親族のお葬式に行けないときはどうする?対応法と必要なマナーも解説

親族のお葬式に行けないときはどうする?対応法と必要なマナーも解説

ご親族のお葬式に行きたくても行けない場合、どのように対応したらよいのか、悩んでしまうこともあるのではないでしょうか?そこで、今回は、親族のお葬式に行けないときに知っておきたい対応方法について解説します。

ご遺族・ご親族への連絡方法、お香典の渡し方、弔電や供物・供花を送るときのマナーなどについてもご紹介しますので、ぜひ参考になさってください。

1.親族のお葬式には絶対参列しなければならない?

ご親族のお葬式にどうしても行けないときはどうしたらよいのか、具体的にご説明します。

お葬式に参列する親族の範囲は?

親族のお葬式に参列する範囲は、故人様との関係が3親等以内であることが一般的といわれています。しかし、実際には親等の段階だけではなく、故人様やご親族との関係性によって判断するとよいでしょう。

どうしても参列できない場合は欠席でもよい

お葬式に参列してご遺族・ご親族にお悔やみを述べたいと思っていても、どうしても行けないこともあり得ます。訃報は突然やってくるため、既に外せない仕事の予定を入れている、健康状態が芳しくないなど、行きたくても行けない状況であることも考えられるからです。

特に、体調不良のまま参列してしまうと、葬儀の最中に状態が悪化し、ご遺族・ご親族や他の参列者に迷惑をかけてしまうこともあるため、無理な参列は控えたほうが無難といえます。

このように、どうしても行けない場合は、正しい方法で欠席の連絡を入れ、その後の対応もしっかりと行えば、ご遺族の理解も得られ、人間関係に影響を与えることはないでしょう。

慶事と重なったときはどうする?

お葬式は、故人様との最期のお別れとなる儀式であるため、基本的に、結婚式をはじめとした慶事よりも、お葬式などの弔事を優先することがマナーとされています。そのため、お葬式と結婚式が同日になった場合は、お葬式に参列するのが一般的です。

結婚される方との親密度や関係性によっては、結婚式を優先せざるを得ない場合もありますが、あなたがお葬式の日に結婚式に出席していたことを、後日、ご遺族・ご親族が知った場合、人間関係にひびが入る可能性があります。

このような事態を避けるためにも、お葬式の日に結婚式に出席する場合は、誤解が生まれないよう、お通夜に出向く、改めて弔問することを伝えておくなど、慎重に行動することが大切です。

2.親族のお葬式に行けないときの連絡方法は?

ご親族のお葬式に行けない場合、連絡の仕方によってはご遺族を不快にしてしまうケースもあるので注意しましょう。
ここでは正しい連絡方法をご紹介します。

電話で伝えるのが望ましい

ご親族のお葬式に行けないときは、できるだけ早く連絡します。出向いて直接ご遺族に伝えるのが理想的ですが、難しい場合は電話で欠席する旨を伝えましょう。

電話であれば、ご遺族に対し、自身の肉声で欠席せざるを得ないことを話せるため弔意の気持ちが伝わりやすく、トラブルが生じる可能性も低くなり安心です。ただし、電話での連絡は、遅くともお葬式の前日までにするのがマナーです。

LINEやメールはできるだけ避ける

LINEやメールは日常の情報伝達には便利な方法です。しかし、これらのツールは一般的に略式の連絡手段と考えられているため、メールなどでお葬式の欠席を伝えることはマナー違反であると感じる人もいるでしょう。

また、葬儀の際、ご遺族・ご親族は準備などで忙しくしていることが多く、メッセージを確認できないことも考えられます。そのため、早急に確実に伝えるためには、LINEやメールでの連絡は避けた方がよいでしょう。

とはいえ、最近では、LINEやメールはコミュニケーションツールとしてメジャーとなってきています。また、相手が多忙で電話がつながらないときに、取り急ぎ欠席を伝えるために使用するには便利なツールともいえます。

ご親族の中でも特に親しい間柄である場合や、そのときの状況によっては、LINEやメールを使用しても差し支えないですが、その後、弔問に行く、電話をかけるなどのフォローを忘れないことが大切です。

手紙は電話のあとの手段

お葬式の欠席の連絡に手紙を使うのはNGと考えるべきです。手紙は電話と比べると、ご遺族・ご親族に欠席の連絡が届くまでに時間がかかりますし、郵便上の事故などでお葬式の日までに間に合わないというトラブルが発生するかもしれません。

そのため、手紙は、電話で欠席を伝えたあとに、再度、お悔やみを申し上げる手段として用いることをおすすめします。

3.親族のお葬式に行けないときにお香典はどうする?

親族のお葬式に行けないときにお香典はどうする?

