家族葬の費用相場はどれくらい?費用の内訳や一般葬との比較
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- 【 葬儀のお金 】

「家族葬」の選択をする方が増える中で、費用や相場について戸惑う方も多く、「よくわからない」「一般葬とどう違うの?」といったご相談が寄せられています。
この記事では、家族葬の費用相場や内訳、一般葬との違いを詳しく解説するとともに、より納得のいくお見送りを実現させるためのポイントをご紹介します。家族葬を検討している方も、葬儀費用にお悩みの方も、ぜひ最後までお付き合いください。
1.家族葬とは?特徴と広がる背景
まずは家族葬の基本と近年の葬儀の傾向をご紹介します。
家族葬の定義と内容
家族葬とは、ご家族やご親族を中心に、故人様とごく近しい方々で行う葬儀のことを指します。
一般的には「少人数の葬儀」「家族だけで営むもの」といったイメージを持たれがちですが、明確な定義があるわけではありません。ご友人など、故人様と特別に親しかった方が参列する場合もあり、ときには100名近くになることもあります。
したがって、「家族葬」と呼ぶかはご遺族の考え方、もしくは葬儀社のプラン内容によっても異なります。誰をお招きするか迷われる場合は、「家族葬にはどこまでの範囲を呼ぶ?」の記事をぜひご参考ください。
家族葬では一般葬と同様に、1日目に通夜、2日目に葬儀・告別式を執り行う流れが多く見られます。ただし参列者の範囲と同様に進行内容にも定義があるわけではないため、通夜や宗教的儀式を行わないこともあります。従来の形式にとらわれず、ご家族の希望に沿った葬儀を行いやすいのも、家族葬の特徴です。
家族葬が選ばれるようになった背景
株式会社鎌倉新書が行った「第6回お葬式に関する全国調査(2024年)」では、葬儀を行った方のうち半数が家族葬を選んでいたということがわかりました。


2020年頃までは一般葬が主流でしたが、以降は家族葬の件数が一般葬を上回るようになり、葬儀の形式に大きな変化が見られるようになりました。
こうした流れの背景には、新型コロナウイルスの影響があります。「大人数での集まりを避けたい」という思いから、ご家族や親しい方のみで行う小規模な葬儀が広がりました。現在は感染状況が落ち着いてきたものの、都市部での生活環境や核家族化の進行などを理由に、家族葬を選ぶ方は今も増え続けています。
出典:株式会社鎌倉新書 いい葬儀
「第6回 お葬式に関する全国調査(2024年)
URL:https://www.e-sogi.com/guide/55135/
家族葬と一般葬の基本的な違い
家族葬をより深く理解するために、従来の「一般葬」との主な違いを確認しておきましょう。最大の違いは、「誰をどこまでお呼びするか」という参列者の範囲にあります。
一般葬とは、ご親族、知人友人、職場関係者など、生前に交流のあった人を広くお呼びする葬儀のことです。より多くの方に見送っていただくことが故人様の供養になるとされてきた旧来の考え方に従っているため、限られた方を招待する家族葬と比べ、参列者数が多くなる傾向にあります。
2.家族葬の費用相場|一般葬との違い
家族葬を検討する際、多くの方が最も気にされるのが「結局、いくらかかるのか」という費用面ではないでしょうか。ここでは、家族葬の相場と、一般葬との比較を詳しく解説します。
家族葬の費用相場と一般葬との比較
前述の「第6回 お葬式に関する全国調査(2024年)」によると、家族葬の平均総額費用は105.7万円でした。最も回答が多かった価格帯は「80万円以上〜100万円未満」となっており、100万円前後で執り行われるのが一般的です。
これは、同調査の一般葬の費用相場(161.3万円)と比較すると、約60万円安いことがわかります。
家族葬と一般葬の相場が異なる主な理由は、「参列者の数」です。家族葬には明確な参列者数の決まりはありませんが、故人様と特に親しかった方々を中心にお呼びするという性質上、比較的小規模になりやすい傾向があります。
