花葬儀ブログ:34ページ目|葬儀・家族葬・お葬式なら「花葬儀」

0120-878-339
24時間無料で電話相談受付中

花葬儀コラム:34ページ目

お香典を葬儀後に渡す方法・マナーは?家族葬のケースでの注意点も解説

お香典を葬儀後に渡す方法・マナーは?家族葬のケースでの注意点も解説

お香典を葬儀後に渡すとき、どのようなことに気を付けたらよいのでしょうか。「直接と郵送、失礼がないのはどちらだろう?」「そもそも、お香典を葬儀に持参せず、後になって渡す行為は問題ないの?」と悩む方も少なくありません。 そこで今回は、お香典を葬儀後に渡すときの方法とマナーについて詳しく解説します。葬儀後にお香典を渡すタイミングや、お香典の金額相場の他、最近増えている「家族葬」の後にお香典を渡すときの注意点も解説します。ぜひ最後までお読みください。 【もくじ】 1.お香典を葬儀後に渡す方法 2.お香典を葬儀後に持参して渡すときのマナー 3.お香典を葬儀後に郵送するときのマナー 4.お香典を葬儀後に渡すときの金額相場 5.お香典を葬儀後に渡すときの表書き 6.【家族葬の場合】お香典を葬儀後に渡すときの注意点 7.葬儀後のお香典に関するQ&A 8.お香典を葬儀後に渡す場合は、事前に確認し、マナーを守って渡しましょう 1.お香典を葬儀後に渡す方法 お香典は、葬儀参列時に持参するのが一般的ですが、諸事情で葬儀に参列できなかったり、訃報を後から知ったりすることもあるでしょう。お香典の目的は、「故人様を悼む気持ちの表れ」「ご遺族の金銭的な補助」ですから、お香典を渡すのが葬儀後になったとしても、決して失礼にはあたりません。 葬儀後のお香典の渡し方は「直接」か「郵送」 葬儀後にお香典を渡す方法は、「直接」と「郵送」の2種類があります。 「お香典を郵便で送るのは失礼ではないか」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、お香典を郵送すること自体は失礼ではありません。葬儀後に故人様のご自宅を訪れることが難しい場合は、郵送することも選択肢のひとつです。 お香典を送ってよいか必ず訃報を確認 お香典を葬儀後に送る前に、まずは訃報を確認しましょう。訃報にお香典を辞退する旨が記載されている場合は、渡すのを控えます。辞退の背景には「香典返しの手間や負担をなくしたい」というご遺族の意向があるからです。 ただし、このメッセージは、主に親族以外の一般の方へ向けたものですから、ご親族である場合には、訃報にお香典を辞退する旨の記載があっても、渡すのが通例です。 なお、お香典を受け付けているかをご遺族に直接確認するのは控えましょう。直接尋ねると、例えお香典を受け付けていても、ご遺族が恐縮し辞退してしまうかもしれません。訃報の内容のみを確認し、記載内容に従うことが大切です。 2.お香典を葬儀後に持参して渡すときのマナー 葬儀後にお香典を持参する場合、ご遺族を訪ね、弔意を表す「弔問」を行います。この際、故人様に手を合わせ、悲しみの中にいらっしゃるご遺族と対面することになります。そのため、マナーを守って失礼のない振る舞いを心がけなくてはなりません。 ここからは、お香典を葬儀後に持参し、ご遺族に直接渡す際のマナーについてご紹介します。 事前に弔問の許可をとり日程を調整 お香典を渡したいからといって、いきなり故人様の自宅を弔問するのは適切ではありません。ご遺族はまだ気持ちの整理が付かず、混乱されている可能性があります。必ず事前にご遺族から弔問の許可を得て、日程の調整をしてから伺います。 故人様の自宅を弔問するタイミングに決まりはありませんが、葬儀の直後はご遺族が忙しくされていることが多いため、葬儀後1週間から10日後あたりがよいでしょう。 なお、ご遺族から訃報の連絡がない場合や、ご遺族が弔問を望まれない場合は、弔問を控えるのが礼儀です。 弔問するときのマナー 葬儀後に故人様のご自宅を弔問する際のマナーは、以下の通りです。お悔やみを述べる際は、葬儀に参列するときと同じく、忌み言葉などは避けるようにしましょう。 【弔問時のマナー例】 ・服装は平服とし、靴や鞄は落ち着いた色味のデザイン、光沢のない素材とする ・華美なメイクやアクセサリーは避ける ・コートを着ている場合は玄関に入る前に脱ぐ ・忌み言葉や重ね言葉は使わない ・故人様の死因への言及は慎む ・「生きていた頃」「亡くなった後は~」といった表現を避ける 弔問では、故人様のご自宅に上がる場合がほとんどですから、足元にも注意が必要です。靴下の色や柄が弔問にふさわしいか、穴や汚れがないかは出発前にきちんと確認しておきましょう。 弔問におけるマナーについては「弔問とは?タイミング、服装やマナー、流れも解説」の記事でより詳しくまとめていますので、参考になさってください。 お香典の渡し方・タイミング 葬儀後の弔問においてお香典を渡す方法やタイミングは、以下の通りです。 【弔問でのお香典の渡し方例】 1.玄関先で挨拶をし、お悔やみの言葉を述べます。 2.ご遺族に「お上がりください」と案内されたらご自宅に上がります。(案内がなければここでお香典を渡し、すみやかに退出しましょう。) 3.仏壇の前に座りお焼香をします(仏教以外の場合も、祭壇などにお参りをします)。 4.お焼香の後はご遺族に向き直り、改めてお悔やみの言葉やご遺族を気遣う言葉を伝えてから、袱紗(ふくさ)からお香典取り出し、お渡しします。 葬儀の準備や他の来客への対応で、ご遺族が疲弊している可能性もあるため、お香典を渡し終えたら、過度に長く滞在せずに早めに退席しましょう。 3.お香典を葬儀後に郵送するときのマナー 郵送でお香典を送る場合、ご遺族と直接会って話をすることができないぶん、弔意が伝わりにくいと感じる方もいるでしょう。しかし、マナーを守り手順を間違えなければ、故人様を偲び、ご遺族を思う気持ちが伝わるはずです。 ここでは、お香典を葬儀後に郵送する場合のマナーをご紹介します。 お香典を送るタイミング 葬儀が行われるのを知っていて参列ができなかった場合には、葬儀後ご遺族が少し落ち着き、郵便物を確実に受け取ることのできる頃にお香典を送ります。具体的には、葬儀の2~3日あとから1週間以内に届くようにするとよいでしょう。 必ず現金書留で送る 郵便法第17条により、現金を普通郵便で送ることは禁止されています。お香典は、必ず郵便局で現金書留を使って送りましょう。現金書留には、相手に届いているかが分かる追跡サービスや、万が一の紛失時の補償もついているので安心です。 「配達日指定」や「配達時間帯指定郵便」といったサービスも併用すると、受け取る側の都合に合わせやすくなります。 お悔やみの手紙を同封する […]

