終活年賀状とは?失礼にならない書き方・文例・送る時期
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- 【 終活の基礎知識 】

終活の一環として、年賀状のやり取りに区切りをつける「終活年賀状(年賀状じまい)」を選ぶ方が増えています。しかし、「失礼にならないか不安」「どのような文面にすればよいか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、終活年賀状の意味や送るタイミング、メリット・デメリット、相手に配慮した書き方や文例をわかりやすくご紹介します。
【もくじ】
1.終活年賀状(年賀状じまい)とは?
終活年賀状とは何か、まず基本的な意味を確認しておきましょう。あわせて、失礼にあたるのかについても解説します。
終活年賀状の意味
終活年賀状とは、終活の一環として行う「年賀状じまい」のことです。
「今回をもって年賀状を送るのは最後とします」という内容が書かれた年賀状のことを指しますが、終活にともなって年賀状にも区切りをつける人見られます。
しかし、年賀状を突然やめてしまうと、相手に余計な不安や心配を抱かせしまうかもしれません。これまでやり取りを継続してきた相手への「配慮」のためにも、「年賀状を終える理由と相手への思い」を年賀状、もしくは寒中見舞いのはがきで、きちんと伝えるとよいでしょう。
なお、終活をどのようにして始めるべきか検討されている方は、「終活準備」の記事が参考になります。
終活年賀状は失礼にあたるのか
「年賀状じまいは失礼ではないか」と不安に感じる方も多いですが、文面に配慮すれば直ちに失礼にあたるものではありません。むしろ、何も伝えずに年賀状をやめてしまう方が、相手に不安や戸惑いを与えてしまう可能性があります。終活年賀状は人間関係を断つものではなく、年賀状というやり取りに一区切りをつけるためのご挨拶です。
2.終活年賀状のメリット

終活終活の一環として年賀状を終えることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
詳しく解説します。
人間関係や連絡先の整理ができる
普段ほとんど交流することがなく、長い間年賀状を送り合うだけの間柄の人がいる場合、終活年賀状を送ることで、お互いが「今後の付き合い方についてどうするべきか」を考えるきっかけになります。
誰とどのような付き合い方をしていきたいのか、本当に大切にしたい人は誰なのかなどをじっくりと考えることで、今後の人間関係の見直しができることは、ひとつのメリットといえます。
それとあわせて、年月とともに溜まっていた住所録を見直すことで、連絡先も整理することができます。いざというときに、ご家族が見てもわかりやすい住所録が残せることも、メリットといえるでしょう。
年賀状作成の手間や費用の負担がなくなる
終活年賀状を送ることで、毎年年賀状の作成にかかっていた手間や費用の負担がなくなることもメリットです。
年賀状を送付するまでには、送り先の選別、住所確認、挨拶文やレイアウトの設定、印刷、投函などのさまざまな工程があり、手間と時間がかかります。そのため、年末の忙しい時期に時間を作って作業をすることは大きな負担になりやすいでしょう。
また、印刷業者に依頼した場合にも、住所録を整理したり内容や画像を選んだりする手間はもちろん、費用もかかります。
年賀状じまいは、このような手間や費用から解放してくれるため、終活の一環として行うケースはもちろんのこと、終活以外の目的で年賀状をやめたいと思っている方にとっても、有効な手段でしょう。
別の連絡方法での交流が始まる場合もある
終活年賀状を送る際、別の連絡手段を伝えることで、年賀状だけの付き合いだった人と、SNSやメールを通じて新たに交流が始まる場合もあります。
よりスムーズな連絡方法に切り替えることによって、関係性が復活する可能性があるという点も、終活年賀状のメリットです。
3.終活年賀状のデメリット
終活年賀状にはメリットがある一方、デメリットもあります。
終活年賀状を出した後で後悔をすることのないよう、デメリットも確認しておきましょう。
絶縁状だと勘違いされる可能性がある
終活年賀状を送る人が増加傾向にあるとはいえ、「来年から年賀状を送ることをやめる」と宣言する文面が入った終活年賀状をもらった相手が、「絶縁状を送られた」と勘違いする可能性も十分考えられます。
終活年賀状は絶縁状ではないこと、今後も付き合いを続けていきたいということをきちんと相手に伝えるために、文面には注意しなくてはなりません。
年賀状の再開がしづらくなる
終活年賀状を送った後に「やっぱりもう一度年賀状を出したい」と思っても、最後であることを宣言している以上、出しづらいという点がデメリットとして挙げられます。
終活年賀状を送る前に、心変わりをすることがないか、十分に検討することが大切です。
住所変更や訃報などの情報が得づらくなる
送られてきた年賀状を見て、相手の住所が変わったことや、結婚したこと、子どもが誕生したことなどの情報を得るケースは多々あります。また、喪中はがきをもらい、相手やそのご家族の訃報を知ることもあるでしょう。
終活年賀状を送ると、その後の年賀状のやり取りがなくなるため、このような情報を得る機会が減るというデメリットがあります。特に訃報を知らないままでいると、お悔やみを伝えることができないまま何年も過ごしてしまったり、再会した際に不用意な発言で相手を傷つけてしまったりするかもしれません。
相手にとっての人生の節目など、大切な情報を取りこぼさないためにも、終活年賀状を送った後は連絡の代替手段を交換し、定期的な交流ができるよう心がけましょう。
4.終活年賀状を考えるタイミングは?

