終活で注目される「葬儀保険」とは?費用の不安を軽くする備え方を解説
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- 【 終活の基礎知識 】

葬儀の準備は、終活において欠かせない大切なステップです。「どのような葬儀にしたいか」を考えるのはもちろん、「葬儀にかける費用」についても備えることで、より大きな安心を得ることができます。
そこで今回ご紹介したいのが「葬儀保険」です。このコラムでは、葬儀の備えを進めるメリット、葬儀保険の仕組みや選び方、注意点までをわかりやすく解説します。最後まで読むことで、費用への不安が整理でき、後悔のない終活の一歩が踏み出せるでしょう。ぜひお付き合いください。
1.終活で考えたい葬儀費用の備え
人生の終わりを見据えて行動する終活のなかでも、葬儀の準備は重要性が高く、できるだけ早く考えておきたいテーマのひとつです。
株式会社鎌倉新書が2024年に発表した「第6回お葬式の全国調査」によると、葬儀にかかった総額は平均で118.5万円でした。こうした費用を生前に把握し、あらかじめ準備しておくことで、ご遺族が突然の支払いに追われることなく、落ち着いてお見送りに集中できるようになるのは、大きなメリットです。
出典:株式会社鎌倉新書 いい葬儀 「第6回お葬式に関する全国調査(2024年)」
URL: https://www.e-sogi.com/guide/55135/
2.葬儀保険とは?終活を機に加入する理由

葬儀費用を事前に準備することの重要性がわかったところで、今度は「葬儀保険」について押さえましょう。
こちらでは、葬儀保険の基本的な仕組みと特徴についてご紹介します。
葬儀保険の基本的な仕組みと特徴
葬儀保険とは、その名の通り「葬儀費用に特化した保険」です。契約者が亡くなった際に保険金が支払われ、葬儀費用や供養に必要なお金に充てることができます。
一般的な生命保険と大きく異なるのは、保障の目的が「遺族の生活保障」ではなく「葬儀費用の準備」に絞られている点です。そのため、保険金額も数十万円〜300万円程度と比較的少額に設定されており、保険料も抑えやすい特徴があります。
どんな費用に使える?保険内容の具体例
葬儀保険で受け取ることができる保険金は、葬儀そのものにかかる費用のほか、周辺の準備や供養にも使うことができます。具体的には以下の通りです。
・葬儀一式費用:祭壇、棺、骨壺、火葬料、斎場使用料など
・遺品整理:専門業者による片づけ、清掃、リユース・廃棄処理費用など
・仏壇、お墓の購入:石や仏壇の購入費用、納骨にかかる諸経費など
保険会社や商品によっては、これらの用途が明示的に定められている場合もありますが、比較的自由に使えることが多く、柔軟な活用が可能です。ご家族の意向に合わせた使い方ができるのも、葬儀保険が選ばれる理由のひとつといえるでしょう。
3.葬儀保険のメリット・デメリット
葬儀保険を利用することのメリット・デメリットをご紹介します。
葬儀保険の主なメリット
葬儀保険には、終活を進めるうえで安心につながるさまざまなメリットがあります。具体的には以下の通りです。
加入しやすい
葬儀保険のメリットのひとつめは「加入のしやすさ」です。一般的な生命保険は、加入時に年齢や健康状態が厳しく制限されている場合が多く、持病がある方や高齢の方にとってはハードルになることがあります。
一方、葬儀保険は80歳を過ぎても申し込める商品が多く、なかには89歳まで新規加入できるものや、99歳まで継続可能なものもあります。さらに、医師の診断が不要な場合が多く、健康状態の告知も簡易なケースが多いため、持病を抱える方でも申し込みやすいのが特徴です。
告知項目を絞り込んだ「限定告知型」の保険では、数項目の簡単な質問に答えるだけで審査が完了することもあり、健康不安を理由に保険をあきらめていた方にとって、大きな魅力となるでしょう。
保険料が割安
少ない保険料で始められることも葬儀保険のメリットです。契約内容や年齢によって異なりますが、中には月額500円以下という手頃な価格で加入できるプランも存在します。
葬儀保険の保険料が低く抑えられている背景には、死亡保障のみに特化したシンプルな内容である点と、掛け捨て型が主流であることが挙げられます。そのため、毎月の支払いを抑えながら、将来の葬儀に備えられるのは、大きな安心材料になるでしょう。
支給までが早い
たとえ生前に葬儀費用を預貯金で用意していたとしても、名義人が亡くなるとその口座は金融機関によって凍結されるため、すぐに現金を引き出せなくなってしまいます。
保険会社によっても異なりますが、葬儀保険はスムーズな支払いが期待でき、必要書類を提出した数日内に保険金が支払われます。いざという時でも迅速に葬儀費用が用意できるのも、葬儀保険のメリットです。