葬儀場で宿泊はできる?現代の宿泊事情や費用、準備品も解説

葬儀場で宿泊はできる?現代の宿泊事情や費用、準備品も解説

葬儀場で宿泊ができるのかどうかをインターネットで調べてみると、宿泊不可としている葬儀場が多いのが実情ではありますが、中には「宿泊可」「仮宿泊可」の葬儀場も存在します。 「親族は宿泊しなければならないのではないか?」という疑問をお持ちの方や、「故人様のそばで過ごしたい」「遠方から来ているから」などの理由で宿泊できる葬儀場を探していらっしゃる方のために、現代の葬儀場の宿泊事情、「宿泊」と「仮宿泊」の違いについて解説します。通夜のスタイルの変化や葬儀場で一夜を過ごす際の準備品などについてもご紹介しますので参考になさってください。 【もくじ】 1.葬儀場は宿泊施設ではないが仮宿泊(仮眠)はOK 2.葬儀場に宿泊する理由 3.葬儀場での宿泊が減少した事情 4.葬儀場での仮宿泊(仮眠)の費用 5.葬儀場での仮宿泊で準備するもの 6.ホテルなど宿泊施設を手配したほうがよい場合 7.葬儀場に宿泊するかどうかは、ご家族の気持ちで決めましょう 1.葬儀場は宿泊施設ではないが仮宿泊(仮眠)はOK さまざまな事情により、葬儀場に宿泊を希望されるケースがあります。しかし、どの葬儀場においても宿泊できるとは限りません。そこで、ここではそもそも葬儀場で宿泊できるのかどうかについて、具体的に解説します。 葬儀場は旅館業許可がないため宿泊施設ではない 「旅館業法」には、次のような文言があります。 旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号) 第三条1 旅館業を営もうとする者は、都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあっては、市長又は区長。)の許可を受けなければならない。 第四条1 営業者は、旅館業の施設について、換気、採光、照明、防湿及び清潔その他宿泊者の衛生に必要な措置を講じなければならない。 URL:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=323AC0000000138 参照元:旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号) (令和五年法律第五十二号による改正) 上記は旅館業を営むために必要な条件のほんの一部ですが、人を宿泊させるためには、この旅館業法の条項を満たし、許可を受ける必要があります。しかし、多くの葬儀場は、この許可をとっていないため、人を宿泊させることで宿泊料を得ることはできないのです。 仮宿泊(仮眠)は可能 宿泊施設としての営業はできませんが、単に「一晩を過ごす」という意味での「仮宿泊(仮眠)」ならば、旅館業の許可がなくても可能です。 したがって、葬儀場で「宿泊可能」と書かれている場合でも、その葬儀場が旅館業の許可をとっていない場合は、「仮宿泊」が可能な葬儀場であると理解しましょう。 宿泊可能と書かれていても設備はない 葬儀場のWebサイトなどに「宿泊可能」と書かれていたとしても、それらの多くは旅館業の許可をとっていない仮宿泊である可能性が高いと思われます。その場合、基本的には、お風呂やシャワーの設備はなく、寝具やドライヤー、アメニティグッズの用意がないのが通例です。 中には部屋に簡易のシャワーがついていたり、有料で寝具を貸し出していたりする葬儀場もあるかもしれませんが、一般的には、旅館やホテルなどの宿泊施設に必ず置いてある備品やアメニティグッズは用意されていないものと考えておきましょう。 なお、花葬儀の「斎場検索ページ」においては、一都三県にある葬儀場の詳細情報(宿泊に関する情報を含む)をご提供しております。お探しの地域から斎場を探すことができますので、ぜひご利用ください。 2.葬儀場に宿泊する理由 葬儀場での宿泊(仮宿泊を含む)を希望する場合、どのようなケースが考えられるのか、いくつかご紹介します。 かつては「夜伽(よとぎ)/寝ずの番」という習慣があった 通夜の晩に故人様に夜通し付き添うことを「夜伽(よとぎ)」もしくは「寝ずの番」と呼び、かつては通夜では当たり前の習慣でした。 夜伽は、医学が発達していない時代に、「故人様が息を吹き返さないかどうかを確認するために夜通し見守ったことが始まりである」との説があります。また、夜伽では、線香やろうそくの灯りを絶やさないようにしますが、それらが極楽浄土への道しるべとなった、あるいは、線香やろうそくの煙がご遺体のにおいを和らげる役割があったともいわれています。 しかし、最近では線香やろうそくが改良されてきています。10時間以上持つ渦巻きの形をした線香や24時間灯し続けるろうそくなどが登場しているため、夜伽の習慣そのものが少なくなってきているようです。 最期の別れの時間をできるだけ近くで過ごしたい 大切な方を亡くして悲嘆に暮れるご遺族の中には、最期のお別れの瞬間まで、できるだけ故人様の近くで過ごしたいと考える方もいらっしゃいます。 故人様が安置されている葬儀場に宿泊することができれば、この思いを実現することができるでしょう。 遠方から参列するご親族の宿泊施設として使用したい 遠方から参列されるご親族や参列者がいる場合、宿泊施設を用意しなければならないこともあるでしょう。特に高齢者がいる場合は、宿泊施設から通夜・葬儀会場までの移動時間が少ない宿泊先を希望されるようです。その場合は、葬儀場での宿泊を検討されるケースが多いでしょう。 3.葬儀場での宿泊が減少した事情 かつては、自宅はもちろん、葬儀場でも宿泊(仮宿泊を含む)をしている人がいましたが、近年では減少傾向にあります。 ここでは、葬儀場での宿泊が減少した事情をご説明します。 通夜に「寝ずの番」をしなくてもよくなった 前述したように、近年では通夜の晩に夜通し故人様を見守る習慣は見られなくなりました。 大きな理由としては、住宅事情により葬儀を自宅ではなく、葬儀場で行うようになったことが挙げられます。安置についても葬儀場や安置施設で故人様を預かってもらうことになるため、夜通し見守る必要性がなくなったのです。 また、以前、通夜は深夜まで行われていましたが、夜の数時間で散会する「半通夜」を営むケースが一般的になったことも、葬儀場で宿泊する人が減っていった一因といえます。 その他、防災上、夜通し火をつけておくのは危ない(たとえば、東京都では、消防法によって9時にはろうそくの火を消さなければならない)ことで「寝ずの番」ができないことも理由のひとつといえるでしょう。 そもそも故人様のそばでは過ごせない 先に、ご遺族が葬儀場で宿泊する理由として「最期の別れの時間をできるだけ近くで過ごしたい」との思いがあることを挙げました。しかし、葬儀場で通夜・葬儀を行う場合には、葬儀場の霊安室(安置室)、もしくは民間の安置施設で故人様を安置することになります。 この場合、閉館時間や面会時間が限られていることから、そもそも深夜に面会ができないというルールになっていることも多いのです。 葬儀場に泊まっても故人様のそばで過ごすことはできないことから、葬儀場で宿泊する人が減っているといえるでしょう。 安置場所の種類については「安置とは?期間や費用、場所ごとのメリット・デメリットを解説」の記事を参考になさってください。 通夜の翌日の葬儀が少なくなった […]