また、家族葬を選ぶご遺族には「香典返しの手間を減らしたい」「参列者への気遣いを最小限にして静かに見送りたい」といった想いが背景にあることも少なくありません。そのため、お香典を辞退するケースが多く、あわせて会食や返礼品の準備を省略・簡略化できることで、飲食費や返礼品費が抑えられるという特徴があります。
家族葬の費用内訳
家族葬の費用内訳は、「基本料金」「飲食費」「返礼品費」の3つに大別することができます。
基本料金
「基本料金」とは、通夜・葬儀を執り行う上で最低限必要となる費用です。内訳のうち最も大きな割合を占める基本料金には、以下の項目が含まれます。
・斎場利用料
・火葬場利用料
・葬儀会社に支払う施行費
・安置にかかる費用
・祭壇、棺、遺影、骨壺にかかる費用
・故人様の搬送費用 など
基本料金は「斎場の規模や立地」「祭壇の大きさ」などに左右されることが多く、葬儀全体の費用にも影響を与えます。加えて、近年は火葬場の使用料も全国的に値上がり傾向にあり、地域による差がますます目立つようになってきました。詳しくは「火葬場の料金の値上がりについて」の記事もあわせてご覧ください。
飲食費
通夜や葬儀では、思い出話で故人様をしのぶとともに、参列者への感謝を表すことを目的とした飲食が振る舞われ、それぞれ「通夜振る舞い」「精進落とし」と呼びます。通夜振る舞いや精進落としにかかる飲食代が、これにあたります。
返礼品費
参列してくれたことに対するお礼の品である「会葬御礼」や、参列者が持参したお香典への「香典返し」にかかる費用です。香典返しの相場は、いただいたお香典の3分の1~半額程度とされています。
お布施
ここまでご紹介した費用の他にも、通夜・葬儀を行う上で必要となるのが「お布施」です。お布施とは、通夜や葬儀に来てくださった僧侶へお渡しするお金を指します。「お布施=読経への対価」と捉える方が多いかもしれませんが、お布施は謝礼ではなく「感謝の気持ち」や「仏教の修行のひとつ」です。
そのためお布施には決まった金額がなく、多くの方が判断に迷われます。15~20万円程度が相場とされますが、あくまで目安であり、金額に不安がある場合は寺院に直接相談しても差し支えありません。
また、葬儀会場が寺院と離れている場合や戒名を授かった際には、「お車代」や「戒名料」などもあわせてお渡しするのが一般的です。お布施の相場や渡し方のマナーについては、「葬儀のお布施~金額の相場」の記事をご参照ください。
家族葬と一般葬とで基本料金に大きな違いはない
ここまで家族葬の費用内訳をご説明しましたが、葬儀そのものにかかる基本的な費用(祭壇・棺・人件費など)やお布施は、一般葬と家族葬とで大きく変わるわけではありません。式場や火葬場には、形式に関係なくある程度の費用が固定的にかかるためです。
なお、ご紹介した費用はあくまで目安であり、実際にはプラン内容や地域、葬儀社ごとに異なります。納得のいく葬儀にするためにも、事前に詳細な見積もりを確認しておくことが大切です。
3.家族葬のメリットと注意点
家族葬は一般葬よりも費用が抑えやすいとご紹介してきましたが、「費用が安いから」という理由だけで葬儀の形式を選ぶと、後悔につながることもあるため注意が必要です。納得のいくお見送りをするためには、費用だけでなく、それぞれの葬儀形式の内容を理解し、総合的に判断することが大切です。
こちらでは、家族葬のメリットと注意点をご紹介します。
家族葬のメリット
費用面以外での、家族葬のメリットは以下の通りです。
親しい方だけでお見送りができる
参列者の範囲に決まりはないとご紹介しましたが、家族葬の多くはご家族や特に親しかった方だけでお見送りをします。そのため、参列者同士が顔なじみである場合が多く、故人様の思い出を語らいながらゆっくりとお別れの時間をとることができるのが、メリットのひとつです。
ご遺族の時間的・身体的負担を抑えられる
