火葬式(直葬)の費用はいくら?相場・内訳・追加費用や注意点を解説
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- 【 葬儀・葬式の基礎知識 】

火葬式を検討する際、「費用はいくらかかるのか」「一般的な葬儀よりどのくらい抑えられるのか」と気になる方もいらっしゃるでしょう。また、表示されている料金以外に追加費用がかからないか、不安に感じることもあるかもしれません。
この記事では、火葬式の費用相場や内訳、費用が変わる要因、流れや注意点までわかりやすく解説します。
1.火葬式とは

火葬式とは、通夜、葬儀・告別式などを行わず、火葬を中心に故人様を葬儀形式です。故人様を安置した場所から直接火葬場に運び、火葬と収骨を行うことから、「直葬」とも呼ばれます。
火葬式ではお別れの時間が限られており、火葬場によって異なりますが、火葬炉の前でのお別れは5分から10分程度と短い場合があります。
ごく少数で故人様とのお別れをしたい、あるいは、葬儀にかかる費用を抑えたいなどと望まれるご遺族が、火葬式を選ぶ傾向にあるようです。気になる火葬式の費用の相場や内訳については、次項より詳しく解説します。
2.火葬式にかかる費用の相場
株式会社鎌倉新書が2026年に公表した「第7回お葬式に関する全国調査」では、直葬・火葬式の葬儀費用の総額は49.56万円でした。
同調査における、ほかの葬儀形式の費用は次のとおりです。
・一般葬:122.01万円
・家族葬:96.39万円
・一日葬:74.43万円
・直葬・火葬式:49.56万円
この結果からも、火葬式は一般葬や家族葬、一日葬とくらべて費用を抑えやすい葬儀形式であることがわかります。ただし、実際にかかる金額は、火葬場の利用料や搬送距離、安置日数、選ぶ葬祭品などによって異なります。
なお、同調査で示されている「葬儀費用の総額」は、葬儀社が提示する基本プランの料金とは異なります。調査では、葬儀費用を基本料金、飲食費、返礼品費に分けて集計しているため、表示されているプラン料金と単純に比較しないよう注意しましょう。
火葬式よりもお別れの時間を設けやすい一日葬の費用については、「一日葬の費用」の記事で詳しくご紹介しています。
出典:第7回お葬式に関する全国調査(2026年)
調査主体:株式会社鎌倉新書
URL:https://www.e-sogi.com/guide/60603/
3.火葬式の費用内訳|主な項目と目安
火葬式では、棺や骨壺などの葬祭品のほか、ドライアイス、搬送、安置、火葬場の利用などに費用がかかります。
ここでは、火葬式でかかる主な費用項目と、それぞれの目安をご紹介します。なお、基本料金に含まれる項目は、葬儀社やプランによって異なります。
棺・骨壺などの葬祭品
棺や骨壺などは、火葬式でも必要となる葬祭品です。素材やデザインなどによって、かかる費用は異なります。
| アイテム | 説明 | 目安 |
|---|---|---|
| 棺 | 故人様を安置し、火葬場まで運ぶために使用 | 3万円~30万円 |
| 布団 | 故人様を棺に納める際に使用 | 1万円~3万円 |
| 死装束 | 故人様が着用する服 | 数千円~10万円 |
| 骨壺 | 火葬後のご遺骨を納める | 1万円~10万円 |
ドライアイス
安置期間中、故人様のお体の腐敗を防ぐために、ドライアイスが必要です。1日当たり1万円~1万5千円程度が目安です。使用する量や安置する日数によって変わります。葬儀社によっては一定日数分が基本プランに含まれ、それを超えると追加料金が発生する場合があります。
故人様の搬送
故人様を病院などから安置場所へ搬送する際には、寝台車を利用します。搬送費用は、10km以内で1万円~3万円程度が目安です。搬送距離が長くなるほど料金が加算されるほか、深夜・早朝の搬送や高速道路の利用などによって追加料金が発生する場合があります。
安置所の利用
安置場所としては、ご自宅と、それ以外の専門の施設があります。病院で亡くなった場合であっても、病院内で故人様を長時間預かることは難しいことが多く、すぐに安置場所を確保しなければなりません。
安置施設を利用する場合、1日当たり5千円~3万円程度が目安です。実際の費用は、安置する日数や施設の設備などによって異なります。なお、ご自宅に故人様を安置する場合は、搬送費やドライアイスなどの費用はかかりますが、安置所を利用する費用を抑えることができます。
安置場所の種類や期間、費用について詳しくは、「安置とは?」の記事をご覧ください。
火葬場の利用料
火葬場の利用料は、公営と民営の斎場(火葬場)で異なります。それぞれの特徴と費用の違いをご紹介します。
公営斎場の場合
利用料は自治体によって異なり、住民は無料~数万円程度で利用できる場合があります。居住地域外の方には、より高い料金が設定されていることもあります。
民営の場合
民営の火葬場は、民間企業が運営する火葬場です。公営の火葬場とくらべて利用料が高く設定されている場合があり、料金は施設や火葬炉の等級などによって異なります。
※本章に掲載している費用は、複数の公開情報をもとにした目安です。実際の料金は、地域や葬儀社、選ぶ品物・サービス、搬送距離、安置日数などによって異なります。
4.火葬式で必要に応じてかかる費用