お供え物の表書きは?種類やマナー、水引も解説

お供え物の表書きは?種類やマナー、水引も解説

四十九日、一周忌や三回忌などの法事・法要、また、お盆やお彼岸などで、お供え物を持参する場合があります。お供え物は、故人様やご先祖様へ捧げるものですから、マナーに欠くことなく、正しく、用意をしたいものです。 そこで今回は、お供え物の「のし紙」(かけ紙)の選び方や、表書き、水引の種類など、お供え物を準備する際に役立つ情報をご紹介します。これを機会に、お供え物のマナーを知っておきましょう。 【もくじ】 1.お供え物とは? 2.お供え物の「のし紙」は? 3.お供え物の表書き~種類は5つ~ 4.お供え物の水引は? 5.お供え物の表書きのマナーは? 6.お供え物の予算と選び方は? 7.まとめ 1.お供え物とは? お供え物とは、故人様やご先祖様へ、弔う気持ちや感謝を表すために捧げるものです。 四十九日や一周忌などの法要や、葬儀に参列できず後日ご自宅に弔問する際にお供え物を持参することがあります。お盆やお彼岸などのとき、親族宅に挨拶に行く際に持参する場合もあるでしょう。近年では、物ではなく現金を包むケースが増えているものの、お供え物で気持ちを届ける方法をとるケースも少なくありません。 ちなみに、お墓や仏壇に日常的にあげるお線香やお菓子なども、お供え物に当たります。 2.お供え物の「のし紙」は? お供え物は、敬意を示す「のし紙」をかけてお渡しするのがマナーです。 のし紙とは、紙の右上に「のし(アワビ貝を薄くのして干した飾り)」がついていたり印刷されていたりするものを指し、お祝い事などの慶事の贈り物で使われるものです。 弔事のお供え物では、のしが印刷されていないものを使うのがマナーで、のしのついていないものを「かけ紙」といいます。したがって、弔事においては「のし紙」ではなく「かけ紙」というのが正確ですが、一般的に、かけ紙も含めて、のし紙と呼んでいるのが現状です。 3.お供え物の表書き~種類は5つ~ お供え物の表書きは、お贈りする場面や、地域によって違いが見られます。 ここでは、お供え物の表書きとして主に使われる5つをご紹介し、それぞれを使うに適した場面について解説します。 御供 場面を選ばずに使用できる表書きが「御供(おそなえ)」です。仏教、神道で共通して使用できる表書きです。 宗教・宗派が分からない場合など、表書きに悩んだ際に使用することをおすすめします。 御霊前 仏教においては、四十九日前は仏になっていないために「御霊前(ごれいぜん)」の表書きが使われます。 ただし、浄土真宗では、逝去後、すぐに仏になるという考えであるため、「御霊前」が使われることはなく、「御仏前」が使用されます。 御仏前 四十九日後、故人様は成仏し、霊から仏になるものとされています。そのため四十九日法要以後のお供え物には「御仏前(おぶつぜん)」の表書きを使います。「御佛前」と表記してもよいでしょう。 初盆御見舞 故人様が亡くなってから初めて迎えるお盆のことを「新盆(にいぼん・しんぼん・あらぼん)」、もしくは「初盆(はつぼん・ういぼん)」といいます。 初めてのお盆でお供え物を用意する場合には、「新盆御見舞(にいぼんおみまい)」という表書きのかけ紙が適しています。 喪中御見舞 近年では、身内だけで葬儀を済ませる方が増えていて、喪中ハガキが送られてきて訃報を知るケースもあるでしょう。 葬儀後に故人様の訃報を知り、お悔やみの気持ちを込めて贈るお供え物には「喪中御見舞(もちゅうおみまい)」という表書きのかけ紙を使います。 4.お供え物の水引は? お供え物には、未開封である封印の意味や、贈り物を清めるという意味で水引をかけます。元々は、麻紐や綿糸などを用いて実際に結んでいましたが、現代では簡略化され、かけ紙に水引が印刷されているものを使う方法が一般化しています。 水引のかたちは? お供え物で選ぶべき水引のかたちは「結び切り」です。結ぶとほどけない結び目で、不幸を「一度きりにしたい」「繰り返したくない」という気持ちを表します。 水引の色は? 水引の色は、主に黒白の水引が使われ、四十九日法要以降は、双銀や黄白の水引も使われます。関西や北陸では、四十九日法要から黄白の水引が多く使われています。ただし、三回忌までは黄白の水引は使わない地域もあるので注意しましょう。 お盆は、多くの地域で黄白の水引が使用されるようです。 水引の色は、地域による違いやご親族の習わしもあるため、迷ったときには事前に確認しておくことをおすすめします。 5.お供え物の表書きのマナーは? お供え物の表書きにはマナーがあります。お供え物を用意する場面で困らないように、表書きのマナーを心得ておきましょう。 名前はフルネームで書く かけ紙の表書きの下のスペースには、贈る人の氏名をフルネームで書きます。 連名でお供え物を贈る場合には、立場が上の人の氏名を右側にして、フルネームで並べて書いていきます。夫婦の場合には、右側に夫のフルネームを書き、左側に妻の名前だけを記載するのが一般的です。 連名で記載するのは、3名までとし、4名以上の人数で贈る場合には、代表者の名前を書き、その左側に「有志一同」や「他一同」とするか、「〇〇一同」などのみを記載するのが通例です。 書く墨は四十九日法要の前後で異なる 四十九日法要よりも前は、涙で墨が薄まった、または突然の訃報で準備がままならなかった状況を示すために薄墨を使用して書くのが一般的です。そして、四十九日法要以後は普通の墨を使ってかまわないとされています。 お供え物のかけ紙に名前を書く際には、筆、もしくは筆ペンで書きましょう。鉛筆やボールペンはあまりにも簡易的で失礼だと捉える人もいるため、使用は控えましょう。 蓮の花の絵柄は仏式のみ かけ紙の中には、絵が描かれているものがあります。その中で蓮の花が描かれたものを多く見かけますが、それは仏教用のかけ紙です。 蓮の花は仏教の花として知られ、蓮の花の絵柄のかけ紙は、仏式の法事・法要で持参するお供え物でのみ使うものです。キリスト教式や神式の法事では使えませんから気をつけましょう。 […]

七回忌はいつ行う?年忌法要の数え方、日程の決め方を解説

七回忌はいつ行う?年忌法要の数え方、日程の決め方を解説

「七回忌って、いつだっただろう?」「どのような準備をいつから始めたらいい?」と疑問や不安に思う方は多くいらっしゃいます。 七回忌は故人様やご家族にとって大切な節目ですから、「気がついたら七回忌が過ぎていた!」とならないよう、適切なタイミングで準備を行いたいものです。 今回は、「七回忌はいつ訪れるのか」「七回忌の法要はいつ行えばよいのか」について解説します。また、年忌法要の数え方や七回忌の日程の決め方、七回忌に向けた準備などもご紹介します。安心して七回忌を迎えられるように、参考にしてください。 【もくじ】 1.七回忌の意味 2.七回忌はいつ?数え方も解説 3.七回忌はご家族・ご親族で行うのが一般的 4.七回忌法要の日程の決め方 5.七回忌はいつから準備を始めたらよい? 6.七回忌で事前に準備すべきこと 7.七回忌のお布施の相場 8.七回忌の服装 9.七回忌(年忌法要)の流れ 10.七回忌に関するQ&A 11.七回忌は「いつ行うか」も含め余裕をもって準備しましょう 1.七回忌の意味 まずは、七回忌の意味と、七回忌を含めた年忌法要についてご紹介します。 七回忌は年忌のひとつ 「七回忌」は、年忌(ねんき)のうちのひとつにあたります。年忌とは、故人様の祥月命日(しょうつきめいにち/亡くなった月と日にちのこと)、もしくはその法要を指します。 なお、法要には大きく分けて「忌日法要」と「年忌法要」があります。 ・忌日法要:亡くなってから49日目まで7日ごと、そして亡くなってから100日目に行う法要 ・年忌法要:忌日法要の後、節目の年ごとに行う法要 仏教(浄土真宗を除く)では、故人様が極楽浄土に行けるよう、「ご遺族が故人様の冥福を祈る儀式」として法要を行います。また浄土真宗では、人は亡くなったと同時に極楽浄土に行くと考えられているため、「故人様をしのぶ儀式」として法要を行います。 年忌法要の種類 七回忌も含めた代表的な年忌法要の種類をご紹介します。 【年忌法要の代表的な種類】 名称 説明 一周忌法要 年忌法要の中でもっとも大きな法要。 四十九日で納骨をしなかった場合は、ここで納骨をすることもある。 三回忌法要 一周忌と同様、もしくはやや小規模で行う。 七回忌法要 年忌法要のひとつの節目。 以降は規模が小さくなったり省略されたりする傾向にある。 一般的にはご家族・ご親族だけで行う。 十三回忌法要 ご家族だけで行うのが一般的。 二十三回忌法要 二十七回忌法要 ご家族のみで行うか、省略される傾向にある。 三十三回忌法要 「弔い上げ(とむらいあげ)」として、年忌法要を終了とすることが多い。 弔い上げとする場合は、読経や会食など盛大に行う。 五十回忌法要 百回忌法要 宗派によっては五十回忌・百回忌法要で弔い上げとするところもある。 忌日法要や年忌法要の詳しい情報については、「法要はいつまで行うの?準備やマナーなど基礎知識も紹介」にも載っておりますので、そちらをご覧ください。

