喪主でもお香典は必要?香典返しのマナーや辞退の方法も解説
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- 【 葬儀・葬式の基礎知識 】

喪主として通夜や葬儀を執り行うことになった際、お香典や香典返しについて知っておく必要があります。ご家族の逝去から葬儀までの時間は基本的に短く慌ただしいため、あらかじめ調べておくことで余裕が生まれやすくなり、落ち着いた進行ができるでしょう。
そこで今回は喪主になる方が前もっておさえておきたいお香典や香典返しのマナーをご紹介します。「喪主でもお香典を用意するケースはあるの?」「香典返しのマナーは?」「香典返しを辞退してもよいの?」「お香典と税金の関係は?」など、基本的なことから少し踏み込んだことまで詳しく解説していきますので、ぜひご一読ください。
1.喪主でもお香典は必要?

まずは、喪主でもお香典を用意しなくてはならないのかという点について解説します。
そもそもお香典とは?
お香典の「香」は「線香」を意味しており、もともとは葬儀にかかるご遺族の金銭的負担を援助する目的で、参列者が線香を持参したことが始まりといわれています。
時代が変わるにつれ、お香典には線香だけでなく、供花や食料、織物などが持ち込まれるようになり、やがて故人様を偲ぶ心の形として金銭を包んで供えることが一般的となりました。
つまりお香典には、「ご遺族の金銭的負担を援助する」「故人様の死を悼み、弔意を示す」という2つの意味が込められています。
喪主は原則としてお香典不要
前述のとおり、お香典にはご遺族の金銭的負担を援助する目的が含まれていますから、原則として喪主がお香典を用意する必要はありません。
施主がいるときは出す場合もある
喪主がお香典を用意することは原則不要とご紹介しましたが、葬儀に「施主」がいる場合は喪主もお香典を出すことがあります。
施主と喪主の違いは?
「施主」も「喪主」も、どちらもご遺族を代表する立場の人を指しています。喪主は葬儀全般においての責任を持ち、葬儀が滞りなく進むよう、葬儀社との事前打ち合わせや訃報連絡の手配、葬儀当日の弔問客への対応や挨拶などを行います。
一方施主は、葬儀費用を負担する役目を持ち、葬儀費用にまつわるさまざまな場面に関与します。葬儀社への見積もりや費用支払い、僧侶へのお布施の用意、葬儀当日に受け取るお香典の管理など、金銭的なとりまとめを行います。
喪主が高齢者や未成年であったり、経済的事情から葬儀費用を用意立てできなかったりする場合を除いて、喪主が施主としての役割も兼任するケースが多くみられます。喪主と施主のそれぞれの役割、選出方法についてなど、詳しい解説は「喪主と施主の違い」をご覧ください。
喪主がお香典を出すケースとは?
「施主が別にいる場合は喪主もお香典を出す場合がある」と前述しましたが、実際に喪主がお香典を出すのは極めてレアケースであるといえます。例えば、故人様が夫、施主が妻、喪主が未成年の子どもであった場合、喪主(子ども)が施主(母親)にお香典を用意することはありません。
繰り返しになりますがお香典にはご遺族の金銭的援助の意味も込められていますから、たとえ喪主と施主がそれぞれ別にいても、喪主が金銭的に厳しい立場におかれているようであれば、無理に出す必要はないと考えられています。
喪主が成人していてなおかつ「施主が喪主にとって遠縁以上の関係である」「地域の慣習によって喪主側も供花や供物を負担しなくてはならない」などの場合において、両者間の話し合いによっては喪主もお香典を用意することはあるようです。
2.喪主が知るべき香典返しのマナーは?