参列者を広く招く一般葬では、ご遺族が行う準備や対応が多くなりがちです。会葬者への挨拶、接待、香典返しなど、式前から式後まで多くの配慮が求められ、心身ともに忙しく過ごすことになります。
一方、家族葬であれば、そうした対応の負担を軽減しやすいのが大きなメリットです。見知った方々のみで営むことができるため、形式や流れも柔軟にでき、ゆったりと故人様をしのぶ時間を持つことができます。周囲に気を遣う場面が少ないぶん、思い出話をしたり、静かに寄り添ったりと、心のこもったお別れがしやすくなる点も魅力です。
「故人様らしい」お見送りが実現しやすい
家族葬は、故人様やご遺族の希望を反映した「その人らしさ」を演出しやすいというメリットもあります。「シンプルで慎ましい葬儀にしたい。」「しんみりしない、和やかな家族葬にしたい。」など、ご希望やご予算に合わせたオプションも自由に組み合わせられます。
家族葬を行う上での注意点
家族葬を執り行う際に注意したいことは以下の通りです。
呼ばれなかった方から疑問や不満が出る可能性
家族葬には「〇親等までをお呼びする」という決まりはありませんが、呼ばれなかった方が「なぜ自分は参列できなかったのか」と不満を抱いてしまう可能性があります。
トラブルを避けるためには、参列者の範囲を広げることを検討するか、ご遠慮いただく方に対して丁寧に伝えることが大切です。具体的な伝え方については「家族葬の連絡はどうする?」を参考になさってください。
家族葬への理解を得られない可能性
従来の一般葬が主流となっている地域では、家族葬のように参列者を親しい方のみに限定する考え方に違和感を持たれることがあるかもしれません。そのため、地域の風習や考え方によっては、家族葬が受け入れられにくいケースもあるのが現状です。葬儀形式は独断で決めず、必ず周囲のご家族とよく話し合いましょう。
結果的に一般葬よりも高くなるケースも
家族葬の費用が、必ずしも一般葬より低価格になるとは限りません。たとえば、火葬場に空きがなく安置期間が延びてしまったり、祭壇の装飾や演出にこだわったりした場合、結果的に一般葬よりも費用がかさむこともあります。
また、家族葬では香典を辞退するケースが多く、辞退しなくても参列者が少ないことから香典収入が見込めないケースが大半です。費用の一部を香典でまかなう前提でいると、予想外の自己負担が発生する可能性に留意しましょう。
4.金額・内容ともに納得できる家族葬を執り行うためのポイント
家族葬は一般葬より費用を抑えやすいとされていますが、それでも決して小さな出費ではありません。「安さだけを重視したいわけではないけれど、やはり費用は気になる。しかし安くしたせいで葬儀の質が下がり、後悔するような結果にはしたくない」という方も多いのではないでしょうか。
こちらでは、「費用を抑えつつも、後悔のない家族葬を実現するためのポイント」についてご紹介します。葬儀の質と金額のバランスを取りながら、納得のいく選択につなげていただければ幸いです。
公営斎場または自宅で葬儀を執り行う
葬儀を行う斎場は運営する組織によって「公営」「民営」に大きく分かれており、このうち公営斎場は民営斎場に比べて安く利用することができます。
また、葬儀は自宅で執り行うことも可能です。自宅であれば「斎場利用料」はかからず、総合的な費用を大きく下げられる他、以下のメリットがあります。
・住み慣れたご自宅で穏やかに過ごせる
・斎場側の規則などによる制約を受けない
・より自由なアレンジでお見送りができる
より詳しいご説明は「家族葬を自宅で行うメリット」をご覧ください。
複数の葬儀社から見積もりを取って比較する
葬儀社によって、プランの内容や提供できるサービスには違いがあります。納得のいく決断をするためには、相見積もりをとって内容や費用の違いを明確にしておきましょう。
興味のある葬儀社には、事前相談をしに行くことも大切です。「気軽に相談できる関係を築けるか」「スタッフの対応は問題ないか」といった、見積もりだけではわからない雰囲気を確認することができます。