喪中における「新年の挨拶」の言葉は?喪中はがき・寒中見舞いの書き方や文例も解説

喪中における「新年の挨拶」の言葉は?喪中はがき・寒中見舞いの書き方や文例も解説

喪中の人は、新年の挨拶をしてもよいのかどうか、迷うケースもあることでしょう。自分が喪中であれば年賀状を出すことは控えるのが通例ですが、年賀状以外の新年の挨拶も同様に控えるべきなのか、については悩む方もいらっしゃるようです。 そこで今回は、喪中における新年の挨拶について解説します。「喪中に新年の挨拶はOK?NG?」のほか、喪中はがきや寒中見舞いでの挨拶の方法についてもご紹介します。ぜひ最後までご一読ください。 【もくじ】 1.そもそも喪中とは? 2.喪中に新年の挨拶をしてはいけない? 3.喪中での「新年の挨拶の言葉」はどうする? 4.新年の挨拶を控えるお詫びは喪中はがきで 5.喪中に年賀状を受け取ったら寒中見舞いを 6.喪中に神仏への新年の挨拶は? 7.喪中の新年の挨拶に関するQ&A 8.喪中の新年の挨拶は「お祝いの言葉」抜きで 1.そもそも喪中とは? 喪中の新年の挨拶について考える前に、そもそも喪中とは何かを理解する必要があります。 喪中の意味と範囲、期間について詳しくご紹介します。 喪中とは 「喪中(もちゅう)」とは、ご遺族が、故人様を偲んで供養にあたる期間を指し、「忌服(きふく)期間」「服喪(ふくも)期間」とも呼びます。 喪中の間は、慶事を始めとした行事への参加を控えるべきとされていますが、これは神道の「死=穢(けが)れ」という考えによるものです。穢れとは、忌まわしいもの、危険や不幸をもたらすもの、または、エネルギ―の低下を指す「気枯れ」のことであり、総じて「忌避すべきもの・忌避すべき状態」を意味しています。 大切な人を亡くしたご遺族にはこの穢れがついていると考えられ、周りに穢れをうつさないようにするために、かつては生活に制限を設けて慎ましく生活するのが当たり前でした。現代ではそこまでの制限が必要とはされていないものの、お祝い事への参加をはじめとした賑やかな行動を慎み、静かに生活をすることが望ましいとされています。 喪中の範囲と期間は? 喪中となるのは、故人様から数えて2親等以内です。2親等に該当する続柄とそれぞれの喪中期間は、以下の通りです。 【遺品整理を業者に依頼した場合の間取り別費用相場】 間取り 費用相場 喪中期間 0親等 配偶者 12~13カ月 1親等 父母、配偶者の父母 〃 子 3~12カ月 2親等 祖父母、配偶者の祖父母 3~6カ月 兄弟姉妹、配偶者の兄弟姉妹 1~6カ月 孫 〃 ただし、これらは絶対的なルールではありません。2親等以内にいない方の中でも、故人様と深い親交があった場合は喪に服すことが可能です。また、2親等以内にいても、故人様とは疎遠であったなどのケースにおいては、喪中としないこともあります。 ※喪中の範囲についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事が参考になります。 喪中の範囲は何親等まで?喪中はがきを出す相手や文例も解説します https://www.hana-sougi.com/blog/mochu_relatives/ 2.喪中に新年の挨拶をしてはいけない? ご紹介したように、喪中の間は「お祝い事の参加をはじめとした賑やかな行動」を慎むべきとされています。代表的なものとしては、以下が挙げられます。 【喪中の間に控えた方がよいとされる代表例】 ・慶事への参加 ・宴席や旅行への参加 ・正月のお祝い ・年賀状を出す このように、喪中の期間は、新年を祝う挨拶状である年賀状を出すことは、控えることとされています。つまり、「喪中の人は、新年の挨拶をしてもよいのか?」という冒頭の疑問については、「あけましておめでとう」などのお祝いの気持ちを表す言葉は使わない、が答えです。 しかし、別の方法であれば、喪中の人でも新年の挨拶をすることは可能です。次の項より詳しく解説します。 ※喪中のお正月の過ごし方については、こちらの記事を参考になさってください。 喪中・忌中のお正月の過ごし方~正月飾り、おせち料理、初詣、お年玉は?~ https://www.hana-sougi.com/blog/mochu-newyear/ […]

喪中の人が寒中見舞いを送るケースとは?送る時期や書き方、文例をご紹介

喪中の人が寒中見舞いを送るケースとは?送る時期や書き方、文例をご紹介

喪中の方は、さまざまな機会で寒中見舞いを通じて挨拶をすることがあります。 自分が喪中となり、寒中見舞いを送る必要に迫られたとき、「書き方がよくわからない」「出した後に書き方を間違えていたことに気づいた」となるのは避けたいものです。 そこで今回は、喪中の方が出す寒中見舞いについて、書き方や文例も含めて詳しく解説します。 【もくじ】 1.そもそも寒中見舞いとは? 2.喪中である人が寒中見舞いを送るケース 3.喪中に寒中見舞いを出す時期は? 4.喪中の人が出す寒中見舞いの基本的な構成 5.喪中における寒中見舞いで気を付けたいマナー・書き方 6.喪中の人が送る寒中見舞いのケース別文例 7.喪中には寒中見舞いを送って相手への配慮を伝えましょう 1.そもそも寒中見舞いとは? 寒中見舞いとは、寒い時期に送る季節の挨拶状です。相手の体調を気遣う言葉とともに、自身の近況などをはがきや手紙に書いて伝えます。 喪中の方は一般的に年賀状を出さないものですが、寒中見舞いであれば出すことができます。寒中見舞いは年賀状とは違い、お祝いの言葉を伝える目的で送るものではありません。そのため、喪中の方が他の用途で寒中見舞いを出すこともあります。 次項より、喪中の方が寒中見舞いを出すケースについて詳しくご紹介します。自分が喪中であり、寒中見舞いを出してもよいかお悩みの方は、ぜひお役立てください。 2.喪中である人が寒中見舞いを送るケース 喪中の方は、次のようなケースで寒中見舞いを出して、相手にご挨拶をすることがあります。 年末に不幸があって喪中はがきを出せなかったとき 身内に不幸があったときには、お世話になっている方や毎年年賀状のやり取りをしている方に「喪中はがき」を出すことが一般的です。 この喪中はがきを届けるタイミングは、相手が年賀状を投函(とうかん)する前である11月~12月初旬がベストとされています。しかし年末に不幸があった場合、この時期に間に合わないこともあるでしょう。そのようなときには寒中見舞いを出し、「急なことで喪中はがきが間に合わなかった」と相手に伝え、お詫びします。 なお、喪中はがきは「喪中のため、年賀状での挨拶を控える」ことを知らせるものであり、「相手からの年賀状を受け取れない」と伝えるものではありません。喪中はがきを送る時期やマナーについては、「喪中はがきはいつ送る?喪中の範囲やマナー、寒中見舞いも解説」の記事をご覧ください。 喪中はがきを出さなかった人から年賀状が来たとき 交友のある人全てに漏らさず喪中はがきを出すことは難しいため、喪中はがきを出していなかった相手から年賀状が来ることがあります。また、諸事情により喪中はがきが年内に間に合わないこともあるかもしれません。 そのような場合は、喪中はがきを送るのではなく、寒中見舞いで返事や挨拶をします。内容には、「年賀状をいただいたお礼」「喪中につき新年の挨拶を控えていること」「連絡が遅れたお詫び」を含めるとよいでしょう。 喪中はがきが間に合わなかったからといってそのまま何もしないのではなく、寒中見舞いで年賀状が送れなかったことへのお詫びを伝えることが大切です。 なお、喪中はがきを送る範囲については、「喪中はがきは誰に出す?ご親族、参列者、仕事関係者はどうする?」でも詳しく解説しています。 故人様宛に年賀状が届いたとき 故人様宛の年賀状が送られてきた場合にも、寒中見舞いで返事をすることができます。相手は故人様の訃報を知らなかったわけですから、「年賀状のお礼」「本人が死亡したことの連絡」「連絡が遅くなってしまったことのお詫び」を書くとよいでしょう。 具体的な書き方について、この後の「喪中の人が送る寒中見舞いのケース別文例」に載せておりますので、ぜひご覧ください。 3.喪中に寒中見舞いを出す時期は? 喪中にあるときに寒中見舞いを出す時期は、いつがよいのでしょうか? ここから詳しく解説します。 寒中見舞いを出す時期 寒中見舞いを出す時期は、自分が喪中であるかどうかに関わらず、同じです。 寒中見舞いは、松の内が明けてから、立春の前日までに相手に届くように出しましょう。松の内とは、お正月飾りである門松を飾っておく時期を指し、明けるタイミングが地域によって異なります。関東では1月1日~1月7日まで、関西では1月1日~1月15日までであるのが一般的です。 2024年の立春は2月4日ですが、年によって日にちが前後するため、注意が必要です。 立春を過ぎて出す場合は「余寒見舞い」とする 立春を過ぎて出す季節の挨拶状は、「余寒見舞い」と呼ばれます。立春までに用意が間に合わないようでしたら、余寒見舞いを出すことをおすすめします。 なお、「余寒」とは、「寒さが残っていること」の意味です。雪深い地方では立春が過ぎても厳しい寒さが続いているため、「寒中見舞い」を送っても問題ないとするところもありますが、考え方は人それぞれであるため、余寒見舞いを送るのが無難でしょう。 4.喪中の人が出す寒中見舞いの基本的な構成 こちらでは、喪中の方が出す寒中見舞いの基本的な構成を紹介しますので、参考になさってください。書くときは、以下の3つの項目を含めるとよいでしょう。 項目 内容 補足 1.挨拶 「寒中御見舞い申し上げます」 目上の相手には「寒中御伺い申し上げます」を使うことも 2.本文 ・相手の健康に対する気遣い ・自身の近況報告 ・年賀状をいただいたお礼 ・喪中につき新年の挨拶を控えることへのお詫び ・喪中はがきが遅れたお詫び ・今年も変わらずお付き合いをしてほしい旨のお願いなど 3.日付・差出人 […]