喪主として葬儀を執り行う前に知っておくべき「香典返しについて」や「香典返しのマナー」をご紹介します。
香典返しのタイミング
通夜や葬儀で参列者から受け取ったお香典には、以下のどちらかのタイミングで香典返しをするのがマナーです。
当日返し(即返し)
通夜や葬儀の当日に香典返しを渡すことを「当日返し(または即返し)」といいます。香典返しは葬儀後、参列者の自宅を訪問して直接手渡すことが礼儀とされていましたが、時代の流れとともに葬儀におけるマナーが簡略化・省略化されるようになり、葬儀当日に参列者からお香典を受け取ったタイミングで香典返しを渡す方法が主流になりつつあります。
当日返しをすることによって、喪主が葬儀後に品物を用意する負担がなくなるというメリットがありますが、香典返しの額と受け取ったお香典の額が釣り合わなかった場合、後日改めて品物を用意しなくてはならないという点に注意が必要です。
忌明け返し
ご遺族の忌が明けてから香典返しをすることを「忌明け返し」といいます。忌明けのタイミングは宗教宗派によって異なり、仏教であれば命日から49日、神道では50日以降です。
しかし「忌明け」という考え方がない宗教宗派もあるということ、また、いつまでに香典返しを送らなければならないという厳密なルールもないため、どの宗教・宗派においても、おおよそ49日目ごろを目安に、なるべく早い時期に香典返しを送っているのが実情のようです。
忌明け返しは「精神的な疲労が癒えない中での対応」というデメリットがありますが、当日返しに比べて「受け取ったお香典額にふさわしい品物を用意することが可能で、内容に不公平が生まれにくい」というメリットがあります。
香典返しのタイミングについてさらに詳しく知りたい方は、「香典返しの時期」が参考になります。
香典返しの金額の相場
香典返しの金額について、当日返しと忌明け返しそれぞれの相場をご紹介します。
当日返し(即返し)の場合
当日返し(即返し)の場合、2000~3000円程度の品物を用意するのが一般的です。なぜなら、お香典の平均相場が5000円であり、基本的に香典返しは「お香典として受け取った額の3分の1から半額(半返し)」の考えがあるからです。
当日返しの品物が、いただいたお香典の金額の3分の1~半額に満たなかった場合は、忌明け後などに改めて香典返しを用意します。
忌明け返しの場合
忌明け返しの場合、いただいたお香典の額の「3分の1~半額」に該当する品を個々に用意します。ただしこの「半返し」という考え方は地域性や、お香典を渡してくれた人と喪主との関係性によっても変わってきますから、不安な方は事前にご家族の意見を聞いておくことをおすすめします。
香典返しの金額や香典返しの品物の選び方などについて、詳しくは「香典返しの値段」をご覧ください。
香典返しの「のし紙」と表書き
香典返しの品物には「のし紙」をかけます。のし紙とはもともと慶事の品物にかける紙を指しており、弔事用は本来「掛け紙」と呼びますが、現在は「のし紙」の呼称で統一されることもあります。
香典返しに使うのし紙には白黒の水引が印刷されており、水引より上に「志」や「粗供養」、水引の下に差出人の名前をそれぞれ記載します。表書きは手書きとし、濃い墨を使うのが理想です。
香典返しの「のし紙」の種類と表書きの書き方については、上述の内容の他、地域、宗教宗派によってさまざまな違いがあります。詳しく知りたい方は、「香典返しのマナー」をご参照ください。
香典返しには挨拶状を添える
香典返しには、挨拶状(お礼状)を添えることがマナーです。「故人様へのお供えをいただいたことへの感謝」の他、忌明け以降であれば「故人様の四十九日法要が終わった報告」を入れるようにします。
香典返しの準備は葬儀社に相談するのが便利
規模の大きい葬儀であれば、受け取るお香典の数も多く、香典返しの準備には膨大な手間と時間がかかるでしょう。そういった負担を解消するために、葬儀社に香典返しの準備を依頼することをおすすめします。
なお弊社「花葬儀」では、芳名帳から香典返しをする宛先などのデータを作成しています。ご要望があれば、数々の品の中からお選びいただき、香典返しの一切を代行させていただきます。その際、お相手に気持ちが伝わるオリジナルの挨拶状も作成いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
3.喪主がお香典を辞退する方法は?