加入前に知っておきたい注意点とデメリット
メリットがある一方で、葬儀保険には理解しておくべきデメリットやリスクも存在します。代表的なものを以下にご紹介します。
老後資金には使えない
葬儀保険は、保険料が比較的安価である一方、貯蓄性がない点に注意が必要です。多くが「掛け捨て型」の保険であるため、契約を途中で解約しても、それまでに支払った保険料は戻らず、解約返戻金や満期保険金などは支給されません。
年齢によって保険料が上がる・保険金額が下がることも
葬儀保険には、仕組みの異なる2つのタイプがあります。一つは「保険金定額タイプ」で、こちらは受け取れる保険金の額は変わりませんが、契約者の年齢に応じて保険料が見直され、更新時に保険料が上がることがあります。
もう一つは「保険料一定タイプ」で、契約時に決まった保険料がそのまま続くのが特徴です。ただしこちらは、年齢を重ねるごとに受け取れる保険金が徐々に減っていく点に注意が必要です。
保険料や保険金額が変わる可能性に留意しましょう。
長期加入していると結果的に損をする可能性も
葬儀保険は基本的に掛け捨て型であるため、契約を更新し続けていると、支払った保険料の総額が保険金額を上回ってしまうことがあります。特に加入期間が長期にわたる場合、「毎月保険料を払い続けるより、自分で積み立てていた方が多くの資金が準備できた」という結果になりかねません。
葬儀保険を検討する際は、加入のタイミングや自身のライフプランをふまえ、必要性と費用対効果をしっかり見極めることが重要です。
4.葬儀保険と「生命保険」「互助会」との違いは?
葬儀費用に備える手段としては、葬儀保険以外にも生命保険や互助会があります。それぞれの特徴と違いを下記の表にまとめましたのでご覧ください。
| 項目 | 葬儀保険 | 生命保険 | 互助会 |
|---|---|---|---|
| 主な目的 | 葬儀費用の準備 | 遺族の生活保障 | 冠婚葬祭に備えた積み立て |
| 保険金の受取 | 葬儀時に現金給付 | 死亡時に家族が一括受取 | サービス提供 (会員価格で利用) |
| 加入のしやすさ | 高齢・持病ありでも入りやすい付 | 年齢・健康条件により制限あり | 誰でも可 地域制限がある場合も |
| 利用の自由度 | どの葬儀社でも利用できる | 死亡後の使い道は自由 | 式場・業者が限定される |
5.葬儀保険を選ぶときのポイント

さまざまな備えと比較したうえで「葬儀保険が自分に合っていそうだ」と感じたら、次は具体的な保険選びに進む段階です。しかし、保険会社によって商品内容は大きく異なるため、どこに注目すべきか迷ってしまうこともあるでしょう。
こちらでは、比較検討のポイントや、納得のいく選び方のコツを解説します。
保険会社ごとの違いを見比べ、自分に合った保険プランを選ぶ
葬儀保険は複数の会社が提供しており、それぞれに保障内容や保険料、加入条件が異なります。
納得のいく葬儀保険を選ぶためには、「何のために備えるのか」という目的を明確にすることが重要です。たとえば、「ご家族に迷惑をかけたくない」という気持ちから葬儀費用のみをカバーしたい方と、「仏壇やお墓の準備まで見据えたい」という方では、必要な保障額が異なります。
複数の会社のプランを資料請求したり、比較サイトでシミュレーションしたりして、自分に合う条件やプランを見極めましょう。
後悔しないためには専門家に相談を
どのような葬儀保険に加入すべきか迷うときは、専門家に相談してみましょう。相談先としては、次のような相手が考えられます。
【ファイナンシャルプランナー(FP)】
老後の生活資金とのバランスも含めた視点で相談ができる
【葬儀社】
葬儀の希望内容に応じた明確な費用を基に相談できる
【保険代理店】
複数商品を比較しながら中立の立場で選ぶサポートをしてくれる
特に終活の一環として葬儀に備える場合には、葬儀における包括的な悩みを解決できる葬儀社への相談がおすすめです。葬儀社であれば、自分が望む葬儀の形式や規模をもとに、必要となる金額をリアルに試算できます。金額感を知ったうえで葬儀保険を選ぶことで、「保険料が高すぎた」「保障が足りなかった」といった失敗を避けられるでしょう。
この記事を書いている花葬儀では、葬儀以外にもお墓や埋葬方法、相続など、幅広い終活のお悩みへのご相談を承っています。「相談先はなるべくひとつにまとめたい」とお考えの方は「終活の相談」をご覧の上、ぜひ事前相談をご利用ください。
6.葬儀保険に加入する流れと必要な情報
自分に合った葬儀保険が見えてきたら、いよいよ申し込みのステップへと進みます。
申し込みから加入完了までの流れと、実際に必要となる書類や注意点についてご紹介します。