終活年賀状を出すきっかけは人それぞれであり、年齢や「こうでなければならない」という決まりはありません。
たとえば、次のような場面が終活年賀状を考えるきっかけになります。
●SNSやメール、電話など手軽な連絡手段に切り替えたいとき
●人付き合いについて、見直しをしたくなったとき
●定年退職や子どもの自立などで人生に一区切りがついたとき
●還暦や米寿などの節目を迎えたとき
●病気や体力の変化により、年賀状の準備が負担になったとき
●子どもと別居・同居する、老人ホームに入居するなど、家庭や住環境に変化があったとき
なお、終活年賀状を含めて、終活をいつから始めようか迷っている方には、「終活はいつから」の記事が参考になります。
5.終活年賀状(年賀状じまい)を伝える時期と方法
終活年賀状は、通常の年賀状と同様に、新年のご挨拶としてお届けするのが一般的です。そのため、元日に届くよう、12月中旬から年末にかけて準備し、投函する方が多く見られます。
一方で、喪中で年賀状を控えている場合や、年末に準備が間に合わなかった場合には、寒中見舞いとして年賀状じまいの意向をお伝えする方法もあります。寒中見舞いは、松の内が明けてから立春までの間に送る季節の挨拶状です。
松の内は一般的に関東では1月7日まで、関西では1月15日までとされるため、地域によって出し始めの時期が異なります。
いずれの方法であっても大切なのは、これまでの感謝の気持ちとともに、今後もご縁を大切にしたいという思いをきちんと伝えることです。具体的な書き方については次章で解説します。
なお、喪中に年賀状を受け取った場合の対応については、「喪中の年賀状」の記事が参考になります。
6.終活年賀状の書き方のマナー
終活年賀状を書く際は、相手に配慮した表現を心がけることが大切です。特に、感謝の気持ちを伝えること、理由をやわらかく説明すること、今後の交流の意思を示すことが重要になります。
ここでは、終活年賀状の書き方のマナーのポイントを5つご紹介します。
新年の挨拶と近況を丁寧に書く
新年の挨拶と近況を丁寧に書くことは、年賀状も終活年賀状も同じです。いきなり年賀状じまいについて切り出さないようにします。
終活年賀状の理由を書く
人生の区切り、ライフスタイルの変化など、年賀状を今年でやめる理由や経緯を書きます。理由をごまかす必要はありませんが、相手が「縁を切りたがっているのかな?」と思わせるような文面にならないよう、言葉選びには気をつけましょう。
自分の年齢によって伝え方を工夫する
相手によっては受け取り方も異なるため、伝え方には工夫が必要です。そこで、年賀状じまいの伝え方の具体例を年齢別にご紹介します。
20~30代の場合
インターネットが普及した現代においては、「年賀状ではなくメールやSNSなどで新年の挨拶を続けていきたい」という理由で終活年賀状を送る人が多くなっています。
ただし、このような理由で終活年賀状を送る場合、近しい年代の人からは理解が得やすい一方で、目上の相手からは失礼ととられる可能性も考えられます。理由を書いた後には、「今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます」など、相手に敬意をはらう一文を添えるとよいでしょう。
40~50代の場合
40~50代も、終活年賀状を受け取った人によっては、「終活をするには早い」と思われるかもしれません。そのため、理由を伝える際は、「私事ですが」と前置きを入れるなど、失礼のないような切り出し方を選びます。相手が納得しづらい理由を添えられない場合は「諸事情で」「家庭の事情で」など、やんわりとした言葉を使うことをおすすめします。
60代以上の場合
子どもの自立、定年、祝い年など、人生の一区切りが多い60代以上であれば、終活年賀状を送ることも受け入れられやすいため、理由をきちんと伝えることができれば問題は起きづらいでしょう。
全員に出している旨を伝える
「自分だけに送ってきたのかな」と相手が思うことのないよう、同じ内容の年賀状を全員に出している旨を伝えます。
方法としては、文面に「皆様」や「どなた様も」といった、送り先全体に呼びかけるような言葉を添えると伝わりやすくなります。
今後の交流もお願いする
「今後も交流を続けていきたい」という内容を書くことが、終活年賀状を書く上で最も重要なポイントです。この一文がない場合、絶縁状だと勘違いされる可能性が高くなります。
「個人的な理由で年賀状は今年で最後としますが、あなたとの縁が切れるわけではありません」という意思表示を明確にすることによって、そのあとの人間関係も良好に保てるでしょう。
メールやSNSなど連絡の代替手段を示す
今後の交流をお願いしたいという気持ちをさらに表すために、年賀状に代わる連絡手段
(LINEなどのSNSのアカウント、メールのアドレス、電話番号など)を最後に伝えます。
ポイントは、相手が連絡しやすい手段を記載することです。分からない場合は、連絡手段を複数書いて相手が選べるようにしておくとよいでしょう。
7.終活年賀状(年賀状じまい)の文例【理由別】
最後に、これまで解説してきたポイントを押さえた終活年賀状の文例を理由別にご紹介します。
「終活年賀状を書きたいけれどどう書けばよいのか分からない」という方は、ぜひ参考にしてください。
