【2020年版】葬儀のお布施~金額の相場、渡し方とタイミングのまとめ~

葬儀のお布施

葬儀、法事でよく聞かれるお金に、「お布施」というものがあります。「お布施」とは『葬儀、法要の際に読経いただいたお坊さんに渡すお金』ですが、『そもそもなぜお坊さん(お寺)にお布施を渡すのか』、お葬式における「お布施」の具体的な意味を、今回は解説いたします。あわせて、みなさん気にされる「お布施」の金額の相場や、お葬式のときにお坊さんに渡すタイミングなども取り扱っていきます。

なぜ葬儀でお布施を渡すのか?

なぜ葬儀でお布施を渡すのか?

お布施の「布施」という言葉は、他人に財物を施す、相手の利益になるよう教えを説くといった意味があります。その意味をさらに分けると以下の3種類になります。

  • ・財施(ざいせ):金銭、衣服、食料といった財を施すこと。
  • ・法施(ほうせ):読経などを通じ、仏の教えを説くこと。
  • ・無畏施(むいせ):恐怖心や不安を取り除き、安心感を与えること。

今回取り上げるお布施は金銭のやり取りですので、「財施」にあたります。葬儀の場では具体的にどのような意味になっているのかを見ていきましょう。

お布施の意味

お布施とは、葬式をはじめとする仏事でお坊さんに渡すお金のことを言います。読経や戒名をいただくなどのお坊さんの仕事(「法施」と呼ばれています)にたいする謝礼でお渡しする、という認識の方も多いのではないでしょうか。
しかし、そもそもの「お布施」とは、古くから仏教に伝わる「六波羅蜜(ろくはらみつ)※注1」と呼ばれる6種類の修行のひとつです。お寺に法施をいただいたことに対し、感謝や寄付の気持ちを金銭に代えたものです。読経に対して対価を求める、請求金額を支払うものではありません。そのため、お寺としても具体的なお布施額を聞かれても明確に答えられないため、『お気持ちで』と言わざるを得ず、お渡しする金額がわからず戸惑う方も多いようです。
お布施を渡す相手は葬儀のときに読経いただいたお坊さんになりますが、その懐に入るのではなく、お寺の運営に使われることになります。つまりお布施は、お寺の本尊、つまりそのお寺に祀られている神様に対して納めるものという位置づけになっています。金額の決まりこそないものの、お布施はお寺を維持するためにとても大切なものなのです。

※注1六波羅蜜とは
仏教において、この世に生きながら仏様の境遇に至る修行のこと。具体的に以下のの6つがある。
布施(ふせ):貪欲の気持ちを抑え、見返りを求めず恵みを施すこと。
持戒(じかい):欲望をコントロールし、悪行に走らないよう実践すること。
忍辱(にんにく):つらさ、苦しみ、悲しみを耐え忍ぶこと。
精進(しょうじん):精神を集中させ、懸命に努力すること。
禅定(ぜんじょう):精神をある対象に集中させ、宗教的な精神状態になること。
智慧(ちえ):ありのままの姿を見極め、自らの執着から離れて正しい判断や行いができる心のはたらきのこと。

葬儀・法要におけるお布施の相場はどのくらい?

お布施の相場

前述のとおり、お布施はお坊さんへの仕事の依頼料ではなく、感謝の気持ちを示したものです。そのため、金額は明確に決められていないのですが、おおまかな相場は存在するようです。地域によって異なる部分もあるので、ご自身の該当するところを確認しておくのがよいでしょう。
また、お坊さんの交通費や戒名を授けてくださった場合の戒名料を、お布施とは別に用意することが一般的です。
それでは、お布施、お車代そして戒名料の相場を地域別に見ていきましょう。

葬儀のお布施、お車代、戒名料の地域別相場

おおまかな地域別の相場は以下のとおりです。
◎葬儀のお布施と法要、お車代

地域、式別のお布施、お車代、戒名料の相場
  北海道、東北 関東、近畿 中国、四国、九州
通夜・葬儀・告別式 15万円程度 20万円程度 15万円程度
法事・法要 3~5万円程度
お車代(交通費) 5000円~1万円程度
戒名料 戒名の位に応じて異なる

※参考:よりそうのお葬式「通夜/葬儀・告別式のお布施の金額相場」より

◎戒名料(戒名を授けていただいたことに対するお布施)
宗派や戒名の位(くらい)※注2によって変わります。振れ幅はあるものの、おおむね以下の一覧の範囲に入るようです。
※注2 戒名の位
人間でいう「〇〇様」「〇〇さん」といった敬称にあたるもの。お寺に対する貢献度、お布施の金額、社会貢献度といった、故人の生前の評価が反映される。位の高さによって与えられる称号は変わる。別表では右に進むにつれて位が高くなる。

代表的な戒名の位と相場
戒名の位 相場
信士(しんじ)・信女(しんにょ)
釋(しゃく)・釋尼(しゃくに)
10万円~50万円
居士(こじ)・大姉(だいし)
院釋・院釋尼
50万円~80万円
院信士・院信女 30万円~100万円以上
院居士・院大姉 100万円以上

※参考:株式会社加登「戒名料の相場」より

葬儀のお布施の平均金額

2020年の調査によると、お布施の金額の平均値は約23.7万円です。ただし、これはあくまで平均値で、1万円以上10万円以下の割合は27.6%、11万円以上20万円以下の割合は22.7%となっています。さらに1万円未満の割合も6.4%あり、20万円未満が半数以上を占めることになります。前述のとおり、交通費や戒名料を別に用意することが一般的ですので、それらを合算した金額を見積もっておくのがよいでしょう。