ご親族のお葬式に行けなかったとしても、弔意を表すためにお香典は用意します。
お香典の渡し方にはいくつかの方法がありますが、よく使われる3つの方法についてご説明します。

代理人に渡してもらう

お葬式に参列する人に自分のお香典を預け、その人を代理人として渡す方法が一般的です。香典袋の表に自分の氏名を書いたお香典を、代理人に渡してもらいます。

郵送する

お香典を郵送する方法もあります。郵送する場合は、必ず現金書留で送ります。その際は、現金を入れた不祝儀袋を現金書留の封筒に入れますが、お悔やみの言葉や参列できないことに対するお詫びを書いた手紙も同封しましょう。

なお、一般的にご遺族のご自宅に送りますが、現金書留は日時の指定ができず、宛名の本人以外は受け取ることができません。そのため、以下の点に配慮しましょう。

●ご遺族・ご親族が忙しい葬儀の当日や周辺の日に届かないよう、お葬式が終わった後、2~7日後に手配する。

●受取人が不在の場合は再配達となってしまうため、事前に送ったことを連絡する。

お葬式の会場へ郵送する場合は斎場に連絡し、お香典を受け取ってもらえるのか、さらには宛先や宛名はどのようにすればよいのかをしっかり確認してから郵送します。

後日の弔問時に渡す

後日、ご遺族の自宅に弔問した際にお香典を渡す方法もあります。お葬式後のご遺族・ご親族の心情や忙しさに十分配慮し、都合を聞いたうえで、お香典を持参する日を決めるようにしましょう。

弔問する際は、喪服ではなくスーツなどの平服で問題ありません。玄関先でお悔やみの言葉を述べてからお香典を渡します。

ご遺族はお疲れなので、お香典を渡したらそのまま帰宅しますが、ご遺族からすすめがあった場合は家にあがります。

4.親族のお葬式に行けないときの弔電の送り方は?

ご親族のお葬式に参列できない場合には、弔電を送ることも考えましょう。弔電とは、故人様を偲ぶ言葉やお悔やみの言葉を、電報を使ってご遺族宛に送る方法です。

弔電はどのようにして送るのか、その際に気をつけるべきマナーを解説するとともに文例もご紹介します。

弔電の送り方とマナーは?

弔電は、NTTなどの電報サービスを行っている会社に、インターネットや電話を使って依頼することができます。お葬式の前日までに、喪主様宛に喪主様の自宅、もしくは斎場に届くよう手配します。

ご遺族・ご親族が弔電を辞退している場合もあるため、そのときは控えるようにしましょう。

弔電の文例紹介

弔電の文を考えるときには、下記の点に注意します。

●故人様のことは、ご尊父様、ご母堂様、ご主人様などの敬称で呼ぶ。
●不幸を連想させる忌み言葉を使わない。
●故人様の宗教・宗派に配慮する。

以下に弔電の文例をご紹介しますので、参考になさってください。

例文1)○○様の訃報を聞き、驚きを禁じえません 心からお悔やみ申し上げます

例文2)○○様のご逝去の報に接し、悲しみでいっぱいです ご生前のご厚情に深く感謝すると共に、心からご冥福をお祈り申し上げます

例文3)突然の訃報に、今は悲しみで言葉が見つかりません 謹んで哀悼の意を表します

※弔電に句読点を使ってはいけないというルールはなく、使用してもしなくても差し支えないと考えられています。しかし、句読点が区切りを意味することから、しきたりを気にする人への配慮は必要でしょう。文例は句読点をつけないケースを記載しています。

※お悔やみの言葉の意味については、こちらの記事が参考になります。

5.供物・供花を送るときの注意点は?

供物・供花を送るときの注意点は?

ご親族のお葬式に行けない場合は、お香典を手配するほかにも、供物や供花を送るという選択肢があります。供物や供花を送るときには以下の点に注意しましょう。

●できるだけ通夜当日の午前中(通夜のない一日葬の場合は前日)までに葬儀会場に届くよう手配する。遅くとも開式の2時間前までには届くようにする。

●ご遺族・ご親族が供物や供花を辞退していないかどうか、事前に確認する。

●食べ物を贈る場合は、賞味期限が長いものを選ぶ。

●供物や供花は宗教によって制限があるため、故人様の宗教を事前に確認する。

●供花を送る際は、葬儀を担当する葬儀社に確認をとってから注文する(葬儀社によっては他店で購入した供花は利用できないケースがある)。

●祭壇のレイアウトに影響を及ぼすケースもあるため、送ることをご遺族か担当の葬儀社に相談する。

6.親族のお葬式に行けないときは無理をせずに速やかな連絡を

ご親族のお葬式には、できるだけ参列したいと思うものです。ご親族の中でも近しい間柄であれば、なおさら強くそう思うことでしょう。

しかし、どうしても外せない仕事がある、体調不良で迷惑をかけたくない、お葬式の場所が遠方であるなどの事情により、行きたくても行けないこともあります。そのような場合は無理をせず、速やかにご遺族・ご親族に連絡をし、弔電やお香典などを手配して弔意を示しましょう。

最期のお別れに行けないことを残念に思われるかもしれませんが、大切なことは、ご自身の気持ちをご遺族・ご親族に伝えることです。たとえ参列できなくても、電話や後日の弔問などで、故人様を悼みご遺族・ご親族を労う言葉をかけることで、きっとその気持ちは伝わることでしょう。

花葬儀では、葬儀のマナーに関するページを公開しております。
供養、お墓参りのマナー、葬儀・お葬式の服装・靴・髪形、お悔みのご挨拶、お香典など、気になる葬儀や法要に関するマナーについてはこちらを参考になさってください。

葬儀参列者のマナーガイド
https://www.hana-sougi.com/manners/

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