喪中の正月飾りはNG?門松、しめ縄、鏡餅を飾っていい場合も解説

喪中の正月飾りはNG?門松、しめ縄、鏡餅を飾っていい場合も解説

「喪中に正月飾りを飾ってもよいの?」という疑問の声は、年末が近づくにつれ聞こえてきます。正月飾りはお正月の伝統行事の一つですが、喪中の際にはマナーに則した対応をしたいものです。 そこで今回は、喪中の正月飾りは問題ないのか、さらに具体的に門松、しめ縄、鏡餅を飾ってもよいケースはあるのか?などについてお答えします。 毎年の癖で正月飾りを買ってしまった人や、「大切な人を亡くし、少しでも明るい気持ちになりたい」という思いから購入を考えている人などは特に、喪中の正月飾りが問題ないかどうか、気になっているのではないでしょうか。 お悩みの方はぜひ最後までご一読ください。 【もくじ】 1.正月飾りとは? 2.正月飾りの種類と意味は? 3.喪中の正月飾りは基本的に控える 4.喪中に正月飾りを飾るケースは? 5.喪中は1年間とは限らない 6.喪中の正月飾りに関するQ&A 7.喪中は正月飾りではなく故人様にお供えをしましょう 1.正月飾りとは? 正月飾りとは、年神様(その年を司る神様)をお迎えするために、年末年始にかけて飾るものを指します。 この正月飾りの中で代表的なものが、「門松」「しめ飾り(しめ縄)」「鏡餅」の3点です。年末の大掃除の後にこれらを飾ることによって年神様を自宅に招き、新しい年の無病息災や幸福を願います。現在は住宅事情や生活環境の多様化によって、飾る家が少なくなっていますが、正月飾りは、古くから日本で親しまれてきた大切な風習です。 また、正月飾りは、大掃除を終えた12月28日を目安に飾り、片付けるのは関東では1月7日、関西では1月15日と、地域によって異なります。12月29日と12月31日は正月飾りを飾ってはいけないといわれており、これは、29という数字が「二重苦」を連想させてしまうこと、31日(大晦日)に飾ると「一夜飾り」になってしまうことからきています。 一夜飾りが忌避される理由としては、「通夜から葬儀までの時間と似ていて縁起が悪い」「神様をお迎えする準備を慌てて行ったようで神様に失礼」などの説があるようです。 2.正月飾りの種類と意味は? 正月飾りには「門松」「しめ飾り」「鏡餅」の3種類があります。ここでは、それぞれの意味について詳しく解説します。 門松の意味 門松には、「年神様を家に迎えるときの目印」「家に邪気を入れない」という役割があります。 門松に使われるのは主に松と竹です。松は「祀(まつ)る」の言葉に似ていて、神様を祀る木としてふさわしいこと、また、1年中、葉が生い茂ることから生命力の象徴とされています。 竹は、成長が早くまっすぐ伸びることから健康と長寿の象徴とされており、どちらもお正月にふさわしい縁起のよい植物です。 門松は外玄関の脇に左右一対となるように飾るのが一般的ですが、集合住宅が玄関の外に物を置くことを禁止していたり、玄関の外に十分なスペースを確保できなかったりした場合は、玄関の内側に飾っても問題ありません。 しめ飾り(しめ縄)の意味 「しめ飾り(しめ縄)」は、年神様を迎え入れる家を清浄にし、さらに家が清浄な場所であることを示すために玄関の扉の上や、裏口の高いところなどに飾られます。神様は清らかな場所を好むため、家の中が不浄のままでは入ることができません。そのため、しめ飾りが聖域と現世と境界である結界の役目を果たし、家の内側を清浄な場所にすると考えられているのです。 また、神様が家の中に入る際に、しめ飾りの下をくぐることによって、厄災をはらう効果があるともいわれています。 しめ飾りには用途や地域ごとにさまざまな形がありますが、一般的にはしめ縄に、紙垂(しで)という白い紙や、裏白(うらじろ:シダの別名)、ゆずり葉をはじめとした縁起物がついているのが特徴です。 鏡餅の意味 「鏡餅」は、神様に捧げるためのお供え物です。半紙を敷いた三方(さんぽう)と呼ばれる台に、大小異なる2つの餅を重ね、その上にみかんや橙(だいだい)を置くのが一般的なスタイルです。 鏡餅の丸い形は、神様が宿ると伝えられている三種の神器の一つ「八咫鏡(やたのかがみ)」を見立てたもので、お正月に鏡餅を飾っておくと鏡餅の中に年神様が宿ると考えられています。複数置くことができるため、神棚、床の間、家族の集まるリビングなど、神様に来てほしいところに飾るのがよいでしょう。 正月明けの1月11日ごろに鏡開きをして餅を割り、年神様を見送ってから食すことで、中に残っている神様の力を分けていただこうとする風習は今も広く残っています。 3.喪中の正月飾りは基本的に控える 年神様を迎え入れるために飾るのが正月飾りだとご説明しました。では、喪中に正月飾りを飾ってもよいのでしょうか? 答えは、「基本的に控えたほうがよい」です。 門松、しめ飾り、鏡餅といった正月飾りは、神道の習慣からきています。神道では、死を穢(けが)れと捉え、家族を亡くして間もないご遺族にはこの穢れがついていると考えられています。穢れがついている間は神様の元を訪れたり、神様を家に招いたりするのはタブーとされているのです。 穢れの強さは期間で異なり、忌明け(仏教では故人様の命日から49日目、神道では50日目の供養を終えたタイミング)であれば、喪中でも正月飾りを飾ってもよいという考えもあります。しかし、喪中の間はお祝い事を控え静かに過ごすのが一般的ですから、新しい年をお祝いするお正月に、正月飾りを飾ることは控えたほうが無難でしょう。 ※喪中や忌中期間中のお正月の過ごし方については、こちらの記事が参考になります。 喪中・忌中のお正月の過ごし方~正月飾り、おせち料理、初詣、お年玉は?~ https://www.hana-sougi.com/blog/mochu-newyear/ 4.喪中に正月飾りを飾るケースは? 前述のように、一般的に、喪中の間に正月飾りを飾ることは控えた方がよいとされています。ただし、地域や各家庭の考え方によっては、忌中でなければ飾っても差し支えないとするケースもあります。 ここでは、喪中であっても正月飾りを飾る具体的なケースについてご紹介します。 営んでいる会社(事務所)に飾るケース 自宅ではなく、経営している会社の事務所やお店に正月飾りを飾ることは問題ありません。これは、喪中であるという個人的な事情と、経営者としての立場を切り離して考えているからです。 一方で、家族経営の小規模な事業では、公私を分けて考えるのが難しいことから、自宅と事業所どちらにも正月飾りを置かないということもあります。ケースバイケースで考えるとよいでしょう。 ご家族で話し合って決めたケース ご家族内で話し合って意見がまとまるのであれば、喪中でも自宅に正月飾りを飾ることはできます。「故人様がおめでたいことが好きだった」など特別な理由や事情がある場合には、各家庭で判断しても差し支えないでしょう。 ただし、近所の人がこちらの喪中を知っている場合は注意が必要です。喪中に正月飾りは絶対NGではないと説明しましたが、控えたほうがよいというのが通説です。そのため、「喪中なのに正月飾りを飾るなんて非常識だ」と思われる可能性も考慮し、外に向けては飾らないなどの工夫をすることをおすすめします。 忌明け後は問題ないと判断した場合 先述したように、「死による穢れの強さ」は忌中と喪中で異なります。穢れが最も強いとされる忌中を終え、忌明けを迎えている喪中であれば問題ないと考える人もいます。 忌明け後に正月飾りを飾りたいときは、周りの意見をよく確認してから判断しましょう。 2親等以内でも故人様との関係性が深くない場合 喪中の範囲は、故人様から見て2親等までです。しかし、故人様との関係が深くない場合は、2親等以内であっても新年をお祝いするために、年賀状を出したりおせちを食べたりすることがあります。 故人様との関係を考え家族内で話し合った結果、新年をお祝いしたい気持ちがあるのであれば、正月飾りを飾ってもよいでしょう。 […]