故人様への弔意やご遺族の金銭的負担を援助する目的が含まれるお香典ですが、喪主側がお香典の受け取りを辞退することもあります。
辞退の理由としては、「香典返しにかかる費用を抑えたい」「参列者に負担をかけたくない」「宗教上の理由」などが挙げられますが、辞退を伝える際は「故人の遺志により」「遺族の意思で」と伝えることがほとんどです。
葬儀前に香典辞退を伝える方法
葬儀を行う前にお香典の辞退を参列者に伝えるには、主に以下の方法が挙げられます。
電話で伝える
一般的に、ご家族が亡くなってから葬儀までの時間は短く、余裕はほとんどないため、近しい人であれば電話で故人様の訃報と葬儀参列のお願いをすることがあります。その際、お香典を辞退する旨を伝えるとよいでしょう。
死亡通知や葬儀の案内状で伝える
電話の他には、死亡通知や葬儀の案内状の中にお香典を辞退する一文を記載するという方法もあります。通夜や葬儀にはお香典を持参することが慣習となっているため、いずれの方法でも手短にはっきりと辞退を伝えておくことが大切です。
葬儀当日に香典辞退を伝える方法
葬儀前に香典辞退の旨を伝えていても、葬儀当日にお香典を持参される方もいることでしょう。お香典を持参された参列者に対しての伝え方や対応方法をご紹介します。
受付で伝える
葬儀に受付がある場合は、参列者はそこでお香典を渡すのが一般的です。お香典を持参してきた参列者に対しては、受付にて香典辞退を伝えることができます。
事前に葬儀社にも伝えておく
葬儀当日の混乱を避けるために、事前に葬儀社に相談しておくという方法もあります。葬儀社によっては、受付にお香典を辞退する旨を書いた案内を設置してくれますし、受付対応をするご遺族が困らないよう、「ご遺族の意向により、お香典や供花は受け取れません」とスムーズに断ってくれるでしょう。
葬儀後に香典辞退を伝える方法
葬儀に参列できなかった人や、訃報を後で知った人が、葬儀後にお香典を送ってくることもあります。葬儀後に香典辞退の意向を伝えたい場合は、口頭や死亡通知などにて伝えるという方法があります。
故人様の訃報を葬儀後に知らせるタイミングに決まりはありませんが、訃報を人づてに聞いた相手が「軽んじられた」と思ってしまったり、香典辞退の連絡を受け取る前にお香典を送ってしまったりすることのないよう、葬儀が終わったらなるべく時間をあけずに連絡をすることが理想です。
香典辞退の詳細や伝える際の文例については、「家族葬での香典辞退」の記事が参考になります。
4.お香典は喪主のもの?
お香典に関する質問の中で意外と多いのが、「受け取ったお香典の所有権は誰にあるのか」です。
お香典は故人様の財産になるのでしょうか?それとも葬儀全般の責任者である喪主か、葬儀にかかる費用を支払った施主のものになるのでしょうか?詳しく解説します。
基本的には喪主のもの
喪主が施主も兼任していれば、お香典は基本的に喪主のものとなります。一般的な葬儀では、受け取ったお香典総額が葬儀費用を上回ることはほぼありません。お香典は香典返しの費用に充てたり葬儀費用の足しにしたりするのが通常ですから、葬儀費用を負担した人のものになると考えられます。
喪主と施主が別の場合は、事前に話し合っておく
喪主とは別に施主がいる場合は、受け取ったお香典を誰が管理し、どのように葬儀費用へ充てるのかを事前に話し合っておくとよいでしょう。
お香典は、一般的には葬儀を主宰する喪主に対して贈られますが、葬儀費用を負担している施主に一切の金銭が入らなければ、揉め事へと発展しやすくなります。誰が葬儀を主宰し、費用を負担しているのかなどを踏まえて、ご家族で取り扱いを決めておくとよいでしょう。
施主がいなくても喪主のものにならない場合もある
葬儀費用を喪主が負担していたとしても、お香典が喪主のものにならないケースもあります。お香典には「遺されたご家族の金銭的援助の気持ち」が込められていますから、故人様の死によって経済的に困る方が他にいれば、話し合いの上、お香典を渡すことも可能です。
また、「故人様が事前に葬儀費用を用意していた」「兄弟姉妹が葬儀費用を分担して出していた」などといった場合も、喪主以外の方がお香典を受け取るケースになる可能性があります。
5.喪主が注意したいお香典の税制上の知識は?
規模の大きな葬儀になれば、集まるお香典の額も大きくなります。一定の金額を超えた場合、お香典は課税の対象になるのでしょうか?
