葬儀の花の種類は?6つの違いと相場・手配する方法を解説
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- 【 葬儀・葬式の基礎知識 】

葬儀の花の種類には、花祭壇・供花・献花・枕花・花環・別れ花の6種類があります。葬儀の中での役割や用途によって分類され、意味や飾る場所、手配方法が異なるため、あらかじめ違いを知っておくと安心です。また、葬儀では花の色や宗教による違いも重要なポイントになります。
本記事では、葬儀の花の種類の違いを中心に、種類ごとの相場や手配方法、花の色の意味、宗教別の特徴をわかりやすく解説します。菊やユリ、胡蝶蘭など定番とされる花に限らず、故人様らしさや季節感を大切にした花の選び方も含めてご紹介します。
【もくじ】
1.葬儀の花の種類|6つの違いと役割

葬儀の花の種類(6種類)は、役割によって大きく次のように分かれます。
・花祭壇:祭壇全体を飾る花
・供花:弔意として贈る花
・献花:参列者が一輪ずつ手向ける花
・枕花:安置中に枕元へ飾る花
・花環:式場入口などに飾る装飾花
・別れ花:出棺前に棺の中へ手向ける花
ここからは、6種類の特徴を順に詳しく解説します。
花祭壇とは?
花祭壇は、葬儀の際に使用される花で飾られた祭壇のことを指します。祭壇は、故人様を供養するために、基本的には会場の正面、または、一番目立つところに設けられる装飾壇のことで、故人様を祀り、偲ぶためのものです。日本の葬儀における代表的な祭壇としては、花祭壇と白木祭壇の2種類があります。
白木祭壇は白木で組まれた祭壇です。荘厳でありながらも温もりが感じられる祭壇で、仏式の葬儀では従来一般的に用いられてきました。
一方、花祭壇は、仏教だけでなく、他の宗教や海外でも見られます。
供花(きょうか、くげ)とは?
供花(きょうか)とは、葬儀の祭壇や葬儀会場内にお供えする花のことをいいます。仏前に花を供えること(またはその花)を供華(くげ)といいますが、この供華が供花の由来となっています。これらを区別するため、基本的には供花は「きょうか」と呼ばれます。
ご親族、葬儀に参列できない故人様のご友人や知人、仕事関係の付き合いがあった方、または諸事情により葬儀に参列できない方が、お悔やみの気持ちを花に託し、供花として葬儀場に贈るのが一般的です。
フラワーアレンジメントやカゴを使ったアレンジ、脚をつけたスタンド型の花など、葬儀の供花の仕様はさまざまですが、贈り主の名札が付けられるのが一般的です。
献花とは?
献花(けんか)とは、葬儀に参列する方が、祭壇や棺に生花を一人1本ずつ手向けることをいいます。キリスト教の葬儀では、お焼香の代わりに献花を行うのが一般的ですが、現在ではキリスト教だけでなく無宗教の葬儀やお別れの会でも行われています。
また、献花は仏式のお焼香や、神式の玉串奉奠(たまぐしほうてん)と同じように、葬儀の参列者が葬儀の場で故人様へお別れの気持ちを伝えるためのものです。
捧げ方にもお焼香や玉串奉奠ほど厳密な決まりはなく、茎が祭壇のほうに、花が自分のほうを向くようにして、故人様に花を捧げます。献花の花の種類は、ユリやカーネーションなどの生花が多く、会の雰囲気に合わせて色味を整えることもあります。
枕花とは?
逝去後、自宅や葬儀場などの安置施設に故人様を安置したときに枕元に飾る花を枕花といいます。贈った人の代わりに故人様の枕元に寄り添う意味で飾られます。
基本的には、宗教により異なる枕飾りとあわせて葬儀社が用意しますが、訃報を知った近い親族や、故人様と特に親しい間柄だった方が哀悼の意を込めて贈ることもあります。また、一般的には白を基調とし、差し色として青や紫系の淡い色を加えることもあります。
棺を葬儀場に移動する際には、枕花も一緒に移動し、後述する別れ花として故人様の周りに添えられることが多いようです。
花環とは?
花環とは、一般的に造花で作られたリング状のもので、スタンドに付けて飾ります。
お店の開店時などに慶事用の花環が店先に飾られる光景を見たことがある方も多いと思いますが、葬儀の場合は弔事用として、一般的に造花の色は紫色などの落ち着いたカラーが使われ、花環の下には贈り主の名前が記されるのが一般的です。なお、地域や宗派などによって大きさ、デザイン、形、飾り方などが異なります。
花環は故人様や喪主様の勤務先や取引企業などの団体が贈るケースが多いですが、親しい関係にありながらも、諸事情により葬儀に参列できないという方が、個人で花環を贈るケースも見られます。
別れ花とは?
別れ花とは、葬儀のときに、故人様の眠る棺の中に、参列者が一輪ずつ花を手向けるセレモニーのこと、または、その花のことを指します。
一般的に、お葬式では出棺前に参列者で棺を囲んで、故人様と最後のお別れをする時間を設けます。故人様と顔を合わせられる最後のときに、お別れの言葉を伝えながら故人様のお顔、お体の周りに花を捧げます。
このように、葬儀の花の種類は「用途」によって明確に分かれています。まずは、どの場面で使う花なのかを理解することが、失礼のない選び方への第一歩です。
2.葬儀で使われる花の色の意味と選び方
葬儀の花を考える際、名前や用途だけでなく「色」も重要な要素です。どのような色を選ぶかによって、葬儀全体の印象や、故人様への想いの伝わり方が大きく変わります。
葬儀で使われる花の色は、宗教や地域によって多少の違いはあるものの、基本は落ち着いた色合いが選ばれます。中でも白は「清らかさ」や「哀悼」の気持ちを表す色とされ、もっとも一般的です。
白を基調としつつ、淡い黄色や薄いピンク、やわらかな紫などを添えて、やさしい雰囲気に整えることもあります。ただし、近年では、故人様のお人柄や式の雰囲気に合わせて明るい色味を取り入れるケースも見られます。
色に厳密な決まりはありませんが、葬儀全体の雰囲気やご家族のご意向に合わせて調和を大切に選ぶことが安心につながります。
3.葬儀の花の手配方法と相場