ここまで、火葬式の主な費用項目をご紹介しました。ここからは、希望する内容や状況によって必要になる費用について解説します。
宗教者へのお支払い
火葬式でも、僧侶を招いて読経をお願いすることがあります。その際は、僧侶に渡すお布施を用意しましょう。
お布施の金額は、寺院との関係や依頼する内容などによって異なります。金額がわからない場合は、菩提寺へ直接確認するとよいでしょう。
参列者へのおもてなし
お香典をいただいた方には、忌明け後に香典返しを送るのが通常です。香典返しでは、いただいたお香典の額の3分の1から半分程度を目安に品物を用意するのが一般的です。なお、一律の金額のものを葬儀の当日にお渡しする当日返しという方法もあります。
また火葬後に、精進落としと呼ばれる食事の席を用意する場合もあります。
返礼品や飲食にかかる費用は、参列人数によって変わります。少人数で行うことが多い火葬式では、一般葬などとくらべてこれらの費用を抑えられる場合があります。
火葬場の控室
火葬場の控室は、主に火葬が行われている間、収骨までの時間をご家族や参列者が過ごすために利用します。施設によっては、控室の利用料が火葬料金とは別にかかる場合があります。
5.火葬式の基本的な流れ
火葬式の基本的な流れは、下記のとおりです。
1.葬儀社へ連絡
ご逝去後、葬儀社へ連絡し、搬送先や搬送時間などを確認する。
2.搬送・安置
故人様を病院などからご自宅や安置施設へ搬送し、火葬まで安置する。
3.打ち合わせ・火葬日を決定
葬儀社と火葬式の内容を打ち合わせ、火葬場の空き状況などを確認しながら火葬日を決める。
4.納棺
故人様を棺に納める。ご家族でお別れの時間を設けることもある。
5.火葬
納棺の儀の後、故人様を火葬場に搬送。火葬前に読経を行うこともある。
6.収骨
火葬後、ご遺骨を骨壺に納める。
詳細については「火葬式とは?」の記事にて解説していますので、こちらもあわせてご覧ください。
6.火葬式のメリット・デメリット

火葬式にかかる費用や基本的な流れを確認したところで、ここからはメリットとデメリットを解説します。検討する際の参考にしてください。
火葬式を行うメリット
火葬式を行うメリットには、大きく次の2点が挙げられます。
葬儀にかかる時間と費用を抑えやすい
火葬式は、一般的な葬儀にくらべて、式場使用料や祭壇、飲食、返礼品などにかかる費用を抑えられる場合があります。また、通夜や葬儀・告別式を行わず火葬を中心にお見送りするため、葬儀にかかる時間も短くなる傾向があります。
参列者への対応などの負担を抑えやすい
火葬式は少人数で行うことが多く、一般的な葬儀と比べて参列者への対応が少なくなる傾向があります。また、通夜や葬儀・告別式を行わないため、受付や会食の準備なども必要ない場合があります。大切な方を亡くされた直後に、ご家族が担う対応を少なくできることもメリットの一つです。
火葬式を行うデメリット
火葬式には上に挙げたようなメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。
十分なお別れの時間が取れない
火葬式の主なデメリットの一つは、故人様とのお別れの時間が限られてしまうことです。
通常の葬儀では、通夜や葬儀・告別式を通じて故人様との思い出を参列者の方々と共有するなどし、故人様とゆっくりとお別れをする時間が確保されます。しかし、火葬式ではこれらの儀式が省略されるため、必然的に、ご遺族が故人様と最後に過ごす時間が少なくなってしまいます。
ご親族の理解を得にくい場合がある
火葬式は、宗教的な価値観を大切にするご親族からは、理解を得るのが難しい場合があります。無理に火葬式を選ぶと、後から意見の行き違いにつながる可能性があります。
7.火葬式の費用・内容で注意したいこと

