家族葬の事後報告にはどんな方法がある?文例は?

家族葬の事後報告

「家族葬の事後報告はどうしたらよいの?」と悩んでいる方は多いものです。限られた人だけで執り行うのが家族葬ですので、葬儀に招かなかった人に対しては、何らかの方法で事後報告を行うことが必要でしょう。

そこで今回は、家族葬の事後報告について、「どのような手段で知らせるのか」「手紙で知らせる場合の文例」などをご紹介いたします。

1.家族葬の訃報は事後報告でいい?

訃報は事後報告

故人様と生前お付き合いのあった皆様への家族葬の報告は事後報告がよいのか、事前連絡がよいのか迷う場合があります。

いつ訃報を伝えるべきか、その明確なルールはありませんが、家族葬を行う場合、葬儀に招く人数はある程度限られるので、どのタイミングで誰に報告すべきかご遺族の皆さまで話し合って対応していく必要があります。

ここでは、家族葬において訃報を伝えるタイミングおよび事後報告の必要性についてご紹介いたします。

葬儀に参列してほしい人へのご連絡(家族や親戚など)

家族葬はある程度限られた範囲の人でのお見送りとなるので、「家族のみ」と限定して行うのか、ご親族・ご親戚や親しい友人にも参列してもらうのかについて、喪主様を中心にご家族で話し合って決めましょう。

また、故人と親しかった人にとって、訃報の知らせはとても悲しいものです。ショックを受けたことですぐに行動を起こせない人も多いので、家族葬に参列してほしい方が決まったら、なるべく早く訃報を伝えるようにしましょう。

ただ、ご親戚の中でも、故人様との交流が少なかった方や、昨今のコロナ禍において遠方からご参列いただくにはリスクがある方には、家族葬への参列をお控えいただくこともあります。この場合は、事後報告ではなく事前連絡が必要です。訃報をお伝えした上で、小規模で葬儀を行うこと、ご参列は遠慮する旨、誠意をもって明確にお伝えするとよいでしょう。

参列をご遠慮いただく方へは事後報告でいいの?

家族葬を行う場合、参列をご遠慮いただく方に対しての連絡は事後報告でよいのかどうか、悩む方が多くいます。ここでは、その疑問にお答えします。

家族葬に招かない人に対しては、葬儀後に事後報告をすればよいとするケースがありますが、その場合、「事前に教えて欲しかった」などととがめられることがあります。招かない人に対して、「亡くなったこと」「家族葬のため参列を遠慮すること」を事前に伝えることができれば、このようなトラブルを防ぐことができるのではないでしょうか。

とはいえ、ご逝去から葬儀までのタイトな時間の中で、近親者から訃報を伝えることはとても大変なことです。全ての方に事前連絡をしたくても、なかなか難しいこともあるでしょう。

そこで、「誰に対して、どのタイミングで連絡をすべきか」の判断がスムーズに行えるよう、具体的なケースをもとにご紹介します。

■ご親族・ご親戚への対応
家族葬においては、遠方にお住まいのご親族や、ご親戚の中でも生前あまり交流のなかった遠い血縁の方については招かないケースも多くあります。特に、ご高齢の方の場合は、身体的な負担についても考慮する必要があるでしょう。いずれの場合も、ご親族・ご親戚の場合は、事後報告ではなく事前連絡が必要です。

■近所の方々への対応
近所の方々は、故人様のご自宅の様子から察することもありますので、生前お付き合いがあったのに何の連絡もないと寂しさを感じてしまう方もいらっしゃるかもしれません。今後のご近所付き合いも考慮し早めに連絡することが望ましいですが、事後報告になってしまった場合は、すみやかに行いましょう。町内会や自治会があれば、そちらから伝えてもらうとスムーズです。

■ご家族の勤務先への対応
ご家族の勤め先への連絡は、忌引き休暇の申請や人事的な手続きの都合で、会社へ事前に報告する必要があるはずです。ただし、上司への報告なしに手続きだけ進めてしまうと関係をこじらせる可能性もあります。事後報告にするかどうかは状況によっての判断が必要ですが、正式に会社に届け出を出す前に上席への報告はしておいた方がよいでしょう。

■故人の友人・知人・同僚
事前連絡を推奨しますが、やむを得ず、家族葬の後に事後報告するケースもあるでしょう。その場合、故人様のご友人や同僚などがご自宅への弔問を希望することがあります。

できるだけすみやかに連絡することが基本ではありますが、葬儀直後はなかなか時間がとれないことも多いものです。そのため、ご遺族が落ち着いて応接できるような状況になってからの報告でも差し支えありません。目安としては葬儀後1、2週間以内に事後報告するのが一般的ですが、四十九日の法要を区切りと考えて法要後に事後報告する方もいらっしゃいます。

上記を参考に、相手やその時の状況で判断し対応されるとよいでしょう。

花葬儀では事前連絡を推奨しています

花葬儀では、家族葬へのご参列をご遠慮いただく方にも、葬儀前にできるだけ多くの方へ訃報を伝えることを推奨しております。

家族葬に招かない人に対しては、できれば事後報告ではなく、事前連絡で参列をご遠慮いただく理由をきちんと説明したほうがよいでしょう。やむを得ず事後報告となってしまった場合は、葬儀後、すみやかに連絡し、事情を丁寧に説明することが大切です。

なお、家族葬の場合には、お香典やご供花は辞退するケースが多いのですが、事前に連絡を受けた方は葬儀に参列はしなくてもお香典を手配すべきかと悩まれます。お香典を辞退する場合には、訃報の連絡のときにあわせて明確にお伝えしましょう。

2.家族葬の事後報告にはどんな方法がある?