年始状とは?喪中でも送れる?マナーや書き方、文例を解説

年始状とは?喪中でも送れる?マナーや書き方、文例を解説

「年始状」と呼ばれる挨拶状を送る方が、近年増えています。年始状は年賀状と同じく、年始に届くように送り、名前も似ているため、「年賀状と何が違うのか」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。 そこで今回は、年始状とはどのような挨拶状なのかや、マナーや書き方、文例をご紹介します。 【もくじ】 1.「年始状」はお祝いの言葉を使わない新年の挨拶状 2.年始状を出してもよいケース 3.年始状のはがきと切手の選び方 4.年始状で失礼のない書き方・マナー 5.年始状のシーン別3つの文例 6.年始状で相手への気遣いや思いやりを伝えましょう 1.「年始状」はお祝いの言葉を使わない新年の挨拶状 年始状とは、「おめでとう」などのお祝いの言葉を使わない新年の挨拶状で、最近見られるようになった新しい習慣です。 年始状は、2011年に起きた東日本大震災をきっかけに誕生したといわれています。被災された方々に年賀状を出してもよいか迷った方々が、「お祝いムードの文面はふさわしくないけれども、新年に励ましの言葉を伝えたい」と考えたことから生まれたとされています。 そのため年始状では、年賀状で使うような「謹賀新年」や「あけましておめでとう」などのお祝いの言葉は使いません。 なお、辞書などでは年始状は年賀状と同じ意味だと説明されているため、年始状を年賀状と同じ意味として使う方もいらっしゃいます。 年賀状とは異なる用途で使われる年始状は、悲しい出来事に見舞われた方々への思いやりから生まれた知恵ともいえるかもしれません。 2.年始状を出してもよいケース 新しい習慣の挨拶状である年始状ですが、どのような場合に出すものなのでしょうか。こちらから詳しく解説します。 喪中の方へ新年の挨拶をする場合 喪中はがきをいただいた場合、寒中見舞いで返事をするのが一般的です。 しかし、「毎年、必ず年賀状を出しているから、今年も年始に挨拶状を送りたい」「新年に励ましの言葉を届けたい」といった場合には、年始状を送ることができます。 喪中の方に年賀状を送ること自体は、実はルール違反ではありません。喪中はがきは年賀欠礼の挨拶状であって、「年賀状を送らないでほしい」というものではないからです。 しかし、不幸のあった相手に対し、「おめでとう」の言葉が入った年賀状を送るのは失礼だという考えが、現在は広く浸透しています。また、喪中の方に「おめでとう」の意味をもつ年賀状を送ることは相手を傷つけたり、周囲から非常識だとされたりするかもしれません。 そのため、年賀状の代わりに年始状を送ることで、喪中の方に配慮しつつ、年始の挨拶を伝えることができます。 ※喪中はがきをいただいた場合の返事については、「喪中はがきに返事は必要?返信の方法・タイミングや文例も紹介」が参考になります。 被災された方へ新年の挨拶をする場合 地震や台風などの自然災害に遭われた方は、通常、大きく落胆されており、とても新年を祝う気持ちにはなれないことが多いものです。 そのような方々に「新年の挨拶をしたい」と思った場合にも、お祝いの言葉を使わない年始状という形で新年の挨拶をすることが可能です。 喪中はがきの代わりに使われることも 年始状は、喪中はがきの代わりに使われる場合もあります。以下に、その主な例をご紹介しましょう。 ・普段お付き合いがほとんどない遠い親戚に不幸があり、喪中はがきを出すべきか迷うような場合 ・年の瀬に急な不幸があって、喪中はがきを出す時期(遅くても12月上旬とされます)を過ぎてしまった場合 ・喪中はがきを送っていない人から年賀状をもらった場合 上記のようなケースでは、寒中見舞いを送るのが一般的です。しかし、寒中見舞いを送る時期まで待たずにご挨拶をしたい場合などに、年始状を代わりに送ることができます。 なお、寒中見舞いは、松の内(関西:1月7日/関東:1月15日)の翌日から立春までの間に送ります。 寒中見舞いを送る時期・タイミングについては、「喪中の相手にお年賀は贈れる?寒中見舞いは?マナーや渡す期間を紹介」が参考になります。の記事も参考になりますので、ぜひご一読ください。 3.年始状のはがきと切手の選び方 年始状は、お祝いの言葉を使用しない挨拶状ですから、年賀はがきは使用しません。新年のお祝いを意味する「年賀」の言葉が入っているからです。 年始状用のはがきとしては、郵便局で官製はがきを選ぶのがおすすめです。また、文房具店やコンビニエンスストアなどではがきを購入する際にも、おめでたい雰囲気のある派手なものは避けます。 切手も、カラフルな色合いでなく、植物などが描かれた落ち着いたデザインのものを選びましょう。 4.年始状で失礼のない書き方・マナー こちらでは、年始状において失礼にならない書き方やマナーをご紹介します。ポイントを押さえて、相手への礼儀と思いやりを表す年始状にしましょう。 賀詞や派手なイラストを使わない 「賀詞」とは、お祝いの言葉のことです。下記のような年賀状でよく使われる言葉は、年始状では使わないようにします。 ・賀正 ・謹賀新年 ・あけましておめでとう またあわせて、おめでたさを感じさせるような派手なイラストなどを使うことも避けましょう。 句読点は打たない 儀礼的な挨拶状や案内状には、「、」「。」などの句読点を使わないのがマナーとされています。例えば年賀状や結婚式の招待状、喪中はがきなどでも、句読点は使いません。年始状においても、句読点は控えるようにします。 不幸のあった相手には気遣いのある言葉も添える 年始状は多くの場合、ご不幸があったり、被災したりする方などに送ります。そうした方には、相手を気遣う、あるいは思いやる言葉を添えることが大切です。 そのほかに書く内容としては、通常の年賀状と同様に「昨年、お世話になったお礼」「今年も引き続きお付き合いをお願いする言葉」「近況報告」などを記載することが一般的です。 送るタイミングに注意する 年始状は年賀状と同様に、松の内の間に届くように送ることが一般的です。松の内とは門松を飾る期間という意味で、元旦から関東地方では1月7日まで、関西地方で元旦から1月15日までとされています。 年始状は年賀はがきを使用しないため、普通郵便として扱われます。あまり早く投函すると年末までに届いてしまいますから、12月の末まで待って投函するように注意しましょう。 […]