全てに納得できたら、事前相談である程度の詳細を詰めておくことで、葬儀で実現したいことが早くから明確になり、後悔のないお金の使い方が見えてくるでしょう。
葬儀保険に加入しておく
葬儀保険とは、ご自身の葬儀にかかる費用の一部を保険会社が負担してくれる保険商品です。終活の一環として葬儀保険に加入しておくことで、万が一の時でもご家族への負担を減らすことができるでしょう。
「想いのこもった花祭壇」を設置する
かつては白木祭壇が一般的だった葬儀の祭壇ですが、近年では生花をふんだんに使った「花祭壇」の人気が高まっています。花の持つやさしさや華やかさが、葬儀の場にあたたかみとやすらぎを添えてくれることが、その大きな理由です。
花祭壇はカタログから選ぶ定型デザインもありますが、より心に残る葬儀を望む方には、故人様の人柄やご家族の想いを反映できるオリジナルデザインがおすすめです。花葬儀では、ひとりひとりに寄り添った「オーダーメイド花祭壇」を手がけており、細やかな打ち合わせを通じて、世界にひとつだけの祭壇をお作りしています。
詳しくは「家族葬の花祭壇」の記事をご覧ください。
5.家族葬の費用や相場に関するQ&A
A.故人様との関係に応じて1~10万円程度が目安ですが、実際の金額はご家族と相談して決められるとよいでしょう。
喪主様から辞退を伝えられない限り、身内の家族葬でもお香典を持参するのがマナーです。お包みする金額は、故人様との関係性ごとに目安が異なり、一般的には以下の通りです。
・故人様が自分の両親または義両親の場合:5~10万円
・故人様が自分の祖父母の場合:1~5万円
・故人様が自分の兄弟姉妹の場合:3~5万円
・故人様が自分の叔父、叔母、その他の親戚の場合:1~3万円
以上の目安を参考に、家族葬に参列する他のご家族とも相談したうえで金額を決めるとよいでしょう。「身内の家族葬で香典は必要?」の記事も併せてご参考ください。
A.葬儀にかかるご遺族の金銭的負担を軽減するのが「葬祭費補助金制度」であり、家族葬でも使うことができます。
葬祭費補助金制度とは、故人様が国民健康保険や社会保険に加入していた場合に、葬儀、埋葬を行った方に対して支給される補助制度です。補助金を受け取るには加入している保険先や自治体に申請が必要で、申請には期限があるため注意が必要です。葬儀を行ったら忘れずに手続きをしましょう。
支給の対象や金額は、故人様が加入していた健康保険の種類によって異なります。「家族葬の葬儀費用に使える補助金」にて詳しくご紹介しておりますのでぜひご覧ください。
A.葬儀内容や規模によっても異なりますが、40~100万円が目安です。
自宅で家族葬を行う場合、斎場利用料がかからないため葬儀費用は40~100万円が相場といわれています。参考のひとつとして、花葬儀の「自宅葬プラン」をご覧ください。
自宅で行う葬儀は多様なアレンジが可能であること、また、葬儀社ごとに提供しているサービスや料金形態は異なるため、ご紹介した金額はあくまでも目安です。実際の金額は葬儀を依頼する葬儀社にご確認ください。
6.家族葬の費用相場を押さえて納得のいくお見送りを
家族葬は、一般葬に比べて飲食費や返礼品の負担が抑えやすい傾向にあります。しかし、費用の安さだけで判断すると、葬儀の内容に心残りが生じ、後悔が残るかもしれません。
大切なのは、費用と内容のバランスを見極めることです。家族葬の費用相場や特徴を正しく理解したうえで、ご家族にとって納得のいく形を選ぶことが、満足のいくお別れにつながるでしょう。
花葬儀では、お客様のご希望やご事情に合わせて選べる複数の葬儀プランをご用意しております。経験豊富なスタッフがお客様のサポートいたしますので、葬儀や費用面に関する疑問や不安がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。











