に失礼ではないか?」「メタバース霊園できちんと供養できるのか?」といった不安や戸惑いを抱くのも、自然なことです。

しかし一方で、供養を行う側の環境も大きく変化しています。遠方で暮らすご家族や、高齢や体調不良によって外出が難しい方にとって、従来の方法では供養そのものが困難になるケースも少なくありません。そうした中で、メタバース霊園は「従来の供養に代わるもの」ではなく、「現実の供養を補完し、支えるもの」として、新たな選択肢を提供しています。

現地での墓参りや、五感で感じる供養の大切さは今も変わりません。その価値を尊重しつつ、時代に合った手段としてデジタル技術を受け入れることも、現代らしい供養の形といえるでしょう。大切なのは「故人様を思う気持ち」であり、その心がこもっていれば、どのような方法であっても立派な供養となるのです。

6.メタバース霊園とはオンライン上で行う供養の一つ

メタバース霊園とはオンライン上で行う供養の一つ

お墓の管理や維持に悩む方にとって、仮想空間で供養を行える「メタバース霊園」は新しい選択肢です。メリットと注意点を正しく理解した上で、ご自身やご家族にとって最適かどうかを慎重に検討しましょう。

現代ではメタバース霊園以外にも、オンラインで故人様をしのぶ様々な方法が存在しており、何を選べば良いか迷うこともあるでしょう。供養に関するお悩みは、花葬儀までお寄せください。

花葬儀ではオンラインサービス「つなごう」を提供しており、従来型の供養からオンライン上の多様な供養方法まで、専門知識がございます。24時間365日対応のお電話や無料の事前相談をご用意しておりますので、この機会にぜひご利用ください。

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