喪中に鏡餅を飾るのはダメ?飾ってよいケースや喪中期間も解説

喪中に鏡餅を飾るのはダメ?飾ってよいケースや喪中期間も解説

喪中にお正月を迎えた場合、鏡餅を飾ることはできるのでしょうか? 考え始めると、「そもそも鏡餅って何のために飾るの?」「お正月と喪中は関係あるの?」など、さまざまな疑問が出てきそうです。 そこで今回は、喪中の正月に鏡餅を飾ることについて解説します。また、「自分が本当に喪中なのかどうか分からない」という方のために、喪中期間の早見表も載せておりますので、ぜひ参考になさってください。 【もくじ】 1.鏡餅を飾る意味 2.喪中に鏡餅を飾ることは基本的に控える 3.喪中に鏡餅を飾るケースとは? 4.喪中期間は1年とは限らない|自分が喪中か確認を 5.喪中になる前に準備していた鏡餅はどうする? 6.喪中の鏡餅に関するQ&A 7.喪中のお正月に鏡餅を飾るのは基本的に控えましょう 1.鏡餅を飾る意味 鏡餅とはその名の通り、餅を使った正月飾りのひとつです。 まずは、正月飾りの意味と種類、そして鏡餅の役割について詳しく解説します。 そもそも正月飾り をする意味 「門松」「しめ飾り(しめ縄)」「鏡餅」の3つの正月飾りは、新年を祝い、年神様(その年を司る神様のこと)を家に招き入れるための飾り物です。玄関脇に飾る「門松」は年神様が家に入る時の目印として、玄関の上や裏口の上に飾る「しめ飾り」は、家の中が清浄であることを示す結界としての役割があります。 自宅に招いた年神様の力によって、新しい年が幸せになることを願って飾られる正月飾りは、平安時代からあったという説もある非常に古い風習です。現代でも年末年始には正月飾りがさまざまな場所で飾られ、身近に感じることができます。 なお、鏡餅などの正月飾りは12月28日、遅くとも12月30日に飾り終えているのが理想です。「二重苦」を連想させる12月29日、「一夜飾り(正月飾りを大晦日のみに飾ること)」となる12月31日は縁起が悪い日であるため、飾ることはタブーとされています。 鏡餅は年神様が宿る場所 鏡餅は、家にお招きした年神様に捧げるお供え物です。半紙を敷いた台の上に、大小異なる2つの餅を重ね、上にみかんや橙(だいだい)を乗せるのが一般的なスタイルで、神棚、床の間、家族の集まるリビングなど、家の中に飾ります。 また、三種の神器のひとつ「銅鏡」の形を真似た鏡餅には、お迎えした年神様が宿る「依り代」の役割もあると伝えられています。正月明けに「鏡開き」をして鏡餅を食べることによって、鏡餅の中に残っている年神様の力を分けていただき、新しい年の豊作や福徳(幸福と財産)を願います。 2.喪中に鏡餅を飾ることは基本的に控える 「鏡餅を喪中の正月に飾ってもよいのか」という疑問については、「基本的に控える」が答えです。 鏡餅を含む正月飾りはもともと神道の習慣であり、神道では死を「穢れ(けがれ:忌むべきこと)」だと考えています。大切な人を失ったご遺族にはこの穢れがついており、神様に穢れを近づけないようにするため、鏡餅は飾らないのが一般的です。 喪中よりも穢れが強いとされる忌中が明けていれば問題ないとする意見もありますが、そもそも忌中も喪中も「お祝いごとを慎み、静かに喪に服す期間」であることから、お正月の鏡餅は飾らないとするのが無難でしょう。 鏡餅以外の正月飾りである「門松」「しめ縄」については、「喪中・忌中のお正月の過ごし方~正月飾り、おせち料理、初詣、お年玉は?~」の記事をご覧になってください。 3.喪中に鏡餅を飾るケースとは? 「喪中のお正月は鏡餅を控える」とご説明しましたが、「飾ってはいけない」という明確なルールがあるわけではないため、喪中であってもお正月に鏡餅を飾ることはあります。 そこで、いくつかのケースをご紹介します。 商売や事業を営んでいるケース 喪中というのは、あくまで個人的な事情のひとつとして捉えられます。個人とは切り離して考えるビジネスの場において、喪中は存在しないため、お正月に鏡餅を飾っても問題ありません。具体的には「商売や事業を営んでいる会社や店舗、事務所」がありますが、特に商売においては、商いをする場所に年神様が来てくれた方がよいとする考えから、鏡餅を飾ります。 一方、家族経営の小規模な事業では、公私を分けづらいという理由から、鏡餅を自粛することもあります。ケースバイケースで判断するとよいでしょう。 ご家族で話し合って決めたケース ご家族で話し合って、喪中に鏡餅を飾るかどうかを決めるケースもあります。外に向けて飾る門松やしめ飾りは控えることも多いものですが、鏡餅は家に中に飾るものですから、家族全員が納得していれば喪中に鏡餅を飾っても差し支えないでしょう。 以下は、飾ることを決めた理由の一例です。 ・縁起物を置いて、不幸が訪れた家に福がもたらされることを願いたい ・故人が、毎年正月飾りを楽しそうに飾っていた ・忌明けが過ぎたから問題ないだろう ・故人とは疎遠の間柄だった 上記のように、さまざまな理由により、喪中でも鏡餅を飾るケースがあります。 ただし先ほどもお伝えしたように、喪中は基本的にお祝い事を避けて過ごす期間です。また、鏡餅に対する考え方は地域や宗教・宗派によって異なります。「お正月気分を損ねたくないから」だけで判断せず、よく調べ、話し合った上でどのようにするのかを決めましょう。 4.喪中期間は1年とは限らない|自分が喪中か確認を 「喪中期間は1年間」だと思われがちですが、実は必ずしもそうではありません。鏡餅を飾るかどうかを考える前に、まずは自分が本当に喪中であるかどうかを確認してみましょう。 喪中の期間は1年とは限らない 喪中の期間は、故人様からみた「親等」と「続柄」によって決まります。親等とは、法律上の親族関係の近さを表す単位のことで、続柄とは親族の関係や繋がりを表す言葉です。 喪中となるのは故人様から見て0親等、1親等、2親等までであり、故人様の配偶者や両親などの続柄が該当します。 「喪中の範囲と期間の早見表」で新年が喪中かの確認を 以下の表を使って、新年が喪中にあたるのかどうかを確認してみましょう。 【故人様を基準とした喪中の範囲と期間の早見表】 親等 続柄 期間 0親等 夫・妻 […]

