花祭壇をつくる人が持つ資格とは?代表的な4つを解説
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- 【 花祭壇 】
花祭壇を依頼しようと考えたとき、「誰がつくっているのか」「資格を持っているのか」と不安や疑問を抱く方もいらっしゃるのではないでしょうか。花祭壇は見た目の美しさだけでなく、故人様らしさを表現する繊細な技術が求められるため、制作者の信頼性はとても重要です。
そこで今回は、花祭壇をつくる人が持つ代表的な4つの資格をご紹介するとともに、資格保有者に依頼する安心感を解説します。花祭壇を検討しているご家族の方は、ぜひこの記事を参考になさってください。
1.花祭壇は誰がどのようにつくるのか
花祭壇とは、祭壇全体を花で装飾した祭壇のことを指します。従来の白木祭壇と異なり、形式にとらわれず、故人様がお好きだった花などを取り入れて制作できる点が大きな特徴です。
花祭壇の制作は、葬儀を依頼した葬儀社を通じて手配されるのが一般的です。制作を担当するのは、主に次の専門家です。
・葬儀社と提携する専門花屋のスタッフ
・葬儀社内に在籍する専属のデザイナー
多くの葬儀社では、提携している外部の専門花屋に制作を依頼していますが、自社内に専門スタッフを有して、打ち合わせから制作まで一貫して対応できる葬儀社もあります。
2.花祭壇づくりには資格が必要?
花祭壇をつくる人に、何か資格は必要なのでしょうか。資格の必要性と重視される理由を解説します。
必須の資格はないが、専門性と実務経験が重要
花祭壇の制作に、法律で定められた必須の資格はありません。実際、経験やセンスを積み重ねて習得した技術のみで、花祭壇をつくっている人が活躍しています。実務経験を重ねてニーズに応じた対応力を身につければ、高品質な花祭壇をつくることは可能です。
信頼性の証として資格が重視される
資格がなくても花祭壇は制作できますが、葬儀社やご家族など依頼する側にとっては、一定の知識と技術を証明する資格があることで安心感が増すのは確かです。特に国家資格や業界内で広く認められた資格は、専門性や技能の裏付けとして重視されます。
資格を持つ制作者は、限られた時間で高品質な祭壇を仕上げる対応力に長けている傾向があります。資格の有無が全てではありませんが、依頼先を選ぶ際の信頼できる指標の一つと言えるでしょう。
では、花祭壇をつくっている人は、具体的にどのような資格を持っているのでしょうか。次項から代表的な4つの資格について、詳しくご紹介します。
3.フラワー装飾技能士
厚生労働省が認定する国家資格で、花に関する確かな知識と技能を証明するものです。生花を使った実技試験や学科試験があり、技術の正確さやセンスが問われます。花の扱い方や色彩構成、アレンジメントの基本をきちんと学んだ証として、多くの現場で評価されています。
国家基準に基づいた花材管理や制作手順を身につけているため、美しさを長く保ちつつ、安全性の高い花祭壇の実現ができるでしょう。
2級は生花店などの実務経験や職業訓練修了者など、 一定の実務経験が必要です。1級はさらに上位の技術を求められ、2級よりさらに長年の実務経験がある人に受験資格が与えられます。
4.NFD認定フラワーデザイナー資格
公益社団法人日本フラワーデザイナー協会(NFD)が認定する民間資格で、フラワーデザインに関する基礎から応用までを段階的に習得できる資格制度です。1967年に創設されて以来の長い歴史があり、民間資格ながら業界内で広く知られています。
全国の認定校や教室で学習し、NFD主催の学科・実技試験を経て資格を取得します。3級・2級・1級の3段階に分かれており、上位級に進むほど高度な表現力と応用力が求められます。3級では基礎的な知識と技術を、2級では応用的なデザイン力を、1級では高度な表現力と創造性を求められます。各級ともに、筆記と実技試験が行われます。
5.フューネラル・フラワー技能検定資格
フューネラル・フラワー技能検定は、一般社団法人フューネラル・フラワー技能検定協会が認定する民間資格です。
数ある花の資格の中でも、特に葬儀の場に特化しているのが特徴です。単に美しいだけでなく、厳粛な場にふさわしい花の知識や、ご家族の心に寄り添う姿勢も学んでいるため、安心して花祭壇を任せられるでしょう。
D~Sまでの5段階の検定があり、認定されれば葬儀における生花祭壇の装飾技術の高さを証明することができます。受験するには、協会の会員であることや2年以上の実務経験が求められます。
6.フラワーデコレーター協会認定資格
フラワーデコレーター協会(FDA)が認定する民間資格で、実務に即したフラワーデザイン技術を体系的に学びます。
学習内容には花の取り扱いだけでなく、空間に応じたデザイン構成、装飾技術、色彩理論などが含まれています。祭壇だけでなく、会場全体の調和を考えたトータルコーディネートが期待できるでしょう。
7.花祭壇をつくる人の資格を知り、信頼できる依頼先を選びましょう
花祭壇の制作には、見た目の美しさだけでなく、故人様の人生やご家族の想いを形にする繊細な表現力が求められます。制作者がどのような資格や技術、そして経験を持っているかを知ることは、依頼先を選ぶうえで大きな安心につながるでしょう。
資格の有無がすべてではありませんが、一定の基準を満たした技術者であることの証明として知っておくと、選択の助けとなるはずです。
花葬儀では、花や空間演出の専門知識を持つ空間デザイナーが社内に在籍しています。ご紹介したような資格を持つデザイナーもいれば、現場で磨かれた感性でご家族を感動させてきたベテランデザイナーもおります。そうしたスタッフ一人ひとりの想いや人柄は、よろしければ以下よりご覧ください。
花祭壇に関心のある方、あるいは不安に思う方、花葬儀の事前相談をご活用ください。専門知識を持つスタッフが、一つひとつのご質問に丁寧にお応えし、ご希望に合った花祭壇を一緒に考えてまいります。ご相談はお電話・メール・オンラインでも可能です。お気軽にお問い合わせください。