前章でご紹介した6種類の葬儀の花は、ご遺族はもちろん、故人様とかかわりのあった方が、生前の感謝の気持ちを託して贈るものが多くあります。
ここでは、それぞれの手配する方法と、おおよその相場について種類別にご紹介します。
花祭壇の場合
花祭壇は、葬儀場の核となる部分なので、手配する場合には葬儀社に相談しましょう。
花祭壇の費用は幅が広く、使用する会場の規模、祭壇の規模、使用する花の種類やデザインにより価格が大きく異なります。使用する花材によっても変わりますが、シンプルに飾る場合は約10万円〜20万円、小規模で約30万円〜50万円、中〜大規模では約60万円〜80万円ですが、さらに華やかなケースでは100万円以上かけて祭壇を彩ることも少なくありません。
さまざまな規模の花祭壇をつくることが可能ですが、大切なことは、葬儀社に要望を正確に伝えることです。「入れたい花・色」だけでなく、「故人様らしく見せたい雰囲気(明るく・落ち着いて・季節感を出したい等)」まで伝えると、イメージのすれ違いを防ぎやすくなります。
供花の場合
供花を贈る場合は、まずは担当する葬儀会社に確認することをおすすめします。担当する葬儀社が分からない場合には、葬儀を行う会場に連絡すると教えてくれることがあります。
葬儀の宗教・宗派により相応しい花が異なる場合や地域により風習が異なる場合があります。また、外部の花店などから届いた供花は受け付けていない葬儀社もあるため、事前に確認しておいたほうがよいでしょう。家族葬では供花を辞退される場合もあるため、葬儀社への確認が重要です。
供花の相場価格は、一般的に1万5千円〜2万円程度といわれています。供花は1つを「一基(いっき)」、左右対称となる2つを「一対(いっつい)」と数え、一昔前までは祭壇の両側に飾るために一対で贈る習慣がありました。
しかし、現在では多くの人が一対で送ると会場に飾りきれないことを懸念して、一基で贈る方法が主流となっています。
また、供花は故人様を偲んで贈るものなので、その気持ちの大きさに比例して大きく豪華な供花を贈りたいと考える方もいるかもしれませんが、場所の広さや、他の装花とのバランスを考慮することも大切です。
献花の場合
一般的に献花は葬儀社または式場、もしくはご遺族が手配するため、参列者が持参する必要はありません。ご遺族が葬儀時に献花を希望する場合には、葬儀社に相談しましょう。
献花の費用は、使用する花の種類によって異なります。献花をお考えの場合や、献花の花の種類を指定したい場合には、葬儀の打ち合わせを行う早い段階で葬儀社に相談しましょう。
枕花の場合
枕花は基本的に葬儀社が手配しますが、故人様と近しい親族や、特に親しかったご友人が、故人様が安置されている場所へ贈ることもあります。また、弔問客が枕花を持参したり、弔問に来られない遠方の方が送ることもあります。
枕花の費用の相場は、約5千円〜2万円とされています。枕花は一基で贈るケースと、左右対称で一対(2基)贈るケースがあり、それによっても費用が大きく変わります。
花環の場合
葬儀の花環は、故人様の冥福を祈り故人様の生前勤めていた会社や、お付き合いのあった企業、同期メンバーや、友人複数人など団体で贈るケースが一般的ですが、個人名で贈られることもあります。
花環の費用相場は1万円〜2万円程度ですが、故人様の生前の立場によっては相場よりも高価な花環が贈られるケースもあります。しかし、あまりに相場よりも高い金額の花輪を贈ってしまうとご遺族が戸惑い、お返しなどに気を遣ってしまう可能性があるので注意しましょう。
別れ花の場合
別れ花は、花祭壇で使われた花や、贈られた供花を使うのが一般的です。火葬式など花祭壇や供花がない形での葬儀の場合でも、故人様とのお別れの時間を確保し、別れ花を手向けることも可能です。
その場合には、事前に葬儀社に相談して時間を設けてもらいましょう。
別れ花は、使用する花の種類によって費用が異なります。また、故人様のお顔まわりを花で囲む方法、上半身を花で囲む方法、全身を花で囲む方法など、花のボリュームによっても費用は変わるため、どの方法で故人様を見送るのか、葬儀社に相談するとよいでしょう。
4.宗教別に見る葬儀の花の種類と違い