火葬式を行う際には、メリット・デメリットに加えて、以下の点にも十分注意を払っておきましょう。
安置日数に応じて追加費用がかかる
火葬までの安置日数が長くなると、安置施設の利用料やドライアイスなどの費用が増える場合があります。これは火葬式に限らず、他の葬儀形式でも同様です。
なお、日本では法律により、原則としてご逝去後24時間を経過するまでは火葬できません。加えて、火葬場の予約状況によっては、すぐに火葬できないことがあります。東京都保健医療局の調査によると、2024年度の冬季には、火葬場への申し込みから火葬までにかかる日数が平均約8日でした。
火葬式の基本料金と追加費用を確認し、総額で見積もりを比較する
火葬式の見積もりを比較する際は、できるだけ同じ条件で依頼することが大切です。
金額だけを比べるのではなく、それぞれの見積もりに必要な内容が含まれているか、追加費用が発生する条件に違いがないかも確認しましょう。条件をそろえたうえで、最終的に支払う総額を比較すると、葬儀社やプランごとの費用の違いを判断しやすくなります。
お付き合いのある寺院があれば事前に相談する
特定の宗派に属している場合や、菩提寺との関係がある場合には注意が必要です。菩提寺の考え方によっては、通夜や葬儀・告別式を行わない火葬式では、納骨やその後の供養について事前の相談が必要になる場合があります。
8.火葬式の費用に関するQ&A
A.火葬式の費用を誰が負担するかについて、法律上の一律の決まりはありません。
一般的には喪主様が支払うことが多いものの、ご家族や相続人で分担することもあります。後から行き違いが生じないよう、支払い方法や負担割合について、ご家族であらかじめ話し合っておくとよいでしょう。
A.故人様の預貯金は、亡くなった時点で相続財産となるため、自由に引き出せるわけではありません。ただし、遺産分割前でも一定額を払い戻せる制度があり、葬儀費用に充てることも可能です。
相続放棄を検討している場合は判断に影響する可能性があるため、事前に専門家へ確認しましょう。相続放棄を検討している場合の葬儀費用の支払いについては、「相続放棄する場合の葬儀費用」の記事もあわせてご確認ください。
A.火葬式にかかった費用のうち、火葬や搬送、読経料など一定の範囲は、相続税を計算する際に遺産総額から差し引ける場合があります。
一方、香典返しや墓石・墓地の購入費、法要の費用などは対象外です。対象になるか判断に迷う場合は、税務署や税理士などの専門家へ確認しましょう。葬儀費用のうち相続税で差し引けるものについては、「葬儀費用は控除できる?」の記事で詳しく解説しています。
A.はい。火葬式でも、故人様が加入していた健康保険の支給要件を満たせば、葬祭費や埋葬料の対象になります。
国民健康保険の葬祭費は、支給要件や金額が自治体によって異なります。協会けんぽでは、支給要件を満たすと、被保険者に生計を維持されていた方に埋葬料5万円が支給されます。申請期限や必要書類は加入先へ確認しましょう。
9.火葬式は費用だけでなく内容も確認して検討しましょう
火葬式は、一般的な葬儀と比較して、費用や時間的な負担を抑えやすい葬儀形式です。しかし、デメリットを十分に理解せず火葬式を選び、後悔するケースもあるため、安易に決定しないことをおすすめします。
火葬式を検討される際は、ご親族やお付き合いのある寺院とも十分に話し合うことが大切です。あわせて、火葬式のメリットだけでなく、デメリットについても丁寧に説明し、選択肢を示してくれる葬儀社を選ぶことが重要になります。
火葬式に関して疑問や不安をお持ちの方は、ぜひ花葬儀の事前相談をご利用ください。経験豊富なスタッフが、お客様の疑問に真摯(しんし)にお答えいたします。