※文例は横書きとしていますが、年賀状を含めた挨拶状は縦書きのほうがより丁寧な印象を与えます。
他の連絡手段への変更が理由の場合
あけましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になり、ありがとうございました。
さて、誠に勝手ながら、本年を最後に皆様への年賀状を控えさせていただくことにいたしました。
今後はSNSで、より密に関係を築ければと思っております。
SNSの名前/アカウント:〇〇〇
お手数ですがこちらのご登録をお願いします。
引き続き今年もよろしくお願いいたします。
あけましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、SNSを活用しての交流が盛んな昨今、私も時代の波に乗ることにいたしました。
こちらをもってこれまで皆様にお送りしていた年賀状は控え、これからはSNSを通じて近況などのご報告をさせていただければと思います。
SNSの名前/アカウント名:〇〇〇
誠に勝手ではございますが、今後はこちらで皆様とより親密な交流ができれば幸いです。
引き続き今年もよろしくお願いいたします。
会社の方針が理由(ビジネス用)の場合
昨年中は格別のご厚情を賜り、深く感謝申し上げます。
さて、誠に勝手ではございますが、社の方針により、今後はメールにてご挨拶ならびに近況報告をさせていただくはこびとなりましたので、ご報告いたします。
メールアドレス:〇〇〇〇@〇〇〇.〇〇
弊社の勝手な都合により恐縮ではございますが、本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
年齢、体調不良が理由の場合
その後、皆様お変わりないでしょうか。
私はというと、寄る年波により細かな文字を書くことが難しくなってまいりました。
そのため、誠に勝手ながら本年をもちまして皆様にお送りしていた年賀状を控えさせていただきます。
今後は電話にてご連絡させていただけますと幸いです。
電話番号:〇〇〇〇
末筆ながら、皆様のご多幸とご健勝をお祈り申し上げます。
定年退職が理由の場合
昨年は大変お世話になりました。謹んでお礼申し上げます。
さて、私事ではありますが、今年で長年勤めていた会社を定年退職することとなりました。
つきましてはこれを機に、皆様との年賀状を通じてのお付き合いは終了とさせていただきます。
今後は以下の手段にて、皆様とこれまで以上に密なお付き合いができればと思います。
電話番号:〇〇〇〇
SNSの名前/アカウント名:〇〇〇〇
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
還暦など人生の節目が理由の場合
昨年中は大変お世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。
さて、私も古希を迎え、いよいよ終活を意識する年齢となりました。
よって、年賀状による新年のごあいさつは本年をもって最後とさせていただくことをご報告いたします。
ご無礼をどうぞお許しください。
皆様とはこれからもお付き合いしていきたいと思っておりますので、何かございましたらお電話いただければ幸いでございます(電話番号:〇〇〇〇)。
それでは、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
8.終活年賀状に関するQ&A
A.終活年賀状を送らずにやめること自体に問題はありませんが、これまでやり取りのあった方には突然の変化として受け取られる可能性があります。
特に長年年賀状を交わしてきた相手には、不安や心配を与えてしまうこともあるため注意が必要です。可能であれば、終活年賀状で、年賀状じまいの意向を丁寧に伝えましょう。
A.基本的にはこれまで年賀状をやり取りしていたすべての方に送るのが望ましいとされています。
一部の方のみに送らない場合、「なぜ自分には来なかったのか」と誤解を招く可能性もあるためです。ただし、すでに連絡が途絶えている方や関係が自然に終わっている場合は、無理に送る必要はありません。
A.可能ですが、相手との関係性によっては配慮が必要です。
親しい間柄であれば問題ありませんが、目上の方や形式を重んじる方には、はがきでのご挨拶の方が丁寧な印象を与えます。終活年賀状は感謝を伝える意味もあるため、相手に合わせた伝え方を選ぶことが大切です。
9.終活年賀状(年賀状じまい)は気配りが大切です
終活年賀状は送る年齢に制限はなく、20代でも差し支えありません。送りたいと思ったタイミングで送ることができますが、内容には注意が必要です。
終活年賀状は絶縁状ではないため、引き続きお付き合いができるよう、相手に配慮した内容にすることを心がけましょう。
花葬儀では、終活や供養に関するご相談を幅広く承っており、年賀状じまいに関するご相談にも対応しています。何から始めたらよいかお悩みの方のために、メンバーシップ制度「リベントファミリー」もご用意しておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。