従来、葬儀で使用されてきた花の種類は、宗教により違いがあります。
仏教で主に使われる花
仏教では、昔から白木祭壇が使用されてきました。厳密なルールはありませんが、白木祭壇では白い菊やカーネーション、蘭系の百合やデンファレ、胡蝶蘭などが使われることが一般的です。
神道で主に使われる花
神道の昔ながらの葬儀でも、仏式同様に白い菊やカーネーション、ユリや胡蝶蘭などの花を中心に祭壇がつくられます。
また、神道の葬儀の花で特徴的なことは、榊(さかき)という植物が用いられることです。榊は神道の葬儀の中で、仏式の焼香に代わる「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」にも使われるもので、神の霊が宿るとされています。
キリスト教で主に使われる花
キリスト教の葬儀では、ユリやカーネーション、胡蝶蘭などの洋花を中心に使われるのが一般的です。小菊やスプレーマム(スプレー菊・洋菊)も使われますが、仏式で使われるような大輪の菊(和菊)を使用するケースは少ないようです。
宗教や地域の傾向を押さえたうえで、次章では「どんな花を選ぶと故人様らしさが伝わるか」という視点から、葬儀の花の選び方を整理します。
5.葬儀の花の選び方|故人様らしさを表現する工夫

葬儀の花の選び方は、宗教や地域の慣習に配慮しながら、故人様らしさやご家族のお気持ちを大切にすることが基本です。近年は形式にとらわれず、好きだった花や季節感を取り入れるなど、想いを表現する選び方も増えています。
ここからは一例として、弊社「花葬儀」の花祭壇における花の選び方をご紹介します。
故人様が好きだった花やご家族が好きな花
花葬儀では、葬儀の既成概念にとらわれず、故人様が好きだった花や、見送るご家族が心地よいと感じる花、季節の花などを積極的に取り入れて花祭壇のデザインをしています。
その他、過去には、故人様が自宅で大切に育てていたという花を花祭壇の装花として取り入れたこともありました。
故人様が好きだった色の花
花葬儀では、故人様が好きだった色の花を葬儀で使用しています。たとえば、葬儀ではあまり使わないとされている赤や黒の花も、故人様が生前好んでいて、喜んでくださると思えば、ためらうことなく取り入れます。一般的なマナーよりも、故人様やご家族の思いを優先して葬儀を彩ります。
故人様のお人柄をイメージした花
花には表情があり、人がその花を見たときに受ける印象があります。故人様のお人柄と葬儀場を彩る花の印象とがリンクするように、その場に足を踏み入れたら故人様を感じられるような、故人様のお人柄をイメージした花祭壇をおつくりします。
一方で、葬儀の場では避けたほうがよいとされる花もあるため、次章で注意点を確認しておきましょう。
6.葬儀で控えたい花の種類は?

一般的に、葬儀では控えたほうがよいと考えられている花もあります。
ここでは、弔事の場で誤解を招きやすい花の例を紹介します。
例えば、下記のような花です。
・毒のある花:
「仏様に毒を盛る」ような連想をさせるため
・真っ赤、または黒い花:
「血」を連想させるため
・棘のある花:
贈る相手に「攻撃的な意味」を連想させるため。棘で怪我をした場合の「血」を連想させるため
・ツルがある花:
「故人様がつるに絡まる」ことを連想させるため
・香りの強すぎる花:
線香や供物の香りを消してしまうため
一般的にこれらの花は葬儀や供養の場では控えられてきました。ただし、近年は考え方も多様で、故人様のお人柄やご家族のお気持ちを大切にして選ばれるケースも増えています。
7.葬儀などで花を贈るときのマナーと注意点