申し込み方法と手続きの流れ
葬儀保険の申し込み方法は「インターネット」と「郵送」があります。主な手続きの流れは以下の通りです。
1.加入希望のプランを決定
2.申込書やオンラインフォームに個人情報を入力
3.健康状態や既往歴などを告知
4.審査通過後、保険証書が郵送またはデータで届く
保険会社によって審査期間は異なりますが、書類に不備がなければ1週間〜10日程度で完了するのが一般的です。
葬儀保険の加入時に必要な情報
葬儀保険は比較的手軽に加入できる保険ですが、申し込み時には正確な情報を保険会社に伝える必要があります。主に求められるのは以下の3点です。
【個人情報】
氏名、生年月日、住所、電話番号など
【健康状態の自己申告(告知)】
持病の有無、通院中かどうか、過去の病歴など
【保険プランの選択情報】
希望する保険金額、保険料、払込期間の設定など
「医師の診断書は不要」とされている保険でも、告知内容が正確であることは大前提です。虚偽の記載があった場合、いざというときに保険金の支払いが拒否されることもあるため、正直かつ丁寧に記入しましょう。また、受取人の指定など申し込み後に変更できる項目もありますが、できるだけ申し込む前にご家族と相談しておくことをおすすめします。
申し込み後にやっておくべきこと
葬儀保険加入後は、その旨をご家族に伝え、残すことが重要です。「契約したことを誰にも伝えていなかった」「保険証書の場所がわからず請求が遅れた」といった事態を防ぐためにも、加入後の一手間が大きな安心につながります。
情報を残す手段として有効なのが「エンディングノート」です。エンディングノートとは医療、介護、財産、葬儀、自分が死亡した際に必要となる情報や希望を、自由に書き記すことができる終活ツールを指します。
遺言書と違い法的拘束力はありませんが、情報をまとめるのに大変便利ですので、ご自身にあったエンディングノートを活用するとよいでしょう。詳しくは「エンディングノートと遺言書の違い」も参考になさってください。
7.終活と葬儀保険に関するQ&A
A.責任開始期が設けられている場合、期間外に死亡すると保険金は支払われません。
葬儀保険などの生命保険には、契約日とは別に「責任開始期」が設けられていることがあります。これは、保険会社が保障を開始する日を意味し、たとえば契約日が2月1日でも、責任開始期が3月1日であれば、2月中に契約者が死亡した場合保険金は支給されません。
このような仕組みがあるため、葬儀保険に加入する際には、契約日と責任開始期のズレに注意し、内容をしっかり確認しておくことが大切です。
A.基本的には可能ですが、詳細は保険会社に確認することをおすすめします。
葬儀保険は、原則として保険金の受取人を自由に選ぶことができ、身内以外の方を指定しても問題ありません。頼れるご家族が周りにいないおひとりさまにとっては、安心の保険とも言えます。
ただし、保険金の受取人は保険会社によって条件が異なることもありますので、必ず確認してから申し込むようにしましょう。
おひとりさまの終活は、葬儀のお金以外にも備えるべきことが多くあります。「おひとりさまの老後対策」を参考に、できることから取り組んでみましょう。
A.無理に加入を勧める必要はありません。まずは「現在の預貯金で十分まかなえるか」を一緒に確認してみましょう。
葬儀の備えは、必ずしも保険である必要はありません。十分な預貯金がある場合や、他の手段で備えているのであれば、無理に加入を勧める必要はないでしょう。確認し、不安が残るようなら、解決策の一つとして葬儀保険を提案してみることをおすすめします。
「自分が始めた」「知人から聞いた」「広告で見た」など、身近な例を出すことで、相手も構えずに受け入れやすくなるはずです。「親の終活のサポート~切り出し方から注意点まで~」を参考にしながら、無理のないペースで歩み寄ってみましょう。
8.終活で「葬儀保険」を考えることは安心への第一歩
終活の一環として葬儀について考え、準備しておくことは、ご自身にもご家族にも大切な意味を持ちます。
備え方は、今回ご紹介した「葬儀保険」だけでなく、預貯金など、お一人おひとりのライフプランによってさまざまです。大切なのは、「どのように備えれば自分や家族が後悔しないか」を今のうちに検討しておくことそのものにあります。
「自分にはどの備えが合っているのかわからない」「葬儀費用の目安だけでも知りたい」など、終活や葬儀全般に関する包括的なお悩みは、花葬儀までお寄せください。経験豊富なスタッフがお客様の不安に寄り添いながら、丁寧にサポートいたします。
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