喪主が注意しておきたいお香典の税制上の知識について、詳しく解説します。
お香典には相続税がかからない
亡くなった方から財産をもらい受けることを「相続」といい、遺産として受け継いだ財産のうち、法によって定められた一定金額を超えたものには「相続税」がかかります。
お香典に関しては、故人様宛に贈られたお金ではなく、葬儀を主宰する喪主(または施主)個人への贈与とみなされるため、故人様の財産(相続財産)には含まれません。したがって、お香典の総額がどれほど高額だったとしても、相続税はかかりません。
高額なお香典には贈与税がかかる場合がある
相続税の対象にはならないお香典ですが、別の課税の対象になる可能性がある点には注意が必要です。それが、「贈与税」です。
贈与税は、個人から贈られた財産に対してかかる税金で、大きなくくりで見ればお香典は「贈与」に該当します。ただし、葬儀や結婚式など社交上必要になるものであれば贈与税支払いの対象とはならず、喪主がお香典を受け取る場合、贈与税がかからないことがほとんどです。
一方、お香典の名目であっても、贈る人との関係などからみて社会通念上相当と認められないほど高額な金銭を受け取った場合には、通常の香典と同じように扱われない可能性があります。
一般的な金額であれば、いただいたお香典に贈与税がかかることはほぼないといえるでしょう。
香典返しの費用は相続税上、控除対象にならない
葬儀費用に充てるため、亡くなる直前に故人様の口座から現金を引き出すケースは多いですが、この「引き出された分」も相続税を計算する際の「相続財産」に含まれるため、既に使ってしまい手元にない状態であっても必ず申告をしなくてはなりません。
「使ってしまった現金も相続財産に計上したら、その分多く相続税を払わなくてはならず、損では?」と思うかもしれませんが、相続税を算出する際、かかった葬儀費用に関しては一部控除を受けることができます。故人様の運搬代や火葬代などを控除対象として申請すれば、支払わなければならない相続税の額を下げる一助になるでしょう。
ただし、「香典返し」は葬儀費用に含まれていないため、控除の対象にはなりません。多額の香典返しをしたからといって、葬儀費用としてまとめて計算しないようにしましょう。
6.喪主とお香典に関するQ&A
A.ご家族で使い道を話し合うとよいでしょう。
稀なケースではありますが、受け取ったお香典を葬儀費用や香典返しに充てても余ることがあります。余ったお香典の帰属については、法律上、明確な規定があるわけではありません。そのため、故人様のお墓代やこの先の法要の費用などに充てる他、喪主の意向によりご遺族で分配することもあります。
A.基本的に出す必要はありません。
喪主の配偶者が喪主と同居している場合は、喪主と同様に「参列者からのお香典を受け取る側」ですから、お香典を用意する必要はありません。
A.周りへ配慮をしつつ、受け取ります。
香典辞退の旨を伝えていても、相手側の強い希望でお香典を渡されることもあります。頑なに拒否してしまうことは相手に対し失礼となってしまいますので、例外として受け取ります。ただし、周りの目がある場所で受け取ってしまうと、今度は他の参列者を不快な気持ちにさせる恐れがあるため、受け取る際には細心の注意を払いましょう。
7.喪主を務める際には、お香典への理解とマナーを深めておきましょう
喪主を務めることになった方は、お香典への理解とマナーをおさえておく必要があります。お香典は故人様への弔意や遺されたご家族を思う心の形ですから、相手の気持ちを踏みにじることのないよう慎重に取り扱わなければなりません。
お香典を辞退したい場合は、「相手がなんらかの形で気持ちを伝えたいと思っているかもしれない」という点を念頭に置いた上で、言葉を選びながら丁寧に伝えます。不安の残る方はご家族や葬儀社に前もって相談しておくと、葬儀当日に慌てたり、悩んだりすることが少なくなるでしょう。
花葬儀では、初めて喪主を務めることになった方でも安心して式が執り行えるよう、専任スタッフによるサポートを厚くしております。どんな些細なことでも構いませんので、まずは24時間365日受け付けております相談窓口までご連絡ください。