葬儀で花を贈るときに注意すべきことがあります。訃報を受け、お悔やみの気持ちを届けたいと思っていても、マナーを欠いてしまうとご遺族を戸惑わせてしまうことにもなりかねません。
ここでは葬儀で花を贈るときの注意点についてご紹介します。
早めに手配する
花を贈りたいと考えたときには、お通夜や葬儀に間に合うように早めに手配するようにしましょう。葬儀社に確認して、いつどこに送るのがよいのかを確認してから手配することをおすすめします。
ただし、手配が早すぎて、まるで故人様の死を待っていたかのような印象を与えるのは失礼に当たります。
特に、安置したときからお通夜の前までに飾る枕花を贈る場合は、特に注意が必要です。お届けする日時が設定できる場合には、お通夜の前日頃に届くようにするのが無難でしょう。
家族葬の場合は事前に確認する
家族葬を行う場合には、ご遺族が供花や枕飾りを辞退しているケースも多いので気をつけましょう。案内状や訃報で「供花辞退」と記載されている場合は、無理に手配せずご意向を尊重するのが基本です。供花や枕花を贈るのを迷った場合は、なるべくご遺族に直接確認するのではなく、担当する葬儀社に確認するようにしましょう。
葬儀社に相談すれば、辞退しているかどうかの確認はもちろん、家族葬の内容に応じた供花の手配や、それに代わる案を提案してくれるかもしれません。
家族葬の場合の花の贈り方については、「家族葬に供花は贈るべき?」の記事が参考になります。
8.花祭壇の実例|花葬儀のお見送り事例
花の種類や色にこだわり、花で彩る「花葬儀」の葬儀を、実際に体験されたお客様の感想をここでご紹介します。
故人様が愛した南伊豆の景色を彷彿とさせる河津桜の花祭壇
故人様が生前に口にした「明るいお葬式にしたい」という願い。その思いをきっかけに花葬儀につながったご縁でした。デザインに詳しいお嬢様のアイデアと、花葬儀の経験でつくり上げた大胆なデザインは、参列した方からも「本人らしい」と喜んでいただきました。

https://www.hana-sougi.com/interview/26/
明るい故人様の人柄を表現したビタミンカラーの花祭壇
とにかく明るい性格だった故人様のために、ヒマワリや黄色・オレンジの花を用いて花祭壇をおつくりしました。8種類のさまざまなヒマワリを組み込み、夏生まれの故人様に相応しい、明るい空間でお見送りをしました。

https://www.hana-sougi.com/interview/18/
故人様が願った故人様らしい花祭壇
日頃から「葬式は派手にしたくない」とおっしゃっていた故人様の思いと、なるべく予算を抑えたいご家族の希望を汲みながら、皆様からいただいた供花も花祭壇に組み込んで、控えめながら、寂しさを感じさせない、あたたかな花祭壇になりました。

https://www.hana-sougi.com/interview/25/
9.葬儀の花の種類に関するQ&A
A.葬儀の花の種類は、まず花祭壇・供花・献花・枕花・別れ花など「用途」で必要なものが決まり、最終的には喪主様やご家族のご意向で選ばれるのが一般的です。
供花や献花は宗教や式の形式、会場規模によって適した形が異なることもあるため、迷った場合は担当の葬儀社に相談すると安心です。
A.はい、費用は大きく異なります。たとえば花祭壇は規模や使用する花材によって数十万円単位で変動することがありますが、供花や花環は比較的定額に近い相場で用意されることが一般的です。
また、別れ花や献花は花の本数や種類によって調整できます。事前に予算の目安を伝えておくと、無理のない範囲で提案してもらえるでしょう。
A.はい、違いが見られることがあります。たとえば花環を多く飾る地域もあれば、花祭壇を中心に飾る地域もあります。また、供花の形式や名札の表記方法が異なることもあります。
風習を重んじる地域では慣例が優先される場合もあるため、地元の事情に詳しい葬儀社へ確認することが大切です。
10.花の種類を理解して故人様らしいお見送りを

昔から葬儀では、宗教やその土地の文化の風習が根強く残り、その教えをなぞる形で亡くなった方を見送ってきました。現代は、それが少しずつ変わってきている部分もありますが、花を使って「故人様に想いを届ける」という行為は、今も昔も変わらず、おそらくこの先もずっと変わらないでしょう。
葬儀の花の種類を理解することで、失礼のない手配や、故人様らしいお見送りにつながります。
花葬儀では、故人様の人生やお人柄などを伺いながらオリジナルの花祭壇をおつくりし、故人様らしさを感じる葬儀をご提案いたします。プランナーが24時間365日ご相談に応じますので、「事前相談」までお気軽にご連絡ください。