お布施の平均金額

参考:株式会社鎌倉新書「第4回お葬式に関する全国調査(2020年)平均費用や選ばれた葬儀の種類、会葬人数まで幅広いデータを速報値で開示」より

葬儀のお布施が要らないケース

ここまでは「葬儀にお坊さんを呼ぶ」ケースをご紹介しましたが、これはあくまで仏教方式の葬儀の考え方です。
・キリスト教や神道など、ほかの宗教に準じた葬儀をおこなう場合。
・宗教儀礼に関係のない葬儀である「自由葬」または「無宗教葬」で対応する場合。
・火葬だけおこなう「火葬式(直葬)」で対応する場合。
など、仏教以外の宗教での葬儀や、宗教にとらわれない自由葬で葬儀をおこなう場合、お坊さんを呼ぶ必要はありません。また、仏教方式での葬儀を希望していても、遺族を中心とした関係者が「お坊さんは必要ない」と判断すれば、お坊さんを呼ばず、お布施も要らずに葬儀をおこなうこともできます。

お坊さんを呼ばない葬儀での注意点

前述のとおり、関係者の希望があれば、仏教方式でもお坊さんを呼ばずに葬儀をおこなうことはできます。
しかし、ご自身は宗教にこだわりがなくても、ご先祖様が檀家としてお寺とお付き合いをしている場合があります。(「菩提寺(ぼだいじ)」といいます)。葬儀をおこなう際には、葬儀社の担当者からも必ず確認されると思いますが、お坊さんを呼ばない葬儀を考えている場合、ご自身の家系に菩提寺があるかどうかの確認を忘れないようにしてください。
菩提寺がある場合、通常、檀家の葬儀の読経はそのお寺がおこないます。葬儀が終わったあとに、「なぜ、葬儀のときに声をかけてくれなかったのか?」といったトラブルにもつながるケースもありますので、不安な場合は読経してもらう方がよいでしょう。特に菩提寺でお墓を管理している場合、お寺によっては納骨をさせてもらえなくなる可能性もあります。

葬儀のお布施の渡し方と、渡すタイミング

葬儀のお布施の渡し方と、渡すタイミング
続いて、お布施の渡し方についてです。慶時でのお金の包み方にマナーがあるように、弔辞にもマナーがあります。渡すタイミングはもちろん、お布施とは別に用意する戒名料やお車代をどのように渡すかといった、お金の包み方についても見ていきましょう。

渡し方は大きくわけて2パターン

お布施を渡すタイミングに決まりはありませんが、以下のいずれかで渡すことが多いです。
・葬儀の式の前、お坊さんに挨拶をするタイミング
・葬儀の後、お坊さんにお礼を伝えるタイミング
渡すタイミングは、葬儀当日に葬儀社の担当者が取り計らってくれるので、基本的にはそちらに従えば大丈夫です。
お布施は直接手渡しせず、「切手盆(きってぼん)」と呼ばれる黒塗りの小さなお盆や、お布施を包む絹の布である袱紗(ふくさ)に置き、文字の正面をお坊さんのほうに向けて差し出すことが一般的です。お布施を包む封筒は、白無地の封筒に黒い墨で上段に「御布施」、下段に施主の名前(「〇〇家」や「苗字のみ」も可)を、それぞれ縦書きするのが一般的です。あらかじめ「御布施」と印刷された封筒も市販されていますが、そちらを使っても問題ありません。

お布施と戒名料、お車代は分けて渡すべきか

「お布施と戒名料を渡すときは、別々に渡した方がよいのか」というご質問も多くいただきます。結論としては、一緒に渡して大丈夫です。
ただし、葬儀と同じ日におこなうことがある初七日法要を別の日に実施する場合など、例外的に別個に渡すというケースもあります。お布施と戒名料を分ける必要があるかを、一度、葬儀社の担当者に確認しておくとよいでしょう。まとめて渡す場合、封筒の記載は「御布施」のみで大丈夫です。
なお、交通費にあたるお車代は、お坊さんが足を運んでくださったことへの「対価」と考えられるため、「感謝の気持ち」という意味合いのお布施とは異なります。お車代については、お布施とは別に渡すようにしましょう。葬儀の場合は、先述の戒名料と同じように葬儀社の担当者に相談すれば大丈夫です。封筒の表書きは、白い無地の封筒の上部に黒文字で「お車代」と縦書きする書き方が一般的です。

まとめ

今回の要旨を、もう一度振り返ってみましょう。

  • ・お布施の相場は関東、近畿地方で20万円程度、それ以外の地域では15万円程度。
  • ・お車代や戒名料はお布施とは別に用意する。
  • ・お坊さんを呼ばない葬儀はお布施を必要としないが、お付き合いのあるお寺(菩提寺)があるかを事前に確認する。
  • ・お布施を渡すタイミングは、葬儀前に挨拶をするとき、葬儀後にお礼を伝えるときのどちらか。

実際の葬儀の時には、葬儀社の担当者に相談しながら決めていくのがよいでしょう。
どのような金額であっても、大切なのは法施をしてくださったお寺、お坊さんに対する「感謝の気持ち」です。気持ちを込めてお渡しし、気持ちのよい送り出しを心がけましょう。

◎花葬儀では、社葬の知識と経験豊富な1級葬祭ディレクターが準備段階から全てサポートいたします。ご相談に365日24時間いつでも応じています。ご相談は何回でも無料です。どうぞ、お気軽にお問い合わせください。

お布施について
https://www.hana-sougi.com/first/ofuse.html

花葬儀の事前相談
https://www.hana-sougi.com/first/jizensoudan/

関連記事一覧

カードの種類アイコン
24時間・365日無料で相談受付中