喪中におけるお年玉はOK?考え方や守るべきマナーを葬儀社の立場から解説

喪中におけるお年玉はOK?考え方や守るべきマナーを葬儀社の立場から解説

自分が喪中のとき、あるいは、相手が喪中のときに、お年玉をあげてもよいのかどうか悩む方も多くいらっしゃいます。 喪中のお正月においては、さまざまなお祝いの行事を控えるのが一般的ですから、お年玉を楽しみにしている子供たちには「いつも通りに渡して喜んでほしい」と思う一方で、お年玉をお祝い事と捉えると「控えた方がよいのでは?」と迷ってしまいがちです。 そこで、今回は、自分や相手が喪中のときに、お年玉をあげてもよいのか、多くのご相談を受けてきた葬儀社の立場から解説します。お年玉についてのマナーや考え方についてもご紹介しますので、参考にしていただければ幸いです。 【もくじ】 1.お正月にお年玉をあげるそもそもの意味・由来は? 2.自分や相手が喪中のときのお年玉の考え方 3.相手が喪中のとき、これだけは守りたいお年玉のマナー 4.喪中にお年玉を用意するときの素朴な疑問 5.喪中のお年玉に関するQ&A 6.喪中のお年玉は、相手や自分の気持ちを考慮して渡しましょう 1.お正月にお年玉をあげるそもそもの意味・由来は? 喪中でのお年玉をどうするのかについて解説する前に、なぜお正月に子供にお年玉をあげる習慣があるのかを知っておきましょう。お年玉の意味がわかれば、喪中のときのお年玉をどうすべきかのヒントが見えてくるはずです。 お年玉は、神様の魂が宿った「鏡餅」だった お年玉の起源には諸説ありますが、特に有力なのは、「鏡餅」が配られたことに由来するという説です。 昔の日本では、鏡餅には年神様が宿るとされ、神様の依り代(よりしろ)とされていました。この鏡餅を皆で分け合って食べることで、新しい年を平穏に過ごす力を授かると信じられていたのです。 この年神様が宿った鏡餅(年魂:としだま)を、新年に家長が分け与えることによって、幸福や生きる力が得られるとされていました。 このことから、お年玉は成長を願う「めでたさ」や「祝福」といった意味を持っているといえます。 高度成長期ごろから今の姿に お年玉は、江戸時代には庶民にも広く浸透していました。そのころには、お餅だけではなく、品物やお金も含めた年始の贈り物を「お年玉」と呼ぶようになっていたようです。 「お年玉=お金」となり、贈る相手が主に子供になったのは、昭和30年代後半の高度経済成長期からです。経済的に豊かになる中で、お年玉は新年を祝い、子供たちを喜ばせるイベントとしての要素が強まり、現在に至っています。 2.自分や相手が喪中のときのお年玉の考え方 お正月にお年玉をあげるようになった背景がわかったところで、ここからは、自分や相手が喪中の場合、子供にお年玉をあげてもよいのか考えていきます。 喪中にお年玉をあげるかどうかは「その方の気持ち次第」 お年玉の起源が鏡餅であり、めでたさを表すものでもあることから、かつては「自分や相手が喪中のときには、お年玉を控えるべき」とする考え方が主流でした。 しかし、時代は変わり、お年玉は今では新年のイベントのひとつとされています。そのような中、「お子様を喜ばせたい」という気持ちからお年玉を贈ることは、必ずしもマナー違反だとはいえないのではないでしょうか。 現代においても、「喪中におけるお年玉」について、本来の考え方を重視する方もいらっしゃいますが、実際には「多くの方が寛容に考えている」というのが、葬儀社の経験にもとづく実感です。 ※喪中の期間は、親等や続柄によって変わります。それぞれに対する喪中の期間については、こちらが参考になります。 喪中の範囲は何親等まで?喪中はがきを出す相手や文例も解説します https://www.hana-sougi.com/blog/mochu_relatives/ お祝い事を控えたい場合は「お小遣い」としてあげる お年玉を「お小遣い」などに名目を変えて渡すことも、解決策のひとつです。深い悲しみにある方々を気遣う場合や、祝い事を極力控えたい場合にも、「お年玉」ではなく「お小遣い」と名目を変えることで、気持ちの整理をつけて渡すことができます。 なぜ「お年玉」ではなく「お小遣い」なのかを子供に説明することは、喪中の意味や、亡くなった人を想う大切さを知る機会にもなるでしょう。 ※喪中におけるお正月で一般的に控えた方がよい事については、こちらが参考になります。 喪中・忌中のお正月の過ごし方~正月飾り、おせち料理、初詣、お年玉は?~ https://www.hana-sougi.com/blog/mochu-newyear/ 3.相手が喪中のとき、これだけは守りたいお年玉のマナー 相手が喪中の際には、自分が喪中のとき以上に、相手に配慮が必要です。以下を参考にして、喪中の方々に対する思いやりを忘れないようにしましょう。 喪中の方に、自分の子供がお年玉をねだらないようにする 喪中のご家族は、まだ深い悲しみに包まれていることが多いものです。そのため、お年玉の準備ができていないこともありますし、お祝い事を避けていらっしゃるかもしれません。 子供たちには、そうした状況を説明し、お年玉をねだらないように伝えることが大切です。喪中の意味や故人様、ご遺族への思いやりを学ぶことにもつながるはずです。 渡すときは「おめでとう」といった言葉は避ける 喪中はそもそも故人様の死を悼む期間であり、晴れがましい言葉や行動は慎むのが一般的です。 喪中にお年玉、もしくはお小遣いを渡すときは、「あけましておめでとう」という言葉を使わず、「好きなものを買ってね」「勉強に必要なものを選んでね」といった言葉を選ぶとよいでしょう。 4.喪中にお年玉を用意するときの素朴な疑問 ここからは、自分や相手が喪中のときにお年玉やお小遣いを用意する際、多くの人が持つ疑問について、わかりやすく解説します。伝統的なしきたりと現代における考え方の双方について、葬儀社の立場で詳しくご説明しますので、ぜひご覧ください。 お金を入れるポチ袋のデザインは? 喪中に渡すお年玉のポチ袋については、従来は「白い無地のものを選ぶ」という意見が多くありました。しかし、現在ではそこまで厳格に考える必要はないかもしれません。 白無地のポチ袋や封筒を使うことは、喪中であることへの配慮を示す方法のひとつです。しかし、子供たちが喜ぶよう、いつも通りカラフルなポチ袋を選ばれる方も少なくありません。 喪中であることと、子供たちを喜ばせたいという気持ちは別々に考えることもできます。喪中のご家族や、相手のお子様を思いやって行動することで、気持ちが伝わることでしょう。 袋の表書きはどうする? 表書きとは、封筒や袋の外側に記されるもので、中身の目的や用途を表します。子供に通常通りお年玉を渡す場合は、袋に「お年玉」と書いても問題ありません。しかし、喪中であるとの理由から、お年玉ではなく「お小遣い」として渡す場合は、「おこづかい」「書籍代」「文具代」「おもちゃ代」などとするとよいでしょう。 また、表書きの代わりに「好きなものを買ってね」「おもちゃ代にしてください」「勉強の本を買ってね」といったメッセージを書くこともおすすめです。 お札は新札? 喪中の際にお年玉やお小遣いとしてお札を渡すことになった場合、新札を用意するかどうかは、渡す方の状況や気持ちによります。 通常のお年玉であれば、新札を用意するのが一般的なマナーとされています。しかし、特に自分自身が喪中のときは、時間的な余裕がなかったり、新札を用意する気持ちになれなかったりする場合もあるでしょう。 […]

ご不明な点がある方は、お気軽にお問い合わせください

24時間365日対応

無料・携帯OK

花葬儀ではお近くの葬儀場をお選び頂けます

※東京、神奈川、埼玉、千葉でお考えの方もお気軽にお問い合わせください

お葬式のはてな?を解決もしもの時に役立つ情報がたくさん!

24時間365日
いつでもご相談ください

電話をかける通話無料)

お葬式のはてな?を解決もしもの時に役立つ情報がたくさん!

私たち葬祭ディレクターが賜ります

リボン

初めてお葬式をされる方

花葬儀ではお近くの葬儀場をお選び頂けます。

※東京、神奈川、埼玉、千葉以外でお考えの方もお気軽にお問合せください。

メディア掲載情報

花葬儀のお葬式は、日経新聞、朝日新聞など、信頼ある多数のメディアに掲載されています。

掲載記事

公式Instagram

公式Instagramサムネイル
公式Instagramサムネイル
カードの種類アイコン
事前見積り請求でお葬式の不安を解消
0120-878-339
※東京、神奈川、埼玉、千葉以外でお考えの方もお気軽にお問合せください。
24時間365日対応
無料・携帯OK