事後報告の方法

家族葬における訃報連絡は、なるべく葬儀前にお伝えする方がよいのですが、やむを得ず家族葬を行った後に事後報告する場合、様々な報告の方法が考えられます。いずれの方法においても、亡くなったこと、葬儀は家族のみで済ませたこと、ご報告が遅れたことのお詫びをしっかりとお伝えしましょう。

いちばん丁寧なのは直接お会いしてご報告することですが、電話やメール、手紙やハガキで行う方法もあります。どのような人に、どのような方法で事後報告するのがよいのか、おすすめの報告手段をご紹介いたします。

電話での事後報告

家族葬の後は、なかなか状況も落ち着かず、直接対面してご挨拶する機会を作るのが難しいということもあるでしょう。そのような場合、次に丁寧な対応であるのが電話での事後報告です。

伝えたいときに直接相手に伝えることができ、その場で相手の反応もうかがえるので、事後報告をスムーズに行うためにはもっとも適している連絡手段といえます。

丁寧に事情を説明して、明確かつ失礼のないように、家族のみで葬儀を執り行った旨を報告するとよいでしょう。

メールでの事後報告

メールやSNSを使用した家族葬の事後報告は、日常的に故人様とメールやSNSで連絡を取り合っていた関係性でのみ許容される、最もカジュアルな報告手段です。

特に高齢者の方々にとっては馴染みのない報告手段で、確認に時間を要する事もあります。また、簡単に済まされてしまったとネガティブに捉える方もいらっしゃるかもしれません。メールやSNSでの報告は、相手を考えて選択するように気をつけましょう。

手紙・はがきでの事後報告

生前、親交が深かった故人様の友人の中には、家族葬にご参列いただけなかった方もいらっしゃることでしょう。この場合、事後報告を忘れないようにします。既に葬儀が終わった後なので、丁寧な気持ちが伝わる手紙、もしくはハガキでの事後報告がよいでしょう。

誰に送るべきか悩まれることも多いのですが、年賀状のやり取りをしている場合は故人様の交友関係を知る手掛かりになりますし、故人様の携帯電話がロックされていなければ、最近やり取りした人の履歴が残っているかもしれません。

報告を怠ると失礼にあたる可能性もあるので、知り得る限りの方にお送りするのがよいでしょう。

3.家族葬の事後報告~文面作成の注意点と文例をご紹介~

事後報告の文例紹介

家族葬の事後報告をはがきや手紙で行う場合、文章の書き方で迷われる方が多くいらっしゃいます。そこで、基本的なマナーや文例をご紹介します。

事後報告をはがきや手紙で送る場合の注意点

家族葬の事後報告においては、ご自身で文面を考えて作ることも可能です。文面を作成するにあたって気を付けるべき点をご紹介いたします。

1. 故人様が亡くなったこと、日程を明確に伝える。
2. 葬儀は家族葬としてすでに行ったことをお詫びする。
3. 生前お世話になったことに対して御礼を伝える。
4. 句読点を使わない。
5. 忌み言葉を使わない。
6. 時候の挨拶は入れない。
7. 神道やキリスト教の場合は、使ってはいけない言葉が仏式と異なるので注意する。
8. 黒ではなく、薄墨で書くのがマナー(喪中はがきは黒でも良い)
9. 送付する日付を入れる。
10. 送付人である喪主様と故人様との関係、住所および名前を記載する。

家族葬の事後報告をはがきや手紙で送る場合は、これらに気を付けて文面を作りましょう。

基本的な事後報告の文例

家族葬において、事後報告が必要になった際に使える具体的な文例をご紹介いたします。

【例文1】

謹啓
先般 〇○〇儀 かねてから加療中でございましたが
本年〇月〇日に〇〇歳にて永眠いたしました
早速お知らせすべきところご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます
尚 葬儀は故人の希望により近親者のみにて滞りなく相済ませました
ここに謹んでご通知申し上げますとともに
生前中に賜りましたご厚誼に心より御礼申し上げます
敬具

令和〇年〇月
住所
続柄 喪主名

コロナ禍での事後報告の文例

【例文2】

謹啓
先般 父 〇○〇が本年〇月〇日に〇〇歳にて永眠いたしました

本来であれば早速お知らせすべきところでございましたが
ご通知が遅れましたこと深くお詫び申し上げます
尚 葬儀は昨今の新型コロナウイルスの状況を鑑みて
近親者のみにて滞りなく相済ませました
茲に謹んでご通知申し上げますと共に 生前賜りましたご厚誼に心より
お礼申し上げます
謹白

令和〇年〇月
住所
続柄 喪主名

4.まとめ

家族葬は、基本的に身内を中心とした小規模での葬儀です。そのため、故人様と生前交友がありながらも葬儀に参列できなかった方々の中には、故人様のことを大切に思うからこそ、最後のお別れをしたい、参列できなくても気持ちだけでも何かで示したい、と思う方もいらっしゃるでしょう。

交友関係は故人様の生きた証のひとつです。その証を大切にする意味でも、喪主様やご家族は、故人様と親交があった皆様に訃報または事後報告をしっかりと行いましょう。

花葬儀では、家族葬の豊富な経験を活かし、故人様の思いを軸として、ご家族やご友人、親交のあった方々の思いも大切にしたお見送り方法をご提案いたします。あわせて、家族葬の前後における喪主様のサポートもさせていただきますので、ささいな事でもお気軽にご相談ください。

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